真・東方夜伽話

幼い月の永遠に拭えない瑕

2018/11/07 13:16:32
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幼い月の永遠に拭えない瑕

砂肝ホルモン

実質初投稿。会話文しかなく、若干短いかもしれませんが、読んでくださると幸いです。
オリジナル要素注意。

──ふぅ、なかなか手こずらせてくれたわね。私より長く生きてない癖にここまでやるなんて、同族として褒めてあげる。



でも、身体は大切になさい?見た限り弄り回してるみたいね。魔術、呪術、かの怪物作りの博士から流用された改造技術……"術"と呼ばれるものは手当たり次第かしら?それと最後に使ってたあの技、どうやら禁忌にも触れてるようね。そんなにも私を殺したかったの?



あー、うん、答えなくても良いわ。だから今に噛み殺さんばかりの目で睨まないの。愚問だったのは理解した。四肢をもいで転がしてるこの状況で言うのもあれだけど、悪かったわね。



それはそうとして。
一人きりの散歩中に襲われて、こうも殺す気満々の奴を見逃したら咲夜に何言われるか分からないし、私の生活の安寧のためにもここで貴女を始末する必要がある訳だけど……
…………うん、冥土の土産とは行かないけど、一つ昔語りをしましょうか。一番信頼する従者にも、長い付き合いの親友にも、ましてや愛する妹にも尚更明かしていない、紅い月の永遠に拭えない瑕の話を。"貴女にとっても"、気になる話題ではあるでしょう?貴女のためにも、私の気晴らしのためにも、ご清聴願えると光栄だわ──










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あれは確か、300と50何年か前。私がまだ100歳を越えてそう年月は経ってない頃だったわね。
……ん?曖昧すぎるだろって?細かい事は言わないの。こうして誰かに語るつもりなんかなかったんだから、大目に見てちょうだいな。



まだ外の世界で暮らしていた私は、その頃から紅魔館の主になっていた。父も母も、その頃台頭してたとある邪教団の手にかかって、親戚もろとも全滅してしまったからね。残された私が上に立つしかなかったの。
そう言えばその頃からね、フラン──妹が情緒不安定になったのは。無理も無いわ。あの時私はいなかったけど、フランはお母様と一緒にいた。恐らく両親に庇われて生き残った妹は、以来狂ってしまったわ。幸せに過ごした100余年とこれまでをない交ぜにして、495年の生を狂気に染めてね。



っと、話が逸れたわ。
本題は……そう、邪教団。名前は何だったか、あの時代に有名どころの教団より頭一つ抜けて勢力を拡大させていたその教団は、私達の両親らを狙ったように魔女狩りや吸血鬼退治を生業にしていた。主な目的はそうして支持され、信者やパトロンを増やす事だったんだろうけど……まぁ、そこはどうでも良いわ。何にせよ私達人でなしには厄介な奴らだったから。私も両親の仇であったし、いつか力を付けたら潰してやろうと思っていたわ。



そんなある日、私は奴らに捕まってしまった。
その日はメイド一人を連れてたまにはと昼間の散歩をしていたの。でも、そのメイドがまた食わせ者でね……少し前に雇い入れたんだけど、昇進したいがために私の首を狙ってた邪教団の一員だったのよ。人気の無い、魔力を封じる結界に誘い込まれた私は、教団の奴らに囲まれて為す術なく連行された。
後で知った事だけど、スパイだったメイドは直後に殺されたらしいわ。吸血鬼と共にあった穢れを払うためですって。ちょっと同情しちゃった。



捕らわれた私は何処かの地下牢獄に幽閉された。
しばらくは何もされなかったけど、上の指示を待ってからだったんでしょうね。いかにも偉そうな奴がやって来て「魔女よりも救いがたき吸血鬼よ、恨むなら貴様の生まれを恨むと良い」とか何とか、回りくどい事を言ってたわ。
その時の私?怒り半分、恐怖半分かしら。いかに館の主を務めてても、100歳ちょっとの吸血鬼の子供だったもの。ましてや親や親戚も殺した教団──貴女にだけ言うけど、泣きたいくらい怖かった。でも、その分怒りもあったから威圧的に接せられたと思うわ。「人間が、良い気になるなよ?私が自由の身になった暁には、容易く死なせはしない。殺してくれと懇願するまでいたぶってやろう」なんてね。



だけど奴ら、私よりも強大な魔族を相手にしてきて慣れてたんでしょうね。ムカつくくらい鼻で笑ってきて、「貴様には利用価値がある」とか「毒は毒で以て制する。貴様なら良い土台となろう」とか。





そこからよ、地獄の日々が始まったのは。





まず偉そうな奴が、私を裸に剥いて汚ならしい性器を私のそれに捩じ込んできたわ。それはもう、濡れてないから痛いの何の……破瓜のものどころじゃない血を潤滑剤にして、私の膣内に精を注いだ。
次に取り巻き、私を捕らえた下っぱが順繰りに私を性奴隷とばかりに犯してきた。禁欲続きで溜まってたんでしょうね。それはもう腹が膨らむくらい出されたわ。身体中や口にも嫌ってほど。



それから奴らは、正真正銘私を性奴隷扱い。毎日毎晩誰かが私を使って、暇さえあれば憂さ晴らしに叩かれたり、蹴られたり、吸血鬼だからすぐ治るのを良い事に人間ならショック死してもおかしくない暴力も受けたわ。
食事をしたいなら口で奉仕させてきて、ありつけた食事も精液まみれ唾液まみれは良い方で、中には小便をかけて食わせてくる奴もいた。連中はそれでも食べるしかない、妹をこんな目に遇わせたくなくて犠牲になる私を見てゲラゲラ笑って、そうしてからまた一日中犯されたわ。



ああ、犬や豚の相手をした事もあるわね。畜生を一生懸命誘って犯される吸血鬼の姿はさぞかし面白かったでしょう。沢山出してもらったご褒美は、人間に犯してもらえる権利。嬉しくてくびり殺したかったわ。
豚と言えば、豚みたいに肥えた地元の権力者にも散々な事されたわね。今ならロリコンって呼ばれる下郎よ。自分で溢れるくらい出しといて、私の事を淫魔呼ばわりするんだから参ったわ。娼婦顔負けの回数こなしてきた当時は、それに何も言えなかった。ただただ屈辱が支配していく日々。



そんな生活は、遂に実を結んだ。もちろん奴らにとって。
ここまで話して分かったと思うけど、連中の目的は私を苗床に教団の番犬を作り出す事。つまり私に子供を産ませようとしてたって訳ね。そして、それは見事思惑通りになった。
一族の後継者を作るためのお腹に、人間とも畜生とも分からないものの間にできた子供が宿された事実。私は気が狂いそうだった反面、フランが同じようにならなくて良かったとも思った。幸い奴らはフランの存在も所在も分からなかったようだし、私は自分を犠牲に家族を救い、代わりに私はもう覆りようのない運命を背負う事となったの。正直、絶望だったわ。



じきに子供は生まれた。人型の、女の子。とりあえず畜生との子じゃなかった事に安堵した記憶はある。
子供は、すぐに連れて行かれたわ。物心つく前から、その子を教団の手駒として教育するためでしょうね。その後どうなったのか、私にはもう分からなかった。



その後で脱出したから。
屈服し、色狂いになったように見せかけて拘束を逃れて牢にいた奴らは全員皆殺しにしたわ。それから偉そうな奴を追い詰めて、それはもうじっくりと嬲り殺してあげた。悪魔の決めた事は絶対なのよ、と格好つけたいところだけど、それには私が余りに惨めになりすぎてるから、単に復讐したって訳よ。



そしてようやく屋敷に戻ってこられたんだけど、何ヵ月も行方不明になってた理由を考えるのが一番の修羅場だったように思う。人間に犯されて孕まされてました、なんて言える訳がない。偉そうな奴の首を出して、教団を潰すのに手こずってたって事で何とか納得してもらったわ。



あれから300余年。私は安住の地を求めて幻想郷に渡り、こうして平穏な暮らしを満喫している。巫女や泥棒魔法使いからは、私が我が儘な子供っぽい奴と見られてるみたいださくど、実際はそうじゃないのよね。本当の私は、人間に一度はとことん虐げられて辱しめられた、子持ちの女なの──



ちょうど大きくなってたら貴女みたいな、私と同じ髪色の娘に持った……ね?



さて、昔話もこれくらいにして、トドメとしましょうか。何か言い残したい事はあるかしら。
……『ごめんなさい』?『私、知らなかった』?『お母さん』?……そうね、教団に育てられた貴女は何も知らなくて当然。教団に反旗を翻して、自分を捨てたと言われた母親に復讐するため身を粉にしてここまで来たのに、真実は実に残酷なものだわ。せめて娘には身体を大切にしてほしかったけど、貴女の正体を分かってなお過去とのけじめに本気で叩き潰しに行った私には言葉も無いわ。



だから、最後は痛みもなく終わらせてあげる。
安心なさい。私も貴女も被害者、悲しみを共有する血の繋がった親子よ。お墓を作って、毎日拝む程度しかできないけど、こんな母親を許してね?じゃあ──





おやすみなさい。
こう言う悲哀ものはやるせなくなる反面、そこが魅力的で好き。今後も作品を書く場合はこの方面になると思うので、是非コメントや評価などをくださるとモチベーションに繋がります!
砂肝ホルモン
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