真・東方夜伽話

名前のない猥褻

2018/02/22 21:08:11
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名前のない猥褻

喚く狂人

堅物が裏で下品なことしてるやつすき

 人里で、ある噂が広がっている。夜道に痴女が出てセックスを迫ってくる、というものだ。それだけならただの不審者情報だが、不思議なことに、誘いに乗った奴も乗らなかった奴も、誰一人として女の顔を覚えていない。だから、それが誰であるのか分からないのだという。
 まったく馬鹿な話だ。実際、酒の席の与太として捉えられていた。事実だと知っているのは、慧音一人だ。
 貧民窟の路地裏を歩く。治安が悪く、人目にもつきにくく、女性が一人で歩くべきところではない。子供達にも、近づかないように言っている。まして、慧音のような美女が、人気の少ない夜間にとなれば、何か間違いが起きてもおかしくない。
 さらに驚くべきことに、彼女は裸だった。何一つ身に纏っていない産まれたままの姿で、外を闊歩していた。
 ゆったりした服に普段は身を包んでいるので分かりにくいが、みずみずしい体つきをしている。出るべきところは出て、締まるべきところは締まっており、相当に女性らしく、美しい。端正な顔立ちも相まって、芸術的ですらあった。
 誰もが羨むような肉体を、月光の下に惜しげもなく晒し、歩いている。そんな彼女の顔には、明らかな性的興奮を浮かんでいる。普段は理知をたたえている瞳は、今は蕩けている。
 なにより目を引くのは、頬だろう。朱の差した右頬には、「変態」と、大きく墨書きされている。悪い冗談のようだ。人に見られれば社会生活に大きな影響を及ぼすだろうし、貧民窟ではいらぬトラブルも招きうる。
 けれども、本人は気に入っていた。名刺や自己紹介といった手段は、今は事情があって使えない。だからこういう、己が何者であるか端的に示せるものは、重宝する。
 首筋はしなやかで美しい線を描いている。胸鎖乳突筋からデコルテに至るラインが悩ましい。父兄参観のおり、視線が向けられるのを感じることもあった。肩幅は小さめで、教壇に立つ際の凛とした姿とはややギャップがある。すっと通った鎖骨の線に並ぶように、「ヤリマン」の四文字が書き込まれている。これも素晴らしい自己表現だ。
 およそ女性に使うべきでない四文字の蔑称から下ると、見事な乳房に行き着く。円錐形でツンと上向いた、いわゆるロケットおっぱいだ。いつもなら身体のラインを隠すワンピースを着ているが、その上からでも分かるほどたわわなのだ。何一つ隠すものがない今は、なおさらだった。形は非常に整っており、月明かりで青白く輝く様は、誰であれ魅了されるほどに美しい。まだ若い肉は柔らかく、足を一歩踏み出すごとに、ふるんっ、ふるんっと震えている。それでいて、確かな弾力があるのも一目見て伝わってくる。男の理想のような乳だった。
 乳輪は広めで、色も濃い。一回り大きい、いわゆるおまんこマークで飾られている。どうしようもなく下品で、せっかく美しい乳房を台無しにしている。いや、台無しというと、価値が損なわれているだけのような感があり、語弊がある。どちらかというと、美しいからいやらしいへの、方向性の転換だ。。卑猥な落書きが、彼女の両乳房を、性的玩具に造り替えている。先端の突起は、社会的死と隣り合わせの行為をしているにも関わらず、ぷっくりと膨らんでいた。興奮しているのは、ときおりこぼす熱い溜息からも明らかだった。
 腹はくびれつつも適度に脂肪を乗せており、腹直筋の外側の輪郭が凹凸を形作っている。ここ単体で、性的魅力を醸し出している。臍を中心として描かれているのは、肉棒を模したマークだった。自己紹介のいち手法として、好きなものを伝えているのだ。
 さらに下って下腹を見れば、臍下あたりにでかでかと、「無料」の二文字と矢印が書き込まれている。矢印が差し示す方向は、いうまでもない。利用者のための配慮だった。明示しておかないと、有料なのかどうなのか心配になって、安心して射精できないだろうと考えてのことだ。第一、こんな名もない淫乱の穴で金を取るなど、恐れ多くてできやしない。
 半獣であるため、陰毛はかなり濃く、生い茂っている。本人が几帳面な性格なので、形としては良く整えられている。つやつやと輝いているのは、彼女自身の蜜に濡れているからだ。
 そう、全裸で歩きまわりながら、慧音は股を濡らしていた。濡らしていたどころか、大洪水だ。秘唇はとろとろと、留処なく蜜を溢れさせている。内腿あたりに書き込まれた落書きは、流れる愛液によって薄れかけていた。
 後ろに回って尻を見れば、たっぷりと肉を載せつつも垂れておらず、きゅっと締まって満月を思わせる良い形を保っている。乳肉以上の弾力をもちつつも柔らかく、足を踏み出すたびにふるふる小さく揺れている。無論、ここにも落書きは施されている。左の尻たぶには「Fuck Me」と矢印が、右の尻たぶにはデザインされたハートマークが描かれていた。
 裸であるだけでも相当だが、落書きのせいでとんでもない姿になっている。人に見られれば、上白沢慧音として積み重ねてきた信頼は一瞬で打ち砕かれるだろう。待っているのは、侮蔑や嘲笑を浴びせられる生活だ――いや、そんなことにはならない。絶対に、と強調してもいい。なぜなら、上白沢慧音など、どこにも存在していないのだから。
「お……おおっ? なんだ?」
 角を曲がりばなに、人と出くわす。いかにもガラの悪い、チンピラ風の男だ。見た目はゴツいが、なんとなく小物くさい。
 彼はこちらを見るなり、素っ頓狂な声を上げた。当たり前だろう。いきなり裸の女が飛び出してくれば、誰だって驚くに決まっている。
 対する慧音も、違う意味で驚いていた。記憶にある姿から背が伸びているし、髪も染めているようだが、こいつは間違いなくかつての教え子だ。元々やんちゃな奴で、出来も良くなかった。卒業してから連絡がつかなくなったと思ったら、貧民窟にいるとは。
 本来であれば、近況を尋ねて、真っ当に働くように説教の一つでもするところだ。だが、今日はしない。ここにいるのは、教師ではないのだから。
「おう、お前が例の痴女ってやつか? そうだろ? へへ、ありゃマジ話だと思ってたんだよ。賭けは俺の勝ちだな」
 言いながら、彼は目の前の裸体を、じろじろと無遠慮に眺めてくる。両手に余るほどのたわわな乳房や、ふさふさと生い茂る陰毛、濡れた秘貝を。視線には、相手を尊重する気持ちが少しでもあるなら、まず向けないような感情が込められている。
 誰とも分からぬ痴女の噂の真偽について、仲間と賭けでもしていたのだろう。今月の食費は確保したな、などと呟きながら、男はこちらの顔をまじまじと見つめてくる。頬に刻まれた、自己紹介のための二文字を。
「変態、ねぇ。お前かなりの上玉なのに、こんなことしちまってよォ。なんだ? 旦那なりカレシなりは可愛がってくれねぇのか?」
「旦那? 彼氏? そんなもの必要か? 私はセックスがしたいだけだから、むしろ邪魔ですらあるな」
「へっ、そうかよ、心底セックス中毒ってわけだ。ま、そんなカッコで外歩き回ってんだ。頭イカレちゃいるんだろうな」
 彼には、こちらが分からないようだった。夜間であるとはいえ、月明かりのおかげで互いの顔を認識するくらいのことはできる。いくら勉強の方がアレだったといっても、散々指導してもらった相手を忘れるほどでもないだろう。
 彼は悪くない。この人里に上白沢慧音などという者は存在していないのだから、仕方のない話だった。
 半分獣であるからか、慧音の性欲は非常に強い。週に二桁ほども自慰をするし、暇さえあれば獣じみたセックスがしたいと考えるほどだ。浅ましい本性をさらけ出して、一日中下品な交尾に耽りたくてたまらない。
 が、いかんせん聖職者である。頭の中はむらむらと欲望を溜めていても、表に出すわけにはいかない。教師は続けていきたいし、皆に慕われる上白沢慧音先生のイメージも大事にしていきたいのだ。だから、あんまり淫行に耽って、悪い噂が立っても困る。とはいえ、セックスするときくらい、立場も忘れてぱぁっとはっちゃけたい。
 だから「上白沢慧音」を食って、夜の街に繰り出していた。名前もない誰かとして、快楽を貪っていたのだ。結果として、誰でもない女とセックスしたというトンチキな噂が残ったりもしたが、どうせバレやしないので問題ない。
「しかし、俺はあの痴女の正体ってのは、とんでもないブスだと思ってたんだけどなぁ。抱くだけ残念なドブスだから、抱いちまった連中も恥ずかしがってホントのトコを黙ってたんじゃないかと思ってたんだが、なんだよ、顔も良けりゃ身体も良いじゃねぇか。見てるだけでおっ勃ってきちまうぜ」
 視線も口調も、性欲を隠そうともしていない。口は悪いが、一応賞賛しているらしい。股ぐらに目をやれば、立派なテントが形作られている。教えていたころから目を付けていたが、なかなかのモノをもっている。思わず、舌なめずりしてしまう。
「今晩はツイてんなぁ。こんな女とタダでヤれるんだからよ、へへへ。この落書き、嘘じゃねぇんだろ?」
「もちろん。こっちは気持ちよくしてもらう立場なのに、金なんて取れるわけがないだろう?」
 二人とも、今から性交することは前提として話している。彼が言っているのは、下腹に刻まれた無料の二文字のことだ。嘘偽りはない。与えられる快楽が、いやそれ以前にセックスを楽しめるということ自体が何よりの報酬なのだから、金など取れない。
 彼は中腰気味の姿勢になって、呼吸するたび小さく震えている乳房や、とろとろと蜜を溢れさせる秘唇を、鼻が触れそうなほど近くで凝視してくる。目の前の肉体をどのように犯すか、考えを巡らせているのだろう。目の前の女と性交することは、彼の中で確定事項だ。断られるとは欠片も思っていない。
「俺んチ、近くだからよぉ。犯してほしけりゃ着いて来いよ、アバズレ」
 顎から頬にかけて、れろりと舐めあげられる。美人は美味ぇな、などと呟く。無論、抵抗するつもりなどない。言葉を返す代わりに、彼の股ぐらの膨らみに手を伸ばす。衣服の上から優しくなで上げると、彼は目を喜悦に歪めた。
「だろうと思ったぜ、ホレ行くぞ、今から我慢できねぇよ」
 腰を抱かれ、いずこかへと連れて行かれる。ねぐらへと向かっているのだろう。
 ときおり、弾力ある尻を、角張った手が揉みしだいてくる。両脚の間に指を差し込んで、濡れそぼつ秘唇を緩やかに擦ってくる。
「アッ、は……あんっ」
 甘い声がこぼれる。胸中の期待がはっきりと表れている、媚びた声だった。出会ったばかりの男に見下され、肉体を弄ばれる。しかもこの後は、家に連れ込まれての濃厚なセックスだ。
 悪くない。まったく、悪くない。楽しませてくれそうだと、期待を込めて竿を撫でる。衣服の上から、剛直の形を確かめていく。硬く、太く、かなり反っている。若々しい熱と強い性欲が伝わってくる。業物だ。楽しい夜になりそうだった。
 やがて連れ込まれたのは、見るからに古びた長屋の一室だった。彼は帰るなり、扉を閉め、つっかえ棒をかけた。逃がさないぞという意思を感じた。
「へへへ、一晩中ハメ倒してやるからなぁ」
 目は血走っていた。宣言の通り、一晩かけて目の前の女にたっぷり性欲を吐き出すつもりでいるようだ。そんなことを言われたら、興奮してしまうではないか。
「んむゥッ」
 睦言を交わす暇すら与えられなかった。靴を脱ぐのももどかしいというように、彼は唇を奪ってきた。すぐさま、舌が侵入してくる。逆らわず、受け入れた。
 愛を確かめ合うためでなく、欲望を充足させるための接吻だ。実に好ましい。舌同士が絡まり合い、唾液の音がねちゃねちゃと響く。
「んっ、ぢゅるぅ……ん! ふっ、むぅ」
 両脚の間に手が入りこんでくる。自ら脚を広げ、触れやすくする。膣口浅くに指が差し込まれ、鉤上に曲げられた第一関節が、腹側をひっかくように擦ってくる。ごく単純な愛撫だが、疼いている肉体には効く。侵入者に対し、締まりの良い蜜壺は歓待するように吸い付く。ゆるやかに腰をくねらせる。
「ぢゅるっ、んむふッ、んぢゅぅ」
 既に三十秒ほど続けている。彼のような若い男には珍しい、ねっとりした、しつこいキスだった。自分ばかりが気持ちよくなるのでなく、相手をヨガらせてやろうという意思を感じる。
 こういうのは、どちらかといえば中年男に多い。素晴らしいことだ。若々しい欲望のはけ口となるのももちろん大歓迎だが、その経過でより気持ちよくなれるというのであれば、なお良い。
「ぶはぁ。流石に慣れてんなぁ、今まで何人に抱かれたんだ?」
「何人? 桁が一つ足りないな。いや二つか? どっちにしろ、覚えてないよ」
 慣れているというのは、接吻のことであり、指を受け入れる淫壺のことでもあるだろう。いずれにせよ、正確な数など覚えていない。確かなのは、そのどれも気持ちが良かったということだけだ。
 そうかよ、と男は笑い、玄関口から室内へと慧音を導こうとする。押しとどめた。怪訝な顔を浮かべた男に告げる。
「コトを始める前に、筆と墨はないか? してもらいたいことがあるんだ」
「まぁ、用意できるけどよ、なんだよ」
「難しいことじゃない。抱いてもらう前に、このカラダに一筆書いてもらうことにしていてね。私がとびきり下品になれるような何かを、どこでもいいから書き込んでほしい。儀式みたいなものだよ」
 そういうことならと、男はいそいそと用意を始める。色あせた畳の上に慧音を座らせ、後ろに回る。艶やかな髪が掻き分けられる。しゃぶりつきたくなるうなじに、カンバスのような白い背中が露わになる。
「んッ……」
 毛羽だった筆の先が、ゆっくりと背中をなぞる。くすぐったい。そういえば、乱暴な性格をしているくせに、妙に字は丁寧なやつだった。一筆一筆、止め跳ね払いを意識して、几帳面に書き込んでくる。
「なんて書いてるか、わかるかよ?」
「犯、し、て、下、さ、い、かな?」
 彼は肩を震わせているようだった。こんなことをされて嬉しげにしている目の前の女が、おかしくてたまらないのだろう。こちらからすれば、良い言葉を書き込んでくれたと感謝したいくらいだった。肩甲骨の狭間から仙骨のあたりまででかでかと書かれた言葉を見れば、誰であってもこの女の用途を間違えたりはしないだろう。看板のようなものだ。
「ホレ、もう一個だ」
「なんだ、一つで構わないのに、すまないな」
 何気ない言葉が彼のツボに入ったようだった。すまないなかよと頬をヒクつかせながら、今度は顔に筆を走らせる。「変態」と書かれた反対側、左の頬に四文字、結構、画数が多い。
「精、液」
「おい動くな、ズレる」
 口をつぐんだ。丸みのある頬にこんな細かく書き込んでいれば、神経質にもなろう。精液便女。四字熟語の習字のように、右上から左下にかけて丁寧に書かれた言葉は、およそ女性に対して向けるべきではない最低最悪の罵倒だ。だが、この名もなき痴女にとっては、実にぴったりの形容だ。出会ってまだ十分と経っていないというのに、よく人を見ている。
「よっし、終わりだ。んじゃぁ、いいだろ?」
「もちろん。待たせて悪かった」
「良いってことよ――ぢゅるッ」
「アハッ!」
 おいで、と、両腕を広げた。彼は文字通り、胸に飛び込んできた。放埒に放り出された、たわわ極まる乳房へ。右腕で片乳を鷲づかみにし、もう片方にしゃぶりついてくる。唾液の音を立てながら、赤子のようにむしゃぶりついてくる。今までのような挨拶程度の接触とは違う、明確に性行為を始めるぞという愛撫だ。飢えていたカラダが、喜んでいる。
「ぢゅぷぅッ、ぢゅるるッ、ずぞッ」
「んはぁッ、はっぁ、んぅッ、あぁんっ」
 右乳房が、あっという間に唾液まみれにされる。本来ならば授乳のためにある器官は、下品に飾り立てられ、男の欲望のために使われていた。
 口腔の中で舌が踊っているのだろう、吸い付かれる乳輪の先端、膨れた乳首を、ぬるつくものが執拗に舐め回してくる。もう片乳房の先端は、親指と人差し指で、揉み潰すようにコリコリと刺激されている。蕩けた声が上がってしまう。
「はぁんッ、んぅ、くハッ、はあぁっ」
 母性の象徴ともよべる部位を乱暴に揉みしだかれ、唾液でどろどろにされながら、彼女は甘い声を上げている。やはり良い。相手を感じさせようという狙いが明確に存在している。これくらいの若さだと、自分のペニスを気持ちよくすることしか考えない奴が大半だというのに、大したものだ。
 思わず、もっともっととねだるように、彼の頭を抱きしめてしまう。柔らかな乳肉が、頭部を包み込む。至福にも感じられることだろう。
「アハッ、あ、ンッ、はぁ、くはぁッ! あっ、はぁッ」
 向こうのテンションも上がっているらしい。空いていた左手が、慧音の下腹へと伸ばされる。中指の腹が、膣口に添えられる。期待を込めて腰を突き出すと、ゆっくりと体内に侵入してくる。たっぷり濡れた肉襞一枚一枚が、つぷつぷと撫でられ、脳味噌に快感を届けてくる。
 指はゆっくりと、膣内の感触を確かめるように、奥へ奥へと侵入してくる。どのようにハメてやればこの雌をもっともヨガらせることができるか、確かめているようだった。肉体的快感と期待とで、甘い声があがる。
「あぁッ! ハッ、ひ、っか、あぁ、イイッ……」
 経験豊富な膣穴に、指一本では不釣り合いだと感じたのだろう。人差し指が追加される。二本の指はときに協調し、ときに反目し、濡れた狭穴の中を引っかき回してくる。
 下半身が、ぬるい泥の中に浸かっているようだった。性行為の最中に覚える、独特の感覚だ。これが心底好きなのだ。瞳を蕩かせながら、もっと味わわせてほしいというように腰を前後にくねらせる。
「んはぁッ、あんッ、んあぁッ……ぁ?」
 ところが、願いが叶えられることはなかった。彼はあっさりと、指を引き抜いてしまったのだ。ちゅぽっ、と、栓の抜けるような音がした。ぎりぎりまで指に吸い付いていた陰唇が、離れる瞬間にたてた音だった。
「お前ばっか気持ちよくなってんじゃぁ不公平だろ、ホレ」
 彼は立ち上がり、自らの股ぐらを指差す。相変わらず、下衣があからさまに膨らんでいる。わかりやすく勃起している。
 布越しに、ソレの輪郭をなぞる。はち切れんばかりだ。本人はにやにやと笑っているが、これではきっと辛かろう。このようにしてしまったのは自分なのだから、鎮める義務というものがある。
「んむッ」
「おっ、いいねぇ」
 口で下衣の端を咥え、ゆっくりと下ろしていく。ペニスがつっかえ棒のようになって、なかなかうまくいかない。最終的にソレは、ぶるんっ! と、跳ね上がりながら自らの姿を現した。
 ほう、と、明媚なる景色を目の当たりにして思わず出るのと同種の溜息をついた。服の上からでもある程度は明らかだったが、実際に目の当たりにしてみると、やはりかなりの業物だとわかる。亀頭は赤黒く、エラは広く張り出している。肉幹は曲刀のように湾曲しながら、己の威容を誇示している。やや左曲がりだ。ぐねぐねと這う血管はグロテスクでありながら、なんとも魅力的な装飾であるようにも感じられた。
 きゅんっ、と、腹の奥が疼くのを感じ、僅かに体を震わせる。挿入され種を付けられることを、無意識のうちに想像していた。名もなき痴女として相手した男の数は数えられないほどだが、その中でもダントツだと断言できる。
「アハッ……」
 慧音はわりあい貧乏性で、ご馳走を前にしたとき、相反する感情を覚える。早く味わいたいという思いと、勿体ないからじっくり味わいたいという思いだ。今もそうだった。子宮を潤ませ、舌なめずりをしながらも、自制をきかせていた。
 これほどのモノの持ち主、人里にも何人もいないのだから、しっかりとしたコネクションをつくる必要がある。そのためには、たっぷり満足させねば。自分の欲望に流されてばかりではいけない。
 両手で、彼の竿に触れる。火傷しそうだと感じた。どんなに頑張っても摂氏四十度にも達さないくらいなのだからあり得ない話だが、女を狂わせる魔羅の魔性が、彼女をしてそう錯覚せしめたのだ。
 右手でゆっくりと、肉幹を擦り上げていく。いたわるような手つきだった。根元から先端にかけて、丁寧に愛していく。左掌に唾液をまぶし、亀頭を擦る。興奮により粘度を増している涎が、にちゃっ、にちゃっと音を立てる。
「オぉッ、いいねぇ、身体といいテクといい、そこらの商売女に負けてねぇぞ、頑張れ」
 腹の奥から抜けるような声をあげつつ、彼は言う。賞賛のつもりなのだろうが、こちらにしてみれば当たり前だ。売笑婦というのは、突き詰めれば金のため、食のたずきとして身体を差し出しているに過ぎない。ひるがえって自分は、百パーセント好きでやっているのだ。どちらのほうが熱が入るかといったら、考えるまでもないことだ。
 口を開き、乳肉の狭間に涎を垂らす。とろとろになった魅惑的な谷間へ、肉竿を迎える。弾力ある柔らかな肉は、硬い竿を受け入れつつむにゅむにゅと形を変える。
「おッ、ほッ、おぉ、すげぇな、そんなんできるのかよ」
 彼の腰が、セックスするようにカクカクと前後する。唾液が乳肉の狭間でこねくられ、耳にへばりつくような音を立てる。にゅるにゅると肉棒が抜き差しされるたびに、二つの柔肉はむにゅんむにゅんと形を変えて、己を汚すものを悦ばせている。
「はむッ、ぢゅるっ、んふ、れるぅっ」
 慧音の乳房は掌に余るほど豊かであるが、彼のモノはそれをもってしても収まらないほどの剛棒だった。はみ出した先端を、唇で愛する。ちゅぽちゅぽと音を立てつつ、舌先で亀頭やエラを舐め回す。舌先を尿道に押し当ててくりくりとほじくってやると、たまらないと言わんばかりに彼は腰を震わせる。
「んむぅっ、ぐぷッ、んもぉッ」
 蠱惑的な谷間から、肉棒を解放する。男はいささかならず残念そうな表情を浮かべたが、すぐに霧散した。口腔全体を使って、竿を受け入れる。頬を窄めて吸い付きながら、口壁や唇で肉竿を擦り上げる。鼻先が下腹に密着するほど深く、喉まで使っていく。下品極まるフェラチオだ。
「おっ、ぉおおおッ、すっげぇ口マンコだッ……」
 下手をすれば三桁というペニスを扱き下ろしてきた彼女の口は、そう評されるにふさわしい淫穴となっている。涎を口端から滴らせながらじゅるじゅると魔羅をしゃぶり立てる様は、普段教壇に立つ様からは想像もつかないほど下品で、淫らだ――いや、普段などというものは存在しない。ここにいるのは、ただの名もなき痴女であるのだから。
 男は腰を浮かせながら口淫の快感にうち震えている。喉の締まりやぬるつく舌の感触を愉しみつつ、慧音の細い肩をしっかりと掴んでいた。
 頭を前後させると、鼻先がときおり、黒々と生い茂る陰毛に埋もれる。汗の匂いがする。普通なら顔をしかめるところだろうが、今の彼女には、これ以上ないフレグランスに感じられた。鼻孔から肺に侵入し、脳味噌を蕩かせる麻薬だ。
「ぢゅるぅッ、んふっ、ふむぅ」
 いつの間にか、唾液のねとついた音とは別に、くちゃくちゃという水音が鳴っていた。出所は、彼女の股間だ。このような女泣かせの暴れん棒をしゃぶって、興奮しないでいられるはずがない。つらい疼きを癒やさんと、ヒクつく貝に指が潜り込んでいた。
 それも、一本や二本ではない、三本。人差し指に中指に薬指が、膣内で自由自在に踊っている。自分の体であるからこそ好き放題ができると言わんばかりの激しさだった。畳に愛液がしぶいて、卑猥な染みを作っている。
「なんだ、チンポしゃぶってオナッてんのかよ、マジでド変態だな、お前」
「ぢゅるぅッ」
 痴女に対して変態などと、褒め言葉以外のなにものでもない。感謝を込めて、目で返礼する。
 髪をかき上げられる。額に、筆が走る。口淫しながらのことなので若干苦戦したようだが、最終的になんとかやり遂げたようだった。生え際のラインに沿って、メス犬、と書き足される。普段は髪にかかって見えないだろうが、おしゃれは見えないところから、ともいう。悪くなかった。
「んむぅうッ……んぅ! ぢゅぽッ、グぽっ、んむふぅうッ」
「へっ、なんだよ、ダンスでもやってんのか?」
 この男、性技といいペニスといい今の書き込みといい、つくづく良物件だ。サービスしたくなってくる。がぽがぽと空気混じりの音を立てて、口奉仕に熱中していく。当然、味覚と嗅覚を肉棒が埋め尽くしていく。脳味噌が興奮物質をどばどばと分泌する。指の動きとなって現れる。指摘の言葉通り、踊っているかのように腰がくねり、愛液がそこかしこにしぶく。
「おっ、そろそろ出すぞ、オォッ、なんだ急に吸い付きやがって、うぉおッ、おっ、やべッ、射精るッ」
 宣言されずとも、彼の絶頂が近いことを、慧音はしっかり感じ取っていた。今まで痴女として活動してきた経験から、射精の兆候というのを感じ取れるようになっている。会陰がきゅうと引き締まり、睾丸と肉竿がやや膨れてきたら、オーガズムは目前だ。
 これほどの業棒から放たれる精ともなれば、きっと大層濃厚なことだろう。期待に口が疼き、口淫にも自涜にも熱が入る。ただでさえ達しそうなところであるから、ペニスが堪えられるはずもない。彼はほどなくして射精に至った。
「んっふぅッ……!」
 どぷどぷと、熱いものが口腔に注がれていく。特有の臭みと痺れるような苦みが、口内に広がっていく。男が快感を感じた証、スペルマだ。竿が優秀なだけあって、濁液も濃厚で、まるで餅だった。うっとりとしながら、慧音は受け止めていく。
「おっ、ほッ、ぉおおッ……! お、ぉッ、なんだ、吸い付いて、ぉほぉ、すっげぇ、すっげ、すっげ」
 腹の底から声をひねり出しながら、彼は射精の快感に腰をぶるりと震わせる。びくん、びくんという肉棒の逞しい脈動が収まってきた頃合いを見計らい、ぢゅるるっ、と吸い上げる。尿道に詰まっていた白濁が、びゅるん、と啜り出された。この残り汁が、またオツなのだ。
 頬を窄めながら、唇を離す。ぎりぎりまで肉竿に吸い付いていたので、くぽんっ、と音がした。慧音は頬を膨らませている。たっぷり射精してもらった白濁は、まだ口内に残っている。
「んあぁ」
 顔を上向け舌を突き出しながら、口を開く。子種まみれの口内を、彼に見せつけた。
 射精というのは、お前の体は気持ちがよかったぞという、女に対する賞賛である。逆に、お前はその逞しいペニスでもって、目の前の女の口を征服したのだぞと称えているのが、この開口であった。白いものがねっとりと絡みつく口内の様に、男はいささかならぬ興奮を覚えたらしく、血走った目で見つめてくる。
 口を閉じる。ぐちゅっ、ぐちゅっと音をたてながら、白濁で口をゆすいでいく。普段ならもっと楽なのだが、いかんせん餅ほども濃いスペルマであるので、なかなか進まない。歯間や歯周、味蕾と味蕾の狭間にいたるまで、何億という精子に汚れていくのがはっきり感じられた。気がつけば、またオナニーを初めてしまっている。
「んはぁッ……」
 再び、口を開く。男はニヤニヤと、慧音の痴態を眺めている。たっぷり十秒は視姦された後、顎をしゃくられた。
 いいぞ、という合図だろう。口を閉じ、口内に溜まった汚濁を、ゆっくりと嚥下していく。唾液が混ざっていくらか希釈されたとはいえ、濁液はやはり濃く、なかなか喉を下っていかない。詰まらせないように気をつけつつ、香りや味を愉しみながら、ゆっくり、ゆっくりと飲み下していった。
「ぐえっぷ」
 ことを終えた後、品のない吐息がこぼれた。特有の、海鮮のような精臭を含んでいた。精臭が胃袋から昇っているのだ。
「最高だな、お前」
「そうだろう? 私も私に自身があるんだ」
 男は皮肉っぽく言う。しかし瞳には、目の前の女に対する猛烈な欲望がありありと浮かんでいた。絶対に逃がさない、犯しに犯しに犯し抜いて、睾丸の中身を全部吐き出してやると、視線は主張していた。
「さて、君も一発で終わりじゃぁないだろう? なかなか君は素晴らしい奴のようだから、私からサービスしてあげよう」
「お? なんだ、お前が上か。まぁいいや、最初の一発はそれで」
 最初の一発は。何気ない言葉からも、一度や二度のセックスで終わらせるつもりがないのが分かる。実に望ましい展開だった。これだけのペニス、一回交わって終わりでは余りに勿体ないから。
 彼の胸を軽く押し、畳の上に仰向けにさせる。腰の上、一度射精した程度ではまるで萎える様子を見せないペニスの上に、乗る。いわゆる騎乗位の形だ。特に責めたかったというわけでもなく、単に硬い畳に裸で寝転がるのが嫌だからという選択だった。
「あはぁッ……」
 秘唇と、亀頭がキスをする。くちゅっ、と音がする。手や乳、口で味わうのとは比べものにならないほど熱い。灼けた鉄の棒のようだ。
 あまりに立派な一物は、挿入にもちょっと覚悟が必要だ。自分でタイミングを決められるので、騎乗位を選択したのは結果的に正解だった。ふぅ、ふぅと、呼吸を整える。
「なんだよ、びびってんのか? 今更だろ」
「アッ、は、アァンッ」
 せかすように、彼が腰を揺らしてくる。必然、亀頭が膣口を擦る。びりびりとした快感が脊椎を走り抜ける。指で触れられるのより、ずっといい。そうだ、コレがペニスだ。
 肉棒による快感――セックスの快感を再確認したことで、慧音も吹っ切れる。肉竿の根元を指で軽く摘まみ、狙いがズレないよう固定する。そして、一息で、思い切り腰を落とした。
「あっは――ほっ、おほぉおおおッ!」
 ごりゅりゅりゅりゅっ! と、およそ人体から聞こえないような音が、体内に響き渡った。膣肉を魔羅が掻き分け掻き分け、蹂躙する音だ。
 間の抜けた、品のない声が上がる。頭を金槌でぶん殴られたようだった。そうだ、これだ。これが欲しかったのだ。女の最大の弱点を容赦なくほじくる肉の塊。指や舌、玩具では決して代用できない、雄の象徴、絶対王者、ペニス。
 何百回目か、彼女はソレを、己の体内に迎え入れていた。特筆すべきは、今回がこれまででいちばん、激しく鮮烈なセックスになるだろうということだ。まだ挿入れたばかりだというのに、達してしまいそうなほどに感じているのだから。
「あっはぁッ、ォハぁッ! はひぃッ、あっは、すっごッ、何コレッ、このチンポすごいッ、チンポいぃいッ!」
「うぉッ、なんだコイツ、マン肉絡みつかせやがって、おぉおッ」
 狂女のように喚きながら、尻を揺らす。腰のうねることといったら、そういう軟体動物であるかのようだった。ぐちょッ、にゅぼっ、じゅぼっと、聞き苦しい音が結合部から響き、秘貝が口をいっぱいに広げ、肉竿をしゃぶり立てる。
 無料と書かれてこそいるが、彼女の膣は決して、安かろう悪かろうなものではない。挿入された剛直に悦び、うねうねと蠢動し、襞の一枚一枚まで使って抱きしめるようにペニスを愛する様ときたら、まるで淫魔のソレだ。男は唸るような声をあげながら、己自身に駆け巡る快感を受け止めている。
「そんなに気に入ったかぁッ、俺のチンポがよぉ!」
「あはぁッ! いぃッ、すごいイイッ、最高ッ、おっほ、アハッ! それイイッ、奥ゴリゴリィッ!」
 彼も、ただ身を任せているだけではなかった。下から、ブリッジするように突き上げてくる。腰を悪くしてしまいそうだが、そんなことは頭にないようだった。とにかく目の前の女をヨガり狂わせることしか考えていない。
 狙いはかなりのレベルで達成されている。肉と肉がぶつかりあい、ばちんッ、ばちんッ、と音を立てるたび、慧音は舌を突き出し涎を垂らして快感に溺れていた。特に、最も奥、女としていちばん大切な小部屋の入口を突かれるのがたまらない。わがままな乳房をぷるぷると震わせ、蕩けきった雌の顔を浮かべて、享楽にふける。
「ヘッ、突っ込まれたら人が変わったみてぇになりやがってよ、皮被ってやがったな淫乱が!」
「あッはぁぁッ!?」
 勝ち誇ったように彼が言う。だが間違っている。皮など被っていない。このとおり、クリトリスはすっかり剥けて、私は弱点ですと全方面に主張している。
 彼もそれに気づいたのだろう。結合部に指を伸ばして、敏感極まる肉豆を、親指でぐりっと揉み潰す。慧音は背を反らし、脳味噌を直撃した雷に悶える。
「ホレッ、ホレッ! お前みたいなマゾ女は、こういうのもいいんだろうが、え!? 言ってみろよ、ホレッ!」
「あはぁッ、イイッ、それすごくいぃッ、もっとぉッ、もっとずんずんずこずこお尻ぺんぺんんんアァアッ!」
 こういうのというのがどれを指しているのか推し量るだけの思考力を、もはや彼女は持ち合わせていない。けれど多分、抽送のたびにぷるんぷるん震えていた尻肉を思い切り平手で叩く、この行為のことだろう。パシィッ、パシィッと乾いた音が響くたび、痛みとない交ぜの性感が彼女を襲う。突き上げられる気持ちよさと合わさって、最高の悦楽を提供してくれる。いいんだろうが、だって? いいに決まっているじゃないか。けれど、わかりきったことに答えるのもまた楽しかった。
「いい女だなァお前はよぉッ、オラッ、感じろッ、もっと感じろよッ!」
「あひぃぃぇッ!」
 身体が上下に揺さぶられ、当然乳房もぶるんぶるんと自由気ままに揺れている。放蕩極まる柔肉を男は鷲づかみ、先端をきゅうぅとつねりあげる。木の実を潰して汁を絞り取るような容赦なさだ。痛みを覚えてしかるべき行為だが、経験豊富な彼女にはそれすらも快感だ。精液臭い口から涎を垂らしながら、大きく脚を拡げ腰を振りたくり、与えられる法悦にヨガり狂っている。
「あはぁあッ、アハッ、すごぉッ、あっはぁッ、チンポッ、チンポッ、チンポぉおほぉおッ! あひぃあッ、もっとぉッ、もっと抉って、もっと痴女マンコえぐって、パコって、ハメ倒してえぇえッ!」
 突かれるごとに、強烈な電気的刺激が全身を駆け巡る。思考を、理性をがりがりと削りとっていく。どんどんアホになっていくのが、自分でも分かる。口からは、聞くに堪えない言葉が垂れ流しになっている。
 やはり、名もなき痴女になっていてよかった。上白沢慧音のままでは、こんな最高のセックスを愉しむことなど、できないだろう。
「あぁあッ、なんつう締まりだクソッ、オラッ、射精すぞ、膣内射精だッ、嬉しいだろうが変態女ッ、エエッ!?」
「はひぃッ、嬉しいッ、うれしぃですうッ、だから膣内射精ッ、おマンコにザーメンぶちまけてッ、淫乱変態マンコに射精してイかせてぇぇえッ!」
 上白沢慧音だって、セックスすることくらいあるだろう。ただしそれは、愛する者ときちんとした交際を経て結ばれ、しかるべき儀式を経た後に子供を作る目的でのみ行われる。皆が敬意を払う教師・上白沢慧音とは、そういう存在なのだ。
 あまりにもつまらない。セックスとは、もっと自由に、気軽に、お下品に行われなくてはならない。でないと、燃え上がるこの性欲を鎮めることなど、できるはずがない。だからこそ彼女は、名もなき痴女として、恥も外聞もなく膣内射精を求める。行きずりの男に、快楽を貪るためだけに、子宮を明け渡す。まったく、ゾクゾクするような話ではないか?
「おうお前ならそう言うだろうな変態がッ、上等だッ、全部マンコで飲み干せコラッ――おっ、出るッ、おぉおおおおおおッ!」
 ピストンが加速していく。あわせるように、慧音の腰もくねりにくねる。互いのボルテージが高まっていき、最高潮に達したとき、彼の腰が、ひときわ深くへ突き出された。
 子宮口と亀頭が、熱烈なキスをする。肉竿が根元から膨れ上がり、先端に達したとき、男のリキッドが、鈴口から噴き出した。
「あっはッ、アッ、来たァッ、ザーメンきたッ、あはッ、アはアァッ……ぉひぃアぁああああああああッ!」
 全身に火がついた。鉄砲水のような快感が、彼女を押し流す。潤む瞳を白黒させ、背を反らし、耳をつんざくほどの悦びの声をあげながら、慧音は膣内射精の悦楽に悶える。
 空を飛んでいるようだった。といっても、普段するような安定した飛行ではない。昇っては落ち、昇っては落ち、ストール、錐もみ、バレルロールに宙返り、なんでもありのアクロバットだ。身体が痙攣し、意識もがくがくと揺さぶられる。交わりあう肉穴の入口から、熱い愛液のシャワーが降り注ぎ、男の身体を汚す。
 男が腰を、がくがくと震わせている。どぷどぷと、次から次へマグマが注がれる。無数の精子が鞭毛を振り回し、泳ぎ回っているのがはっきりと分かる。濃密、濃厚。今まで交わってきた中でも、最高のスペルマだった。おいしいおいしいと、子宮が涙まで流して悦んでいるのが分かる。
 まったく、膣内射精というのは、どうしてこんなにも素晴らしいのだろう。何発、何十発受け止めても、飽きる気がしない。ましてこれほど上質な白濁であれば、なおさらだ。
「あひぃぇッ、あっはッ、あぁぁああッ」
 射精はなおも終わらない。溜まりに溜まった欲望を、全て吐き出してやるぞと言わんばかりだった。嬉しくてたまらない。子種というのは貴重なもので、一日にほんの少ししか精製されない。そんな大切なものを、余さずぶちまけてくれるというのは、女の肉体に対する最大限の賞賛であろう。性欲のみならず承認欲求までも満たしてもらって、彼女の心は潤っていく。至福に脳味噌が浸っていく。これだ。これがあるから、セックスはやめられないのだ。
「オォッ、おぉッ、何ッつう……おぉぉ、ぉお」
「あっひッ、あはぁッ、ひぃ、はぁッ……あはぁっ、あぁ、はっ……」
 夢のような時間だが、無限に続いてくれないのだけが残念だ。あるいは、だからこそ、狂ったように求めてしまうのかもしれない。
 ともかく、たっぷり数十秒ほども続いた絶頂は、ようやく終わりを迎える。男は流石に精根尽き果てたというように脱力する。全身に汗が浮かんでいる。
 汗ばんでいるといえば、慧音も同様だった。何もかも押し流すような絶頂の後なので、消耗具合も大きい。鎖骨の窪みや乳房の谷間、腋窩を、汗が珠となって流れる。あちこちの落書きは墨によるものなので、諸々の汁によって半ば溶けてしまっている。全身が薄黒く汚れたようになっている様は、それはそれで扇情的なものがあった。
「おっ、おぉッ、この、もう終わったっつうのにゾリゾリと、ほんッとこのマンコは、ぉおおッ」
 肩で呼吸しながら、彼は慧音の穴から一物を引き抜こうとする。半萎えのモノに対し、もうちょっと残られてはいかがかというように、膣襞は絡みつき、離さない。射精したばかりの敏感なモノをねっとりと愛撫しながら、引き抜かれる瞬間にはぢゅぽんと音を立てた。
「あっは、勿体ないなぁ……れるっ、んちゅぅ」
 収まりきらなかった子種が愛液と混じり、膣口からどろりと溢れてくる。慧音は自らの股ぐらに指を伸ばし、欲望のミックスジュースを掬い取ってはれろれろと舐め取っていく。表情は完全に雌のそれだった。
「はむぅッ、んちゅッ、んむぅ、れるぅう」
「おォッ、なんだお前、ちょっと待ッ、ぉおおッ、うぉッ、ぉおおう」
 もちろん、自分の欲ばかりに浸っているわけではなかった。素晴らしい時間を過ごさせてくれたモノに、お礼をしなくてはならない。汁まみれでどろどろになったペニスに顔を近づけ、顔面の穴でしゃぶりつく。
 優しく舌を這わせ、唇でゆっくりと扱き、デリケートな竿に絡みつく汚れをそぎ落とす。このような掃除を受けるのは初めてなのか、彼は身体を震わせながら、されるがままになっている。
「んむぅうッ、ぢゅるぅ、んむはぁッ。はぁ、ごちそうさま」
 先ほどまで己の体内に入っていたモノの味を堪能して、ようやく口を離した。露わになったモノは、唾液にまみれてこそいるが、先ほどよりはずっとマシな姿になっていた。半萎えだったのが、口淫により復活し、元の威容を取り戻している。
「つくづくお前最高だな。そうだ、今度からウチに通えよ。あんな風に外歩いて男漁りしなくてもよぉ、来たらいつでもハメてやるぜ? どうだ?」
 よほど気に入ったのだろう、彼が提案してくる。胸がときめく。それはつもり、いつでもあのセックスができるということだ。素晴らしいことだった。
「なんだ? 迷ってんのか? 別にいいだろ、ヒイヒイ言わせてやるからよぉ」
「あッ、はッ! んあぁッ、はぁッ、あんぅうッ……はぁぁッ! アハッ、そうだな、それもいいな、分かった、君のところに通う――んちゅぅ」
 こちらの無言を逡巡だと考えたか、彼はこちらの秘部へと指を這わせ、肉穴に侵入してくる。達したばかりのヴァギナには効果てきめんで、痺れるような快感に身体が震える。
 どのみち、彼ほど自分を満足させてくれる奴はなかなか居ない。その上でこんなサービスまでされたら、もう言うことを聞くしかなくなる。頷きながら、彼の股ぐらにもう一度顔を埋める。亀頭に一度、キスをした。これからよろしくという挨拶だ。
「そう言うと思ったぜ。それじゃあ、今後を記念して、今日は朝までセックス漬けだ。覚悟しろや変態マンコが」
「ああんッ、これ、この姿勢すきぃっ」
 答えるなり、男は乱暴に押し倒してくる。四つん這い、獣の姿勢だ。理性もなにもかもかなぐり捨てているような感じがするので――つまり上白沢慧音的なところから離れているので、大好きな姿勢だった。
「そら、二回戦だアバズレがッ!」
「あっはッ、あぁああああああッ!」
 秘唇に、肉棒が押し当てられる。また貫かれる。期待に胸が高鳴り、それだけで頭が馬鹿になる。腰がぐっと押し込まれ、膣内にペニスが入り込む。相性最高の、大好きなモノ。後頭部に響く快感に、蕩けた声が上がる。間髪入れず始まったピストンに、悶え、乱れ、ヨガっていく。
 セックスは最高だ――法悦の前に思考すらも溶かしながら、慧音の夜は更けていった。
歴史食ったり創ったりスケベ的に都合がよすぎる
喚く狂人
http://twitter.com/wamekukyouzin
コメント




1. 削除
エロいッス!
2.SYSTEMA削除
やばい
3.性欲を持て余す程度の能力削除
ちょっ、待って、待って喚くニキ、まだひとつ前の作品感想書いてる途中――ボチュン!ひゃああドチャクソマンコぉ!(ドスケベ文章)
なんちゅうドエロい慧音だ!かつての教え子に痴女として抱かれるなんてドスケベすぎる!なによりもエロいのは卑猥な落書きに抵抗覚えるどころか自ら進んで受け入れちゃう肉便器精神で、精液便女のとおり口で受け止めた白濁を飲み込むでなくまず濯ぎ、見せつけてから了解得てからごっくんするなんてやばすぎる。痰じみた描写の精液ははなはだしいほど濃いのに、品のないげっぷが出るほどおいしそうに味わうなんて、実にけしからん!
毎度細やかな肉体描写に落書きの異常性が加わって、思わず筆を執りない絵心で描いてみたらなんとまあ酷い。こんなドエロビッチが夜のしかも貧民窟を歩いていたらそりゃあ誰だってハメ倒したくなるに違いない。元教え子が持つチンポの凶悪さはパイズリ映えしてとても興奮しそうで羨ましいですね
フェラも勤勉な彼女のことだからきっと気持ちよくて、喉まで使った口まんこの破壊力が知りたいので来てほしい(幻想郷の入り口どこですかね)。騎乗位で揺れるロケットおっぱい絶景でしょうなぁ、揉みしだきたい。チンポを迎え入れた瞬間にあらわになる剥き出しのチンポ狂いな慧音の雌性がシコい上に、ザー汁の価値を賞賛と承認欲求と捉えられたら雄心的に火がつくようでムラッときます
普段理知的なひとが性欲に飲まれてどんどんアホになっていくのほんとすこ
今回もやばいくらいにエロかったです、ありがとうございました
誤字脱字っぽい報告かもしれません↓

・そんな彼女の顔には、明らかな性的興奮を浮かんでいる。→興奮が、または興奮を浮かばせている?(こちらは私の感覚なものかもしれませんので違ったらごめんなさい汗)
・どちらかというと、美しいからいやらしいへの、方向性の転換だ。。→句点の重複
・「俺んチ、近くだからよぉ。犯してほしけりゃ着いて来いよ、アバズレ」→ついて(意図してだったらごめんなさい汗)
・それはつもり、→つまり?(こちらも私の知識不足かもしれません、違ったらごめんなさい汗)