真・東方夜伽話

砂糖菓子と幻想の終焉(前編)

2017/03/11 22:49:37
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砂糖菓子と幻想の終焉(前編)

オルテガ

東方キャラ×オリキャラ男なので苦手な方は注意!

注意)男のオリキャラと東方キャラがネチョい事になる話です。苦手な方は引き返した方がいいかもしれません。
   砂糖菓子シリーズの作品をもろもろ既読推奨です。









「あらご機嫌よう、霊夢。悪いけど今はあなたと遊んでいる場合じゃないのよ。幻想郷から異物を取り除く大事な仕事を片付けないといけないの。急須と湯呑みなら後で神社に戻しておくわ。だから今日の所は大人しく帰ってちょうだい」

「‥‥目の前で人里の人間が殺されるのを、黙って見逃せと言うの?」

 霊夢さんは鋭い視線を紫さんに向けながら答える。一方で紫さんは椅子に腰掛けて足を組んだまま、落ち着き払って対応する。俺がハラハラしながら状況を見守っていると、次に口を開いたのは紫さんだった。

「もう、この人は人里の人間ではなくなったわ。外の世界の人間になったの。それが博麗大結界の内部において、いかに厄介な異物なのか霊夢にはよく理解できるでしょう?」

「外の世界の人間? 洋菓子屋さん、どういうこと?」

 霊夢さんが俺の方に視線を向けて尋ねる。まあ、今さら隠すことも無いだろう。

「言葉通りです。今までずっと、紫さんの術で記憶が封印されていたんですが、それが解けてつい先程全て思い出したところなんです。俺は二年半前に、外の世界で飛行機事故に遭って、そこで紫さんに神隠しをされてこの幻想郷に来たんです」

 俺がそこまで言うと、紫さんがその先を遮るようにして声を上げた。

「洋菓子屋さんは、外の世界で立派なコンテストに入賞した才能ある菓子職人だったのよ。そんな人を事故で死なせるのは惜しいと思って、幻想郷に新しい文化を吹き込むために私が連れて来たのよ。それまでの記憶を封じて幻想郷で洋菓子店を開くことと、記憶が戻ったら殺すことを約束した上でね」

 紫さんの説明は大体合っているが、少し順序が違う。俺が神隠しされたのは、元々妖怪の餌となるためだったはずだが、多分その辺りは霊夢さんにそのまま伝えられない事情があるのだろう。俺がそんなことを考えていると、霊夢さんは少しの間考える素振りを見せてから、手に持っていた針を巫女服の袖にしまい込んだ。

「‥‥洋菓子屋さんも殺されるのに同意している、ということみたいね。でもね紫、その話が本当だとして、私がそんなことを許すと思うの? 洋菓子屋さんが元々外の世界から来た人間だとしても、今はすっかり幻想郷で多くの人々に愛される洋菓子店の店主さんなのよ? この人は、もう幻想郷の人間も同然じゃない」

「そういう問題じゃないのは分かっているでしょう、霊夢。自分が外の世界から来たとはっきり認識している人間が結界の内部に留まり続けることが、いかに結界の力を弱めるかあなたには理解できるはずよ。かといって、このまま外の世界に送り届けたとしても、それは幻想郷の情報が外に漏れるリスクを伴うことになる。つまり、博麗大結界を維持して幻想郷を守るためには、洋菓子屋さんには死んでもらうのが一番なのよ。彼もそのことは了承しているわ」

 霊夢さんは眉間に皺を寄せながら、難しい表情で紫さんの話を聞いていた。やはり俺には死ぬ以外の運命は残されていないようである。といっても、俺が存在することで幻想郷を覆う結界に不都合が生じるらしいので、もはやじたばたするつもりは無い。おそらく霊夢さんが首を立てに振ったら、俺の処刑が断行されてしまうのだろう。
俺の余命はあと何秒なのだろうか、と思っていたところで、ふと霊夢さんの背後でカラン、カランと店のドアが開かれる音が響いた。このタイミングで来客だろうか、と思って視線を向けると、そこには長い銀色の髪を揺らしつつ店内に入ってくる永琳さんと、さらにその背後には慧音さんの姿もあった。

「ふぅ、なんとか洋菓子屋さんが消される前に間に合ったようね。とはいえ、かなり切迫した状況なのかしら。お久しぶりね、霊夢、それに八雲紫」

 紫さんは永琳さんの姿を見ると、露骨に嫌そうな表情を浮かべつつ口を開く。

「あら、その口ぶりはまるで今この場所がどういう状況かを把握しているみたいねぇ。‥‥それに慧音も連れている、ということは洋菓子屋さんの過去について、ある程度知っているということかしら?」

「あら、患者さんのことを医者が知っているのが何かおかしいのかしら?」

 紫さんと永琳さんの視線がぶつかり合い、二人の間の空気がまるで歪んでいるかのような凄まじい圧迫感が漂う。それにしても何故このタイミングで永琳さんが来たのか、と俺が困惑していると、慧音さんが俺のすぐ目の前に来て頭を深く下げながら口を開いた。

「す、すまない洋菓子屋! 今までずっとお前に隠し事をしていて‥‥」

「か、隠し事? 何のことですか、慧音さん」

 何が何やら、と俺が困惑していると、永琳さんは俺と紫さんの間に入りつつ言葉を続ける。

「慧音、その話はもう少し後にしてもらうわよ。さて洋菓子屋さん、あなたには黙っていたけれど、実は私はあなたの体液を調べて行くうちに、ある事実に辿り着いたのよ。あなたの体内に流れるごく微量の異物が、ある妖怪の妖気を含んでいることにね。その妖怪というのが、今あなたを殺そうとしている幻想郷の守護者にして神隠しの主犯、八雲紫。そしてなぜ洋菓子屋さんの体内に八雲紫の妖気が微量ながらも流れているのか。洋菓子屋さんの体を調べて行った結果、脳内の記憶領域に高度な結界が張られているのを見つけるのにも、それほど時間はかからなかったわ」

 永琳さんがそこまで話したところで、それを遮るように紫さんが声を上げる。

「あなたなら、そのことから洋菓子屋さんが外から神隠しされた人間だということも容易に推測できたでしょうね。そこまで分かっているなら、邪魔しないでもらえるかしら? この幻想郷は、あなたの大事なお姫様の安住の地でもあるでしょう? 博麗大結界の安定のためにも、洋菓子屋さんには死んでもらうのが一番なのよ」

「‥‥私はあなたが洋菓子屋さんの脳内に張った結界に少し仕掛けをさせてもらったわ。結界が消滅した時、すぐに私に分かる特殊な信号を出すようにね。もっとも、あなたが本気で躊躇せず洋菓子屋さんを殺害しようとしていたら、私も間に合わなかったでしょうけどね」

 紫さんと永琳さんは、しばらくの間互いの腹を探り合うかのように口を閉じて視線をぶつけ合っていた。霊夢さんも固唾を呑んでその様子を眺めていたが、その沈黙を破ったのは慧音さんだった。

「紫、なんとか洋菓子屋さんの命を助けてあげられないか? 記憶が戻ったら殺す、確かに最初はそう約束したうえで私も人里に店を用意して、洋菓子屋さんが昔から人里に存在していたという歴史を作った。でも、彼は幻想郷で多くの人々に愛されて、洋菓子でたくさんの人に笑顔を作ってくれた。‥‥私個人としても、死なせたくない」

「歴史を作った?」

 そう言えば、紫さんもそんな事を言っていた。そういう力を持った協力者がいると。それが慧音さんだというのか。

「‥‥本当にすまない、洋菓子屋。人里でも阿求以外誰も知らないが、私の体には半分妖怪の血が流れていて、そういう能力があるんだ。外の世界から来たお前が人里で店を開けるよう手引きをしたのは私なんだ。今までずっと、お前のことを騙していたんだ」

「いえ、謝る必要なんて無いですよ。俺に真実を話すことが出来なかった事情はよく分かっていますし、それに人里で店を開くことができて俺は本当に幸せでした。慧音さんには本当に感謝しています」

 永琳さんは俺と慧音さんのやり取りを横目で見ながら、再び紫さんに向けて口を開く。

「私もこの件には慧音が絡んでいると踏んで、半年ほど前に事情を聞きに行ったのよ。そうしたら、事情を説明してもらうかわりに、一つお願いをされたのよ。万が一洋菓子屋さんの記憶が戻ってしまった時には、命を助けるのに力を貸してくれ、ってね」

「‥‥なるほど」

 紫さんは永琳さんと慧音さん、そして霊夢さんへと視線を次々に向け、そして最後に俺の方を見ると小さく溜息をついてから口を開いた。

「つまり、少なくともここにいる三人は、全員洋菓子屋さんを殺すのに反対する、と。それじゃあ聞くけれど、仮に洋菓子屋さんを博麗大結界の外、つまり外の世界に追放したとしてもそれは外側から幻想郷の存在が暴かれる脅威になるのよ。その危険を冒してでも、彼の命を助けたいというわけね。でもそれはあなたたち三人だけでなく、他にも幻想郷で暮らす全ての妖怪や神々にとっても等しく脅威になる。それでも彼を生かすべきだと、そう考えるのかしら?」

 慧音さんと霊夢さんは、それに答えられずに表情をしかめ、黙り込んでしまう。しかし永琳さんは、落ち着いた様子で紫さんの言葉に平然と答える。

「そうね、あなたの言う通りだわ。たった三人の同意だけで決められる話ではないわ。だから、こうしましょう。洋菓子屋さんとある程度親交のある妖怪や神々全員に同じ話をして、一人でも洋菓子屋さんを殺害するべきだと主張する者がいれば、それを尊重しましょう。逆に全員が洋菓子屋さんの命を助けたいと考えるのであれば、彼は外の世界へと追放する。‥‥どのみち結界の維持のため、彼が幻想郷に留まり続けるという選択肢は無いでしょうからね」

「‥‥いいわ、その条件で。実際、今すぐ洋菓子屋さんを殺そうとしても、さすがにあなたと霊夢、それに慧音の三人に妨害されたのでは少々骨が折れそうだわ。それなら、私はこれからあなたの言う「洋菓子屋さんとある程度親交のある相手」に事情を説明して、今夜博麗神社に来るよう藍に手配させておくわ。あなたたちも皆、日没頃に博麗神社に来なさい。そこで洋菓子屋さんの運命を決めましょう」

 紫さんはそう言うと、空間の裂け目の内部へとすっぽり入り込んで姿を消し、そして程なくして空間の裂け目は跡形も無くその場から消滅した。‥‥ひとまずこの場は、命が助かったようである。俺は安堵の溜息を漏らしてから、口を開く。

「霊夢さん、永琳さん、それに慧音さん、ありがとうございました」

「あら安心するのは早いわ、洋菓子屋さん。あなたと親交のあった誰かのうち一人でも、あなたを外の世界に帰すことに反対すれば結局死ぬ運命なのよ。さて、日没までまだ時間はあるわ。私は永遠亭に戻って姫様達に事情を説明してから皆を連れて博麗神社に向かうわ。霊夢と慧音は洋菓子屋さんを博麗神社につれて行ってちょうだい。まあ紫が約束を破るとは思えないけれど、一応警戒しておくに越したことは無いわ」

 霊夢さんは永琳さんに頷きを返すと、ややばつが悪そうな表情を浮かべつつ答える。

「なんだかあんたの筋書き通りみたいね、永琳」

「そうでも無いわ。紫が本気で洋菓子屋さんを殺す気なら、どう頑張っても間に合わなかった。たぶん、紫自身も迷っているのよ。誰よりも幻想郷を愛しているあの妖怪が、同じく幻想郷を愛している人間を殺したいはずが無いもの。ひょっとしたら、洋菓子屋さんを生かしておく口実が欲しいのかもしれないわ。‥‥まったく、面倒臭い妖怪ね」

 永琳さんは笑みを浮かべつつそう言い終えると、店の外に出て竹林の方面へと飛び去って行った。霊夢さんはそれを見届けると、改めて俺の方へと視線を戻してから溜息交じりに口を開く。

「さて、それじゃあ洋菓子屋さんは博麗神社まで来てもらうわよ。日没まで時間もあるし、それまで詳しい事情をゆっくり聞かせてもらうとするわ。慧音、あんたにも説明してもらうからね」

 霊夢さんはそう言い終わると同時に店のドアを開けて、外へと歩き出す。俺と慧音さんはその後に続いて同じく店を出て、三人で博麗神社への道のりを進んで行った。

◇◇◇

 神社に戻ると縁側には魔理沙さんが座っていて、霊夢さんはそれに気付くと声を上げた。

「魔理沙、いいタイミングで来たわね。あんたも洋菓子屋さんとは親しくしていたでしょうから、一緒に話を聞いていくといいわ」

「ん、何だか珍しい三人組だな。話って何だよ、霊夢?」

「呑気なものね。こっちはついさっきまで修羅場だったんだから」

 こうして魔理沙さんを加えた四人で博麗神社の中へと入り、丸いテーブルを囲んで座布団に腰を下ろす。霊夢さんがお茶を運び終えてから、俺は昔を思い出しながら話し始める。

「今から二年半前、俺は外の世界で飛行機に乗っていました。その飛行機が事故で墜落して‥‥」

 墜落して死を覚悟したところで紫さんに神隠しされたこと、記憶を消して幻想郷で洋菓子屋を開く提案をされたこと、記憶が戻ったら俺は殺されるという約束をしたこと。そして数日間紫さんの所で生活した後に術を掛けられて、それまでの記憶が封じられたことまで、俺は説明した。神妙な表情で聞いていた霊夢さんと魔理沙さんに、今度は慧音さんが口を開く。

「そこから先は、私が説明しよう。私は洋菓子屋を人里で受け入れるため、以前から洋菓子屋が人里に存在していたという、架空の歴史を作った。そして人里内に洋菓子店の店舗も準備した。洋菓子屋自身も、私の作った歴史の影響を受けて自分は昔から人里に居たと思い込んでいたから、何の問題も無く洋菓子屋の受け入れは完了したんだ。ひとまず食材の調達のため紅葉神と豊穣神の姉妹を紹介して、そこから先はこの洋菓子屋の腕前もあって人里でも人気の店になった。後は、説明の必要も無いだろう」

 話を聞き終えると、霊夢さんはお茶を一啜りしてから俺の方に視線を向ける。

「そして今日、紫が張っていた脳内の結界が解けて記憶が戻ってしまった、と。それでついさっきまで、洋菓子屋さんの処遇を巡って紫と永琳がやり合っていたのよ。分かったかしら、魔理沙」

 ぽかんとした表情で話を聞いていた魔理沙さんは、金色の髪を掻きむしりながら声を上げる。

「は、話が急すぎてついて行けないぜ‥‥。とにかく、それで今夜洋菓子屋の知人を集めて、洋菓子屋を生かすか殺すか決めよう、ってのか。冗談じゃない、もし殺すことにでもなったら、私は黙って見ているつもりは無いぜ」

「落ち着きなさい、魔理沙。いざとなったら、仙界なり旧地獄なり、博麗大結界から遠く離れた所に匿うことだってできるわ。‥‥紫の目を誤魔化せれば、だけど。まあとにかく、今は日没になるのを待つしか無いわ」

 といった具合に、話が終わると後は日没が来るのを待つ時間が続いた。俺はつい先程までは死ぬのを覚悟していたけれど、やはり助かるのであればどんな形であれ助かりたく思ってしまう。俺は不安を押し殺して茶を啜りながら、刻一刻と迫る日没までの短い時間を過ごした。

◇◇◇

 日が沈むと、様々な方角からよく見知った顔の面々が飛んで来て、神社の境内へと降り立っていく。普段は外に出ないパチュリーさんやフランちゃんを含んだ紅魔館の面々。幽々子さんと妖夢ちゃん。永琳さんをはじめとした、永遠亭の皆さん。妖怪の山方面からは守矢神社の神々に、はたてちゃんや射命丸さんたち天狗やにとりと雛様、それに静葉様と穣子様。さとりさんに率いられた地霊殿の皆に、こころちゃんと小傘ちゃんを連れた命蓮寺ご一行の姿もあった。神子さん率いる豪族の面々に、天界から降りて来たであろう天子さんと衣玖さん、他にもミスティアさんや華扇さんやアリスさんに萃香さん、果ては談笑するヘカーティアさんとクラピちゃんの姿もあった。さらに勇儀さんが酒樽を抱えて旧地獄街道の面々を連れて来るのも見えた。そうした様子を、鳥居に隠れて正邪さんが観察しているようだった。神社内には、昼間の面子に加えて針妙丸ちゃんも居る。
‥‥総勢でおよそ60名くらいだろうか。なるほど、おそらく紫さんがここに集めたのは、俺が性的な関係を持ったことがある相手なのだろう。それにしても、こうしてこれだけの人数を前にすると、つくづく自分の節操の無さに呆れてしまう。

「ふぅん、随分と交友関係が広いみたいねぇ。見知った顔がたくさんあるけど、中には大妖怪や偉い神様もたくさんいるわね。‥‥本当に洋菓子屋さんは、これだけの連中と親しくしていたの? ちょっと信じがたい光景だわ」

 霊夢さんが神社の境内に集まった面々を眺めつつ、驚いた表情を浮かべて呟く。

「い、いやまあその、確かに親しくしていた方々ばかりです」

 境内に集まった面々は反応もそれぞれで、妖夢ちゃんや早苗さんのように不安げな面持ちで俺に視線を向ける人、幽々子さんや諏訪子様のように普段と変わらずリラックスしている人、そして勇儀さんや萃香さんに至っては妖怪の山の方々を強引に引っ張って酒盛りを始めようとしていた。そしてそれらの喧噪を遮るようにして、突如賽銭箱前の空間に裂け目が生じ、そしてそこから紫さんが姿を見せた。

「さて、どうやら招待した客が全員揃ったようね。用件はもう説明してあるから、全員分かっているでしょうけれど‥‥」

 紫さんは言いながら、手元の扇子をスッと振るい、そして次の瞬間には俺の足下に空間の裂け目が現れて、俺はそこに落下したかと思うと紫さんのすぐ横に着地した。

「この洋菓子屋さんが、記憶と歴史を改竄して幻想郷で暮らしていた外の人間だった、という話よ。博麗大結界への影響を考慮すると、彼には死んでもらうか、または生きたまま外の世界に追放するかのいずれかの道しかないわ。ただし、外の世界に追放するというのは、つまり幻想郷が外側から暴かれるリスクに繋がるわ。そのリスクを負うことに反対する方は、どうぞこの場で洋菓子屋さんを殺害して構わないわ」

 60人の瞳が俺の方に注がれる。俺は何人か、殺害に肯定しそうな面々へと視線を向けてみる。まず正邪さんは、神社の鳥居に腰掛けたまま不機嫌そうな表情ながらも、全く動く気配が無い。天邪鬼である彼女であれば、いかにもここで手を挙げそうなものだが。続いて俺はぬえさんの方を見る。こちらも特に動く気配は無い‥‥が、よく見ると白蓮さんがぬえさんの肩に手を置いて、静かに微笑んでいた。ぬえさんは冷や汗を流しながら、俺に悔しそうな視線を向けていた。‥‥ありがとうございます、白蓮さん。

「なあ、もういいだろうスキマ妖怪さんよ! こちとら公開処刑を見に来たんじゃなくて、そこの洋菓子屋を盛大に見送ってやろうと宴会の準備をしてきたんだからさあ!」

 静寂を破ったのは、勇儀さんの豪快な大声だった。それに続いて、近くにいたさとりさんが声を上げる。

「ここに居る方々のうち誰一人として、洋菓子屋さんを殺そうと考えている者はいませんよ。‥‥八雲紫、あなた自身も含めて、です」

「‥‥わかったわ。それでは、洋菓子屋さんは明日の夜明けとともに外の世界へ送り返すことにしましょう。今夜は博麗神社で体中に染みこんだ妖気を祓って、翌朝にはもう幻想郷からは彼の存在は消える。慧音の能力で、彼に関する歴史も食べてもらうわ。夜が更けるまでは、宴会でもなんでも好きなようにするといいわ」

 紫さんは言い終わると、裂け目の中にすっぽりと入り込んで姿を消してしまった。同時に、勇儀さんと萃香さんを中心に酒宴の準備が始まり、霊夢さんや魔理沙さんも緊張が解けてその宴会へ混じりに行く。俺も皆さんに挨拶しようと歩き出すと、そこにさとりさんが歩み寄って来て桃色の髪を揺らしつつぼそりと小声で呟く。

「ふふふ、もし洋菓子屋さんがここに居る全員と性的関係を持っていると、皆が知ったらどんな結果になっていたでしょうかね。覚り妖怪としては、それを知った皆さんの心の動揺には少しだけ興味がありますよ」

 可愛い顔をしてさらりと恐ろしいことを言う。

「か、勘弁してくださいよ」

「ふふっ、冗談ですよ。‥‥名残惜しいですが、今夜でお別れのようですね。私も久しぶりに、酒宴というものに参加することにしましょう」

 といった具合に、博麗神社に集まった大勢の神、妖怪、幽霊達による盛大な宴会がはじまった。何しろ人数が凄まじいので、神社の境内が美少女たちで埋め尽くされるさまはちょっとした壮観だった。俺は一人一人順番に、この幻想郷でお世話になった感謝を込めて挨拶回りを開始した。

◇◇◇

 宴がはじまってから二時間は経っただろうか、俺が一通り挨拶を終えてから何となく近くに居た天子さんと衣玖さんと話していたら、ふと天子さんが慧音さんの方に視線を向けて声を上げた。

「ねえ、そこの歴史を食べるとかいう半妖! 実際に洋菓子屋の歴史を食べたら、私たちは皆この男の記憶を綺麗さっぱり無くしちゃうのかしら?」

 慧音さんは手に持っていた杯を置き、少し考える素振りを見せてから答える。

「‥‥よほど深い関わりを持っていたのなら、記憶が残ることもあるだろう。まあそれこそ、恋仲だったとか、肉体関係を持っていた、とかそのくらいでなければ、忘れてしまうだろう。ここに居る連中のほとんどは、多分綺麗さっぱり忘れてしまうだろうな」

 少し離れた所で、小悪魔さんが笑いをこらえようとして吹き出すのが横目で見える。永琳さんやさとりさんは、やや呆れたような苦笑いを浮かべている。自分でも呆れてしまいそうになるが、しかし正直なところどこか安堵する気持ちも心に浮かんでいた。この幻想郷という素晴らしい土地で俺が過ごしていた証が、彼女達の心に刻まれることが純粋に嬉しかった。と、感慨に耽っていると霊夢さんが大声を上げた。

「はい、そろそろ宴会はお開きよ! 洋菓子屋さんの体から妖気を祓ったうえで外の世界に送り届けるんだから、もう人外どもは神社から出て行きなさい!」

 その声を合図に、一人また一人と宴席から立ち上がり、俺と別れの挨拶を交して神社から飛び去って行った。いつもと変わらない表情で別れを告げる者、目に涙を浮かべて別れを惜しむ者、恨みがましい視線を向ける者と、反応はこれまた様々だった。そしてほとんど全員が立ち去った頃合いに、永琳さんが早苗さんを連れて俺と霊夢さんの所にやって来た。

「霊夢、洋菓子屋さんの体に染みついた妖気を祓うのは一人では大変だと思うわ。彼女にも手伝ってもらうよう守矢神社の神々に話をつけておいたから、巫女二人がかりでお祓いをするといいわ。翌朝には紫が神社の襖から外の世界に出るスキマを用意しておくそうだから、後は頼んだわよ」

「別に私一人でも平気なのに‥‥でも、まあいいわ。頼んだわよ早苗」

 霊夢さんが言うと、今にも泣き出しそうな表情で早苗さんが頷きを返す。

「うぅ‥‥洋菓子屋さんが外の世界に行ってしまうなんて‥‥。でもわかりました、せめて巫女として洋菓子屋さんの体をしっかり祓って、外の世界に送り出します」

 永琳さんはその言葉を聞くと、俺に軽く目配せをしてから飛び去って行く。こうして、つい先程まで大にぎわいの宴会が開かれていた神社の境内には、今は俺と霊夢さんと早苗さんの三人だけがぽつんと残された状態になっていた。

「霊夢さん、早苗さん、最後まで面倒をかけてすみませんが、よろしくお願いします」

「今さらそんなことを気にするような仲でもないでしょ。ほら、奥に結界を張った部屋が用意してあるから、早く行くわよ」

 霊夢さんは早足で神社の奥の方へと歩き出し、俺と早苗さんはその後をついて行った。程なくして奥まった一室にお札が何枚も貼られているのが見えて、霊夢さんはその中に入って行く。そこは簡素な作りの和室であり、天井や壁に何枚か仰々しい文字が書かれたお札が貼られていた。部屋の中央には布団が敷かれており、この布団をどう使うのかとこんな状況にも関わらず不埒な期待に胸が高鳴ってしまう。

「洋菓子屋さんは、薄手の浴衣に着替えてそこの布団に寝てちょうだい。私と早苗が左右に座って、お祓いをするわ」

 ああ、一緒に寝るわけじゃないのね。俺は言われた通りに用意されていた白地に浴衣に着替えると、布団に横たわる。霊夢さんと早苗さんはその横に正座すると、二人とも目を閉じて何やら小声で呪文のような言葉を呟きはじめる。これで俺の体から妖気とやらが祓われているのだろうか。俺にはさっぱりわからないが。
 そうして十数分ばかりそのお祓いが続いたかと思うと、不意に早苗さんが目を開いて声を上げた。

「お、思ったより妖気が根強く体中に染みこんでますね」

 霊夢さんもやや溜息交じりに口を開く。

「‥‥そうね、私の想像以上に色んな妖怪と深い関わりでもあったのかしら。とにかく、このまま正攻法でお祓いを続けても朝までに妖気を祓い切れないわ。どうしようかしら‥‥」

 妖怪との深い関わり、と言われると心当たりがあり過ぎて申し訳無い。しかし早くもトラブルが発生したようで、果たしてどうなるのかと俺が様子を見ていると、不意に早苗さんが自身の巫女服の裾に手をかけて、そして留め具を次々にぷつぷつと外し、豊満で瑞々しい両の乳房が巫女服からたぷんと揺れながら露わになった。

「さ、早苗!? あんた、いきなり何やってるの!?」

 霊夢さんが驚いて声を上げる。そりゃまあ、俺も驚いたけど。

「私は、邪気を祓う風祝です。私が素肌を合わせれば、洋菓子屋さんの妖気も効率良く祓えるはずですから」

「そ、それはそうかもしれないけど‥‥でも随分と躊躇無く脱いだわね。まさかあんた、前から洋菓子屋さんとそういう関係だったんじゃないでしょうね?」

「そ、そそそんなわけ無いじゃないですか! 私は現人神であると同時に、神に仕える風祝の身です! だ、男性とそんなふしだらな関係になったりはしていません! こ、これはその‥‥そう、巫女としての努めを果たすためなら恥ずかしがっている場合ではないから、脱いだんです!」

 霊夢さんはしばらく早苗さんと俺に懐疑的な視線を向けていたが、やがて溜息をつくと同時に自分も巫女服の留め具に手をかけて、そして紅白模様の上衣をぱさりと脱ぎ去って早苗さんよりはやや控えめな膨らみの乳房をぷるんと露わにする。

「れ、霊夢さん!?」

 今度は早苗さんが驚く番だった。

「何よ、私もその方法が一番効率的だと思ったから脱いだだけよ。い、言っておくけど私だって洋菓子屋さんとはそういう関係だったわけじゃないわよ。ただ、幻想郷の妖気を外の世界に漏らさないよう、博麗の巫女としての努めを果たすために、仕方なくやってるだけなんだから」

 霊夢さんは言いながら、俺に目配せをして余計な事は言わないように視線で訴える。おそらく、霊夢さんも早苗さんも、俺には分からない巫女としての事情があるのか、はたまた単に恥ずかしいからかは分からないが、とにかく俺と関係があったことは知られたくないらしい。まあ、それはいいのだが、問題はここから先だ。霊夢さんと早苗さんは、スカートも脱いで畳の上にぱさりと下ろす。

「あ、あのう‥‥二人とも、本当にいいんですか?」

 俺が尋ねると、早苗さんが右側から、霊夢さんが左側からそれぞれ布団の中に入って来て、俺と密着した状態になる。なんという天国のような状況だろうか、と思っていると早苗さんは柔らかな乳房を俺の腕に押しつけつつ、足を絡めてくる。霊夢さんは俺の手を取って自身の乳房へと誘いつつ、早苗さんにばれないようこっそり俺の一物を指先で撫でてくる。当然ながら、俺の肉棒はこの状況で急速に硬さを増していく。
 そうしてしばらくの間、俺は早苗さんと霊夢さんの素肌が密着した状態で布団の中に横たわっていたが、やがて早苗さんの手も少しずつ俺の方に移動しはじめる。このままではまずい、と思う間も無く、早苗さんの手と霊夢さんの手が俺の亀頭付近でこつんとぶつかってしまう。早苗さんが少しだけ体を起こし、霊夢さんに向けて口を開く。

「れ、霊夢さん? ど、どうして手がこんな所にあるんですか?」

「そ、そっちこそ股間に手を伸ばしてくるなんて、どういう了見なのよ早苗?」

「‥‥やっぱり、これ以上嘘はつけません。実は私は洋菓子屋さんと何度も、せ、セックスをした経験があるんです。ゆくゆくは、守矢神社の跡取りとしてお招きしようとも考えていたくらい、お慕いしているんです。だから霊夢さん、今夜はここから先のお祓いは私に任せてもらえないでしょうか」

 霊夢さんはその話を聞くと、俺の方に湿ったような視線を向けつつ早苗さんに答える。

「あら奇遇ねえ、早苗。私も少し前に洋菓子屋さんに処女を捧げて、その後も何度か夜伽を重ねたのよね」

「えっ」

 霊夢さんは非難するような冷たい視線を俺に向け、早苗さんは目を丸めてぱちぱちさせながら俺の方を見る。俺はすぐに布団から飛び起きると、土下座しながら声を上げる。

「も、申し訳ございませんでした! お二人ともあまりに魅力的過ぎて、とても我慢できませんでした! 例えこの場で処罰されようとも何の異存もありません!」

 俺がそう言い終わらないうちに、早苗さんが俺の頭をそっと撫でつつ笑みを浮かべる。

「大丈夫です、私はそれくらいで怒ったりしません。諏訪子様からもよく言われているんです、若い男性はより多くの女性と交わることで魅力的になるから、結婚前の女遊びは許してやれる女になれ、と。それに、霊夢さんが凄く美人で魅力的なのは私もよく理解できますから、洋菓子屋さんも我慢できませんよね」

「さ、早苗さん‥‥」

 なんと予想外なことに、早苗さんは全面的に許してくれるようだった。早苗さんはそのまま俺の頭を自分の豊かな胸の間に抱き寄せつつ、霊夢さんに向けて言葉を続ける。

「でも霊夢さんは納得できていないような表情ですから、この後は二人でゆっくり時間をかけて、丁寧にお祓いしましょう。それじゃあ霊夢さん、後は私がやりますから‥‥」

「待ちなさい早苗!」

 霊夢さんは俺の首根っこをぐいと掴んで早苗さんの谷間から引き剥がすと、そのまま半ば強引に俺の体を反転させて正面から向き合う体勢になる。霊夢さんは少しだけ目に涙を浮かべつつ口を開く。

「私は早苗みたいに甘く無いから、結構怒ってるのよ」

「は、はい‥‥」

「まあでも、今までお世話になったお礼に、特別に今晩だけは全部水に流してあげる。本当に運の良い人よね、幻想郷から居なくなる最後の日に二股がばれるなんて」

 言い終わると同時に、霊夢さんは不意に俺に近付くと、そのまま正面から抱き付いて唇を重ねてくる。

 ちゅっ‥‥ちゅぷっ‥‥れろっ、ぴちゃっ、じゅぷっ

「ちょ、ちょっと霊夢さんずるいですよ!」

 背後から早苗さんが声を上げつつ抱き付いて来て、俺は正面から霊夢さんに、背中から早苗さんにそれぞれぎゅっと抱きしめられるような体勢になってしまう。胸板と背中それぞれに霊夢さんと早苗さんの柔らかな乳房がぎゅっと押し当てられ、霊夢さんと夢中で唇と舌を重ね合わせていく。早苗さんはその間、後ろから俺の股間に両手を回し、胸をぐにぐにと押し当てつつも左手で玉袋を弄りつつ、右手でゆっくりと竿を上下に扱きはじめる。

 ちゅぅっ、れろれろっ、じゅぴっ、ちゅぅぅ、ちゅむっ、れるっ

 俺と霊夢さんはその間も夢中で舌を貪り合うような激しい口付けを交し、ゆっくりと布団へ倒れ込みながら唾液を交換していく。やがてそれが不服に感じたのか、早苗さんは俺の股間から手を離すと俺の頬を掴んで霊夢さんから強引に引き離してしまう。

「そ、そんなに見せつけてひどいです‥‥私ともキスしてください」

「ご、ごめんね早苗さん」

 俺は軽く謝ってから、早苗さんの方へと向き直って唇を交す。早苗さんはやや乱れてしまった自身の緑色の髪を軽く手で整えつつ、柔らかな唇を密着させつつその間から舌を滑り込ませてくる。当然俺もそれに応えて、ほんのり甘い香りのする早苗さんの温かな口内で舌を存分に絡ませていく。

 れろっ、ぴちゃっ、じゅぷっ、ちゅっ、ちゅむっ

 さらに早苗さんは俺の片手をそっと掴むと、そのまま自身の豊満な乳房へと誘っていく。俺はそれに逆らわず、片手には収まらないほどの柔らかな乳房をむにむにこね回しながら、早苗さんとじっくり口付けを交していく。一方で、空いていたもう片手は霊夢さんの乳房へと伸ばし、片手にすっぽり収まるお椀型で張りのある乳房を揉みしだいていく。霊夢さんはその刺激に小さい喘ぎを時折漏らしながら、俺の玉袋を優しく握って手の中で転がしていく。

「はい、今度は私の番なんだから」

 やがて霊夢さんは痺れを切らして、早苗さんから俺の唇を奪い取る。そんな具合で、しばらくの間俺は早苗さんと霊夢さんと交互に口付けを交しながら、二人の乳房を揉みしだいて夢のような時間を過ごしていた。そしてその均衡を先に破ったのは、霊夢さんだった。早苗さんと俺が三回目のキスに突入すると同時に、俺の横からむくりと体を起こすと俺の股間の方へともぞもぞ移動していく。

「早苗はそのまま、しばらくキスしてていいわよ‥‥んっ、ぴちゃっ、れろっ‥‥」

 霊夢さんは俺の股の間に屈み込むと、玉袋の付け根付近に舌を這わせて柔らかい唇で玉袋を覆い、赤い大きなリボンを揺らしつつ口淫による奉仕を開始した。早苗さんもそれに気付いたようで、俺から唇を離すと俺の上に覆い被さるようにして、自身の乳房を俺の顔に近づけていく。

「‥‥洋菓子屋さんに、おっぱい弄って欲しいです」

「わかりました、早苗さん」

 たぷんと揺れる早苗さんの豊満な乳房を、俺は両手で強めに揉みしだきつつ、桃色でピンと硬くなった乳首へと舌を這わせ、ちゅぅちゅぅと子供のように吸い付いていく。早苗さんは悩ましい吐息を漏らしつつ、夢中で俺から与えられる刺激に身を委ねていく。

「あっ、ああっ、いいっ、洋菓子屋さんに触ってもらうと、凄く気持ち良くなっちゃいますっ‥‥んっ、はぁっ、もっと、強く吸って、弄り回してくださいっ‥‥」

 俺が言われるまま強めに吸い付き、その柔らかな乳房を無遠慮にこね回し、乳首を指先で刺激すると、早苗さんは快楽にぴくぴく震えながら喘ぎを上げていく。一方で、股間では霊夢さんにより玉袋がふやけんばかりに舐め回されており、霊夢さんの舌はさらに竿の方へ移動して裏筋に沿ってれろれろと舐め上げていく。

 れろっ、ぴちゃっ、れるるっ、ちゅむっ、れるれるっ

 いったい早苗さんの乳房と霊夢さんの舌、どちらに神経を集中させればいいんだ‥‥と、思いかけたところで早苗さんが体を起こし、俺の股間の方に移動していく。

「れ、霊夢さんばっかりおちんちん舐めてずるいです‥‥。私も洋菓子屋さんを気持ち良くさせてあげたいです」

「れろっ、れぅ‥‥まだ私がしてあげてる途中よ、早苗」

「一人占めは禁止です‥‥ちゅっ、れろろっ」

 早苗さんは半ば強引に一物の先端へ唇を触れさせると、そのまま亀頭の周囲へと舌を這わせはじめる。霊夢さんは小さく溜息をつくと、早苗さんに配慮してか再び玉袋の方に唇を移動させて奉仕を再開する。それを見ると、早苗さんは嬉しそうに微笑んでから肉棒を口内へと咥え込み、その柔らかな唇で亀頭を覆ってちゅぽちゅぽと前後に動かしはじめる。

 じゅぷっ、ちゅぽっ、ちゅぷっ、じゅぷぷっ、れろっ、ぴちゃっ

 ガチガチに怒張した肉棒が早苗さんの可愛らしい唇で覆われて、唾液を絡めながら扱かれていく。そのすぐ下では霊夢さんの温かな舌が玉袋を這い回り、口内でちゅぅちゅぅと音を立てながら転がされていく。これほどの美少女二人がこうして懸命に奉仕してくれるその姿がまた、興奮を誘う。
 やがて霊夢さんは玉袋からちゅぽんと音を立てて口を離すと、やや体を起こして自分も肉棒の方に唇を近づけていく。

「ちょっと早苗‥‥そろそろ代わりなさいよ」

「んっ、じゅぽっ、ちゅぷっ‥‥ぷはっ、それじゃあ二人で一緒にしましょう、霊夢さん」

 早苗さんは肉棒から唇を離してそう答えると、やや体をずらして亀頭の右半分側へとれろれろ舌を絡めはじめる。その意図を察した霊夢さんは、亀頭の左半分側へと舌を這わせ、ちろちろ舐め回して刺激していく。霊夢さんと早苗さんに竿の左右から同時に攻められてしまい、俺はその光景のあまりのエロさに射精感がぐんぐん高まってしまう。

「そ、そろそろやばいかも‥‥」

 俺の言葉にいち早く反応したのは霊夢さんで、素早く亀頭をぱっくりと咥え込むとそのまま小刻みに唇をちゅぽちゅぽ前後させはじめる。早苗さんは少しだけ不満そうな表情を浮かべたものの、すぐに竿の根元あたりへ舌を絡ませて唾液まみれにしていく。

 じゅぽっ、じゅぷっ、ちゅぽっ、れるれるっ、じゅぷぷっ

 もはやそれ以上耐えることができるはずも無かった。

「で、出ますっ」

 どぴゅっ、びゅるるるるっ、びゅーっ、どくどくっ、どくん、どぷぷ

「んっ‥‥! ゴクっ、ゴクゴクっ、ごくん、ごくっ‥‥ごくん、ごくっ‥‥ぷはぁ」

 俺は霊夢さんの口内に凄まじい勢いで精液を溢れさせてしまったが、霊夢さんは喉を鳴らしつつそれを一滴残らず飲み干してしまう。早苗さんは何やら悔しそうな表情を浮かべて俺の上半身の方ににじりよって来て、唇を強めに重ねて舌を絡めてくる。俺がそうして早苗さんと濃厚な口付けを交わしている間、霊夢さんは丁寧に射精後の一物を根元まで口内に咥え込み、ちゅぽちゅぽ音を立てながら綺麗に舌で舐めあげてくれる。まあ当然ながら、たかだが一発くらいで萎えるはずもなく、俺の一物は霊夢さんの口内で少しずつ硬さを取り戻しはじめていた。

「霊夢さんっ、今度は私が洋菓子屋さんを射精させてあげる番ですからね!」

「ちゅぽっ、ちゅぱっ‥‥わ、分かったわよ」

 早苗さんは体を起こすと、半ば霊夢さんを押しのけるようにして俺の股の間に入り込む。そしてぐっと身を乗り出すと、霊夢さんへとやや得意気な視線を送りつつ俺の肉棒をその豊満で柔らかな乳房の間に誘っていく。一物はすぐに、早苗さんの柔らかく温かい谷間の中にすっぽりと覆われる。霊夢さんはやや悔しげな表情を浮かべつつ呟く。

「ど、どうせ私じゃそんなふうに挟めないわよ!」

「ふふっ、洋菓子屋さんは私のおっぱいに挟まれるのがとっても大好きなんですよ‥‥ほらっ、気持ちいいですか?」

 早苗さんは乳房を上下にゆさゆさと揺らしはじめ、先程までの口淫で唾液まみれになっていた肉棒は柔肉に擦られてぬちゃぬちゃと音を立てていく。これまた凄まじく気持ちいいのだが、そろそろ一方的に攻められるだけでは物足りなくなってきた。俺はすぐ横で膝立ちになっていた霊夢さんの腕を取って、こちらに引っ張る。

「きゃっ、ど、どうしたの洋菓子屋さん」

「ちょっと失礼しますよ」

 俺はそう言うと、霊夢さんがまだ唯一身に纏っていたドロワに手をかけて一気に脱がしてしまい、そのまま俺の顔の上をまたぐような位置で膝立ちの体勢にさせる。俺の意図を察した霊夢さんはほとんど抵抗せずに、俺のすぐ眼前に薄桃色の綺麗な秘所を晒す。その裂け目からは、既にうっすらと愛液が染み出ているのがわかる。俺は少しだけ体を起こすと、その勢いのまま霊夢さんの秘所へとしゃぶりついていく。

 じゅるるるっ、ちゅぅっ、れろれろっ、ぴちゃっ、じゅぷっ

「ん、やああああっ、急にそんな激しく吸わないでっ‥‥や、あっ、あんっ、はぁっ」

 俺が霊夢さんの裂け目へと唇で吸い付き、舌を割れ目に入れて舐め回すと、霊夢さんは快楽に喘ぎを上げて体をひくひくと震わせる。膣奥からじわじわと愛液が分泌されて、次々に溢れてくるのが分かる。俺はそれを容赦無く音を立てながら吸って霊夢さんを刺激していく。
 そうしている間にも早苗さんは温かく柔らかい乳房の間で一物をゆさゆさと扱き上げていき、谷間の頂上から顔を覗かせている亀頭へと舌でれろれろ刺激を加えていく。俺は霊夢さんの尻をむにむにと揉みしだきながら秘所を舐めつつ、早苗さんから与えられる一物への快感を味わっていく。

「あ、あっ、洋菓子屋さん、ダメっ、気持ちっ、良すぎてっ、それ以上されたら‥‥」

 俺は霊夢さんの言葉に構わず、さらに舌を膣内深くへと押し込んで秘肉をれろれろと刺激する。霊夢さんはその快感に一際大きく体を震わせる。俺は霊夢さんの秘所から口を離すと、トドメとばかりに指を二本挿入させて膣内を掻き回すかのように、上下前後にぐちゅぐちゅ音を立てて動かしていく。

「ああああっ、やっ、激しっ、あ、ダメっ、早苗も、いるのにっ、イくっ‥‥やああああっ!」

 ぷしゅぅ、ぷしゅっ、ぽたたっ、ぷしゅっ、ぷしゅう

 霊夢さんはだらしない喘ぎ声を上げながら、膣口から愛液を迸らせてしまう。俺の体や布団に愛液がかかり濡れてしまうが、霊夢さんはそれどころではないようで意識が半ば飛んだ状態で、布団の脇にぐったりとへたりこんでしまう。早苗さんはそれを見ると、ややむっとした表情で俺に向けて口を開く。

「‥‥なんだか、霊夢さんの方が優遇されてませんか?」

「そ、そんなこと無いですよ早苗さん。何というか、流れでこういう展開になっただけで‥‥」

「それじゃあ、次はこういう流れでどうでしょうか‥‥」

 早苗さんはそう言うと、谷間から肉棒を解放して身を起こし、そしてそのまま俺の腰の間にまたがって少しずつ腰を下ろしはじめる。

「さ、早苗さん‥‥」

「今は私だけ見てください‥‥んっ、はぁっ‥‥」

 早苗さんの膣口と俺の亀頭の先端がくちゅりと水音を立てながら触れあい、そして肉棒はずぷずぷと早苗さんの熱い膣内へ誘われていく。そのまま早苗さんは一物の根元まで全て膣内に挿入させると、ゆっくりと腰を前後に振りはじめる。

 ぐちゅっ、ずぷっ、ずっ、ずぽっ、ぬちゅっ

「んっ、あっ、はぁっ、凄いですっ、洋菓子屋さんのおちんちんっ、硬くてっ、逞しいっ‥‥」

 長い緑色の髪と豊満な乳房を揺らしながら、早苗さんは腰を振って秘肉をきゅうきゅう締め上げる。たぷたぷと淫猥に揺れ動く乳房がたまらなく興奮を誘い、俺はほとんど無意識のうちに両手を早苗さんの乳房へと伸ばしてむにむに揉みしだき、乳首をくにくに弄り回して刺激していく。その動きに合わせて早苗さんの膣内は愛液の分泌を増していく。

「あ、ああっ、胸っ、もっといっぱい弄ってくださいっ、もっと興奮してっ、早苗の膣内にたくさん精液出して欲しいですっ」

 俺は早苗さんの要望に応えるべく、強めに乳房をこね回していく。俺の手の動きに合わせて、早苗さんの乳房が淫猥に形を変えていく。俺はすっかり興奮してしまい、ギンギンに硬くなった肉棒を早苗さんの膣奥へと突き上げるようにして腰を下から振り、早苗さんの尻に自身の腰をぱんぱんと打ち付けていく。

 ずちゅっ、ぐちゅっ、ずぽっ、ぱんっ、ぱんっ

「やっ、ああああっ、激しっ、過ぎますっ、そんなにされたら、すぐイっちゃうっ‥‥」

「早苗さん、俺も気持ち良すぎて、そろそろ出そうかも‥‥」

「あっ、はいっ、嬉しいですっ、我慢せず早苗の膣内に好きなだけ射精してくださいっ」

 言い終わると、早苗さんは俺の両手に自身の手を重ねると、そのまま交互に指を絡め合うようにして手をつなぐ。俺もそれに応えてぎゅっと握り返し、互いの目をじっと見つめ合ったまま腰を振りはじめる。

 ぱんっ、ぱんっ、ぐちゅっ、ずぽっ、ぬちゅっ

 俺が早苗さんの膣奥まで一物を突き入れると、早苗さんは秘肉をきゅぅっと収縮させて刺激を与えてくる。既に限界近くまで快楽の高まっていた肉棒は、その凄まじい刺激に耐えられるはずも無かった。

「早苗さんっ‥‥」

 びゅるるるっ、どくっ、どぷぷっ、びゅーっ、どくどくっ、どくん、びゅるっ

「ああああっ、熱いのがっ、膣内に溢れてくるっ、あ、あっ、ダメっ、イっちゃいますっ」

 早苗さんの膣内で俺は大量の精液を吐き出してしまい、早苗さんの秘所は愛液を溢れさせながら肉棒を熱く締めつけて、一滴残らず絞り取ろうとする。俺は圧倒的な快楽に我を忘れながら早苗さんへと白濁液を流し込み、早苗さんはぐったりと俺の体にもたれかかり乳房を胸板に押しつけながら、体をびくびくと震わせる。やがて俺の射精がようやく収まると、早苗さんは快楽のあまり軽く意識が飛んでしまったようで、俺の横の布団にどさりとへたりこんでしまう。その拍子に一物は膣内から抜けて、早苗さんの裂け目から白濁液がどろりと溢れ出す。

「‥‥随分と気持ち良さそうだったわねぇ」

 ふと早苗さんが横たわった反対側から声が聞こえて、俺は体をそちらに向ける。そこには霊夢さんの見るからに不機嫌そうな表情があって、霊夢さんは俺の頬に手を伸ばしてやや強めにつねってくる。

「痛たたたた!」

「まったく、人がちょっと気を使って二人の時間を作ってあげたと思ったら、まさか最後までやっちゃうなんてひどいじゃない。‥‥どうかしら、もう二回も射精したし、今日はこのくらいにしておく?」

「いえ、霊夢さんを抱かずに終わるわけがありません」

 俺は体を起こし、霊夢さんを布団の上に押し倒しながら答える。霊夢さんはやや驚いて頬を赤らめながらも、俺の背中に両手を回して俺を下から抱き寄せる。そして耳元で吐息混じりに小声で囁いた。

「孕んじゃってもいいから、残りの精子全部私に出してちょうだい」

 霊夢さんにそんな事を言われて、興奮しないはずが無かった。俺はその言葉に答える代わりに霊夢さんへと唇を重ね、舌を絡め合うような濃厚な口付けを交わしていく。霊夢さんもその口付けに応えつつ、俺の体を強く抱きしめてくる。

 ちゅっ、れろろっ、じゅぷっ、れるっ、ちゅぴっ、ちゅぷっ

 ほぼ連続で二発射精したばかりであるにも関わらず、俺の一物はみるみるうちに硬度を増していく。霊夢さんは片手を俺の下半身へ伸ばすと、その白く細い指を熱い肉棒へ絡めて緩やかに前後へと扱きはじめる。その刺激を受けてもはや肉棒はガチガチに勃起し切ってしまい、霊夢さんは切なそうに潤んだ瞳で俺を見つめていた。俺は霊夢さんから唇を離して体を起こし、霊夢さんの膣口へと亀頭の先端をあてがう。先程口で絶頂まで刺激したためか、霊夢さんのピンク色の裂け目からは既に愛液が染み出していた。

「入れますよ、霊夢さん」

「来て‥‥」

 ずっ‥‥ずちゅっ、ずぷぷ‥‥

 俺は腰を少しずつ前に動かして行き、霊夢さんのきつく締まりの強い膣内へと肉棒を少しずつ挿入させはじめる。ガチガチの一物が霊夢さんの熱く絡みつくような秘肉を徐々に掻き分けて膣奥へと侵入していき、そして根元まで全て挿入してしまう。

「はぁっ、んっ、あああっ‥‥洋菓子屋さんのっ、凄く硬くて熱いっ‥‥」

「霊夢さんの膣内も凄く気持ちいいですっ‥‥」

 ずぷっ、ずっ、ぐちゅっ、ずぽっ、ぬちゅっ、ずぷっ

 俺は霊夢さんの太ももをぐっと両手で掴んで体勢を整えると、腰を前後に振って肉棒の出し入れを開始する。霊夢さんは右手の甲を口に当てて喘ぎ声を必死で我慢しつつ、左手は布団のシーツをぎゅっと掴んでいた。しかし、一物が膣内に押し込まれて秘肉を擦る度に、我慢仕切れず喘ぎ声を口から漏らしてしまっていた。

「んっ‥‥あっ、はぁっ‥‥んんっ、やっ、ダメっ、我慢っ、できないっ‥‥あああっ、やぁっ、洋菓子屋さんっ!」

 俺が腰を振って霊夢さんの膣内へと出し入れを繰り返す動きに合わせて、霊夢さんの形の良い乳房は前後にふるふると揺れ動き、艶のある黒髪が乱れていく。俺は時折手で髪を整えてあげながら、腰の動きは止めずに霊夢さんの乳首を指先でくにくに弄り回していく。その快楽に、霊夢さんはもはや喘ぎ声をすっかり我慢できなくなっているようだった。

「ああっ、やぁっ、洋菓子屋さんのっ、熱いのがっ、膣内で何度も擦れてっ、ああああっ、気持ちっ、良すぎてっ、変になっちゃうっ、やああああっ!」

 霊夢さんは快楽に夢中になって身体を捩り、膣内を繰り返しきゅうきゅう収縮させながら愛液を溢れさせていく。俺の一物に与えれる快楽も当然凄まじいものであり、このままでは俺もそう長く持たないかもしれない。そう考えていると、ふと霊夢さんが下から両手を伸ばして俺の体に抱き付いてくる。

「洋菓子屋さんお願いっ、抱き締めながら精子出してっ‥‥」

「わかりました、霊夢さん」

 俺はそう答えると霊夢さんの体をぐいと抱き起こし、対面座位の体勢で体をぎゅっと密着させながら腰を振りはじめる。霊夢さんも俺の動きに合わせて腰をくねらせて、互いに夢中で快楽を貪り合いながら抱きしめ合い、唇を重ねる。

 ぐちゅっ、ずちゅっ、ずぽっ、ぬちゅっ、ずぷぷっ、ぐちゅっ

 霊夢さんの細く華奢で、しかし少女らしい柔らかさも感じさせる素肌ときつく密着し合いながら、俺は腰を動かして膣内の快楽を堪能していく。霊夢さんはどうやら快楽がかなり高まっているようで、俺に抱かれながら時折細かく体を震わせて、軽い絶頂を何度も迎えているようだった。しかしそろそろ大きな快楽の波が近いのか、秘肉がひくひくと震えて一物をより強く締めつけはじめる。まずい、気持ち良すぎて俺ももう長くは耐えられそうにない。

「霊夢さんっ、もう出すよっ‥‥」

「うんっ、膣内に全部出してっ‥‥」

 霊夢さんはそう言いながら、俺の腰に両足をぐっと絡めて俺が離れられないようにしてしまう。もっとも、こちらも膣内に出す以外の選択肢は頭に無く、俺は霊夢さんの尻をぐっと掴んでから勢いをつけて一物を霊夢さんへと出し入れしていく。

「ぐっ‥‥」

 どぴゅっ、どくどくっ、びゅるっ、どぷぷっ、どくん、びゅっ、びゅるるるっ

「あ、あああっ、凄い勢いでっ、精子が膣内に出てるっ‥‥やぁっ、ああああっ」

 俺が快楽の絶頂を迎えて霊夢さんの膣奥深くに精液を迸らせると、霊夢さんは俺の腰に絡めた両足をぐっと強く抱き寄せて俺の一物を根元まで咥え込んだまま離さないようにする。俺は霊夢さんの髪を撫でて背中を抱き寄せながら、ただひたすらに精液を霊夢さんへと注ぎ込み続ける。やがて凄まじい勢いだった射精がようやく落ち着くと、霊夢さんはようやく両足を解いて俺の腰を離し、やや名残惜しそうにしながら俺の肉棒を膣内からにゅるんと抜き取った。程なくしてその綺麗な裂け目からは薄汚れた白濁液がとぷとぷと溢れ出し、霊夢さんはぐったりと布団に倒れ込む。

「あ、あの霊夢さんがここまでデレデレになるなんて、ちょっとした衝撃です‥‥」

 そこでようやく早苗さんが起き上がり、やや呆気に取られた表情で呟く。

「う、うるさいわよ早苗。あんただって人の事を言えた義理じゃないでしょ」

 霊夢さんがまだ息も絶え絶えといった様子ながらもそれに答える。早苗さんは霊夢さんに向けて小さく笑みを返してから、不意に俺の方にぐっと体を寄せて横から抱き付きながら口を開く。

「さて、それでどうでしたか洋菓子屋さん? 私と霊夢さん、ズバリどっちの方が良かったですか?」

「え!? あ、いやそのそれは、ええとその、ど、どちらも素晴らし過ぎて甲乙付けがたいといいますか‥‥」

「ふふふ、それは困りましたね。何しろ今夜を逃したら私と霊夢さんの決着はもう着けられなくなっちゃいます。‥‥それじゃあ、延長戦ということでいいですね、洋菓子屋さん?」

 早苗さんは言いながら俺の手を掴み、自身の豊満な乳房へと触れさせていく。

「い、いやしかし早苗さん、流石に三発連続で出したばかりなので、少しばかり休憩を‥‥」

「ダメですっ! ‥‥だって、今夜を最後に洋菓子屋さんとは二度と会えなくなるかもしれないんですから。今夜だけは、限界まで付き合ってもらいます。霊夢さんも手伝ってください!」

 霊夢さんは溜息交じりに体を起こすと、俺の下半身の方へ布団の上をもぞもぞと移動してくる。

「決着がどうとか、それはどうでもいいけど‥‥限界まで付き合ってもらいたいのは私も同じだわ」

「‥‥わ、分かりました、頑張ります」

 といった具合に、その後も俺は夜明けを迎えるまでの間、霊夢さんと早苗さんと繰り返し交互に交わり合い、もはや何発出したか途中で分からなくなる程にこの美しい巫女たちとの情事を堪能したのであった。


◇◇◇


 障子に朝陽が当たってやや眩しさを感じて、俺は目を覚ました。左腕には霊夢さんを、右腕には早苗さんを抱いた状態で俺は布団の中で眠っていたようであり、俺が目を覚ましたのに気付いて二人とも目を開いた。霊夢さんが一足先に体を起こし、布団の脇に脱ぎ捨てられていた紅白の巫女服を手早く着込みはじめる。早苗さんも同様に巫女服を着込んで行き、俺はその間に布団から起きてとりあえず普段着に着替える。ひとしきり準備が終わったところで、霊夢さんが神妙な口ぶりで俺に向けて口を開いた。

「さて洋菓子屋さん、今この部屋の障子の向こう側は、紫の手引きによって外の世界へと繋げられているわ。つまり、この部屋を出たら洋菓子屋さんはもう幻想郷の住人では無くなるの。覚悟は出来ているわね?」

 早苗さんもそれに続けて言う。

「きっと何かの異変とか、奇跡の力とかでまたお会いできるような気がします。その時は、外の世界のことをいっぱい聞かせてくださいね」

 俺は一度姿勢を正して、二人に向かって深く一礼してから口を開く。

「俺はこの幻想郷と、ここで出会った人々を心から愛しています。一つ可能であればお願いしたいのですが、いずれ外の世界で落ち着いたら皆さんに焼き菓子と一緒に手紙でも送ろうと思っています。紫さんに頼んで、それを取りに来てもらえないでしょうか?」

 霊夢さんは、笑みを浮かべながらそれに答える。

「最後まで律儀なのね。わかったわ、紫に何とかするよう言っておくから、美味しいお菓子を期待しておくわね。‥‥さて、そろそろ行かないと紫の術が切れちゃうわ。さようなら、洋菓子屋さん」

「さようなら、霊夢さん、早苗さん」

 俺はもう一度頭を下げてから、障子に手をかけてカラカラと開き、そして眩しい朝陽に目を細めながらその外側に一歩踏み出すと――背後にあったはずの障子は消え去っていた。俺は、幻想郷と別れを告げて外の世界への帰還をこうして果たしたのであった。


次回最終回
投稿間隔が結構空いてしまってすみません。およそ七十作程度続いたこのシリーズも、次回で最終回となります。
といっても、実質今回が最終回で、次回は後日談のようなお話になりそうではありますが。
それにしても一つのシリーズを終わらせに行くというのは想定外に精神力を必要とする作業ですね・・・。
過去様々なシリーズが完結せずに終了している理由が何となく分かったような気がします。
最終回の投稿はまた時間が空いて、六月以降になると思われます。それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

>>3コメの方
あくまでこの作品内の設定ですが、博麗大結界は幻想郷を外界の「人間」から認識できないよう隔離するためのものだと解釈しています。
だから、人間以外の存在(神とか妖怪とか)が入って来ても結界は影響を受けません。早苗さんは人間をやめて現人神になってから来たのでセーフ・・・という設定です。
本来隔離すべき外界の人間が内部に居ると結界に不都合が生じるわけですが、じゃあ菫子ちゃんはどうなんだと言われると、そこはまあグレーゾーン的な感じで・・・。

>>シリウスさん
割と死亡エンドも考えたのですが、私の筆力ではそこからスッキリした終わり方にできそうもありませんでした。
ただ、えーき様が洋菓子屋の生前の行いを見て顔を真っ赤にするシーンを書けなかったのは名残惜しいですが・・・。
オルテガ
コメント




1.性欲を持て余す程度の能力削除
ありがとう。
2.性欲を持て余す程度の能力削除
まあこの職人さんなら帰った後もオカルト大学生ズや苺フェチ教授、突如襲来した魔界勢とかとよろしくしていきそうな感じなのであまり心配はありませんがw
3.性欲を持て余す程度の能力削除
たしか早苗さんって外から来た人ですよね
紫としてはどういう扱いなんでしょうか
4.性欲を持て余す程度の能力削除
↑戻らない事を絶対条件にして幻想郷入りしてるとかかな
それより現代入りしてプチ旅行したピンク仙人とか、スマホとかの非幻想モノを持ち込んでる女子高生の方がいろいろ危険な気がしますが
5.シリウス削除
てっきり、最期は死んであの世で小町と映姫様とヤる展開だと思ってました。
でもやっぱり死ぬエンドは後味が悪いのでこっちの方がいいです。
後日談楽しみに待ってます。
6.性欲を持て余す程度の能力削除
死なないの……?