真・東方夜伽話

この社会からの卒業

2018/10/08 21:39:32
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この社会からの卒業

喚く狂人

紅楼夢の新刊短編集「堕落オブ堕落」の収録作をサンプルとして一つまるまる公開するものです。

 小学校・中学校と、卒業式を、菫子は冷ややかな目で見ていた。学校組織に良い印象のなかった彼女にとって、それは感動より、せいせいした気持ちをもたらすイベントでしかなかった。周囲が涙を流したり、後輩達と別れの挨拶を交わしている中、ひとりさっさと帰宅したものだ。
 だというのに、どうだろう。高校三年になって迎えた今回の卒業式は、こんなにも己をどきどきさせてくれている。いやまあ、昼間に行われた卒業式はどうでも良かったけども、少なくとも今出席しているほうは、彼女の感情を大いに揺さぶっていた。
「卒業生代表、宇佐見菫子くん」
「はいっ」
 かつての同級生が知れば、仰天するだろう――いやそのまえに、宇佐見って誰だっけと思い出すところから始まるだろうが。ともかく、なんの冗談かと思うことは間違いない。なんといっても彼女は、仮病にサボりに居眠りにと、とにかく不真面目きわまりなかった。非行に走るということもなかったが、集団行動向きな性格でもなく、こういった場で名を呼ばれるにふさわしい生徒では百パーセントない。
 当の菫子は、自分が呼ばれるのは当然だというように、はっきり返事をする。一歩一歩、壇上に上がってみせる。
 校長はチビで薄毛で脂っこい、ガマガエルじみたイボが目尻のあたりで目立つ中肉中背の男性だ。外見はまったく素敵ではないし、正直最初は苦手だった。今は、尊敬と感謝を抱いている。驚きである。教員という生き物を尊敬したり感謝するなんて、入学したての自分が知れば、「お前もとうとう一般人に堕ちたか」と笑ってきそうだ。
 まったく、イタい話である。自分は、あまりにもものを知らなかった。男に媚び教えを乞う悦びを知らなかった。なにが一般人に堕ちたか、だ。一般人でなど、人間様でなど、いられるはずがないじゃないか。
「卒業証書。宇佐見菫子殿。貴方は肉便器の課程を修め、その業を終えた。よって、本日限りで人間を卒業することを称する。東深見高校校長、宗像紀夫」
 校長が、卒業証書を読み上げる。それらしい文面でこそあったが、内容は滅茶苦茶だ。他の生徒や保護者が聞けば、どよめきがあがりそうだ。せっかくの晴れの日になんということを言うのかと憤慨する親もいるかもしれない。
 だが、問題なかった。なんといってもここには、男性教諭陣と、菫子しかいないのだ。本来の卒業式は、昼の間に終わっている。深夜の体育館で開かれているのは、菫子のためだけに用意された、特別な卒業式だった。年度末の事務作業で忙しいだろうに、わざわざ集まってくださった先生方には、感謝しかない。
「おめでとう。三年間よく頑張ったね、宇佐見くん」
 ぽんぽんと校長が肩を叩く。一般的には健闘をたたえるための所作だろうが、触れ方がやけにねっとりとしている。気にすることなく、ありがとうございます、と返す。
「いえ、なにもかも校長先生のおかげです。あの日ご指導いただけなかったら、今の私はないですから」
「ふむ! それはそうだろうとも。せいぜい感謝するがいいよ」
「はい、先生」
 深々と頭を下げる菫子に対して、校長はいやらしく瞳を歪める。指導者とは思えない、邪悪な視線を向けている。
「それにしても、君は夢を叶えてみせたね。素晴らしいことだ」
 校長の言葉通りだ。彼女は確かに、希望していた道へ進んでみせた。大学進学ではない。入学時からなんとなくそうするつもりでいたが、校長をはじめとする教諭陣の丸三日にも及ぶ説得で、心を入れ替えた。そして、与えてもらった夢と恩を返すべく、就職を選んだ。
 入学当時の自分が知れば、驚くに違いない。そして、明るくて気持ちいい未来と最高の職業選択に、希望を抱くだろう。菫子が選んだのは、肉便器という、女だけが就ける最高のお仕事だ。
「夢を叶えた君に、先生達からプレゼントがあるんだ」
「ありがとうございます」
 卒業式の記念品といったら、時計だのボールペンだのが相場だ。中学時代までのものはどうしたか覚えていない――多分捨てたのだろう――が、コレはきっと、一生残る思い出の品になるに違いなかった。
 校長が取り出したのは、首輪だった。ペットに嵌めるにはずいぶんとごつい、スタッドつきの品物だ。
「あぁ……」
 歓声をあげる。先生方が選んでくださったものだというから、素敵なものに違いないと思っていたが、予想以上だった。感動に涙がこぼれそうになるのを堪える。そういうのは、少し気恥ずかしい。厳かに受け取って、身に着ける。かちり、と硬い音がした。
「ほらご覧。よく似合っている」
 鏡を見せられる。これから社会に向けて旅立つ、いや、社会から姿を消すにあたって、ふさわしい装飾であるように思えた。
「おめでとう、宇佐見」
「いやあ、宇佐見もとうとう卒業か、感慨深いな」
 男性教諭らがステージ上に上がり、おめでとう、おめでとうと声をかけてくる。三年間、朝から晩までみっちりご指導いただいた、まぎれもない恩師だ。
 入学したころを思い出す。授業態度が悪いので指導すると、校長室に呼び出されたのは、五月の半ばのころだった。面倒くさいと思いつつも訪ねると、押し倒されて、犯された。無駄に保っていた膜を破っていただいた、記念すべき日だ。当時の自分は物事を知らない小娘だったから、喪失を悲しんで泣いたりしたものだ。おかしな話だ。セックスはとても素晴らしいものだというのに、なんで泣く必要があるだろう。鳴くことこそあろうけども。
 それから、素晴らしい学生生活が始まった。あの日撮られた写真は教員間で共有されて、それをネタに何人もの先生方にご指導いただくこととなった。早朝、授業中、昼休みに、放課後、休日、文字通りいつでもだ。
 いやいや言うことを聞いていた愚かな自分に対して、先生方は根気強く、女のあるべき姿というものを教えて、人格の根底にまで擦り込んでくださった。こんなに熱心に教えてくださる環境なんて、全国を見渡してもそうないだろう。
 本当に、感謝しかない。おかげで自分は、立派な肉便器として巣立ってゆける。今すぐ先生方一人一人の足下に五体投地して、足の指を丁寧にしゃぶらせていただきたいほどだ。大事な式典の途中だから、さすがにやらないけれども。
「ところで宇佐見くん。まだ、何か足りないと思わないかね?」
 鏡を掲げたままの校長が、ねっとりした声で尋ねてくる。おっしゃる通りだ。服装が、よろしくない。学生に制服、社会人にスーツが似合うように、自分にも、ふさわしい格好というものがある。便器に衣服など、不要だ。
 教員陣にぐるりと取り囲まれ、見られているにもかかわらず、菫子は自らの衣服を脱ぎ捨てていく。まずは、ベストを、次にブラウスを、ボタン一つ一つ、ゆっくりと。そしてスカートもだ。靴下と上履きも、必要ないだろう。眼鏡が残っているけれども、外したらろくに見えないし、古文の古田先生が惜しそうな顔をするので、そのままにしておこう。
 そうして、産まれたままの姿になった。下着は、身に着けていなかった。便器見習いとして、いつでもセックスできるようにしておくよう指導を受けていた。在学中、パンティを穿いたのは、ある種の特殊なプレイの実習のときくらいだった。
 アンバランス。それが彼女の肉体が与える印象だ。基本的には年頃の女性らしい、瑞々しく健全な体つきをしている。無敵の女子高生ボディだ。無敵のチケットは昼の卒業式で期限切れだが、まだまだ効力は続いている。
 一方で、その身体のうちいくつかの部位は、ひどく退廃的な有様を晒している。彼女がどのような高校生活を送り、どのような経験を積んできたのか、物語っていた。
 鎖骨のラインに沿うように、ご自由にお使いください、と黒のマーカーで書き込まれている。美術の長澤先生の趣味だった。キスがむやみやたらとしつこい、長澤先生の趣味だ。この手の落書きが、菫子の全身に施されている。鏡に映る顔だってそうだ。左頬に肉便器見習い、右頬にしゃぶらせてくださいと、でかでかと油性ペンで記されている。
 三年間、制服の下は卑猥な落書きだらけという学生生活を送っていた。毎朝誰より早く学校に来ては、美術室で指導していただくついでに書いてもらっていたのだ。今夜は卒業式という特別な日であるので、普段は免除されている顔への落書きも解禁だ。
 卑屈な言葉の連なる鎖骨から下にくだると、乳房にいきつく。掌にすっぽり収まる程度のサイズで、年頃らしい張りをたもった美しい形をしている。だというのに、乳輪は使い込まれた茶色で、年齢に見合わぬ経験数を物語っている。そこにも落書きがされており、ぴぃんと尖った乳首を中心に、いわゆるおまんこマークが描かれている。その乳首には、金色の輪っかが通されていた。
 このニップルピアスは、物理の勅使河原先生に着けていただいたものだった。物理学を修めているためにか乳揺れに執着のある人で、菫子の乳房が揺れるほどないことを惜しみ、代わりにと選んでくれたのだ。その後、親からもらった大切な身体を傷つけるとは何事かと、体育の小宮山先生に一晩中お仕置きされた。怒るかセックスするか、どっちかにしてほしかったものだが、今となってはいい思い出だ。
 乳房から下ると、腹部にたどり着く。小宮山先生には悪いけれども、体育はサボりがちだった。筋肉はあまりない。幸い、食が細めなのもあり、体型は維持できていた。腹回りは、乙女らしい曲線を描いている。三年間で積んできた政経兼は、とても乙女のそれではなかったが。
 臍を中心に、ここにも様々な落書きが書き込まれている。変態、淫乱、露出狂、マゾ、セックス大好きといった罵詈雑言。精子や卵子のマークに、性交を連想させるシンボル。主犯である美術の長澤先生は、うむうむと頷いていた。ズボンには、テントが張っている。
 比較的スレンダーな体つきでありつつも、菫子の骨盤は女性らしく広がっている。子を成すことができるぞと、主張しているかのようだ。もっともその肉体は、子を成すためでなく、男を悦ばせるためにもっぱら使われてきたのだが。
 臍の下あたりに、無料の二文字がでかでかと書き込まれている。女性の貞操をなんだと思っているのだというような落書きだが、菫子にとってはごく当たり前のことだ。風俗嬢ならまだしも、肉便器がセックスで金をとっていいはずがない。というより、とれない。日本の公衆トイレは、無料で使えるのが相場だ。
 陰毛はくろぐろと、もっさり生い茂っている。それほど体毛の濃い体質でもないのだが、剃るのを禁止されたまま三年経てばこうもなる。生物の滝沢先生の趣味だ。倫理の権田原先生がパイパン派で、よく口論になっていたのが思い出される。
 淫裂は、たっぷりと使い込まれてきたこともあって、年頃の女にあるまじき淫らな粘液をとろとろと垂れ流しにしている。イボつきの、太いバイブを咥え込んでいた。肉便器は男性が催したら股を開き穴を使っていただく仕事であるので、セックスできるよう用意を整えておく必要があるのだ。低いモーターの音が、体内で響いている。最初はさほど感じなかったが、執拗な指導を通じて次第に敏感になり、今ではちょっと弄られただけで股を開く淫乱穴になっていた。
 陰核はぷっくり膨らんで、自己の存在を主張している。入学時は人並みのサイズだったが、散々嬲り倒されているうちに、今では真珠ほどの大きさにまで成長していた。やはりピアスが通されており、ここが弱点なので責めてくださいねと主張しているようだ。
 こんなところにピアスを通すなんて! と体育の小宮山先生に丸一日お仕置きを受けたのは、二年の夏休みのことだった。先生のアパートに連れ込まれて、汗だくになった記憶がある。相当声をあげたけれども、騒音で近所迷惑になったりしなかったろうか。
 体格のわりに、ヒップは肉付きが良い。毎日毎日セックス漬けの日々を送ってきたために、身体が順応していったのかもしれない。きゅっと締まった丸い桃尻には、左に牝、右に犬の文字が書き込まれている。左右合わせて牝犬だ。背表紙をくっつけるとイラストになる漫画本のようで気に入っている。
 尻たぶの間からぶらぶらと垂れ下がるピンク色のものは、アナルビーズだ。最初は異物を全く受け入れられなかったのだけれども、今ではすっかり育ちあがって、排泄もできる性器といった風情になっている。根気強くご指導いただいたおかげだ。改めて、感謝の念を抱いた。
「うんうん。いいねえ、宇佐見くん。肉便器は、そうじゃなくちゃね」
 素晴らしい、と両腕を組んで頷く校長をよそに、教師陣はじりじりとにじり寄っていた。今にもその身体にしゃぶりつこうとしている者までいる。複数の男に取り囲まれる、恐怖を覚えてもいいシーンで、菫子はむしろ期待を覚えていた。いっそ皆でもみくちゃにして、めためたに犯して欲しいとすら感じている。そういう乱暴なセックスこそ、肉便器には、ぴったりだ。
「あはっ」
 脳裏をよぎる甘美なる空想に、ただでさえ濡れている淫裂がさらに涎を垂らす。
「なんだ、我慢ができなくなったのかね? 相変わらずの淫乱だな。よろしい。では早速、卒業生の実力を見せてもらうとしようかね」
 校長はにやにやと、見るからに卑劣な笑みを浮かべていた。もちろん、ここまで自分を育ててくださった方のおっしゃることなら、何だって従うつもりでいる。
 ホレ、という言葉とともに、顎をしゃくられた。何をしろと言われているかは分かる。教師陣の前に、跪く。
「あぁ、硬ぁい……」
 ズボンに張ったテントを撫でる。三年間ご指導いただいたモノは、いつにもまして熱い。彼らも、教え子が立派に巣立っていくことに、何かしら情動を覚えてくれているのだろう。こんなに嬉しいことはなかった。
「はむ、んっ、んぅ」
 チャックを下ろしていく。口でだ。じ、じじっと小さく音がして、大好きなモノが勢いよく現れる。
 ペニス。男だけが所持を許される、素晴らしいもの。見ているだけで唾が湧き喉が鳴り、腹の奥がきゅうと疼いて股を開きたくなってくる、魔法の棒。
 コレを悦ばせるために、自分は生まれてきたのだ。さあ、悦ばせなくては。幸い、そのための方法は、三年間の指導でたっぷりと身についている。
「あはッ、あぁ、むぅ」
 いきり立つソレを、大口を開けて咥え込む。何百何千回と味わって、しかし全く飽きることのない味と香りが、菫子の脳味噌を冒していく。
 すぅう、と鼻から深呼吸する。流れ込んだ空気は口腔あたりで肉棒に触れて、強烈なるペニススメルを纏って肺を満たしていく。身体の奥から男根に染め上げられているようで、菫子は恍惚に浸る。
 どうにかなってしまいそうだ。まだ咥えただけだというのに、頭の中はコレをたっぷりしゃぶって味わって、精を飲み干すことで一杯になっている。そしてその後は、この世でもっとも気持ちいいことの時間だ。あまりに楽しみで、考えただけでイッてしまいそうだ。年頃の腰が、かくかくと振られる。情けなく、無様に男を誘っているのだ。
「ぢゅるッ、ぐぷッ、んふぅっ、ぐぷッ、がぷ、ぐぽっ」
 もちろん、それだけで終わりではない。きちんと奉仕もする。頬を窄めて吸い付いて、頭を前後させる。ぐぽ、ぐぽと、ラバーカップのような音が響く。まるでひょっとこだ。
 瞳は淫らに蕩けきり、ぢゅるぢゅると唾液の音もする。下品極まりないフェラチオだ。だからこそ良いのだと、菫子は学んでいた。品という概念は、彼女のような女にとって、ある種の天敵だ。ペニスを突っ込まれるのが仕事である便器に、そんなものは必要ない。
「そら宇佐見ぃ、こっちも相手してくれよ」
「大沢先生の言うとおりだ。一人だけしか相手できないなんてことはないだろう?」
 男は沢山いる。自分一人を、ぐるりとペニスが取り囲んでいる。夢のような環境だった。もちろん菫子とて、たった一人に延々と奉仕するつもりなど毛頭なかった。そんなのは、ド三流のやることだ。三年間みっちりご指導いただいた自分にとって、同時に複数の肉棒に奉仕することなど、朝飯前のことだった。
「はぷぅ、ぢゅるぅ、んふッ、ぐぷッ、ぐむぅっ、んはっ、かぷっ、ぢゅる、ぢゅるるッ、んふぅうッ、れるっ、ちゅっ、ちゅぅ、んふぅうっ」
 次から次へ、とっかえひっかえ、肉棒をしゃぶり立てていく。味、匂い、男臭さに形に、硬さと太さ。ペニスというのは実に千差万別で、悦ばせかたも勿論、異なる。だが菫子は、朝から晩まで練習を積んできたおかげで、それらの個性に応じた最適な奉仕を行うだけのテクニックを身につけていた。たとえば現代文の大沢先生は玉を舐められるのが好きだし、体育の小宮山先生は、陰毛に顔を埋めるくらい密着し、根元から先端にかけて舐め上げると気持ちよさげにする。音楽の斉藤先生はフルートを咥えるように横向きにしゃぶられるのが好きだし、生活指導の橘先生は無類のイラマチオ愛好家で、数学の江夏先生は一般的な頭を前後させるフェラチオを好む。
 あの先生には牝犬のように校庭を四つん這いで散歩させていただいたし、あの先生には男子トイレで名実ともに便器にしていただいた。在学中、どのように躾けていただいたか、一人一人に奉仕しながら思い出す。どれもこれも、素晴らしい思い出だった。もし何かの拍子に進学先を別の高校にしていたら、こうまで輝かしい人生は掴めなかった。天の配剤に感謝したくなる。もちろんその前に、彼らに感謝すべきだろうけど。具体的には、情熱的な性奉仕で。
「が、ぽっ、んふぅうう、ん、ぐっ、ぐ、ぷぅっ」
 喉の奥深くまで、男を迎え入れていく。喉粘膜に亀頭が触れても、さらに奥へ、奥へと。顔面が、下腹にぴったりと密着するほど深く。
「んごぉっ――」
 喉の半ばにまで、亀頭は届いていた。食道ははっきりと拡張されている。外から見ても、喉に肉棒のシルエットが浮かんでいるのが分かることだろう。
 痛みしか覚えないような行為ながら、菫子はむしろ快感を見いだしている。この程度は、当たり前に開発済みだった。
「んごっ、ぐぷッ、ぐぽっ、がぽッ、ぉごっ、ぐぷ、んんぐぅう」
 ディープスロートを開始する。口から肉棒が引き抜けてしまいそうなほど顔を引いては、陰毛に顔面が埋もれるほど深く咥え込む。がぼっ、ごぼっと、排水口に水が流れるような音が喉から響く。喉奥をごりごりと犯されて恍惚に浸る菫子の表情は、とても女子高生が見せて良いようなものではなくなっていた。
「んふぅッ、ぐぶ、ごぽッ、がぽッ、ぐぶ、ぐぷぅッ、ご、むぅ」
 三月とはいえ夜は多少肌寒いのだが、にもかかわらず彼女はうっすらと汗をかいていた。男に囲まれて暑いというのもあるが、性的興奮による体温上昇によるところが大きかった。足下には、大きな水たまりができている。言うまでもなく、愛液だ。腹の奥は強烈に疼き、直腸も貫かれることを期待しているようにヒクついている。
 上手なおしゃぶりのご褒美として気持ちよくしてもらったり、下手なおしゃぶりの罰として気持ちよくしてもらったりしているうちに、口淫がそのまま快感になってしまった。まるで、パブロフの犬だ。本当に、自分がどうしようもない存在になったことを思い知る。どうしようもないから、こんなことだってしてしまっても構わない。
「んッ! ふ、んぅッ、ぢゅるぅッ、ん!」
 両手を、自らの下半身に伸ばす。二穴にねじ込まれている玩具を、己自身の手で弄くり始める。大事な自分の身体に対しての行為だというのに、実に激しく、容赦がない。
「ふぅッ! んふぅ! んむぅッ! はっ、んぅう! れるッ、ぢゅぅ、んぅ!」
 ぐぷぬぷぐぽぢゅぷぐぽと、二種類の卑猥な水音をたてながら、菫子は快楽に溺れる。
「おぉ、先生は嬉しいぞぉ宇佐見ぃ、最初は綿棒も嫌がってたお前が、そんな風にケツでいやらしくヨガれるようになるなんてなぁ」
 玩具の出入りする菊門と鼻先が触れそうなほどに顔を近づけて、政治経済の小早川先生が言う。アナルプレイが大好きで、彼女のアヌスが淫乱極まる第二の性器とでもいうべきところまで育ったのも、彼によるところが大きかった。ローションで濡らした綿棒一本でパニックに陥っていた当時を思い返すと恥ずかしくもあるが、良い思い出だ。こんなに私は成長しましたと伝えるべく、自ら尻を大きく突き出していく。どうせならもっと見てと、自分で尻たぶを割り開き、見せつけるようにアナルビーズを抜き差しする。ぬるぬぽくぽぬぶと、腸液を纏った無数の珠が、ぬるぬると肛門を出ては入り、出ては入りしている様が、よく見えることだろう。猥褻という言葉でも足りない、退廃的な光景だ。
「んッ! ふぅッ、んぅうッ、んもぉおッ!」
 肉棒を深々と咥え込んだ喉から、くぐもった声があがる。自涜は確実に、彼女に快感を覚えさせていた。挙がる声は、まるで牛のそれのようだった。
 バイブを抜き差ししていく。振動が膣襞を責め立てる。こつこつと、子宮を玩具が突く。脳味噌の裏を直接ノックされているような快感に、腰がかくかくとくねる。
「ぢゅるッ、んふぅ! ッ、れるッ、くぽッ、んぅう」
 蕩けてしまいそうな性感に溺れながらにしてなお、決してペニスから口を離さなかった。己のなんたるかを、しっかり理解しているからこそできることだ。肉便器とは、ペニスを悦ばせるためにあるもの。自分のなすべきこともせず快楽に溺れるなど、していいはずもなかった。
「ンッ、んぅッ、ふぅッ、んぅ」
 しばらく性奉仕と自涜とを両立させていた菫子だが、じきにオナニーの方を中断した。気持ちよくなかったわけではない。むしろ気持ちよかったからこそだ。あまり続けると、絶頂してしまう。せっかくの卒業式で、これからもっと気持ちよくなる機会が待っている。なのにこんなところでアクメするのは、あまりに勿体ない。お楽しみは取っておくべきだ。
 もちろん、空いた両手を遊ばせておくつもりはなかった。ではどう使うのかといえば、考えるまでもないことだ。ペニスに、奉仕するのだ。
 頬に押しつけられていた男根に、そっと触れる。指というのは、口腔と同じくらい神経が集中していて敏感なところだ。そこで触れるペニスは、やはりやけどしそうなほど熱く、滾る欲望を宿していることをはっきりと感じさせた。それが全て己にぶちまけられる瞬間を思い描くと、疼いてしまってしょうがない。
「んふッ、ぢゅる、んふぅ」
 ゆっくりと、手首のスナップをきかせて扱き始める。手淫も、何度行ったか分からない。三年もの間、技術を磨きに磨き続けたことで、彼女は風俗嬢など勝負にもならないほどのテクニシャンになっていた。手首で弧を描きつつ、指先を竿に沿うように絡める。鈴口や裏筋をつつっ、となぞっては、弄ぶ。しゃぶっている間に付着した唾液を潤滑油代わりにして、ねっとりした手奉仕を行っていく。男達はそのたびに、快楽の声をあげていく。
「れるっ、ちゅっ、ちゅむっ、あはっ、れるぅっ、ぢゅる、がぽっ、くぷぅ」
 フェラチオしながらの手コキ。なかなか器用さの必要な行為だが、彼女にとってみれば朝飯前のことだ。もちろん、簡単だからといって手を抜いたりはしない。もし手抜きなどすれば、三年間を否定するのも同然だ。全身全霊で、しっかり尽くしていく。ここにいるのが菫子を仕込んだ者でなく、一般の男性であったら、とっくの昔に射精していただろう。
「宇佐見ぃ、先生も相手してくれよぉ」
「そら、こっちもだぞォ」
「中川先生はさっき咥えさせたでしょう、今度は私の番ですよ」
 口、両手と使って、顔面は唾液とカウパーでどろどろになっている。それでも、奉仕の手はまるで足りていなかった。あぶれた男達は、彼女の周囲で己の魔羅を扱き始める。中には、彼女の若い身体に竿を擦りつける者までいた。ぷにぷにとした年相応の瑞々しい頬、肩に乳房、脇、腹といった具合に。全身に肉棒臭を擦り込まれて、とれないようにされているようで、興奮する。近づくだけで肉棒臭さを感じるなんて、まさに肉便器じゃないか。長ったらしい自己紹介よりも自分を伝えられるなんて、とっても便利だと感じた。
「おッ、おお、出るッ、射精るぞぉ宇佐見ぃ、う、ぉおッ、おお」
 そうこうしているうちに、口内のモノが膨れ上がっていく。ペニスの脈動がはっきりとしたものになり、男が低い声でうなる。肩を、がっしりと掴まれる。
 胸を高鳴らせながら、ちゅうちゅうと吸い付いて、その瞬間を待ち受ける。そうして、射精のときが訪れた。
「オッ、射精るッ、卒業したて肉便器女子高生の口マンコに射精すッ、おッ、ぅおお!」
「んぅうッ――」
 口内で、ペニスが破裂した。何度味わっても、この瞬間の小気味よさといったらない。びくっ、びくっとペニスが脈打つたび、マグマのように熱く、ゲルのように粘ついていて、ほんのり魚介のような香りを漂わせる雄の欲望が、どぷどぷと注がれる。
 ああ、まったく、たまらない。
 舌を痺れさせるような苦みに、鼻を馬鹿にするような臭気。これこそ、待ち望んでいたものだった。上がった小さな声は、恍惚を示していた。
「んくッ、んぅッ、んく――」
 もちろん、ただ口内射精されるだけではない。無価値な肉便器に対して、貴重な貴重な精液を注いでいただけているのだから、ふさわしい対応というものがある。喉を鳴らして、精虫一匹も無駄にしないように、丁寧に嚥下していく。餅のように濃くどろどろした欲望はなかなか喉をおりていかず、難儀させられるが、それもまた性の悦びのひとつだった。
「ぉおッ、ぉおッ、ぉおおッ――おぉっ」
「んふッ……ぢゅぷ、はぁ……私の口を使っていただいて、ありがとうございました」
 射精が終わる。役目を終えたペニスを最後にちゅうと吸い上げて、尿道口に残っていた僅かなスペルマもちゃんと飲み干す。満足して萎えてしまうのを防ぐため、達したばかりの敏感なエラに舌を這わせ、れろれろと優しく刺激してから、ソレを解放した。口を離す際に、ぢゅぽっ、と音がする。
 解放された肉棒は、唾液にまみれてぬらぬら輝いている。どことなく、一仕事終えたというような誇らしさが垣間見えた。感謝の意を込めて、頭を下げる。
「流石、宇佐見の口マンコはひと味違うな」
「いえ、そんなことないですよ」
 射精したばかりのペニスで、頬をぺちぺちと叩かれる。生温かさが心地よい。肉便器を褒めるなんて、古文の古田先生は人格者だ。
 もっとも、古田先生を射精させて終わりではない。むしろ、ここからが本番といってもいいくらいだった。なんといっても、尽くすべきペニスは、まだ何本もあるのだから。
「はむッ、ぢゅるっ、くぷッ、んぅッ、んふぅ」
「おッ、いいぞ宇佐見ッ、俺も射精るッ」
「こっちもだ、ほら、さっさとしゃぶるんだよッ」
 小宮山先生、津田先生、斉藤先生に大橋先生。次から次に肉棒をしゃぶりたて、口腔でスペルマを受け止めていく。その様は、さながら精子専用の小便器といった風情だ。
「おっ、おぉっ、いいぞ、もっと強く扱くんだッ、おおお、射精る射精るッ」
「ほッ! お、玉まで弄られたら、あぁああ、射精る射精るッ、濃いのがッ」
 もちろん、両手もしっかり使っていく。それぞれの手でペニスを握り、激しく扱き立て、欲望を搾り取っていく。男達はうなり声を上げては快楽の頂点にいたり、菫子の顔や身体に白濁をぶちまけていく。お気に入りのアンダーリムの眼鏡にまで、誰のだかわからない濁液がべっとり張り付いていた。眼鏡フェチの古田先生が、熱い視線を向けてきている。感じる白濁の熱さが、もう春になるとはいえやや肌寒い深夜にはありがたかった。
「はぁッ、ぢゅるッ、んふぅッ、くぷッ、ずぞぞっ」
 菫子は非常に効率よく、男達を満足させていっていた。だが、それでも不足といわざるを得ない。彼女の怠慢とか技術不足のせいではなく、単に人手が足りていないからだ。
 いかに口と両手を駆使したところで、同時に相手できるのはせいぜい三本。この卒業式のために集まった教師陣に比べれば、あまりに少なかった。
 あぶれてしまった男達は、自らモノを扱き上げている。しっかり相手して差し上げられないことに、申し訳なさを感じる。が、それはそれとして、菫子は嬉しいと感じていた。目の前にあるものがいやらしいから、男はペニスを扱くのだ。ということは、自分の姿は、いやらしいと思われているということだ。これほど便器冥利に尽きることもなかった。
「おッ、そろそろッ、宇佐見、顔貸してくれ顔」
 そうやって達しそうになった男から、ちり紙感覚で、菫子の身体に精を吐き出していく。口が開いていたらおもむろに突っ込み、空いていなければ他の適当なところにぶちまける。情緒もなにもないインスタントな射精だ。菫子にしてみれば、肉棒の熱さや硬さ、逞しさを味わえないことは残念だ。だがこの無味乾燥とした感じが、お前は所詮コき捨てられる程度の存在にすぎないのだと思い知らせてくれて、良い感じだった。
「お、おッ、そら宇佐見、先生特製シャンプーだ、嬉しいだろッ」
「あはッ、はい、ありがとうございます」
 本当にあらゆるところに、精が吐き出されていく。額、瞼、鼻筋に頬、唇、おとがい、首、鎖骨、乳房に背中に腹に腰、張りのあるヒップに両脚。本人の許可なく――もちろん許可など必要ないわけだが――白く汚しては、ふわふわとゆるくパーマのかかった髪に、射精したての棒を擦りつける。即席の竿拭きといったところだった。
「はぁ……」
 温かい。ぬるめの風呂に浸かっているような気分だった。そういえば、男性教師一同で借り切った温泉宿に連れて行ってもらって、二十四時間ご指導いただいたこともあったと思い出す。宿の名物の混浴露天風呂で、ちょうど今のように、精液をシャンプーと称してキューティクルの隙間にまで擦り込んでもらったのだったか。
「そら射精すぞ宇佐見ぃ、こぼすなよぉ」
「あはぁ、ふぁい」
 途中から、大きく口を開いて、上を向いていた。ご自由にどうぞ、と言わんばかりに。もちろん、意図するところを汲めない彼らではない。なんといっても、菫子のそういった発想の出所は、彼らの指導なのだから。
 無防備に開かれた口腔の中へ、精液が次々と放たれていく。何発、いや何十発ぶんものスペルマが口腔内部で混ざり合って、地獄じみたミックスジュースを形成していく。
「ふう。こんなもんですかな」
「ですね。皆さん一通り射精したようですし」
「あ、はっ、あぁ――」
 それも、ようやく終わる。地肌に油性マーカーで書き込まれた卑猥な落書きが、精液で覆われて見えなくなるほど、彼女の身体は汚れきっていた。
 全身から異臭が漂っている。口はスペルマまみれなので、鼻から呼吸する。己の肉体が纏った精臭が、肺になだれ込んできた。
 どんなに顔が整っていて、女子高生らしい健全な体つきをしているといっても、こんな有様は誰も振り向かないだろう。ところが男達は、むしろ肉棒をおっ勃たせていた。でもなければ、未来ある女子高生の人生を歪めて肉便器に堕とすようなことはしない。
「あ、む」
 口を閉じる。女子高生の小さな口では、大人達のぎらつく欲望を収めきるには足りず、頬はリスのように膨れている。んぐ、んぐっ、と小さく喉をならしながら、最低の汚濁を飲み干していく。当たり前だった。便器で用を足したと思ったら、出したものがこぼれたなんて、嫌じゃないか。自分は、せっかく使ってくださった人に嫌な思いをさせるような、できそこないの便器ではないのだ。
 二十代から五十代まで幅広く取りそろえたスペルマジュースを、どうにかこうにか飲み下す。無数の精子が絡み合ってできたソレは、気をつけないと喉を詰まらせてしまいそうなほどに粘っこかった。年寄りじゃなるまいし、洒落にならない。
「ぷは――けぷっ」
 たっぷり数分使って、ようやくやりとげた。よしよし、と油断した途端、小さなげっぷが出てしまう。はしたないと、顔を赤らめる。羞恥心を覚えるべきシーンはそれ以前にもいくらでもあったが、まともな価値観を破壊され尽くした菫子にとっては、それらは問題にはなっていなかった。
「おほっ、腹が膨らんでるぞ宇佐見、アフリカの子供みたいだな、ハハッ」
「杉村先生、それ、あんまりよろしくない比喩ですよ」
「おっと、こりゃ失礼」
 倫理の権田原先生にたしなめられて、通称チビハゲタヌキの杉村先生は口をつぐんだ。表現の仕方に問題こそあったが、確かに菫子の腹はぽっこり膨らんでいた。胃のあたりが、たぽたぽして重たい。その重さ全てが、男のスペルマによるものなのだ。
「どうだ、先生達の精液は美味かったか、ええ?」
「はい、とっても美味しかったです。ありがとうございました」
 感謝は、言葉だけでは伝わらない。菫子はそのことを、よく知っている。だから地に指をつき、額をつけた。精液まみれだったために、ぬちゃっと小さく音がした。
 謝意を示す行為、土下座。格式張っているので、現代社会においてあまり使われる仕草でもないが、彼女にしてみれば日常茶飯事だった。肉便器とは等しく無価値で蟻、大して精子は作るのに何時間と必要になる貴重なものだ。射精していただけたなら、これくらいの誠意はみせて当然というものだった。この三年間で擦り込まれた、常識の一つだ。
「よしよし。ちゃんとお礼が言えて偉いな。じゃあそろそろ、こっちの穴も使ってやるとするかなぁ」
「あっ! はぁッ、あッ!」
 頭を地面に擦りつけたまま、腰を震わせ、甘い声を漏らす。淫裂から、頭を蕩けさせる性感が伝わってきたのだ。雌穴にねじ込まれていた玩具を、誰かがぐぽぐぽ抜き差ししたのだろう。自分で弄くるのとはひと味違う性感に、もっともっとというように、尻を突きだしてしまう。
 彼女が覚えたのは、期待だった。こっちの穴も使ってやる――意味するところは一つ、この世で最も気持ちよく、最も素晴らしく、己の存在意義でもある行為、セックスをしてくれるということだ。そんなことを言われて、期待せずにいられるはずがなかった。
「だそうだぞ、宇佐見くん。どうだね、嬉しいかね?」
「はいッ、校長先生、うれしいです、とってもッ」
 頭は地べたにつけたままだが、校長先生の言葉を聞き間違えるはずはなかった。なにせ、自分を正しい道へ導いてくださった、恩師中の恩師なのだから。
「そうかね。そうだろうねぇ。君はセックスのことしか頭にないからね」
「はい、私は暇さえあれば、いやなくてもセックスのことばかり考えているどうしようもない変態のド淫乱です、だからはやくおチンポハメてください、お願いしますぅっ」
 目の前に餌を差し出された犬のように、上から下から涎を垂らし、性交を乞う。その様に興奮を覚えたか、校長は言う。
「なら、肉便器らしくおねだりするんだ。今までみたいに、待ってたら挿入れてもらえるなんて思っちゃいけない。君ももう卒業した身だから、厳しく採点させてもらおう。半端なおねだりだったら、セックスはなしだ」
「分かりました」
 起き上がる。十数名ぶんの好色な視線が、己に注がれているのを感じる。それだけでも興奮して、両穴を埋めている玩具を弄くってしまいたくなるが、今は我慢だ。我慢すれば、もっと気持ちいいことをシてもらえる。自分は、そういった取捨選択がちゃんとできる、プライドある肉便器なのだ。そこらで遊んでるビッチとは違う。
 四つん這いになる。彼らに尻を向ける形で、尻を高く掲げる。必然、極太バイブが振動している淫裂や、アナルビーズをすっぽり咥え込んだ尻穴が、丸見えになる。
 バイブを掴んで、ゆっくりと引き抜いていく。ぢゅぽっ、と音を立てて異物を放した。雌穴は、すぐにでも何かで埋めてもらわないと狂いそうだ、と主張するかのように、節操なしにヒクついている。
 そんな淫乱なるクレヴァスに、指をひっかけ、割り開く。ぐぱぁ、と音を立てて、奥の奥まで肉洞がさらけだされる。無数の襞を備え、侵入者に絡みつき愛撫する、男の欲望を満足させるために存在する愛の穴が。
「先生方のおかげで、私は人権という思い上がりを捨てて、こうして立派な肉便器になることができました。無価値な穴ではございますが、どうか使ってやってくださいませっ、先生方のぉ、逞しいおチンポで、ズボズボして、ズコズコして、貴重な濃ゆいおザーメンたっぷりぶちまけてスッキリしてくださいませぇッ」
 どうにか、言い切ることができた。使ってやってくださいませのあたりから、セックスのイメージが頭の中で一杯になって、思わず自らを慰めそうになってしまった。もちろん、そんなことではいけない。もうモラトリアムは終わった。彼らとは、指導者と生徒という関係ではなく、使用者と便器という関係だ。校長先生が言っていた通り、それなりに評価されるのだから、何事もしっかりこなさなくてはならない。
「ははは、そんなにチンポが欲しいのか? 淫乱め」
 先の失言からやや所在なげにしていた杉村先生が、ここぞとばかりに眼前に肉棒を突き出してくる。硬く太く雄々しく反り返った、女狂わせの肉の棒。一目見ただけで、夢中になってしまう。自分はコレが、
「はいッ、欲しいです、欲しくてたまりませんッ、ですからどうか、お願いしますッ」
 再び、床に頭を擦りつける。喉から手が出るほどだとか、渇望、といった言葉の意味を、彼女は今、身をもって体感していた。
 ぱち、ぱちと、拍手の音がした。校長だ。
「よろしい。宇佐見くん、君が立派に成長して、私としては非常に嬉しい。いいだろう、くれてあげるとしよう。元々、君は私が見いだしたんだ。私が送り出してやるのが、道理というものだろうからね」
「ありがとうございますッ!」
 流石、校長先生は人格者だ。あの日、自分をレイプして女として目覚めさせてくれて、ずっと指導してくれた。おかげで、素晴らしい門出を迎えられるのだから、これを道徳に溢れた人格者と表現しないで、なんといえるだろう?
「あはッ――あ、おちんぽ、きたっ」
 が、そんな殊勝な思いも、ナマモノの前では一旦脇に置いておかれる。剥き出しの淫裂に、ペニスが押し当てられていた。
 なんだかんだ、指導を受けた回数でいえば、校長が一番多い。彼のペニスは、文字通りあらゆる穴で味わい尽くしている――と、思っていた。しかし、改めて思い知る。こんなにも熱かったのだなぁ、と。
 なにせこれは、生のペニスだ。在学中は、ゴムつきのセックスしかしてこなかったのだ。指導の初期は、避妊してくれることがせめてもの救いだと考えていた。便器としての自覚が芽生えるにつれて、不満になっていった。どうして生でシてくれないのか、生でハメてほしいと、直談判したこともある。そのときに、校長に言われた。肉便器といっても君はまだ見習いにすぎないのだから、一人前の便器の特権である生ハメはできないよ、と。
 三年間、どれほど焦がれ、どれだけ下品に乞うても、教師陣の誰一人として、そこだけは曲げてくれなかった。だけど、自分は卒業した。一人前の、便器になった。もう、ゴムは必要ないのだ。
 これから始まるのは、コンドームなどという無粋なものでペニスを包んだ練習セックスではない。肉便器としての、本気のセックスだ。ゴムありでも世界で一番気持ちいいのに、なしだったら、いったいどれだけ気持ちよくなれるだろうか。思わず、喉が鳴った。
「宇佐見くんにとっては初めての生ハメだ。思い出に残るよう、ゆっくり、ゆぅぅっくり挿入れてあげるとしよう」
「あ、は、せんせッ、校長せんせぇ、はやく、はやくぅッ」
 じれったさに、思わず腰がくねる。ちっちっと、校長はわざとらしく舌を鳴らす。
「まあそう急ぐものじゃない、そら、ゆっくり、ゆぅっくり――そらッ!」
「ア――ひ、あぉおおおおおおおおおおおおッ!」
 盛大に嘘をつき、校長は一息に腰を突き出してきた。ぼぢゅんッ! と、泥沼に杭打ちするような音が響いた。太く張り出した肉傘が膣穴の奥の奥まで侵入し、ぬろろろろッ、と、襞が盛大にめくり返される。
 あがったのは、獣じみた声だった。背中が思い切り反り、全身が痙攣する。頭の中が、真っ白に染まった。結合部から、濃厚な愛の蜜が噴き出す。
 挿入されただけで、菫子はアクメをキめていた。反応はいささかならず激しく、嬌声は体育館じゅうに響き渡るほどだった。
 なに、これ――。
 いくら肉体が開発されきっていて、ここまで散々焦らされてきたとはいっても、普通は挿入されただけでこんな風になったりしない。では何が原因かといえば、やはり避妊具の有無だろう。分厚く無慈悲なポリウレタンを隔ててではない、生のペニスの、圧倒的熱さと硬さ。女を犯し屈服させるのだという絶対的な意思。そんなものを、女としての最大の弱点であるヴァギナで味わわされたのだ。絶頂するのも、当然というものだった。
 今まで最高だと思っていたセックスが、しょせん練習、お遊戯にすぎなかったことを、菫子は強烈すぎるほどの快楽の中で思い知っていた。卒業式という晴れの日に、こんなに素晴らしい、本当のセックスができる幸福に、目尻から涙がこぼれた。
「あはぁああッ、あッ、はぁ、あぁッ」
「おお、締まる締まる。それにこの穴のうねり! やはり生じゃないと、なぁ!」
「あッ、ひッ、あぁああああッ!?」
 菫子は、未だオーガズムの中にある。身体の内で、快楽の波がごうごうと暴れている。だがそんなことは、突っ込む側からしてみればどうだっていいことだ。
 ピストンが始まる。開幕から、容赦のない抽送だった。中肉中背の中年男の、不摂生によって増えていった体重がしっかり乗せられたピストンだ。ばすんっばすんっと、腹肉と尻肉がぶつかって音をたてる。
 校長のペニスは太く、曲刀のように強烈に反り返っている。その曲線が膣内をごりごり抉り、肉襞をめくり返しては、強烈な快楽を与えてくる。意識を、根底から揺さぶられているかのようだ。お前が本気になっていたセックスがどれだけ甘っちょろいものだったか思い知れと言われているかのようだった。
「はひぃッ! ひぃッ、あ、はッ、ひぃいーッ!」
 菫子も、普通の人生何回、いや何十回、いや何百回分とセックスを経験してきた。にも関わらず、目を白黒させて、よがることしかできないでいる。体内から、みちみちと音が聞こえてくる。膣肉が押し広げられ、蹂躙される音だ。それが聞こえるたび、他のどんな性行為であろうとも――今まで自分がセックスだと思っていた行為ですら――味わえないようなエクスタシーが全身を駆け抜け、彼女を狂わせる。どうにかなってしまいそうだ。
「そら、どうしたのかね? 突っ込まれてアヒンアヒン言っているだけなら、入学したての君でもできたことだぞ。もうちょっと教育の成果というものを見せないかッ。アンアンよがってばかりでないでッ、腰を振らんかッ」
「あひあああッ!?」
 ぱぁんと、抽送の音とはまた異なる破裂音が響く。一瞬遅れて、痛みが襲う。左右の尻に書かれた牝犬の文字へ、強烈な平手がたたき込まれたのだ。
 紅葉の痕が派手に残るほどの威力だった。菫子が覚えたのは悦びだ。被虐嗜好は、必修教科の一つであった。痛みによがりながら、へこへこと情けなく腰を振りたくる。三年間みっちり修行したというのに、性技もへったくれもあったものではない。しょうがない。こんなにも強烈なセックスによがらされながら、技巧を凝らせるものがいるはずもない。
「うんうん、いいぞお宇佐見くん、その調子だッ」
「ひぃッ!? はッ、あぉッ、あひッ、あぉおおおんッ!」
 幸い、菫子の情けないざまに、校長が気を悪くした様子はなかった。むしろぎこちなさがかえって気に入ったようで、いっそうピストンを、スパンキングが激しくなる。嬌声は、犬の遠吠えのようなものになっていた。
「そら、君はこっちも好きだろう? 弄くってあげようじゃないか」
「あひッ! ひ、あぅァ、ああ!」
 これでもかと硬く勃起していた乳首を、思い切りこねくられる。ぷらぷらと揺れていたピアスに指がひっかけられ、ぴぃんと引っ張られる。鋭い性感に、身体が跳ねる。快楽と一緒になって与えられる苦痛に、彼女のマゾヒズムは大いに悦んでいた。
 膣を抉られ、尻を叩かれ、乳房を嬲られる。三種の快楽に、ただよがり狂うしかない。肉便器という仕事への尊敬を、よりいっそう深める。こんなに激しいセックスの中でも、しっかり男性に尽くして、ペニスを悦ばせられるのだから。
「そら、あんあん喘いでばかりいないで、何か言ってみなさい、気持ちいいんだろうッ、んんッ? どうなんだねッ?」
「はひ、いいですぅッ、ゴムなし生チンポすごいッ、生ハメ最高ッ、きもちいぃのおッ」
 目尻から涙すらこぼしながら、菫子は中年親父のペニスケースに成り果てている。当初はぎこちなかった腰使いも、三年間教え込まれた、娼婦以上に淫らなそれを取り戻しつつある。上下左右に自在にくねって、陰茎が好きで好きでたまりませんということを動作でアピールしていた。
「そうかそうか、それなら、こういうのも、好きなんだろうッ」
「あひいいいッ!?」
 抽送が、大きなストロークの、下から抉り上げるような動きに変わる。亀頭が、菫子の一番弱いところに当たる。もちろん校長も、分かってそうしているのだろう。ピストンに容赦と呼べるようなものは一切なかった。弱点を盛大に抉られ、結合部から愛の蜜が飛沫となって散る。
「あひぁあッ、すごいぃいッ、すごッ、いいッ、さいこぉッ、あはぁッ、セックスぅっ、生ハメセックス、最高なのおぉおおおッ!」
「はっ、まったく最高の便器マンコだなぁ宇佐見菫子、これだけの便器マンコのくせして、ワシが見いだして育ててやらんかったら、ただの地味ィな女子高生で終わっとったんだ、まったくとんでもない話だッ」
 ピストンに乗せて、校長は威圧的に、恩着せがましく語る。レイプして弱みを握って、三年間も調教しておいてそれなのだから、面の皮がチタニウムか何かでできているに違いなかった。
「はひ、感謝してますッ、校長せんせぇっ、わたっ、私のことぉッ、おべんき、おまんこにしてくださって、ッ、ありがとうございますぅうッ!」
「ふん、当然の感謝だなッ」
「あはぁあああッ!」
 が、菫子にそのような、真っ当な発想はない。涙、鼻水、涎を垂らし、髪を振り乱してよがり狂いながら、本気で感謝するばかりだった。一方の校長も、菫子の返答を当然だと切り捨てつつも、ばっちり気を良くしているらしく、ピストンはさらに激しくなる。愛液で十分すぎるほど濡れていなかったら、摩擦で火がついていそうな勢いだ。
「あはああッ、あひッ、はひぃッ! あぉッ、ぉおおッ、あぉおおッ!」
 快楽に悶え狂いながら、菫子はいくつかの兆候を感じていた。ひとつには、校長の抽送が、ひときわ大胆なものになっていること。引っこ抜けそうなほどに腰を引いて、一番奥まで叩きつけてくる。下腹と尻肉が打ち付けられて小気味よい音をたてる、これ以上なく激しいセックスだ。そしてひとつには、膣内のペニスが熱く硬く、膨れ上がっていること。
 避妊具ありのセックスでも、こうした兆候を感じることはあった。今は余計な遮蔽物がないだけに、はっきりと感じられる。つまり、射精が近いのだ。
「よぉし、そろそろ射精すぞぉ宇佐見くんッ、どうだ、嬉しいだろうッ、言ってみろ!」
「はひッ、嬉しいですっ、とってもっ、最高ですぅうッ!」
 コックが料理するように、漫画家が漫画を書くように、肉便器は使っていただき、射精していただく。己のレーゾンデートルを満たせるのだから、これほど嬉しいことはない。嬉しさは、膣のしまりや、腰のうねりとして現れる。
「そうかそうか。よし、なら選ばせてやるッ、どこに射精してほしいか言ってみろッ」
 なんて寛大なことだろう、と感じた。道具にすぎない肉便器は、本来そんなことに口を挟む権利をもたない。なのに選ばせてくれるのだから、やはり校長先生は人格者だった。
 とはいえ、あまり意味のない問いではあった。なんといっても、百人中百人が同じ選択をするだろうから。もちろん菫子も、百人の中の一人だ。
「ナカですッ、おまんこのなかっ、私の無価値なお便所穴のナカにくださいッ、校長先生の貴重でありがたい濃厚精子びゅるびゅる注いでッ、ゴムなんかじゃない本気射精でッ、菫子の子宮の初めてもらってくださいぃいッ!」
 そう、もちろん膣内射精以外ありえない。生ハメセックスは、膣内射精で終わる。それが相場だ。太陽が東から上って西に沈み、水が高いところから低いところに流れ、林檎が木の上から地面に落下するくらい、当たり前のことだ。
 まして自分は、今まで生ハメしていただいたことがないゆえに、膣内射精を受けたこともない。子宮処女といっていいほどの存在だ。最大の恩人に、最も大切なところの初めてを捧げないなんて、ありえない話だった。
「よぉしいいだろう、そんなに言うならくれてやるぞぉこの穴っぽこがッ! 射精すぞ、すぐ射精すぞッ、絶対射精すぞ、ほぉら射精すぞッ! お、ぉお、おおおおおオオッ!」
「あッ、ひッ、あぁッ、あああッ、あぉッ――あぁああああああああああああああッ!」
 亀頭が、子宮口を突く。強烈な一撃に目を見開き、息を飲むと同時に、それは始まった。
 肉棒が根元から膨れ上がっていく。女体においてもっとも敏感な器官、膣であるから、はっきりと感じられる。次の瞬間には、身体の中で爆発が起きた。
 一寸たりとも狙いを外すことなく、子宮の奥へ中年男の欲望が注ぎ込まれていく。三年我慢したのはお前だけでなく俺もなんだぞと言わんばかりの勢いだった。
「ぉおおおおおッ、射精る射精る射精る射精る射精るぅうッ!」
 この日を待っていたのだというように、白濁は濃厚だった。熱く、重たく、通常の何倍もの精子がぎゅっと詰まっているかのようだ。無数の精子が鞭毛を蠢かし、年ごろの娘の卵子を嬲りものにしようとしているのが、はっきりと感じられる。
「あひいいッ、あぁッ、ああぁあッ、あォッ、ぉひッ、あぁああああああああああッ!」
 そんな強烈極まる膣内射精を受け、絶頂せずにいられるはずもなかった。目の裏が白く、ばちばちと弾ける。喉からは、言葉にならない快楽の絶叫があがる。全身は痙攣して弓のように反り返り、手足はぴんと突っ張っている。淫裂は潮を吹き、肉襞は待ち望んでいたものをポンプのように吐き出すモノをきゅうきゅう締め付け、精子の最後の一匹まで余すことなく注いでほしいというように絡みつく。
「そらッ! そらッ! そらっ、そらッ、そらッ!」
「ひッ!? ぉおッ、あぉおんッ! あッ、あぅッ! あああああッ!」
 そんな菫子に追い打ちをかけるように、男は尻を執拗に叩いてくる。野生の猿のように真っ赤になったヒップを、何度も、何度も。それは既に快楽の海で溺れている彼女の意識を、ガクガクと揺さぶっていく。
 これが、膣内射精。
 ゴム越しの射精なら、何度だって受けてきた。それも、簡単に達してしまえるほどに、気持ちよかった。だが、本当の射精を知ってしまった今では、児戯のようなものだった。
 もちろん、膣内射精がどれくらい素晴らしいものかは、三年間の教育の中でたっぷりと教えられて、知っているつもりでいた。しかし、知っているのと実際に経験するのとは、全く違う。本物は、脳味噌の回路が焼き切れるのではないかというほど気持ちよかった。
「あぁあッ――」
 彼女は泣いていた。己がどれだけ幸福であるかを思い知ったからだ。
「ぉおッ、っぉおおッ、ぉおおおッ……はぁ、いやあ、射精した、射精した」
「はひッ、あひッ、あひぃぇ、あぉ、ああッ……」
 ずっとこの時間が続けばいいと思ったし、実際、丸一年くらい続いたように感じられた。いわゆる走馬灯のようなもので、極めて濃厚な体験というのは、恐ろしく引き延ばされて感じられるものだ。もちろん実時間においてはほんの十数秒にすぎない出来事だったが、その十数秒で、菫子は体力も気力も、根こそぎもっていかれていた。性交など、何百回と経験して、それなりに持久力もついているはずだというのにだ。今までのゴムありの性交が、見習い向けのおままごとにすぎなかったことの所作だろう。
 激しい運動の末の疲労で、菫子はぐったりしている。絶頂が終わっても床に突っ伏したままで、ときおりびくんびくんと痙攣している。強烈すぎる絶頂の余韻から、降りられていないのだ。端から見ると、夏場で畦道で潰れている蛙のようだった。
「やれやれ、どれだけ搾り取るつもりやら、この淫乱マンコめ」
 役目を終えた肉棒が引き抜かれる。ぬぽぉっと、独特の音がした。己に性交の何たるかを教えてくれたペニスに感謝する膣襞が、離れたくないと最後まで吸い付いていたことで鳴った、極めて卑猥な効果音だった。別れを惜しむように、肉穴ははしたなくヒクヒクと収縮を繰り返している。
「そら」
「あ、は……ちゅる、んふぅ」
 肉棒が、口元に差し出される。当たり前のような動作だった。アクメの快感に忘我し、虚ろな瞳を浮かべていた菫子も、ごくごく当然のようにしゃぶり始める。
 セックスの後は、自身をほじくっていただいたペニスを綺麗にする。挿入ったときより美しくが、肉便器のスローガンの一つだった。こんな状況でも自然と実行できるくらい、身に染みついた教えだ。
 ぢゅる、ぢゅるりと、音を立ててしゃぶりたてる。先の集団フェラチオとはまた異なる、ねっとりとした、労るような口淫だった。射精したてのペニスは敏感なので、このように丁寧に扱わなくてはならないのだ。
「おっ、ぉお、ッ、いいぞぉ」
 膣内射精を終えて満足したはずのペニスが、口内でムクムクと膨らんでいく。萎びかけだった睾丸の中で精子が急造され、ぱんぱんに膨れ上がっていく。口を離す頃には、校長の肉棒は、アラビアに伝わるシミターのような凶悪な姿を取り戻していた。
 丁寧な掃除の後は、再び床に手を突き、額を擦りつける。
「校長先生、無価値で卑しい肉便器の穴に、貴重な精子をお恵みいただきまして、どうもありがとうございました」
「どういたしまして。そんなことより、顔を上げなさい」
 食事をいただいたあとは、ごちそうさまと口にする。それと同じ、当然の挨拶だった。といっても、決して形式的なものではなくて、心からの感謝が込められていた。
 言われた通りに顔を上げると、顔面に肉棒がぺちぺちと押し当てられる。
「コレが君の初めてを奪ったペニスだ。君の子宮に初めて精子を注いだペニスでもある。分かるかね?」
「わかります、とっても素敵なおちんちん、あぁ……」
 触れているだけで、うっとりとして、欲しいと思ってしまう。肉穴をずこずこと突いて、浅ましい己の本性を暴き立ててほしいという考えが首をもたげる。あれほどの性交の直後だというのに、菫子の肉穴は早くも疼きはじめている。
「よろしい。己の分際はよく分かっているようだね。では、そら」
「……ああ――」
 校長が取り出したのは、油性のマジックだった。頬に一本、横線を引かれる。それ自体には、なんらの意味もない。けれども菫子は、深い喜びを覚えていた。左頬に書かれた、肉便器見習いの文字。その見習いが、打ち消されたのだ。
 一人前になったと、自分の恩師に認めていただけた。これ以上に嬉しいことが、この世にあるだろうか?
「これでよし。それじゃあ早速、肉便器として働いてもらうとしようか。なんといっても、宇佐見くんのせいで 勃起したチンポはいくらでもあるからねぇ?」
「おめでとう宇佐見。これからは肉便器として下品に生きるんだぞ」
「よかったな宇佐見。せいぜいチンポに媚びながら生きていくんだ」
「あはッ――」
 ぐるりと取り囲む教師陣が、口々に祝いの言葉を投げかけてくる。本当に、素晴らしい先生に恵まれたのだなぁと改めて実感しながら、菫子は頷いた。
「もちろんです。なんでもさせていただきます、皆様。宇佐見菫子のおまんこ、口まんこ、ケツまんこだって、お好きなところをお好きなようにお使いください」
「そうかそうか。素晴らしいぞ宇佐見! じゃあ先生が二番槍をいただこうかな!」
 元気に言い切ったのは、体育の小宮山先生だった。言うが早いか仰向けになって。頭の後ろで手を組み枕代わりにする。体育教師らしい逞しいペニスは、雄々しく反り返って天をついている。凸という漢字の由来がそこにあった。なるほど、象形文字だ。
「スクワットの時間ですね? わかりました、失礼します」
 基本的に運動が――授業として行われるそれは輪を掛けて――好きでないので、体育の授業はサボりがちだった。そのたび、補修と称して二人きりでスクワットしていたものだ。筋肉がつくということはほぼなかったけれども、セックスはずいぶん上達した。
 体育教師の逞しい肉体に跨がる。肉棒をかるく摘まんで、膣口へ導く。やはり、ゴムのない生のペニスは、驚くほど熱く硬い。これからはコレをハメてもらい放題だと思うと、嬉しくて仕方なかった。初めて携帯を買ってもらったときの気分に近い。
「あ、は、あんッ、ああ――あはぁあああッ!」
 腰を下ろしていく。初めての生ハメがいきなり始まったので、二度目は挿入するところからゆっくり味わいたかったけれども、途中で我慢ができなくなる。一息で腰を下ろす。
 物理法則に従って、菫子の膣は小宮山のペニスを深々と咥え込む。白濁まみれの膣襞が、ぞるるるるん、と肉棒にめくり上げられ、手足が痺れるような性感をもたらす。
「はッ! あッ、あんッ! ああッ、あはぁッ、あんッ!」
 スクワットというのは、一般的に上下の運動だ。が、これはセックスであるので、腰は上下前後左右、あらゆる方向にくねっていた。そういう軟体動物であるかのように。三年かけて仕込まれた、セックステクニックの一つだった。
「相変わらず素晴らしく締まるマンコだなぁ宇佐見! こんなに才能のある卒業生は本当、お前が初めてだ! たっぷり鍛えた甲斐があった!」
「あはぁッ、ありがとうございますぅッ!」
 艶やかな声があがる。先のセックスと比べ、いくらか余裕があるように見えた。騎乗位というのは、女性の側が動くぶん、他の体位よりペースコントロールの余地があるのだ。
 とはいえ、男性側が、それを許すかどうかは別の話だ。
「よし! 俺も負けてられんな! いくぞ!」
「あッ!? あひッ、ああぁああッ!」
 男が、下から勢いよく突き上げてくる。重力に従って落ちる腰、逆らって持ち上がる腰。相反するベクトルが衝突することで、膣穴は勢いよく抉られる。
「はひッ!? あぁッ、あひッ、あッ、あぁっ!」
 得られる快楽は、単純にいっても倍だ。先ほどまであったはずの余裕など、一瞬で消し飛んだ。それでも菫子は、スクワットをやめはしない。娼婦よりも淫らに、腰を振って、己の粘膜で彼を悦ばせる。なにせ彼女は肉便器、男の性欲を満足させることが仕事なのだ。ちょっと自分が気持ちいいからといって、奉仕をやめていいはずもない。
「はひッ、あぉッ、ぉ!? ひッ、ああ!」
「うーん、相変わらずいいケツだ。それにしても宇佐見ぃ、尻穴がヒクヒクしてるぞォ、こっちも寂しいんじゃないかぁ?」
 そんな彼女の考えを、試すような男がいる。政経の小早川先生だ。上下にくねるヒップを掴み、尻たぶを割り開いて、ぷらぷら揺れていたアナルビーズの紐を抜き差ししたのだ。セックスによる嬌声に混じり、やや低い声があがる。背骨を引っこ抜くような菊穴の性感によるものだった。
「あぉッ、ひぃッ、は、あっあッ、あくぅうううッ」
 ピンク色の珠が、抜き差しされる。アヌスの快楽は、膣穴のそれとは全く異なる。人の思考を腐らせ堕落させる、背徳の快感だ。ヴァギナから伝わるシャープなエクスタシーに悶えているところであったので、効果はてきめんだった。
「そぉらッ」
「あっ、ひッ、あぉッ、ぉひいいいッ!」
 ぬぷぬぷと、薄灰色のアヌスが、ビーズの珠を吐き出しては咥え込む。何度か同じことを繰り返した小早川は、不意打ちのように、玩具を一気に引き抜いた。頭がどうにかなるような快感に、思わず身体が跳ねる。
「小宮山先生だけ相手してちゃ駄目だろ宇佐見ぃ。男がどれだけいると思ってるんだ?」
「はひッ、すみませ、んんぅッ」
「ああいや謝ることじゃないんだけどさ。他の穴も有効活用、しないとなァ?」
「あッ――」
 息を飲む。他の穴とは、尻穴のことだ。そこに、彼の亀頭が押し当てられている。
 灼けた鉄芯を押し当てられているようだった。もちろん菫子とてアナルセックスの経験は人並み以上にあるが、その彼女をして、こんなモノで直腸をほじくられてしまったら、おかしくなると確実にいえる何かがあった。
 二穴セックス。
 セックスはこの世で最も甘美なる行為だが、その中でも最も気持ちの良いものの一つ。この良き日にそんな素晴らしいセックスができるなんて、最高としか言いようがない。
「あはぁッ、お願いしますッ、宇佐見菫子のケツまんこにっ、どうかおチンポハメてッ、ケツ穴でずぽずぽしてっ、おチンポの形にしてくださいッ」
 感情の高ぶるまま、自ら尻たぶを割り開き、肉棒とアヌスに熱烈なキスをさせる。ヒクつく肛門は、亀頭と触れあうたび、ちゅっ、ぬちゅっと、卑猥なキッスノイズをたてた。
「そこまで言うならくれてやる、よし行くぞ、そらッ!」
「あッ、ひ、アッ、あッ――アォオオオオオオオーッ!」
 ぬぶんと、粘っこい音をたてて、肉棒が彼女の直腸に挿入される。あがった声は、狼の遠吠えのようだった。生殖という、性行為本来の目的からはかけ離れた行いだというのに、あがる声が獣じみているというのだから面白い。もっとも、それを面白いと感じるだけの余裕など、当の本人にはありはしなかったが。
「あー、いい意味でキッツいケツ穴だなぁ、ほんと才能あるよ宇佐見」
「おっと、私も負けていられないな、そら宇佐見ッ! ペースを上げるぞ!」
「あひッ!? ひぃッ、あぉッ、ああッ、あああああああッ!」
 小早川先生のピストンは、最初から激しかった。これくらい宇佐見なら大丈夫だろ、と言わんばかりだった。前戯はねっとりしているのに、ひとたび挿入すると、人が変わったようなピストンを繰り出してくるのだ。
 もちろん、菫子のアヌスはしっかりと調教・開発されているので、耐えられる。ただし、それは裂けない、壊れないという意味であって、快楽に堪えられるという意味ではない。まして今は女穴のほうを抉られている状態なので、あっという間に追い詰められる。
「どうした宇佐見、もうヘバったか!? 先生はそんな風に指導してないぞ!」
「もっと締めろよ宇佐見ぃ、でないと射精してやらないぞッ」
 二人のピストンには、容赦というものが一切ない。とても人間相手にすることとは思えないようなものだった。当然のことだ。肉便器とは精液を吐き出すための道具にすぎない。人間ならともかく、道具を多少雑に扱ったところで、文句を言う者はいないだろう。
「あひぃッ、あぉッ、ぉおッ、あひぃッ、ぉおおおッ! あひッ、ぉおッ、ぉおおッ!」
 ぬぼぐぢゅぬぶぐぼぐぶと、両穴から、およそ人体があげると思えないような抽送音が響いている。それに菫子の聞き苦しいまでの嬌声が加わり、淫らなトリオを演じている。
 目は、かっと見開かれている。しかし何も見ていない。視界の裏で、ばちばちと火花が散っている。脳の回路にキャパシティを超えた快楽信号が流れて、ショートしているのだ。何かを見たり考えたりする余裕などあるはずもなく、菫子はただただ暴力的な快楽の前によがり、嬌声をあげるための存在になり果てていた。
「やかましいぞ、今何時だと思ってるんだ! 深夜に騒ぐなんて、近所迷惑だ! そんなことも考えられないような非常識な奴がうちの卒業生だと、先生は思いたくないぞ!」
 一喝したのは、生活指導の橘先生だ。快楽の前にただただ喘ぐマシンとなった菫子の頭を、がっしりと抱える。
「やかましい口は、塞いでやるぞ、罰としてしゃぶれ! そらッ!」
「がぼッ――!」
 水を流した排水口からあがる音に似た声だった。嬌声を垂れ流して開きっぱなしだった口に、唐突にペニスがねじ込まれたのだ。それも、まるで容赦がなかった。顔面に下半身を叩きつけるような勢いだった。喉まで、肉棒が深々と占有する。
「これは罰だ、生徒指導だ! 大人しく受けるように!」
「ぉぐッ、ごぶッ! ごぼッ、ぐぶッ、んぐぅううッ!」
 間髪を入れず、セックスでもするかのように、口腔めがけてピストンが繰り出される。鼻筋が下腹とぶつかり、醜く潰される。喉の奥までごりごりと抉られ、外から見て亀頭のシルエットが浮かぶ。
 生活指導の橘といえば、生徒の間では厳しい指導で有名な教師であり、菫子にとっては、無類のイラマチオ愛好家だ。在学中、何度も居眠りやサボりを指摘されては、生活指導室でみっちりご指導いただいたものだった。そのおかげでこういった、本来ならば苦痛しか覚えないような口腔陵辱でも、快感を覚えられるようになっている。
「ング……ぐむぅッ! ごぶッ、ごぷッ、ぢゅるぅ、んぐぅッ、ふぐ、んううぅう!」
 そう、快感を覚えているのだ。二穴セックスですら限界であったようなところに、さらに性感を与えられているのだ。肉棒に口が塞がれたため、声のボリューム自体はいくらか抑えられていたものの、全身はがくがくと痙攣している。
 それぞれの穴から、聞き苦しさすらある抽送音が響く。女の弱点を無茶苦茶にほじられ、くぐもった嬌声をあげながら、菫子はただただよがり狂う。この世に極楽はあったのだと、彼女は感じていた。こんなに気持ちよくなれる場を極楽と呼ばずして、なんと呼ぼう。
「そらッ、そらそらッ、どうだぁ宇佐見ッ、気持ちいいだろうッ!?」
「あぁ、本当締まりのいいケツだな、卒業するのが惜しいくらいだ」
「どうだ宇佐見、ちょっとは反省したか、してないようだな、なら、こうだ!」
「んごッ、んぐぅ、んうぅううッ! んぐッ、ぐぼッ、ぐぶぅうッ!」
 ピストンが、それぞれ激しくなっていく。三穴をかっぽじられ狂ったようにヨガる菫子に、とどめをさしてやろうとでもいうかのようだ。もしそれが狙いだというなら、大成功だといえるだろう。橘が邪魔で見えはしないが、彼女は半ば白目をむいて、輪姦の快楽によがり狂っていたのだから。
「よぉし、そろそろ射精してやるぞぉ宇佐見ぃッ! どうだ、嬉しいだろう!?」
 脳は次々叩きつけられる快楽の処理でいっぱいいっぱいで、言語を解釈するという高次機能を働かせる余裕などないはずだ。だというのに、しっかりその言葉だけは聞こえた。
 射精してやる。ああ、なんて素敵な言葉だろう。またあの、マグマを注ぎ込まれるかのような素敵な感覚に浸れるのだ。思わず、腰がくねってしまう。むごいほどの陵辱の最中にありながら、彼女の身体は娼婦よりも艶めかしく、淫らにくねっていた。
「んぐぅッ! ごむッ、ぐぶ! ぢゅるぅッ、ふぐッ、んぅううッ……!」
 ピストンが、早くなっていく。ぢゅぶぬごぶぢゅごぢゅぬぶと、えげつない抽送音を、三つの穴にねじ込まれたペニスが立てる。それぞれ、熱く、硬く、膨らんでいっている。終わりが近いと、菫子は感じていた。ジェットコースターで、上り坂の頂点に達する直前のような感覚だった。そしてすぐ、下り坂に至る。
「よぉし射精すぞぉ宇佐見ッ、子宮で受け取れッ、妊娠しろッ、ぉッ、お、おおおッ!」
 最初に射精したのは、膣を貫く小宮山だった。菫子の柳腰を角張った指でがっしり掴み、逃げられないようにする。奥の奥まで貫くように突き上げ、己自身を解き放った。
 子宮に密着した鈴口から、熱いスペルマが一切の遠慮なくどくどくと注がれているのを感じる。膣襞はきゅうきゅうと吸い付き、吐精する肉棒の動きを促している。
 人生二回目の膣内射精は、最初のと比べても全く遜色ないほどに強烈かつ鮮烈で、意識を白く染め上げる。きっと、何度味わったとしても、やはり強烈なものであり続けるのだ。
 女最大の快楽器官の内で、二人分の白濁がミックスされている。こんなものをこれからずっと味わえるのだから、肉便器になってよかったと心の底から感じる。
「なんッて締まりだッ、ほんとうこのケツ穴ときたら、ああ、射精るッ、ぉ、おおッ!」
 膣内射精から与えられた快感によって、他の穴もきゅうきゅうと締め付けられていた。その刺激により、アヌスを貫いていた肉棒も限界を迎える。どぷどぷと、直腸にスペルマが注ぎ込まれていく。
 アヌスを焼かれているかのようだ。吐き出された白濁の熱さが、そのように感じさせたのだ。もっとも、だからといって痛いとか、そういう風に感じたわけではない。むしろ、蕩けるほどに甘美で、頭の中からぐずぐずに腐っていくような堕落した快感があった。
 そうして賢さというものを剥ぎ取られたところに、白濁はびゅくびゅくと注がれていく。
直腸の細胞一つ一つに至るまで精子によって蹂躙され、本能に、アナルセックスの快楽が刻み込まれていく。こんなに気持ちよくなれるところが、どうして排泄のための器官だったりするだろう。強烈極まる肛内射精によって、彼女のアナルは、快楽を貪る貪欲な肉穴に成り果てていく。彼女のアヌスは、もはや性器だ。
「どうだ反省したか宇佐見ぃッ、指導の終わりにくれてやる、そら射精すぞ、ぬぅッ!」
 菊穴を作り替えていただいた恍惚に浸る暇もなく、頭をがっしりと掴まれ、ぐんっ、と引き寄せられる。反対に男の腰は思い切り突き出され、下腹と顔面が衝突事故を起こした。肉棒は深々と喉を貫き、ごりっと喉粘膜を抉る。苦痛すら快楽に感じられる菫子が、被虐の性感を覚えているうちに、口内のモノもまた射精した。
 どくどくと、食道に直接白濁が注がれていく。胃を、スペルマで染め上げられていくのが分かる。それは彼女の、血肉となることだろう。精液でつくられた身体――セックスを生業とする肉便器にとって、これほどのステータスはないのではないか。その素晴らしさに、菫子は打ち震える。
「ッ、――ぐ、ん、む、んぅううううううううううううううううううううううううッ!」
 三穴からの、強烈極まる射精。そんなものを受けて、絶頂しないでいられるはずもない。
ただ膣内射精をいただいただけでも、気が狂ってしまいそうなほどの快感を覚えた。三穴同時となったら、もう語るまでもない。爪先から頭頂まで、筆舌に尽くしがたいエクスタシーが駆け巡り、暴れる。絶頂の荒波が、ちっぽけな菫子を押し流していく。
 危険な病気の発作でも起きたかのように、全身ががくがくと痙攣する。視界は明滅し、手足はめちゃくちゃに暴れている。体中の水分が溢れるのではという勢いで、肉穴から愛の蜜が噴き出し、尻穴と喉はこれ以上なくきゅうきゅうと収縮する。
 ありがとうございます――。
 快楽の極致にあって、彼女が見いだしたのは、感謝だった。肉棒で穴でほじくり返してくださってくださったことへの感謝、精液を注いでくれたことへの感謝、自分をこれほどまでに堕落させてくれたことへの感謝。そしてなにより、肉便器として、今後もたっぷり使っていただけることへの感謝。
様々な感謝を、快楽とともに、菫子は自らを貫いてくれたペニスへと捧げていた。
「ぉ、ぉお……いやあ、射精した、射精した」
 長い長い射精が終わり、満足した男達が、思い思いに肉棒を引き抜いていく。ぢゅぽっ、ぬぽっ、ぐぽっと、それぞれの穴から粘度の異なる卑猥な空気音が響く。ほじり倒された両穴はヒクついて閉じなくなっているし、唇と肉竿の間に喉粘膜の残骸と精液のミックスジュースが糸となって伝っている。
「はッ……ひぇ、は、あへ、あはぁ……」
 菫子は、ひどい有様になっていた。顔は白濁と汗と涙と涎でどろどろだし、半ば白目を剥いており、口は白痴のように半開きになって、曖昧な恍惚の笑みを浮かべている。全身どろどろで、両穴からは白いものがとろとろとこぼれている。ぐったりと床に倒れ伏す様は、水揚げされて一時間経った蛸かなにかだった。
「そら、ぼうっとしている暇はないぞぉ、宇佐見ぃ」
 三本の肉棒が突き出される。何をすべきかは、考えるまでもなく分かる。指一本動かす体力すら残っていないはずだというのに、彼女はゆっくりとながら起き上がる。そして、それらをしゃぶり始める。
「ぢゅるッ、んふぅ――れるッ、くぷ、んむぅ……」
 三本のうち二本は、自らの膣穴、糞穴に入っていたものだ。それでも彼女は、躊躇いもなくカリ首に舌を這わせ、唇で肉幹を扱き立てる。それが己の仕事であり、生きがいだといわんばかりだった。
「ぢゅるッ、ん、ぐぽッ、んぅ……ぷはぁ」
 やがて口を離すころには、肉棒はすっかり逞しい姿を取り戻していた。続いて彼女は、校長にしたように、頭を額につけて感謝の意を述べる。
「ご指導、ありがとうございました、そして使ってくださってありがとうございました、先生方」
「おいおい宇佐見、先生方、じゃないだろう? お前はもう卒業したんだ」
 倫理の権田原先生の声が、上から降ってくる。確かにその通りだった。しかし、なら、どうやって呼ぶべきなのだろうか。首をかしげる菫子に、今度は校長が言う。
「宇佐見くん、君は無価値な肉便器で、男に使っていただく存在だ。そうだろう? 先生だろうが何だろうが、チンポがついていたら、ご主人様、と呼ぶんだ」
 ご主人様。その表現は、すんなり受け入れられた。もはや性の悦びなしで生きてゆけぬ菫子にしてみれば、己の生きる糧を提供してくださる方々は、確かにご主人様と呼ぶべき存在だったのだ。
「わかりました、ご主人様。ありがとうございます」
「よしよし、それじゃあ次は私の番だ、使ってやるからさっさと股を開くんだよ便器が。お前を使いたい男は、まだまだ他にもいるんだからな」
「あはぁッ」
 チビハゲタヌキの渾名を付けられている杉村先生が、乱暴に押し倒してくる。体力的に限界を迎えているはずだというのに、菫子は嬉々として受け入れてみせた。彼の言う通り、まだまだ周囲には、まだまだ周囲には、勃起したペニスがある。これを全てお世話させていただけるなんて、なんて素晴らしいんだろう。
「あはッ、あ、あぁあああああああーッ!」
深い喜びに浸りながら、菫子の意識は三度目のセックスの快楽に蕩けていった。
紅楼夢の新刊「堕落オブ堕落」より「この社会からの卒業」でした。
特設はこちらhttps://wameshiba.com/tokusetu-daraku/
喚く狂人
http://twitter.com/wamekukyouzin
コメント




1.性欲を持て余す程度の能力削除
圧倒的なエロさでした!
2.性欲を持て余す程度の能力削除
輪姦描写がほんとに素晴らしいです。ゾクゾクします。