真・東方夜伽話

MY SWEET, SO SWEET HONEY

2020/02/10 23:26:28
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MY SWEET, SO SWEET HONEY

ぽんぬ

霍桓(青娥の夫)×青娥が延々とエロいことをしている感じのやつです。ちょっとだけ布都×青娥要素もあります。
第12回東方紅楼夢で頒布される東方官能小説合同『猥ザップ』に寄稿させていただいた小説です。

 ◆ ◆ ◆

 耳の奥で糸を引くような粘性の水音が、青娥の意識を甘い泥濘の淵から引きずり出した。一拍遅れて、身体の最奥を掻き崩される破滅的な快楽が脊髄を駆け上る。白い喉が力なく反り、唾液に塗れわななく唇から細い喘ぎが零れた。
「あ、青娥お姉さん、起きましたか」
 辛うじて開いた虚ろな双眸に、青娥を組み敷く男の笑顔が映った。まだ少年と呼ぶべきあどけない造りの顔は仄赤く上気し、頬から首筋、そして胸板まで玉の汗が浮かんでいる。そのうちの一滴がぱたりと青娥の胸元に落ち、その微かな感触さえも、発情の極みにある女の身体を苛んだ。瘧めいてがくがくと震える青娥の麗躯を、筋肉の薄い青い腕がそっと抱きしめる。
「うあ、あ……わ、わた、私」その腕に縋りながら、霞がかった頭と縺れる舌で、青娥はどうにか言葉を紡ぐ。「んあ……かん、くん……桓くんなの」
「はい、僕です、桓ですよ」霍桓――青娥の夫である少年は、人懐っこく笑うと妻の頬に口づけを落とした。「大丈夫ですか。まだぼうっとしてるみたいだけど」
 青娥は半ば夢心地で頷いたが、程なく我に返ると年下の夫を睨みつけた。しかし元より嫁入りしたばかりの可憐な箱入り娘、ましてや瞳は蕩けたように潤んでいる。精一杯表情を険しくしたところで、到底威圧を与えられるようなものにはなっていない。実のところ、青娥自身もそれを理解していた。だからこそ癇に障るのだ。
「わ、私は平気です……それより、い、いつまで続けているつもりなの」
「え? 何をですか」
「何をって、その」言い淀んで、ちら、と自らの下腹のほう――二人の肉体が繋がる場所へと視線を向け、すぐに逸らした。「……これを」
 桓はまだ暫くきょとんとしていたが、思い当たったようにああと声を上げて、接合部をゆるく揺さぶった。
「うあぁ、ひ、あーっ……」途端に、どうにか緊張を保っていた青娥の表情がだらしなく解ける。全身を震わせ、声もなく深く絶頂していた。「あ、あ、う」
「これのことですか。……ふふ、駄目です。明日の朝まで繋がったままでいましょうって言ったじゃないですか」片手で青娥の柳腰を捉え、空いた手で顎から滴る汗を拭いながら、桓はまだ声変わりもしきらぬ声を情欲に掠れさせて囁く。「……ん、うわ、きゅうきゅう締めつけてる。すごい気持ちいいですよ……えへへ」
「ひっ、い、あああ、いやよもう、だって、だってこれもう朝からずっとっ――ひぁうっ、だめだめだめだめ動かないでっ」
「今動いてるのはお姉さんですけど」
「ちがっ、あっあっあ、いやあああっ」
 桓の言葉通り、少女の四肢からはすっかり力が失われているというのに、細い腰だけが大げさなくらいにかくかくと上下していた。自身の不随意な動きに追い詰められ、青娥は羞恥と随喜の入り混じった涙を流す。逃れようと身を捩れば熱く熟れきった内壁が怒張に摩擦され、歓待の収縮を繰り返した。擦れる箇所が変わるたび新たな快感が思考を侵し、意志が剥落する。
 与えられるまま貪るだけの、獣とも呼べぬ無力な雌へと堕していく己を、自覚しながら抗えない。
「きもちいい? きもちいいですか、お姉さん。いいですよね、僕も、すごいきもちいい、幸せです……もっと、よくなって、ください」
「はっ、あーっ、いやっ、いま、今はいやなのっ、ぬい、抜いへ、ゆるひてえっ、ずっと来てるんです、だめなのがきてるの――あ、ああああああああっ!?」
 桓がほんの少し腰を使うだけで、身構えることもできないまま、何度目かも分からない絶頂へと跳ね飛ばされる。度を失ったような嬌声とともに突き出された舌が、哀れっぽくひくひくと震えていた。雄の先端に奥を圧迫される間中、高いところに囚えられて帰ってこられない。
 ようやく解放されたかと思えばまた規則的な律動が始まり、ついに耐えきれず青娥の両の瞳がくるりと上を向いた。
「ああ、おねーさん、可愛い……好き、好きです」あられもない様を愛おしげに見下ろしながら、少年は女の宮を小突き揺らすことを止めようとしない。「ほら、もっと、もっとですよ」
「うあ、あーっ、ひぎっ、うぅ、しんじゃ、ひんじゃう」強すぎる快楽への恐怖のためか、溢れる涙が大粒になる。体面を保つ余裕もないまま、縋りついて救いを求める。「桓くん、おねがい、こわい、こわいの」
「大丈夫ですよお姉さん、怖くないです、ほら、ぎゅっとしてあげるから」
「ふゃ、あ、……あぁーっ……!」
 背に腕を回されると同時にまた気をやった。全身が危険なほどに張り詰め、そして糸の切れたように緩んで、桓の両腕にすっかり身体を預ける。内腿や腹筋、そして四肢の先が断続的にぴくぴくと痙攣していた。
「だから、ね、青娥お姉さん。もっと僕でいっぱいになって、僕のことだけ考えて、幸せになってください」
「んひ……」辛うじて夫の顔に焦点を合わせながら、「ひ、ひあわ、しあわせ……?」
「うん。僕がお姉さんのこと、この世で一番幸せな女の子にしてあげます」
 度を超えた法悦に白く洗い流された青娥の脳は、その言葉の意味を理解できたかどうか――しかしともあれ、彼女は幼子じみた頼りない仕草で頷いた。
「うん、うん、し、しあわせ、して、こわくなくしてぇ……いうこときくから、桓くんのこと、ちゃんと考えるからぁ」
「あは、可愛いなあ。本当に可愛い。ねえ、青娥お姉さんは僕のこと好きですよね」
「う……うん、好き」応じる言葉はどこまでも従順だった。意志というものをぐずぐずに蕩かされる代わりに、男の腕に抱かれる安寧を給餌されている。聡明で高慢な少女の姿は今やどこにもなかったが、それを惜しむ者もこの場にはいない。「好き、すき、あっあっ、きもちいいのもすきなの、好き……」
 桓はあどけなく顔を綻ばせた。果実めいて赤い女の唇に己のそれを重ね、慈しむように何度か啄んでから、ぬろりと舌を侵入させた。ぽっかりと開いて唾液と嬌声を溢れさせるだけの器官と化した青娥の口腔を、熱い舌が縦横に這い回る。
 絡み合った上下の粘膜が淫靡に鳴る。最早どちらの身体のどこから分泌されたものかも定かでない体液は、擦れ合う肌の間で白く泡立っていた。致命的なまでに深い交わりに、若い番いはどこまでも溺れる。
「ひゃぁう、あ、んやぁあ……すごい、んちゅ、んうぅ、かんく、かんくん、ひもひいの、きてる……ずっときもひいぃんれす、ぅ……」
「うん……ちゅ、れる、ぷぁ、ぼくも、僕もきもちいい、お姉さん好き、かわいい」
 口づけと睦言の間に辛うじて息継ぎをしているような有様で、酸素が足りていないからますます真っ当な思考など融けていく。言葉の意味さえさほど重要ではなく、ただ互いの情欲を煽る呪文のようなもので、
「お姉さんの好きなこと、全部してあげます。朝までずっと幸せにしてあげる。ううん、死ぬまでずっと、ずっと全部、あげる」
「うん、あぅん、あは、しんでも、しんでもきもちぃの、くださいまし――ぁ、あ、くる、ああっ、あーっ……――」
 きゅぅう、と熟れきった肉壺が収縮し、何度目か分からない絶頂を知らせる。雄が精を吐き出すのもまた何度目のことか分からないが、散々その脈動に晒されているはずの子宮は、性懲りもなく待ち侘びたように打ち震えて歓待した。
 出鱈目な人形遊びじみた危険な動きで青娥の両脚が引き攣り、ぐにゃりと脱力する。桓も流石に深い息をついて動きを止め、青娥を押し潰さないよう横抱きにして、寝台に身を横たえた。硬度を失った肉棒が半ばまでずるりと抜けて、そのほんの僅かな刺激にさえ、夢現を彷徨う少女はあえかな声を漏らした。
「ん、ふ……桓くん、ねぇ……」常世を映しているのかも怪しい濁った瞳を背の君に向け、青娥はうっとりと囁く。声は恋の色をしていた。「ほんとうよ。ほんとうにずっと、青娥をしあわせにしてくださいませね――」
「ええ」少年は力強く頷く。「約束します。どんなことがあっても青娥お姉さんを幸せにするのが、僕の役目ですから」
 安堵の笑みを浮かべると同時に、青娥の意識は再び蜜の沼へ沈む。底の見えない悦楽は、今の彼女にとっては恐ろしいものではなかった。骨の髄からその甘さに溶かされながら、後に邪仙と呼ばれる少女は望むままに幸福を享受していた。

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