真・東方夜伽話

せっくすってなんですか?

2008/12/30 21:07:56
最終更新
サイズ
17.17KB
閲覧数
1616

分類タグ

せっくすってなんですか?

i0-0i

幼女は常に攻めが我がジャスティスでサーセン。
















 藍さまは、本当にいろいろなことをとてもよく知っていて、わたしがよそから聞いてきた何かについて尋ねると、
「いいかい橙、それはね……」
と言って、たいそう分かりやすく教えてくれるので、わたしはとても感動して感激して、
「ありがとう、藍さま。大好き!」
そう叫んで飛びついてふかふかのしっぽの中に埋もれるのがいつものことだった。

 だから、このところちょくちょく顔を出してくる旧地獄らへんに住んでいる火車の黒猫が盛んに口にする『あの言葉』についても、藍さまに訊けば絶対に分かると思った。
 知らないまま馬鹿にされるのも剛腹だと思った、単にそれだけの話で、藍さまを困らせるつもりなんて、これっぽっちも無かった。
 
 その時、ちょうど紫さまが居なくって、二人でゆっくりお茶を飲んでいた。
 藍さまがお八つに蒸かしてくれたつぶしあんのお饅頭はたいそう美味しかった。せん茶のかすかにほろ苦い感じと良くあっていた。
「藍さま、訊きたいことがあるのですが、良いですか?」
 訊くにはちょうど良い時分だと思って、わたしは少し恥ずかしかったが、おずおずと訊いた。
「ああ、橙。なんだい?」
「その、わたし、あんまり藍さまに訊いてばっかりだから、たまには自分で調べなくちゃいけないとは思うのですが、なかなかどうやって調べたらいいのか分からないので、教えて欲しいのですが……」
 少し、もじもじした。
 その言葉を言う時に、地獄の黒猫がいつもそうしていたからだ。その言葉を口にするときは必ず少しもじもじするのがお決まりみたいだった。
「あの、この言葉を聞いたことがあったら、なんですけれど」
「うん?」
「せ、せっくす、っていう言葉なんですけど」
 わたしがそう言った途端、藍さまは口から緑茶をぶーと噴いた。
「はわわわ、お、おふきん取ってきます」
「いや、いいよ。橙。自分で行くから」
 慌てて立ち上がりかけたわたしを押しとどめて、藍さまはこたつから出て台所へ走っていった。
 九つあるしっぽの一つ、いつも真上にぴんと立っているのが、へにゃりと垂れて、カギみたいになっていた。はてなマークみたいだとも思った。

 わたし、いけないこと訊いちゃったのかしら。

 無言でこたつの上を拭いている藍さまの横顔は少し厳しい様子だったので、少ししゅんとした。
 なんだかよく分からないけど少し怒っているような気がした。
 訊いてはいけないようなことだったのかもしれない。
 あるいは、口にしてはいけないようなことなのかも。
 地獄の猫の子がもじもじしながら言うのは、禁じられた言葉だからだったのかもしれない。
 わざと悪いことをしていたから、もじもじしていたのかもしれない。

「橙」
「はっ、はい!」
 考え事をしていたので、声が大きくなった。
「誰に訊いたんだい、その、言葉を」
 藍さまが少し口ごもったので、やっぱりあれは言ってはいけない言葉だったのだと確信した。
「いえ、あの……友達が、言ってて」
「燐ちゃんかい」
「……はい」
 ためらいつつも、わたしはうなずいた。
 藍さまに嘘をつく気なんてなかったけれど、友達を売り渡したような気持ちになって、なんだか二重にしょげた。
 わたしがそんなことを言わなければ良かった。
 少し泣きそうだった。
「ごめんなさい。忘れてください」
「いや、いいんだ。いつかは、知ることだからね」
 藍さまは少しこわばった笑みを浮かべて、入れ直した緑茶をすすった。
「しかし、どうしたもんだろう。橙は本当にその言葉を知りたいのかい? あまり気持ちのいい話ではないかもしれないよ」
「え?」
「あれ、橙は何か知っているのかい?」
 不思議そうな顔で藍さまがわたしを見つめた。思わず声を上げてしまった自分を悔やむが遅い。
「いえ、その……お燐が言うには、その、それはとても気持ちが良くって、もう天にも昇るようなものだって」
 だからあたいも早くしてみたいにゃん、などと言っていたとはさすがに口に出せなかった。
「わたしは、それが本当なのかどうか、もしも藍さまが知っていたら、それって本当はどういうことなのか教えて欲しいな、と思っただけです。すいません」
 そこまで口にして、自分がとても子供っぽい興味に駆られていたことに気がついて、恥ずかしかった。一度口にした言葉が取り返せないことが、とてつもなく悔やまれた。
「謝るようなことじゃないよ、橙。とても大切なことだ」
 ゆっくりと真剣に藍さまは言葉をつむいだ。その声はとても優しい。少なくとも責めているような様子ではなくて、ほっとした。
「そう、確かに大切なことではあるんだけれど……」
 口元に手をやって、考え込んでいる。
「ねえ、橙。燐ちゃんは、その、それをしたいって言ってた?」
 ぴくんっとわたしの尻尾が無意識に跳ねた。
「どうして分かるんですか!?」
「いや、何となく、そういうお年頃だろうからね」
「すごい、藍さますごいです。さすがです」
「いや、そんなに驚くようなことではないよ。でもね……」
 深々とため息をついた。少しだけ眉間にしわが寄っていた。
「橙……くだらないことを訊いて申し訳ないけれど、まさか燐ちゃんに狙われたりしてないよね?」
「え、えええ? それってどういう意味ですか。確かにわたし、お燐と弾幕ごっこして勝ったことないですけど」
「負けたらいつもどうしてる?」
「えっと、おやつとか大事な宝物とか取られたり、言うこと聞いたりしてます」
 そう言いながら、ふつふつと腹立たしい思い出がよみがえってきた。
 藍さまが作ってくれたふわふわのカルメ焼きを取られたり、夏の間に集めたラムネのビー玉を根こそぎ持って行かれたり、三回まわってにゃあと言ったり、さんざんな目にあった。
 わたし、どうしてあの子と友達やってるんだろう。
 ちょっと泣けてきた。
「うーん。悪いことはしていない?」
「……してない、です。多分」
 他人のおうちにこっそり忍び込むのは、別に悪いことじゃないよね? ものを持ってきたら悪いことけど、入るだけならただの探検だよね?
 そう思いながらもちょっとどきどきした。二本の尻尾が落ちつきなく動く。片方を止めようとしても、もう一方が動いてしまって、上手くコントロールできない。
「そうか……うん。分かった」
 藍さまはそう言って、わたしの手を取った。
 大きくてすべやかな、おとなの女のひとの手だった。
「いいかい橙。大事なことだからよく覚えておきなさい」
 いつもにこやかな藍さまのお顔が、今日だけは凛として研がれているようだった。
「その、セックスというのはね、普通は男と女が一人ずつですることだ。けれどやろうと思えば女の子同士でも出来るし、三人でも四人でも出来る」
 わたしは黙ってこくこくとうなずいた。それでもまったくイメージというものが出来なかった。何をどう聞けばいいのかすら分からなかった。
「けれど本当に大事なのは、大好きなひととすることだ」
 わたしは腕組みをして考え込んだ。
 お燐が言っていたのと少し違うような気もする。けれど藍さまが間違ったことをいうはずはない。
「そうでなければ苦しくて嫌な思いをするだけだ」
 藍さまのお言葉はとても深くわたしの中にしみ通ってくる。
「それでもしてみたいかい?」
 整った顔で見つめられると、少しどきどきする。
「いえ、あの、してみたいのは、お燐の方で……」
 そう言いかけて、そうではないことに気がつく。
 自分自身、興味があるから聞いた。それは確かだ。
「……して、みたいです」
 こっくりとうなずいて、藍さまの顔を真剣に見上げた。
 知らないことを知るのは、少し怖い。
 けれどドキドキして、それが気持ちいい。
 きっと、それもそういうことなのだと思う。
「……そうか」
 ぽん、と頭を撫でられた。耳と尻尾が同時にぴくっとした。
「うん、きっといつか出来るよ」
 藍さまはそう言って、お茶の入っていた湯飲みを片づけようと立ち上がった。
 思わずその裾を掴んでいた。
 藍さまが怪訝そうな顔をしてこっちを見ていた。
「そそそ、そうじゃないです。ごめんなさい。その、変なこと考えてごめんなさい」
 慌ててその手を離してうつむく。
 耳がぺたんとした。
 何やってるんだろ、わたし。
 別に、その、藍さまが手取り足取り教えてくれるなんて期待してたわけじゃなくて、その、もう少しどういうものなのか具体的に教えてくれるかなあなんて、少しだけ思ったからちょっとがっかりしたとかそんなこと思ってなくて……。
 なんだろう。このもやもやした感じ。
 だって……その、藍さまがその大好きな人となら、出来るって言うから。
 わたしの、一番だいすきなひとって、藍さまだから。
「橙」
 藍さまが小さくため息をついた。
「は、はい!?」
「思ったこと全部口に出すの止めた方がいいよ」
 ばっと両手で口を押さえるがもう遅い。
「で、出てましたか、わたし」
「うん、まあ」
 そう言って藍さまは頬をかいた。かすかに紅潮している。
 肝心なところまで全部聞かれたーーー!?
 頭の中がぐるぐるーってなって、きゅーってなって、もうわけがわからなくなったからとりあえずこたつの布団をかぶって隠れた。
 暑いからすぐ出た。
 藍さまが目の前にいたから、やっぱり隠れた。
 暑い。
 しばらく我慢する。
 じりじりして息苦しい。
「ううう」
 やっぱり出た。
「……我慢が足りなくてごめんなさい」
「いや、謝るところはそこじゃないと思うな」
 そう言ってぽん、と頭を撫でた。
 そして微笑みながら言う。
「橙。お前はお前のままでいいよ」
「わああ、藍さま大好き!」
 いつものように、そのままぎゅっと抱きついた。
 いつもどおりでないのは、どうやら藍さまの方だった。
 そのままきゅうううっと何かがしまる音がして、ぷしゅうううと息が漏れた。
 何かが沸騰するような感じで藍さまの身体の熱がぐんぐん上がっていく。
「ら、藍さま?」
 抱きついたそのままで聞いた。
 そうしたらがばっと剥がされた。
 藍さまの顔は真っ赤になっていた。
 小声で何かつぶやいている。
 わたしは一生懸命耳を澄ませた。
「違うんだ、違うんだよ橙。私は別になんにもやましいことなんて考えてないからね。抱きつかれたから押し倒したいとかそんなことはまったく考えてなくて、ただちょっと頭の中が苦しくなっただけだから何でもないんだから私を責めたりしたらいけないんだよ」
「あ、頭が苦しいのですか、それは大変です」
 おでことおでこをこつんと合わせた。
 まだ熱い気がする。
「あ……顔が近い顔が近い顔が近い唇がくっつきそうだ柔らかな橙の唇がわたしのくちびるにくっついてちゅーしてしまいそうだちゅーちゅーちゅーちゅー」
 藍さまの熱が上がって、ついにネズミの真似なんてするようになった。
 おでこの温度がどんどん上がっていって湯気が見えそうだった。
「だ、ダメです! こんなに熱があるのに無理して起きてたら! 今おふとん敷きますからね!!!」
 わたしは慌てて立ち上がると、押入れをがらっと開けた。
 二段目に置いてある敷き布団をぐいぐい引っ張る。
 一番上は届かないから重いのを一生懸命引いた。
 ぐらっと揺れる。
「あ」
 ヤバイって思った瞬間、スローモーションでお布団の白い山が崩れてくるのが分かった。
「きゃああああああ…………ッッッッ!!!」
 このまま死ぬんだと思った。
 藍さま紫さま、先立つ不幸をお許し下さい。
 橙はしあわせでした。
 紫さまに可愛がられ、藍さまに愛されて、とてもとてもしあわせでした。
 と。
 布団をかき分けられて、がばちょ、と音がしそうなぐらいの勢いで抱きしめられた。苦しいぐらいの力強さで、布団の山の上でぎゅうと抱かれている。
「橙、本当にお前の初めてが私でいいのかい?」
 ほとんど泣きそうに切ない声で、藍さまは言った。
「んっ、藍さまじゃなきゃ、嫌です」
 わたしも何故だか泣きそうな声で答えた。
 藍さまがあんまり必死だから、それに打たれたようになった。

 藍さまの手がわたしの服を脱がす。落ち着いた大人の手が、少しだけ震えて、緊張しているのが分かった。
 わたしが首をかしげると、藍さまは言った。
「それをするときには、服は脱がないといけないんだ」
「はい。でも、わたし自分一人で脱げますよ?」
「……そうじゃないんだ。お互いに脱がせ合うのも、一つのやり方なんだよ」
 そう言って、ボタンをひとつひとつ丁寧に外していった。
 布団が素肌に触れるのが少し肌寒いような気がした。肌が少しだけ敏感になっているようだった。
 すっかり脱がしてしまうと、藍さまは今度は自分の服に取りかかった。
 その手を握って止めた。
「え、橙……?」
「わたしも、やってみたいです。やらせてください」
 そう言って服のボタンへ手を掛けた。
 他人の服を脱がすのはむつかしい。普段とは左右が逆だからか、藍さまがしたようには上手にはいかなかった。ずっとずっと時間が掛かってしまって、そのせいか藍さまの顔が少しずつ紅潮していった。
 途中まで外し終わったところで、藍さまが言った。
「いいよ、橙。もう外さなくて」
「で、でも……まだ半分しか」
「いいんだ。このままでやることもあるんだ」
 藍さまがそう言うのなら、そうなのかもしれないとわたしは納得した。
 半分だけ前の開いた上衣から、藍さまの大きなおっぱいがこぼれ落ちそうにのぞいていた。白い肌に不釣り合いなくらいにその先端の色は鮮やかな桃色をしていた。
「おいで、橙」
 藍さまはそう言って、わたしを胸元へ抱きかかえた。
 すっぽりと上衣の中に私の小さな体が収まる。
「子供みたいかもしれないけれど、大事なことだから、良く聞いて覚えてね」
 藍さまがそう言うから、わたしは耳をぴんと立てた。
「まず、ここを舐めるんだよ」
 藍さまはそう言って、自分のたっぷりとした乳房を片手で持った。
「は、はい」
「次に、ここだ」
 そう言ってもぞもぞと股衣を脱ぎ捨てる。わたしが脱がせようと思っていたのに。
 長い上衣の裾で隠れているその場所を、手のひらで覆うようにする。
「そのうちに、多分、その、濡れてくるから……そうしたら指をいれる」
「えええ、入るんですか!?」
「しっ、大きな声を出さないで」
 わたしはぱっと自分の口を塞いだ。
 藍さまは苦笑していて、恥ずかしかった。
「大丈夫。きっと、橙ならうまく出来るよ」
 藍さまはそう言って、きゅっと軽くわたしを抱きしめた。
 それを合図のようにして、わたしは動き始めた。
 おずおずと藍さまのおっぱいへ手を伸ばした。私の小さな手では掴みきれないほど大きくて柔らかい。
 まずはぺろりと舌先で、その先端を舐めた。
「はぅ……っ」
 藍さまの身体がびくんと跳ねた。
 わたしは少し怖くなる。
「ら、藍さま?」
「だ、大丈夫。気持ちよかっただけだから」
 続けて、と藍さまが言うから、そうした。
 藍さまのおっぱいはぷっくりとふくらんできて、その桃色もさっきより鮮やかになってきている気がした。。
「あっ、んっ……橙の舌、きもちいいよ……」
 藍さまが褒めてくれるのがうれしいから、なおのこと熱意を込めて舐めた。
「ざらざらして、すごくいい……とろけそう」
 藍さまのがうつったような気がする。声を聞いているうちに、だんだんわたしの息も荒くなってきている。
「少し、噛んでもいいよ。それも、気持ちいいから」
「ん、ふぁい」
 舌を忙しく動かしているせいで、ちゃんとした言葉でお返事が出来なかった。
 注意深く、傷つけないように甘く、藍さまのおっぱいを噛んだ。
「ふぁああっ、いい、すごくいいよ、橙……」
 藍さまの声に夢中になってしまいそうで、すごく焦る。
 頭の中がくしゃくしゃになってしまいそうに、興奮する。
「んんっ、もう、っ、いい……から……」
 藍さまはそう言って、残りのボタンを自分で全部外した。
 上衣の裾が乱れて、隠れていた藍さまの茂みがあらわになる。
 うっすらとした金色のそこは触ってみると確かに言われたとおり濡れていた。
 ごくりとつばを飲み込んだ。
 そしておずおずと身体を下へずらした。
 茂みをそっとかき分けて、ふっくらとしたその場所を見た。
 おんなのひとのその場所をそんなに間近で見ることはほとんどない。
 お風呂に入るときだって、至近距離で見るはずがないのだから、そんな風にぱっくりと割れて中からしずくをだらだら流しているのを見るのは初めてのことだった。
 鮮やかなピンク色をして、とてもきれいだと思った。
「藍さま、濡れてます」
「ああっ、そう、だね……」
 わたしがじっと見つめていると、藍さまは切ない声を上げて相づちを打っていた。どこか苦しそうに聞こえて、わたしは顔をあげた。
 藍さまは自分の手でさっきまでわたしが舐めていた場所をもんでいた。指先でつねるようにして、まだわたしの唾液でてらてらと濡れているそこをいじっていた。
 わたしと視線が合うと、藍さまは恥ずかしそうに目を伏せた。
「橙……いいから、おねがいだから……」
「は、はい」
 わたしはぐっと顔を近づけた。
 酸っぱいような切ない感じのする匂いが、鼻先をかすめる。そのまま夢中で口づけた。
「ふぁっっ、ぁ、うっ」
 ねっとりと舌へ絡みつくその味を、わたしはあらわすことが出来ない。
 それは今までに感じたどの味とも違っていた。舐め続けることで探ろうとしたけれど、舌先を奥へねじ込むごとに味わいが変わっていった。
 ただ夢中で舐めた。
 そのうちにぷっくらと膨らんできている濃い桃色をした突起が目立ち始めた。わたしはそこも舌先でなぞるようにした。
 なんとなく、藍さまならそうするかもしれないと思ったからだ。
「やぁっ、ふぁぅ、あうぅっっ」
 いつもは凛として優しい藍さまが、高い高い声をあげて鳴いているのは、ぞくぞくした。
 桃色の突起へ唇で吸いつく。じゅっ、と重く湿った音がした。
 そのまま指で濡れている入り口へ触れる。とろけきったそこはひどく滑ってしまって、触れるだけで指先をのみこんでしまいそうだった。
「っ、藍さま、い、いれても……」
「んっ、」
 藍さまはただ吐息だけでうなずいた。
 指はするっと入ってしまった。
 それでもきゅうっと締め付けてくる。まるで欲しがってるみたいに。とろとろにとろけきっていたはずのそこが、きつく締まってくる。
「ふぁ……藍さま、すごいです……」
「んんっ、ちぇん、すごい気持ちいいよぉ……そのまま、動かして……っっ!」
 言われるがままに、前後へ指先を動かす。一緒に腰までが動いてしまって、腰骨と腰骨が当たってしまう。
「ふぁっ、うっ、ふぁうぁっ」
 藍さまの声がどんどん激しくなっていく。頭の中がかき立てられるように熱くなる。
 中指の腹でざらざらしたところを擦るようにする。ごぶっと中に入った空気が音を立てた。
「やぁっ……橙、ちぇぇぇん……ッッッッ!」
 藍さまはとりわけ高く鳴いて、びくびくっと身体が震えた。


 何も分からずにまだ手を動かしているわたしの手首を掴んで、藍さまは息も絶え絶えに言った。
「も、もう、いいんだよ……ありがとう」
 そうしてぎゅっとわたしを抱きしめた。
 いつもよりも少し弱いような抱き方だった。
「これで、一度、終わり」
「はい……」
 わたしも少しつかれた。
 さっきぶつかり合ったせいかもしれないけれど、足の間がむずむずする。なぜか恥ずかしくてちゃんと言えない。
「あ、終わりじゃなかった」
 藍さまはそう言うと、わたしの唇にちゅって軽い口付けをした。
「本当は、最初にやるんだよ」
 そう言って、藍さまはわたしの髪を撫でてくれた。
 うっとりと眠いような気がして、わたしたちは二人同時にまぶたをとじた。








 遊び場になってるいつもの空き地。
「あーあ、『せっくす』したいなー」
 お燐があんまり大きな声で言うもんだから、わたしは焦ってしまった。
「そ、そーゆーの大きい声で言ったらいけないんだよ!」
「なんでさ」
「えっとね、お燐ちゃんもね、大人になったら分かると思うよ」
「ちぇー、橙だっておチビじゃん。『しょじょ』じゃん」
 そんなことを言うから、わたしはちょっと頭がかーっとなってしまった。
「ちがうもん! わたしは確かに『しょじょ』だけど『どーてー』じゃないんだもん!」
 負けないような大声で叫んだ。

 と。
 がさっと音がしてわたしは振り向いた。
 おやつの中華まんを持った藍さまが、あっけに取られていた。

「橙……」
「ごっ、ごめんなさい」
「いや、いいんだけどさ」
 深々とため息をついて、こう言った。
「お燐ちゃんも、おうちの人にちゃんと聞いたら良いんじゃないかな」
 案外教えてくれるかもよ。

 そう言って小さくウィンクした藍さまはちょっとかっこよかった。
 きゅっとその腕に抱きついて、心の中でひそかに思う。
 どんなにじゃんけんで負けても、かけっこで負けても、ビー玉でおはじきでけんだまでメンコでベーゴマで負け続けても。
 藍さまだけはあげないんだから。
 このあと、燐が「じゃー、橙の『しょじょ』ちょーだい! あたしの『どーてー』あげるから!!」とかいってフルネッチョ間違いなし。

 ……深く考えてはいけない。考えるとハゲる気がする。
 というか基本的に何も考えたくなくなるような頭悪い話が好きだ。
 二ヶ月前の自分がどうやってシリアスとか書いていたのか、もはや思い出せない。
i0-0i
http://i0-0i.sakura.ne.jp/
コメント




1.なしこ削除
らんさまが・・・かわいいです。
2.2面ボス愛好家削除
先に書かれた!
どうしよう

いい橙藍をありがとうございます。
3.名前が無い程度の能力削除
藍の途中からの雪崩のような理性崩壊が素晴しかったです。
4.名前が無い程度の能力削除
橙が無垢でかわいすぐる。これは理性崩壊しないほうが無理。
5.名前が無い程度の能力削除
タイトルと作者名を見ただけでニヤニヤ。
橙が攻めとは意外でしたが良かったです。
6.名前が無い程度の能力削除
タイトルの時点で理性崩壊しました
7.名前が無い程度の能力削除
ちなみに、うちの妹は食事中に親に「せっくすってなに?」ってきいた。
8.名前が無い程度の能力削除
橙かわいすぐる続編期待。