真・東方夜伽話

私は朱鷺子のものだから

2018/09/09 23:13:10
最終更新
サイズ
18.94KB
閲覧数
593

分類タグ

私は朱鷺子のものだから

し~

 しばらく話が書けないでいたので、久し振りの投稿となります。
 少し前までよく書いていた朱鷺ミスで作ったお話。キスしてもらうのが好きなみすちーが、キスだけでイかされたりキスの跡をつけられることで悦んじゃったりする話です。
 朱鷺ミスなので例によって糖分過多。べったべたに甘いやつになっています。


 けっこう長くなったような気がしたのに、できあがってみたら一万文字以下。この調子でやればサクっと短いものも書けるようになるかな?

「はぁ……朱鷺子ぉ、ときこぉ…… ちゅ、ちゅっ…… ん、ちゅ……っ」
「みすちーってば、本当に甘えたがりなんだから…… ちゅ、ちゅうっ……」

 明かりを落とした部屋の中、私は朱鷺子とふたり布団にくるまりながら飽きることなくキスを繰り返していた。

「だって……キス好きなんだもん…… ちゅ、にゅる、れろぉっ…… ねぇ、もっとぉ」
「ふふっ、はいはい。じゃ、舌出して? あむっ、ちゅっ……にゅるる……っ」

 正確に言えば、私がキスを求め続けていたというべきなのかもしれない。
 胸の中では朱鷺子のことが好きだという気持ちがいっぱいにあふれてしまっていて、それが唇を求める形となって私を衝き動かしていく。
 そんな私に、朱鷺子は優しく応えてくれている。
 ついばむような短いキス。吸い付くような甘いキス。むさぼるような熱いキス…… 唇を重ねるだけのものでもそうした変化をつけてきてくれる。
 もちろんそれだけじゃない。舌をそっと潜り込ませて口の中を愛撫してくれたり、私を朱鷺子の中へ招いて絡みついてきてくれたり……と、濃厚なキスでも悦ばせてくれている。
 キスが好きだということを、本当によく知ってくれているんだろう。朱鷺子は、それこそキスだけで私を満足させてくれようとしているかのように、延々と唇を重ね続けてくれていた。

「あ……っ、やっ…… ときこっ、ときこぉ…… ちゅっ、じゅるる……っ しゅき、しゅきぃ……」
「ん、ちゅ……っ みすちー、目がとろんってなってる…… にゅるっ、ぬるるぅ……っ すっごく可愛い……」
「だってぇ…… ときことちゅーしてると、ホントにとけちゃいそうなんだもん…… ねぇ、もっとぉ……」

 くちゃ、くちゅ……と、音をたてて舌が絡まり合う。
 にゅる、じゅる……と、音をたてて唾液が混ざり合う。

 朱鷺子が私の中に入ってきてくれるのがとても嬉しかった。
 朱鷺子が私の中をかき混ぜてくれるのがとても気持ちよかった。

 頭のなかがぐちゃぐちゃになっていく。
 なにかを考えることなんてできなくなっていく。
 繋いでいた手に、きゅっと力がこもっていく。
 もっと、もっと……と、朱鷺子を求めて今度は私が舌を潜り込ませていく。

「ふふっ……とろけさせてあげる。みすちーのこと、いっぱい幸せにしてあげる……♡」
「あっ、うぅぅ……っ ときこぉ……♡」

 そんな私のことを、朱鷺子が優しく受け入れてくれた。
 軽く吸い込むようにしながら、唇で舌を甘く捕らえてくれる。
 そうしてから、まるで触手のようににゅるにゅると私に絡みついてきてくれる。
 一度唇から、大きく息を継いでいく。
 それからあらためて私の舌を深く咥え込み、じゅるじゅると唾液を吸い取っていく。

「ん……んむぅ……っ ときこ、ときこぉ……っ♡ んぢゅっ、ぢゅるるるぅぅぅ……っ♡」
「みすちー、みすちー…… ぢゅっ、にゅるるるっ、ぢゅるるるぅぅぅぅ……っっ♡」

 まるで、心が吸い取られていくみたいだった。
 それどころか、魂ごとなにもかもが吸い取られていくみたいだった。
 もちろん、そうなっていくことに不安のような気持ちは感じない。
 むしろ、朱鷺子と混ざり合ってひとつになれてしまうようで、嬉しく思える気持ちしか感じなかった。

「ぢゅっ、ぢゅぅぅぅぅ……っ♡ はぁ、ときこぉ…… もっと、もっとちゅーしてぇ……♡ もっと、もっともっとぉ……♡」

 ぐちゃぐちゃと口の中をかき混ぜられるのが気持ちいい。
 じゅるじゅると舌や唾液を吸われていくのが気持ちいい。

 頭の中がぐちゃぐちゃになっていく。とろけた心が吸い取られていく。
 ふわふわな唇。にゅるにゅるな舌。どろどろな唾液。
 心と身体とが感じる快感に包まれて、私の下半身は熱くとろけながら甘い蜜をあふれさせてしまっていた。延々と続けられるキスの中で、まだ触られてもいない恥ずかしいところがどうしようもなく濡れそぼってしまっていた。
 そして……そんな私のことを、朱鷺子のほうもよく解ってくれているみたいだった。

「好きだよ、みすちー 本当に、本当にみすちーのこと大好き。だから……大好きなみすちーのこといっぱいいっぱい幸せな気持ちにしてあげる……♡ ちゅ……ちゅうっ……♡♡」
「ふあぁぁぁ……っ♡ やっ、あぁ……っ♡ ときこっ、ときこぉ……っ すきっ、すきなのっ♡ とき、こぉ……♡♡」

 どこまでも甘く優しく囁かれる「好き」という言葉。
 それと一緒に、頬やまぶた、おでこや耳元、鼻や首筋へと降り注がれるキスの雨。
 すでに幸せの絶頂へと追い込まれかけていた私にとって、それは最後のひと押しとして十分すぎるものだった。

 声が聞こえるたびに身体の芯が切なく疼く。
 キスされるたびに背筋がビクンと跳ねていく。
 繋いだ手に力がこもる。脚が朱鷺子の身体へ深く絡みついていく。
 もう抑えられない。もう我慢できない。
 私は無我夢中になって朱鷺子の唇に吸い付いて、その中へ舌を潜り込ませていた。
 そして衝動につき動かされるまま、貪るように舌を朱鷺子へ絡みつかせていた。

「くちゅ、くちょっ…… みすちー 好き、みすちー…… じゅる、ぢゅうぅっ、ぢゅるるるるぅぅぅぅ……っっ♡♡」
「はぁ……っ! ときこっ、ときこっ ときこ、すきっ! しゅきぃ……っ♡ んっ、じゅる……じゅるるるっ♡ ときこ、ときこっ ときこぉぉぉっっ!!」

 それからは、もうあっという間だった。
 朱鷺子を求めて貪りついた舌が逆に捕らえられ、それがじゅるじゅるとにゅるにゅると激しく愛撫されて。
 私は、朱鷺子の名と彼女への想いを口にしながら絶頂を迎えてしまっていた。

「はぁ、はぁ、はぁ…… とき、こぉ……♡」

 少しのあいだ背を弓なりにさせ、羽をはりつめさせ、全身を強く緊張させてから。
 それからすぐにやってきた脱力感の中をフワフワとただよいながら、あらためて大好きな人の名を呼んでいく。

「みすちー。可愛かったよ、とっても」

 微妙に焦点の合わない目を向ける私に、朱鷺子が優しく微笑んで頭を撫でてくれる。その手の感触がとても柔らかくて温かくて、私はどうしようもなく嬉しくなってしまって思わず朱鷺子に頬ずりをしてしまう。

「どうしたの、甘えんぼさん♡」
「えへへ……♡」

 朱鷺子の背中へ両腕を回して深く抱き着いていく。こうしてくっついていると肌と肌が触れ合う感触がとても気持ちよくて、着ているパジャマを脱ぎ捨ててしまいたくなってしまう。
 朱鷺子のほうも同じことを思ってくれたんだろうか。
 私たちは視線を合わせてクスリと笑いあうと、どちらからともなく互いのパジャマをはだけさせていく。

 かすかな衣擦れ。露わになっていく上体。そんな姿になってから私たちはもう一度笑いあい、ゆっくりと抱擁を交わし合う。
 朱鷺子の素肌はどこまでもすべすべで柔らかくて、そして温かかった。こうして肌を重ねているだけで、身体がとけあってひとつになれてしまうような気がした。

「えへへ……っ♡ 朱鷺子、大好き♡」

 幸福感のあまり自然と笑みがこぼれ、甘えた声がもれる。

「みすちー、どうしたの? 今日はいつにも増して甘えんぼさんじゃない♡」

 そんな私を優しく受け入れながら、朱鷺子がそう尋ねかけてきてくれる。
 けれど、きっとその答えは解ってくれているんだろう。
 キスだけで絶頂できたことで、嬉しさのあまりに甘えたくなってしまっている…… そういうことを、きっと朱鷺子は解ってくれているハズなのだ。

「そうかな。私、わかんないや♡」

 だから私はわざと答えをはぐらかして、仔猫のように朱鷺子へすりついていった。そうしていれば、朱鷺子はもっと私を甘えさせてくれてキスもしてくれて、幸せな気持ちでいっぱいにしてくれる気がしたのだ。

「またそうやってとぼけてー」
「ふふっ しらないも~ん♪」

 キスをねだるように、ちょんちょんと口元を小さく突き出してみせる。
 それに応えて、朱鷺子が優しく柔らかなキスをしてくれる。

 口の中へ入れられた砂糖のように、心と身体がふにゃりととけていく。
 一度のキスだけなんかじゃ物足りなくて、私はあらためて朱鷺子へ唇を吸い付かせていく。

 鳥がさえずるような音をたてて、何度も何度も繰り返される短いキス。
 それを続けているうちに早くも私の胸には小さな火が灯り始め、身体が昂りを示しだしていた。

「ん、ちゅっ…… もう……そういう素直じゃないみすちーにはお仕置きしちゃうよ? ちゅっ……♡」
「ちゅ、ちゅぅっ……♡ えへへ、お仕置きって、どんなことされちゃうのぉ? ちゅっ……」

 そんな中で、意地悪な響きをにじませた声が聞こえてくる。
 「お仕置き」というひと言に強い興味が湧き上がり、それを求めるような声が出てしまう。
 いったい何をされるんだろう。どんなことをしてもらえるんだろう。
 私は被虐趣味なんて持っていないハズなのに、なぜだかそのお仕置きに期待を抱くような気持ちになってしまっている。

「ふふっ キスばっかり欲しがるみすちーには、キスでお仕置きしてあげるの」
「キスで……? や……あっ……♡」

 そんな私へ、朱鷺子はすぐに「お仕置き」というご褒美を与え始めてくれた。
 彼女は私の鎖骨近くへキスをしてくれたかと思うと、小さく開いた唇で素肌を甘く強く吸い上げだしていったのだ。

「あっ……♡ や、あ……っ♡ ときこっ、それ……あんっ♡」

 ちゅ、ちゅぅぅ……と、音をたてて肌が吸われていく。
 あまりに強く吸われているせいで歯がかすかに当たり、ほんの少しだけだけど痛痒さを感じてしまう。

「ちゅ、ぢゅうぅぅぅぅぅぅ…… ぷはっ ほら、キスの跡」

 やがて、息の続く限り肌を吸い上げていた朱鷺子がようやく口を離し、今まで唇を宛がっていたところを指し示していく。
 その指に誘われるまま目を向けていくと、私の肌の中へうっすらとした赤いものが残されていた。

「キスの……跡?」
「そう。今みたいに強くキスすると、そこに跡が残るようになるの」

 白い肌でほんのりと赤く染まったその部分。キスの跡という呼びかたはたしかに妖しい響きがするけれども、変化が小さすぎて少し物足りなく感じられてしまう。
 こんなものが、朱鷺子の言う「お仕置き」なんだろうか……という気持ちが湧いてしまった。期待をしていたけれど、この程度のものでしかなかったのかと落胆を覚えてしまっていたのだ。
 けれど、どうやらそれは私の早合点だったらしい。

「ふふっ ほらみすちー、見てみて」
「え……? あっ……」

 あらためて促しかけられ、キスの跡へ目を向ける。そしてそこで起きていく変化を目の当たりにして、思わず驚きの声がこぼれてしまう。
 うっすらと赤く染まっていただけの肌が、じんわりと赤紫に色を変えてさせていた。それは白い肌にハッキリとした色を刻み、確かな存在感をしめすようになっていた。

「や……あっ……」

 その小さな一点を見ただけで、身体の奥がズクンと疼いたのがわかった。そしてその疼きは、ゾクリとした甘い痺れを全身へ疾らせていた。

「このキスの跡を、みすちーの身体にいっぱいつけてあげる。みすちーの身体のあちこちに、私がキスした跡をいっぱい刻み付けてあげる。それが、欲しがりさんなみすちーへのお仕置き」
「身体中に……キスの、跡……っ」

 クスリと笑う朱鷺子の顔が、ものすごく妖しく見えた。
 その言葉と表情に、また私の身体がゾクゾクとわなないてしまった。

「ね……どこがいい? どこにキスの跡つけてほしい?」
「あ、あ……っ ときこ、ときこ……っ」

 キスするところを選ぶように、予告するように、指が身体を這い回っていく。
 胸の上を、お腹の周りを、そしてまだパジャマを着たままの脚へ……と、点を置くように指が動き回っていく。
 それだけで高まってしまう期待。刻まれる跡を想像して高鳴る心。
 まだキスをしてもらっていないハズなのに。それでも身体はビクビクと跳ね上がってしまう。

「は、早くぅ…… 早くキス、ちょうだいよぉ……っ」
「ふふっ お仕置きをほしがるなんて、みすちーってそういう趣味だった?」
「そんなんじゃないけど、そんなんじゃないけど……っ でも、朱鷺子のお仕置き、ほしいのぉ……っっ!」

 言葉が、羞恥心をくすぐってくる。
 恥ずかしくて仕方ないし、そんなこと認めたくなかったけれど、それよりもなによりも朱鷺子のキスが欲しかった。私の身体に、キスの跡を刻んでほしかった。

 焦らす朱鷺子へ、熱い懇願の目を向ける。朱鷺子の手をとって、指を深く絡めさせていく。
 それを受け止めて、朱鷺子が優しく意地悪く笑ってくれる。

「じゃ……まずは胸ね。ちゅっ……♡」
「あ……っ♡」

 そして……欲しくて欲しくてたまらなかった唇が、私の胸へ吸い付いてきてくれた。

「ちゅ……ちゅうぅぅ……っ ぢゅううぅぅぅぅぅ……っ」

 朱鷺子と比べると控えめな大きさの膨らみ。左側の、ちょうど心臓の上あたりにキスをして、そのまま朱鷺子は音をたてながら素肌を吸い上げていく。
 歯の当たる痛痒い感覚が気持ちよかった。
 そこへあの赤紫色が刻まれることを想像すると、それだけで身体が疼いてしまった。
 
「あ……♡ やっ……♡ おっぱい……っ、あぁ……んぅっ♡」

 上ずった声がこぼれる。甘い喘ぎがこぼれる。
 跳ねる身体。痺れる下半身。
 こうして肌を強く吸われているだけで、恥ずかしいところから熱いものがじゅわttpしみでてくるのがよくわかる。

「ぷは……っ はい、これでふたつめ」
「あ……あぁぁ……っ♡」

 そして、口を離した朱鷺子がその場所を指で示し、私の視線を誘っていく。
 そこではさっきと同じように、わずかな赤みがじんわりと赤紫色へと変わっていき、ハッキリとしたキスの跡を肌へ刻みつけていた。

「や…… ときこの……ときこのキスの跡ぉ……っ♡」
「もっとつけてあげる。キスのあと、いっぱいいっぱいつけてあげるね。ちゅ……っ♡」
「あっ、あぁぁぁん……っ♡ ま、またぁ…… ふあっ♡」

 それからのことは、正直あまりハッキリと憶えていない。
 確かなのは、それこそ嵐みたいなキスの雨を全身に降らされたことくらいだ。

「ちゅう……っ♡ ぢゅっ、ちゅぅぅぅぅぅ……っ♡」
「あっ……♡ お、おなかっ、吸われ…… はぁん……っ♡」

 さっきとはまた別のところへ唇が吸い付いてくる。
 かすかな音とともに肌が強く吸われることで、身体の芯が切なく痺れていく。

「ちゅぱっ…… ふふっ、これでみっつめ」
「あぅ……っ♡」

 吸引を続けながら口が離れていき、それと同時に私の背筋がビクンと跳ねていく。
 肌の中へ赤紫の跡が浮き上がってくる様子に、全身がゾクゾクとわなないていく。

「ぢゅっ ちゅぅっ♡ ちゅううぅぅぅぅぅぅ……っ♡♡」
「やぁっ♡ だめぇっ……♡ 腕なんて目立つとこ…… はぁんっ♡」

 不思議な悦びが、身体中を疾り抜けていった。
 敏感なところは少しも触ってもらっていないのに、それなのに私は快感を覚え、悦びを感じてしまっていた。

 身体のあちこちにキスをしてもらう幸福感が。
 肌を吸われるときの痛痒い感覚が。
 そして、キスをしてもらった証となる跡を刻まれることが。
 そうしたことが、私を強く強く感じさせてくれていた。

「鎖骨のところと……左胸と、お腹と、右腕の内側と…… うん、今度はもっと下のほうがいいかな。ちゅうっ♡」
「あうぅ、んっ♡ あっ……♡ す、吸われてるっ♡ 吸われ……やっ、あぁぁぁ……んっ♡」

 下半身のほうのパジャマも脱がされて、内ももに唇があてがわれる。
 際どいところが吸い上げられる感覚にひときわ強い痺れが駆け抜けていき、全身が大きく跳ねていく。
 たぶんこのとき、私は軽い絶頂を迎えさせられていたんだろう。恥ずかしいところからなにか熱いものがあふれ出していくのを感じながら、私は強い脱力感を覚えていくのだった。

 けれど、朱鷺子のキスは止まらない。
 私がイってしまったことはたぶん気付いているんだろうけれど、それでも身体のそこここには唇が吸い付いてくる。
 内ももの次は左の横腹。その次は右側の胸の横。さらにその次はおへそのそば……
 朱鷺子は、それこそ私の全身あますことなくキスの跡を刻み込もうとしているようだった。

「ちゃんと背中にもキスしてあげないとね。そうじゃないと寂しいでしょ? ちゅううぅぅ……っ♡」
「あ……っ♡ う、うんっ 背中っ、嬉しいっ♡ 私の身体、いっぱいキスしてもらえてるぅっ♡ やっ、あぁぁぁん……っ♡♡」

 ひとつ、またひとつと、赤紫の点を刻まれることが嬉しかった。
 キスの跡をつけられることで、私が朱鷺子の所有物である印をつけられていくような気がするのだ。

 首元も、胸も、お腹も。脚も、腕も、背中も。
 私の身体すべてに朱鷺子のものだという刻印が与えられていく。
 私の身体すべてが朱鷺子という色に染められていく。
 もっと印を刻んでほしかった。
 跡のないところなんてどこにもないというくらいにまで印を刻んでほしかった。

 私は、朱鷺子のもの。
 私は、朱鷺子だけのもの。
 そう言えるくらいに。そう思えるくらいに。身体のすみずみまでキスの跡を刻んでもらいたかった。
 そして……そんな私の気持ちに応えるように、朱鷺子はいくつもいくつも数えきれないくらいの跡を刻み込んでいってくれるのだった。
 それからやがて、激しいキスの嵐が過ぎ去ってから。

「ね、みすちー。最後はここにキスしてもいい?」

 朱鷺子は少しだけ呼吸を乱しながら、私の目の前へ顔を近付けてそんな言葉を囁きかけてきた。

「こ、ここに……?」

 何度か絶頂してしまったことでふわふわとしてしまう頭のままで声を返す。
 そうしながら朱鷺子が指し示しているところへ意識を向けて、言葉の意味を飲み込んでいく。

「うん。首にもキスの跡、つけてもいい?」
「首に……」

 その問いかけは、簡単に応えることのできないものだった。
 なぜならそこは、服などで隠すことのできない人目につくところだったからだ。

 たしかに、私の全身には数えきれないほどの跡が刻み付けられている。けれど、それは服で隠れるところだったり目立ちにくいところにだけつけられたものだった。
 それを、今度は誤魔化すことのできない首元へ跡をつけようと言うのだ。
 さすがにそれは、すぐに頷くことのできないものだった。

「目立っちゃうところだけど…… でもやっぱり、みすちーの身体全部にキスの跡つけたいから……」
「朱鷺子……」

 でも、それを拒むこともできなかった。
 理性はダメだと言っているけれど、身体や心はそれを強く求めてしまっているのだ。

 じっと朱鷺子と見つめ合う。
 ずっと繋ぎ続けていた手にきゅっと力がこもる。
 頭の中で、首筋に刻まれる赤紫の点を思い描く。
 身体の芯が、ゾクリと疼いていった。
 恥ずかしいところが、これまでで一番切ない痺れを訴えていた。

「やっぱり、やめたほうがいい? 首に跡つけるんだったら、もっと目立たない髪で隠れるところのほうがいい?」
「………」

 黙ったままの私に、朱鷺子が気を遣ってくれる。
 そんな朱鷺子に私はもう一度、繋いだ手へ力を込める。

「みすちー?」

 小さく首を振ってみせる。
 そこへのキスを求めるように、顎を上げて首筋を広く開かせる。

「キス……して。みんなから見えちゃうところに朱鷺子の印、つけて」

 自分の言葉だけで、秘密のところがきゅうっとわなないた気がした。
 首筋に跡が刻まれるイメージが鮮明になり、期待が身体を熱く昂らせていった。

 人目につくところへ、印を残される。
 私が朱鷺子だけのものだということを、人の目にさらすような形になる。
 それはとても恥ずかしいことだったけれども、そうしてもらうことで私が本当に朱鷺子のものになれるような気がした。

 そうしてもらえたら、きっととても大きな歓びを感じられるだろう。
 そうなれたら、きっとこの上なく幸せな気持ちになれてしまうだろう。

 恥ずかしさなんて、どうでもいいことでしかなかった。むしろ、幸福感の邪魔になるものでしかなかった。
 身体が、心が、人目につく首筋への刻印を強く強く求めていた。

「……いいの? みすちー」
「うん…… だって、私は朱鷺子だけのものだもん。だから……その印、つけてほしいの」

 おねだりをするように、くたりと力を抜く。
 それに誘われるように、開いた首元へ朱鷺子が唇を近付けてきてくれる。

「みすちー……」
「……なぁに?」
「好き、大好き。ちゅ……っ」
「……っっ! あっ、はぁぁん……っ♡」

 言葉が、心を甘く刺していった。
 キスが、妖しい電流を疾らせていった。

「ちゅっ、ぢゅうぅぅっ…… ぢゅううううぅぅぅぅぅ……♡」
「やっ、あぁぁぁ……っ♡ 跡っ、つけられてるぅっ♡ 見えるとこにっ、印、つけられちゃっ……♡♡」

 吸われていく。
 確かな跡を深く刻むために、素肌が強く吸われていく。

「ぢゅっ、ちゅうぅぅぅぅ……っ ちゅっ、ちゅうっ、ぢゅうぅぅぅぅぅぅ……っっ」
「やっ、はあぁぁぁんっ♡♡ もっとっ、もっとぉっ♡ ときこ、ときこ……っ あぁんっ♡ すきっ、しゅきっ♡ ときこ、しゅきぃっ♡ あ……やあああぁぁぁぁぁんっっ♡♡」

 長い長いキスだった。痛痒いどころじゃなく、ハッキリと痛みを覚えてしまうほどの吸い上げだった。
 けれど……その痛みは強い快感や悦びとなって、私の心へ大きな波を押し寄せさせていた。
 そして……

「やっ…… イくっ、イっちゃうの……っ! 朱鷺子のものって印つけられてっ 私、イっちゃ…… あっ、はああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁん……っっ!!」

 私は大きな嬌声を上げながら、今日一番強い絶頂を迎えていくのだった。
 身体はほとんど触られていないのに。敏感なところなんて少しも触られていないのに。
 それなのに私はキスだけで絶頂し、そして下半身から熱い潮を激しく吹き出させてしまっていた。

「……みすちー、終わったよ」
「あ……う…… とき、こぉ……」

 少しのあいだ、気を失ってしまったんだろうか。
気が付いたときには、朱鷺子が私の髪を優しく撫でてくれていた。

 囁かれた言葉から、首筋へ跡が刻まれたことを理解する。その印を自分で確かめることはできないけれど、ジンジンと痺れる感覚がその存在をハッキリと主張してきている。
 その場所へ指を触れさせてみる。赤紫の点がついていることを頭の中で思い描く。
 そこへ手を重ねてきてくれる朱鷺子。柔らかで暖かな手の感触と、痛むような痺れた首筋の感覚が、胸の中に幸せな気持ちを広げていってくれた。

「朱鷺子…… 好き、大好き……」

 キスの跡の上で重ねた手をしっかりと繋いでいく。
 もう片方の手を朱鷺子の背中へ回し、脚も絡みつかせ、深く深く抱き着いていく。

「みすちー。私も、大好きだよ」

 柔らかく唇を重ねる。固く手を繋ぎ、そのまま長いキスを交わす。
 こうしていると、本当に朱鷺子からひとり占めにされているように感じられて、幸せがいっぱいにこみ上げてきてしまう。
 きゅうっと下半身が痺れ、ピクンと身体が小さく跳ねる。
 それは、今日だけで何度目かわからない、小さな絶頂だった……
 多くの感想やリクエスト、ありがとうございます。
 これを励みとしてもっと練習に励んでいければと思うので、今後ともお付き合いいただければ幸いです。

 リクエストについては話が思いつけば応えられればと考えています。
 決して確約はできませんが、話を考える際の参考にはしていきますので……
し~
コメント




1.性欲を持て余す程度の能力削除
朱鷺ミスのイチャラブおいしかったです!御馳走さまでした!