真・東方夜伽話

鈴仙と発情期

2016/07/24 11:08:59
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鈴仙と発情期

猫軍団の幹部

この作品にはオリキャラが登場します、そういうのが嫌いな方はブラウザで戻るか、オリキャラを自分だと思って楽しんでください。できれば後者を選んで頂けると幸いです。
それと、この作品は「うどんげ√」の連載物となっているので悪しからず。
それでは…これを読むことがあなたにとって良い時間となりますように…

休日の朝特有の心地よい微睡み。
体のから移った寝具の温もりと相まって、いつまでも貪っていたいと感じられるそれは極上の快楽とも言い換えることが出来る。
カーテンから漏れる朝の日差しが瞼を透過し、僕に「起きろ起きろ」と絶えず催促しようともその快楽を手放すことは難しい。

そう、例え天下のお天道様であろうが吹き飛ばすことのできないソレを邪魔するものはこの世に存在などしないだろう。

「おはようございますあなた! えっちしよ♪」

否、した。


鈴仙と発情期~Reisen And Estrus~



おおよそ朝から聞こえてくるはずのない声と台詞に急速に引き戻される自分の意識。
瞼を開けたその先に映るのは永遠亭の玉兎こと鈴仙・優曇華院・イナバ。

とびっきりの笑顔を湛えた彼女が何故、鍵のかかっていたはずの我が家に侵入できたのかもそうだが、今はそんなことはどうでもいい。
最後の一言は何かの聞き間違いなのだろうか?
いやそうに決まっている。 寝ぼけていた自分の耳が誤聴したに違いない。

「お、おはよう鈴仙。 今日も良い天気だね。」
「そうですそうです! 絶好の子作り日和りですね。」

聞き間違いではなかったらしい。
起床したばかりのぼんやりした頭だとどうも理解が追いつかない。多分、正常な状態でも追いつかないが。

「ね、ねえ鈴仙?」
「どうしたの?」
「今日は朝からどうしたの? 随分と積極的に思えるけど……」

すると鈴仙は『よくぞ訊いてくれました』とでも言わんがばかりの面持ちで返答する。

「実はですねえ、ついにこの季節が来てしまったのですよ」
「こ、この季節ってどの季節?」
「いわゆる一つの発情期です♪」
「発情期って……うわっ!?」

頭の処理速度が追いつかない僕を後目に鈴仙は抱きついてくる。
そのまま幸せそうな表情のまま頬ずりしつつ、彼女は話を続ける。

「あなたのお休みに合わせて私も師匠に頼んでお休みを貰ったんです。だから……」

上目遣いにこちらを見つめる彼女の瞳が妖しく光る。

「今日は一日中えっちできますね♪」

言うが早いか、鈴仙はこちらの布団を剥ぎ取る。

「ふふっ、あなたのこれも……」
「れ、鈴仙……!?」
「もうおっきくなってる……」

男性の朝特有の股間の起立運動を目の当たりにし、彼女はそれにそっとそれに手を当てる。
掌で包み込んで円を描くように撫で回されると堪らず身体は震えてしまう。

「我慢しなくていいよ……? 気持ちよくしてあげる……んっ。」

言うが早いか鈴仙はこちら服を脱がし、現れた男根に口づけをする。
彼女の熱い吐息が吹きかかったかと思うと、亀頭は柔らかな唇へと沈んでいく。

「んっ……ちゅっ……」

ざらりとした舌全体が亀頭を包み込み、愛撫を始める。
最初はこちらの様子を窺うように、ゆっくりと、ねっとりと妖しく絡み合うその舌使い。
だがそれでもこちらの性感を熟知している鈴仙のソレに、早くも身体の力は抜けていく。

「ぁむ……んぅ……」

次第に竿は彼女の口内深くに沈み込んでいく。
緩慢な前後運動でカリを刺激し、その動きはまるで『もう射精してもいいよ』とでも言いたい様子にも思える。
実際に鈴仙は上目遣いにこちらを見つめ、目が合うと嬉しそうに微笑み返してより激しく奉仕を続けた。

「れ、鈴仙……もう……」
「んっ……いいよ射精して……? ちゅっ……全部、んむ……飲んであげるから……」

より深く、より激しく吸い上げられる。
これから放たれるものを一滴も残さないとでも言いたげなその快感に僕は耐えられるはずがなかった。

「んっ……」

鈴仙の口内に迸る白濁の粘液。
極上の快楽と共に放たれるそれを、鈴仙は蕩けた笑顔のまま喉を鳴らして飲み込んでいく。

「ちゅ……。 えへへ、いっぱい出たぁ……」
「は、発情期ってのは冗談じゃないみたいだね……」
「うん♪ だから、今日はいっぱいしよ?」

そう言って射精したばかりのペニスを再び舐め始める鈴仙。
四つん這いのまま、ゆらゆらと腰まで揺らして臨戦態勢なのは目にも明らかだ。
これは拙い――!

「鈴仙!? せ、せめて朝御飯が終わってからね!」

僕は飛び掛かられる前に一目散にベッドから脱出する。

「あっ!? んもー! せめて私も1回くらいイかせてくださいよー!」

ぶーたれながらも、鈴仙は笑顔のままこちらに付いてくる。
予想を超えた事態をどう乗り越えようか。
ぴっとりと身体を寄せて離れない上機嫌な彼女に頬を緩ませながら、僕の1日は始まった。











「ね、ねえ鈴仙……?」
「どうしたの?」
「いや、その……せめて食器を洗う時くらいは離れて欲しいかなー。 なんて……」

鈴仙に背後から抱き付かれながら朝食の後片付けをするという果てしなく非日常の光景。
嬉しいといえば間違いなく嬉しいのだが、やはり動きづらいことにも間違いない。

「えへへ、嫌です。」

すると鈴仙は離れる所か逆に抱きしめる力を強める始末である。
表情は分からないが、声色から察するに笑っている。
朝食中もずっとぴっとりと隣に座って離れなかった彼女だったが、ここまでくるといっそ清々しい。

「調理の時と洗い物の時は我慢するって約束してなかったっけ……?」
「そうでしたっけ? ……でもでも、料理の時は我慢できましたよ?」
「い、今は我慢しないのかな……?」
「んー……。 火を使ってないから大丈夫かなって。 それに……」

背後だから姿が見えないはずなのに、鈴仙の目が妖しく光った感じがした。
現に抱き付いていた彼女の手はこちら胸元から股間辺りに降りてくる。

「洗い物してるあなたを見てるとこう……ムラムラってしちゃって。」
「そ、それって本来僕の方が言うべきセリフなんじゃないかな?」
「いいじゃないですか私が言っても♪ ……ね、またしてもいい?いい?」

言うが早いか鈴仙の細い指先は起立し始めた男根の先を撫で回し始める。

発情期がどれほどか理解できてなかったが、これは拙いと流石の自分も気付き始める。
朝からこの状態だと、昼……増してや夜はどうなってしまうのか想像できない。
まともに付き合っていたら、夜になる前に干からびてしまうのではないかと真剣に考えてしまう。

「れ、鈴仙!」
「きゃっ!」

流石に干からびるのは勘弁してほしい。
且つこのまま主導権を握られっぱなしというのも何だか情けない僕は振り返って彼女を抱きしめる。
すると鈴仙は『ようやくその気になってくれたの?』とでも言いたげに息を荒げ、熱い抱擁を返す。

「僕も一緒だから、一旦永遠亭に戻ろう?」

僕がそう言うと、今まで自分から離れようとしなかった鈴仙が初めて体を離す。
そして切なげに潤んだ瞳をこちらに向け、悲しそうな声色で言った。

「ど、どうして? ……もしかして迷惑だった?」
「ううん、迷惑なんかじゃないよ。 ただ……」

泣きそうになっている彼女の髪をそっと撫でる。
落ち着いて貰えるように穏やかに、優しく。

「僕は鈴仙の発情について何も知らなさ過ぎるから、永琳先生やてゐちゃんからも話を訊きたくて。」
「……私のことは私が誰より詳しく教えてあげられるよ?」
「客観的な意見も必要だって、先生はいつも言ってたじゃない?」
「でも……」

それでも鈴仙は不満そうに表情を曇らせる。

「大丈夫。 今日はずっと鈴仙と一緒にいるから。 それだけはきっと約束するよ。」
「……ほんと?」
「ああ、誓ってもいいさ。」
「嘘吐いたら師匠に『胡蝶夢丸ナイトメアタイプ』を処方して貰いますよ?」
「ぅ、嘘を吐くつもりはないけど、それは勘弁してほしいかなぁ……」

すると鈴仙はくすくすと笑い、『冗談ですよ』と続ける。

「仕方ないですね。 でも、私はもう一つだけ要求をさせて貰います。」
「何かな? どんな要求も受け入れるよ?」

僕がそう言うと鈴仙はぽっと頬を染め、上目遣いになる。

「……家を出る前に、1回だけでいいからイかせて?
  そんなに髪を撫でられると……身体の奥がキュンってしちゃって……」
「ぁ……ご、ごめん。 なら責任取らないとね。」
「うん! ね、キスして……?」

言うが早いか、こちらから口づけする前に彼女から唇は重なった。

「んっ……ぁむ……」

柔らかな唇の感触を味わう間もなく鈴仙の舌が割って入る。
そのままお互いの舌がねっとりと濃厚に絡み始める。
普段の鈴仙とは比べ物にならないほど積極的に、性感を刺激してくる。

「ちゅ……んん……」

そんな彼女の腰に手を回し抱き寄せると、鈴仙は腰と共に自らの性器を押し付けてきた。
起立した男根が彼女の柔肌に擦られると耐え難い快感が脳を駆け巡る。
それは鈴仙も同じようで、キスの快感と相まってふるふると腰が震え始めた。

「ぁっ……んんんっ!」

一際激しく鈴仙の身体が震えたかと思うと、彼女はそのままぺたりと床に座り込んでしまった。

「だ、大丈夫? どこか痛かった……?」

そんな彼女が心配になり腰を下ろすと、そんな僕を見つめながら鈴仙は恥ずかし気に微笑みながら言った。

「ぅ、ううん大丈夫。……ただ」
「……ただ?」
「ぁの……キスが気持ちよすぎて。 それだけでイっちゃったの……」

絶頂の余韻のためか時折ぴくんと震える鈴仙の身体。
そんな彼女を落ち着かせるために優しく抱き締めると、鈴仙は嬉しそうに喉を鳴らす。

「うぅ……気持ちよかったけど、何だか損した気分です。」
「なんで?」
「胸とか、お尻とか……こことか……」

鈴仙は僕の手を取るとそのまま秘所に当てさせる。
先ほどの口づけのせいか、彼女の下着はしっとりと湿っていて少しでも指を動かすと切なげに吐息を漏らした。

「もっといっぱい触って欲しかったのに。 キスだけでイっちゃうなんて……」
「でも、僕も約束は守るんだから鈴仙も守らなきゃダメだよ……?」
「うー……。 今から2回に増やしちゃダメ……?」
「……それが3回とか4回に増えそうだからダメかな?」
「もぉ、用事が済んだら私の気のすむまでやっちゃいますからね?」

そう言うと鈴仙は立ち上がり、乱れた衣服を整え始める。
1回の絶頂だったが彼女もそこそこは満足してくれたらしい。

「じゃあそろそろ行こうか。」
「うん! それならまた……」
「れ、鈴仙!?」

今度は僕の腕に抱き付いたまま離れない鈴仙の姿に苦笑が漏れる。
これはあれなのだろうか? このままの状態で永遠亭に戻ると仰ってるのでしょうか鈴仙さん。
その答えは幸せそうに微笑んでいる彼女だけが知っている……






















「ただいまー!」
「あ、おかえり鈴せーー」

永遠亭の門を潜るとてゐちゃんが迎えてくれた。
しかし彼女の目は僕達の姿を見ると明らかに『うわ、相手したくないなー』と雄弁に語っている。
そりゃ、こちらの腕に鈴仙が組み付いているのだ。
そんなバカップルもどきの相手なんてしたくないだろう。
僕ならしたくない。

「なんなの?わざわざ見せつけるために帰ってきたって訳?」
「い、いや。そう言う訳ではないんだけど……」
「ふーん……?ま、鈴仙を侍らせてるあんたが言っても説得力ないんだけどねえ。」

そう言ってニヤニヤ笑う幸福兎。
そんな彼女を見て鈴仙は憮然とした様子で言葉を返す。

「ちょっとてゐ!私が好きで抱きついてるんだから彼は悪くないわよ?」
「あーもう!分かってるってば鈴仙!
  今の鈴仙が発情期のエロエロ淫乱兎モードだから、そうしたいってのも十分解ってるからからかってるのよ!」
「か、彼の前で何言ってるのよ!」

真っ赤になった鈴仙に気を良くしたのか、てゐちゃんは妙に芝居がかった口調で言葉を続ける。

「『いいよ……?私のこと、滅茶苦茶にして?』みたいなこと良いながら朝から盛ってたんでしょ?私にはまるっとお見通しよぉ!」

ケタケタと笑う彼女だが、それとは対照的にからかわれた鈴仙の怒りボルテージは上がる一方だ。

「て、てゐぃぃいいいいい!」
「ぁ、ヤバッ。」

眼と顔を真っ赤に染めた鈴仙は彼女を捕らえようと飛びかかるが、てゐちゃんはそれを身軽にかわしている。
そういえば同じ兎なのに、てゐちゃんは発情期の影響を受けないのだろうか?
見ているだけだと本当に普段通り変わらないのだが。

「ちょっとてゐちゃん、一つ訊いてもいいかな?」
「んー?なぁに?」
「てゐちゃんはさ、発情期じゃないの?」

すると彼女は『この男は何言ってんだ』と言いたげな顔をした後、返事を返す。

「鈴仙と同じで現在真っ最中よ?それがどうかしたー?」
「いやその、鈴仙と違って普段と変わらないなーって思って。」
「あー……。そのことならお師匠様に訊いた方が早いと思うよ?ほら、今さ、見ての通り私忙しいし。」

ひょいひょいと鈴仙の追撃を避けながら笑うてゐちゃん。
いや忙しくしたのは自分が原因なんじゃ……

「ちょっと待ちなさいってば!てゐ!」

鈴仙もこの調子だと暫く追いかけっこは続くのだろう。
ここは僕が先に永琳先生に会っておくのが得策かもしれない。

「鈴仙ー!先に先生のところに行っておくからねー!」
「ぁ、うん。私も終わったらすぐに追いつきますねー!」

『そう簡単に私が捕まるかなー?』とてゐちゃんが挑発し、それに突撃していく鈴仙に苦笑しつつ僕は永遠亭内部に足を進めた……






「あらいらっしゃい。オフなのにどうしたの?」

永遠亭の診察室という永琳先生のメインポジション。
そこで特に探す手間もなく彼女は見つかった。

「あの、ちょっと鈴仙の事で訊きたいことがあって……」

僕が鈴仙の名を口にした瞬間、先生の目つきが変わった。
微かにだが目尻がにんまりとつり上がり、『ちょうどいい玩具を見つけた』とでも言いたげに口元も緩んでいる。
これは少々面倒なことになるかもしれない。

「あなた、今ちょっと面倒なことが起こりそうだって考えたでしょ?」
「い、いえ。決してそのようなことは……」

付き合いがそこそこ長くなってきた分、先生も僕の考えが読めるのだろう。
まあ、元々先生の頭の回転は速すぎるくらいだから今更読まれた位で驚きはしないが。

「ふふっ、冗談よ。それでウドンゲの何を知りたいのかしら?」

いや、やはりこの人はからかう気満々だ。
鈴仙がオフを申請した相手は先生のはず。ともなればその理由も知らないはずがない。
仮に鈴仙が発情期という理由を隠したとしても、僕より付き合いの長い先生がその事を知らないはずがない。
その証拠に今の先生はものすごくいい笑顔をしていらっしゃる。
これは誰かをからかう時にしかしない顔だ。

「その、鈴仙の発情期について……」
「あら、もうそんな季節なのね。うふふ……」

びっくりするほど白々しい彼女の態度に怯みそうになるのをぐっと堪える。

「それで、ウドンゲがどういう状態なのかあなたは知ってるのね?」
「は、はい。それはもう……」

朝から激しくこちらを求めてくる程度に盛っているのは承知しています。はい。
そんな事も彼女は全てお見通しのようで、素晴らしい笑顔を絶やさないまま言葉を続けた。

「分かっているならいいじゃない。あなたはウドンゲの求めるままに付き合ってあげたら?」
「ほ、本当にそれでいいんですか?」
「ええ。今更、あなた達に性行為の手ほどきなんて必要ないでしょう?」
「な!?」

まさかこんなに直接的に切り込んでくるのは予想外だった。
自分の考えを見透かすように先生はクスクスと笑う。

「あなた、自分達のセックスが私に見られたのを忘れたのかしら?」
「あ、いや。それはその……」
「ウドンゲに挿入して今まさに腰を動かそうって時に――」
「なななななな、何を言ってるんですか師匠!?」

突然話に割って入ったのは狂気の紅い瞳にも負けないほど顔を赤くした鈴仙だった。
わたわたと手をばたつかせる彼女の姿を見て先生は穏やかに微笑む。

「あら、おかえりなさいウドンゲ。ちょうど貴女の性感帯について話をしていた所よ?」
「そうなんですか!?」
「いや違うよ!?」

羞恥のためか鈴仙は自分の耳で顔を覆って隠してしまう。

「冗談よ。まったく、貴女ってば本当に可愛い反応するわね。」
「そういう冗談はやめてくださいって師匠……」
「まあそれはそうと、ウドンゲもオフを使って彼とよろしくしようとしてるんでしょう?
  文字通りのヤりたい放題ね。よかったじゃない。」
「し、師匠ーーーー!?」

鈴仙は僕の後ろに飛びのくと真っ赤な顔を隠してぷるぷると震えている。
この人は弟子に向かって何を言ってるのかと本気で問い詰めたい。

「……その様子だと鎮静剤も服用してないみたいね。ほんとにお熱いこと。」
「鎮静剤?」

何やら聞きなれない単語が現れた。
僕の様子を察してか先生はそのまま説明を続ける。

「ええ、発情を抑えるための私特性の鎮静剤よ。
  日常生活と仕事に支障が出たら困るから私が処方してるのよ。」

なるほど。だからてゐちゃんは普段と変わらない様子だったのか。
あれ?ならば何故――

「鈴仙は鎮静剤を飲んでないの?」
「え?う、うん……」

顔を赤らめて目線を外す鈴仙。

「鈴仙が苦しいなら鎮静剤を飲んだ方がいいんじゃない……?」
「……え?」

顔の赤みが引き、少し寂しそうな目で僕を見る鈴仙。
その後ろでは先生が『あちゃー……』とでも言いたげな様子で眉間に皺を寄せる。
……僕は変なことを言ってしまったのだろうか?

「……ちょ、ちょっとお手洗いに行ってきます。席を外すね……」
「ぁっ、鈴仙……」

まるで逃げるように診察室から出ていく鈴仙。
彼女が出て行ったあとのそこには、先生が深い溜息だけが木霊する。

「……もしかして、拙いことを言ってしまいましたか?」
「……鈍いわね。普通なら簡単に察することができると思うわよ?」

もう一度、わざとらしいほど大きな溜息を吐くと先生は言った。

「ほら、早くウドンゲを追った方がいいわよ?ただでさえあの娘は悲観的なんだから、変なことになる前にね。」
「わ、分かりました……」

半ば強制的に診察室を追い出された僕は、そのまま鈴仙を追って走り出した……






「ど、どこに行っちゃったんだろ鈴仙……」

縁側、玄関、研究室と駆け回ったが何処にも鈴仙の姿は見えない。
探している最中は、ひょっこりと現れてまた過剰にくっついてくるかもしれない、楽観視していた自分もいた。
しかしこれではその望みも薄い。無自覚だったとは言え再び鈴仙を傷つけてしまった、と胸の奥が騒めく。

「ありゃ? そんなに慌ててどうしたの?」

そんな中、廊下の曲がり角でばったり別の兎であるてゐちゃんと出会った。

「ちょっとあんた、鈴仙はどうしたのよ?
  確かに発情中の鈴仙は鬱陶しいかもしれないけどさ、逃げるなんてあんまりじゃない。」
「い、いやその逆なんだけど……」

僕の言うことがいまいち飲み込めていない彼女は首をかしげる。
そんな彼女に僕は今までの経緯を説明すると、彼女は『バカじゃないの?』とでも言いたげに顔を強張らせた。

「あんたさぁ、バカだバカだと思ってたけど相当の鈍ちんのバカだったのね。」
「ご、ごめんなさい……」
「はあ……私に謝っても仕方ないっつーの……」

先生と同じように深く溜息を吐き、彼女は言葉を続ける。

「今までの鈴仙見てりゃ、何で鎮静剤を飲まなかったなんて分かるでしょ?
  あんたがいるからに決まってるじゃない。
  身も心も許せるあんたみたいなつがいがいるから飲まなかったってのに……そんなねえ、鈴仙が迷惑みたいに……」
「そんな、迷惑だなんて全く……」
「あんたがそんなつもりなくても、鈴仙はそう思ったから逃げたんでしょうが。」

また自分の情けなさに嫌気がさす。
ずっと鈴仙の傍にいると約束したのに、それも守れなかった上に再び傷つけてしまったことにも。

「だって鈴仙さ、朝出かける時にさ私に言ってたのよ。」
「……なんて?」
「『今日は薬に頼らなくてもいいんだ』って、すっごく嬉しそうにさ。……なのに、あんたときたら。」

気が付いたら勝手に足が動いていた。
足を止めている時間なんてない。鈴仙に謝らないといけない。

「……中庭の岩の裏。」

てゐちゃんとすれ違う瞬間、彼女は誰にともなく呟く。

「鈴仙ってさ、凹んだ時よくそこに隠れてるのよ。たぶん、今もそこにいるわ。」
「……てゐちゃん?」
「今回は特別よ、次に鈴仙悲しませたらぶっとばすからね?」

そう言って彼女は去っていく。
僕も同じくして鈴仙のいるであろう中庭に向かって走り出した。






「何一人で舞い上がってたんだろ、私……」

永遠亭の中庭に飾ってある白く巨大な岩。
縁側から眺めるだけでは決して見えないその裏側に隠れるように座り込みながら、私は独りごちた。

彼と恋人になってから初めての発情期。
今日はずっと一緒にいられるって約束したのに、まるで私から逃げるように離れてしまった。

『鈴仙が苦しいなら鎮静剤を飲んだ方がいいんじゃない……?』

彼の言葉があれからずっと頭の中で木霊している。
確かに苦しい。胸の奥の疼きも、発情特有の熱持った身体も何もかも。

だけど、彼と一緒なら全然苦痛ではなかった。
苦しくはあるけど苦痛ではなかったのは本当のこと。
本来なら我慢するべき衝動に身を任せて彼に甘えると、この上ない幸福感に包まれた。
いつまでも味わっていたい、それこそ煮詰めた砂糖よりも甘い幸福感に。
でも……

「……やっぱり迷惑だったんだよね。」

いくら私が幸せだったとしても、流石に彼にとっては過剰なスキンシップだったのかもしれない。
むしろよくここまで文句も言わず私に付き合ってくれた。
あの人は優しい人だから、そんな直接的には言わないと思う。
だからああやって遠慮して……

「……んっ」

センチメンタルなのに発情中の身体はそれに浸ることも許してくれない。
彼のことを考えると胸の奥がきゅっと締まるように痛く、身体は火照ってしまう。
秘部の奥の甘い疼きを抑えようと、自然に指はそこに向かおうとする。

ここは自室でも何でもない。今この衝動の流されるままに自慰を行えば誰かに見られてしまうかもしれない。
そう自身を戒めようとしても火照った身体はそれを許してくれない。
膨れ始めた陰核に指先が触れると、下着越しなのに痺れるような快感が背筋を駆け抜ける。

「……だ、誰もこんな所に来ないよね?」

そう自分に言い聞かせるともう止まらなかった。
私は下着をずらし、そのまま情動に任せて陰核を弄り始める。
膣口から溢れてくる愛液を塗りたくりながら愛撫すると、抵抗していた理性は一目散に退場してしまった。
油断すると漏れそうになる嬌声を必死に堪え、私はその快楽を貪り続ける。

「んっ……ぁんっ……」

それでも、高まる興奮に少しばかりは声が漏れてしまう。
しかしそれも『もしかしたらばれてしまう』という羞恥心を煽り、興奮へと変換されてしまうから性質が悪い。
それではまるで私が変態みたいだけど、それも全部彼が悪いことと思い込むことにする。
あの人が一緒にいて、私を部屋に連れ込んでくれてたら……

「だ、だめ……切ないよ……」

彼のことを考えると膣内の疼きが止まらなくなってしまった。
身体が覚えたペニスで貫かれるあの感覚が蘇り、何もしてないのに背筋がぞくぞくする。
あの人に抱かれ、私がそんな彼を抱き締め返してそのまま……

「も、もうダメ……我慢できない……」

気が付いたら私は膣内に指を挿入していた。
想像だけでも十分すぎる程に潤っていたそこは、指をペニスと勘違いして切なく締め付けてくる。
それを少しでも動かせば膣道はまるでご褒美のように甘ったるい快感をくれた。
自身の指でも『これはあの人の指』と暗示をかければ、あの時の幸福感が蘇ってくる。

「ぁっ……ふあっ、あなた……あなたぁ……」

くちゅくちゅと卑猥な水音を立て、自慰に耽る私を見たら彼はどう思うだろうか?
嫌いになる?それとももっと好きになる?だけどそれはあり得ない。
だって、ここは私しか知らない秘密の場所なんだから。
秘密の場所だから、このまま興奮に任せて絶頂しても誰にもばれないんだから。

膣内の疼きも臨界点に達し、少しでもペースを上げればすぐに絶頂を迎えることができる。
劣情の命じるままに膣内をかき回すと、絶頂前特有の何かが上り詰めてくる刹那を感じた。

「んっ……イ……くぅ……!」

彼に抱かれる夢想に包まれ、そのまま私は絶頂に――








「……れ、鈴仙?」
「……ぇ?う……嘘……!?」

てゐちゃんの言った通り、鈴仙は確かにそこにいた。
なるほど。中庭なんて足を踏み入れる機会など無かったから、こんな死角があるなんて分かりっこない。
しかし鈴仙を見つけたのは良かったのだが……

「だ、だめぇっ!?見ないで!?」

目に映った彼女は自らの秘所を弄り、いわゆる自慰に耽っている最中だった。
僕と目が合った鈴仙の顔は真っ赤に染まり、すぐさま目を背ける。

「……ぁっ、んんっ……!」

だが次の瞬間、鈴仙は背筋はピンと伸ばし身体を震わせた。
鈴仙の口から堪えきれずに漏れた微かな喘ぎ声から、絶頂に達したのを察することはできた。
しかし、絶頂の余韻に浸っている彼女にどう声をかければいいのか答えが見つからない。

「……引いてますよね?」

そんな中、先に口火を切ったのは鈴仙だった。
俯いているため表情は窺い知れないが、声は微かに震えている。

「ううん、引いてない訳ないです。こんな、外で自慰をしてるとこなんて見て……」
「ちょっと驚いたけど、引いてはいないよ……?」
「……嘘。だって、あなたは優しいもの。私のことを気遣って、いつも傷つけないようにしてくれるもの……」

俯いていた彼女が微かに顔を上げる。
まるで怯える小動物のように弱弱しい瞳が僕を捉え、すぐに目線を外す。

「ご、ごめんなさい。やっぱり迷惑だったよね……?
  あなたの気持ちも考えずに、私ってば一人で舞い上がっちゃってて……」

そして突然、鈴仙は顔を上げた。
とびっきりの笑顔で。とびっきりの……作り物と分かる笑顔で。
鈍い鈍いと言われ続けた僕でも、そんな目尻に涙を貯めていたら分からないはずもなかった。

「わ、私すぐに鎮静剤を飲みますね。
  そしたらいつもの私に戻れますから。 いつもの私なら一緒にいられますもんね!」
「ごめん!本当にごめん鈴仙……!」

僕は鈴仙の身体を抱き締めた。
強く、強く、壊してしまいそうなほどに。

「鈴仙は謝らなくてもいいのに……本当は僕が謝るべきなのに……!」
「ど、どうして?……迷惑をかけたのは私だよ?」
「今日、鈴仙を迷惑に思ったことなんて一度もない……本当だよ。」

腕の中の鈴仙も抱擁を返してくれた。
遠慮がちな、そんな彼女を僕は強く抱き締め返した。
信じて貰えるように、言葉を行動に変えて。

「……でも、いつもと違う鈴仙を受け止められるか少しだけ心配だったんだ。
  鈴仙は僕を想ってくれてるのに、僕がそれに応えられるのか不安になって……」
「だから永遠亭に……?」
「……結果的にそれも鈴仙を悲しませることに繋がってしまったけどね。
  だから謝るのは僕の方なんだ……」

そんな中、鈴仙はふるふると首を振る。

「や、やっぱり私のせいです。私があなたに想いを押し付けすぎたから。
  あなたが不安に思うのも当然です。」
「ううん、僕が――」
「いえ、私が――」

ふと、鈴仙と目が合った。
そして数秒の間何も言わずに見つめ合い、そしてお互いに微笑んだ。
今度こそ作り物ではない本物の笑顔。眩しいけど、いつまでも守り続けていたい笑顔がそこにあった。

「ふふっ、何だか変です。……お互いさま、でしたね。」
「そうだね。……本当のことを話したら胸が軽くなったよ。」
「私も、あなたの事をもっと好きになっちゃった……」

抱き付く鈴仙を今度は優しく抱き返す。

「もう、今ならどんな鈴仙でも受け止められる。だから、その……」

改めて自分から誘うとなると口籠ってしまうのが情けない。
すると鈴仙は続きを察したのか、『ぱぁっ』と目を輝かせる。
感情に呼応しているのか、彼女の長いウサミミもピコピコとせわしなく動いている。

「ふふっ、早く言って?……私はいつでもOKなんですから。」
「へ、部屋に戻って……しよっか?」
「うん!ね、早くいこっ♪」
「わわっ!?鈴仙……!?」

鈴仙は僕の手を取ると半ば引きずるような形で歩き出した。
上機嫌な彼女を見ていると、振り回されるのも不思議と苦でない。
温かな手の感触を感じながら、僕は頬は自然と緩んでいった。






「……あなた」

部屋に戻り、扉を閉めた鈴仙は穏やかな表情で僕のことを呼んだ。
これから行うことを考えると鼓動は否応に早くなり、鈴仙にも伝わってしまいそうだ。

「鈴仙……」
「ぁっ……」

期待の眼差しをずっと送ってくる鈴仙をそっと抱き締める。
すると鈴仙も抱擁を返し、熱い吐息を漏らした。
既に火照り切った彼女の身体からは激しい鼓動が伝わってくる。

「するよ……?」
「いいよ……?ずっとずっと待ってたんだから。」
「鈴仙、んっ……」

鈴仙を抱き締めたまま布団の上に押し倒す。
潤んだ瞳でこちらを見つめていた鈴仙はゆっくりと瞼を閉じ、微かに唇を突き出してくる。
そんな誘惑に抗えるはずもなく、こちらの唇は重なる。

「んっ……んんっ……」

何度も何度も触れては離れ、触れては離れを繰り返すようなキス。
前戯をするための前戯のような、甘く切ない口づけ。
しっとりと潤った彼女のリップと触れ合うと快感で頭がぼうっとしてくる。

「……ちゅ。焦らさないで……」
「もっと激しい方がいい……?」
「うん。もっとあなたを感じさせて……?」

返答の代わりに、僕は彼女の唇を塞いだ。
重なり合い愛情の赴くままにその柔らかな唇を吸い上げる。
すると鈴仙は嬉しそうに鼻声を漏らし、しきりにこちらの身体を愛撫してきた

「ちゅっ……んんっ、ぁむ……」

気持ちいい。鈴仙に撫でて貰うと快感と同時に幸福感で満たされる。
こちらからもお返しにと全身を撫で回すと、鈴仙も負けじとより優しく、愛情を込めて撫で返す。
その螺旋の底へ、底へと理性は解かされていった。

「んっ、んんっ……ちゅ……」

やがて二人の舌が唇の境界を越えて絡み合っていく。
挨拶代わりに唇の間で舌先が絡みあったと思えば、鈴仙からこちらへ、こちらから鈴仙へと主導権が移りあう。
口内の蕩けそうな程に甘い快楽を貪るように、僕は鈴仙の頭を抱き寄せ、そのまま撫で回した。
絹のように滑らかな指通りの鈴仙の長く綺麗な髪。
そんな髪に手櫛を入れるように優しく撫でると、鈴仙は蕩けた笑顔でなすがままになってしまう。
ぴくぴくと身体を震わす鈴仙を抱き締めたまま、口付けは長く、長く続いた。

「ぁっ、んんっ……!」

そんな最中、鈴仙はぶるっと大きく身体を震わし、そのまま脱力した。
朝見たものと同じような反応から、彼女が絶頂に達したことを察した僕は口付けを終える。

「ぷぁ……はぁ。えへへ、またキスだけでイっちゃいましたね。」

恥ずかし気に微笑みながら絶頂の余韻に浸る鈴仙。
唇を指先で押さえながら時折訪れる絶頂の余波に身体をぴくんと震わせている。

「そんなによかった……?」
「うん♪……だって、よすぎてもう足腰が言うこと聞かないもん。」

発情の補正もあるのかよほど快感に敏感になっているらしい。
震える腰から脚にかけて撫でると鈴仙は再び身体を震わす。

「ぁんっ!ふふっ、動けない哀れな兎にどんなことするんですか……?」
「じゃあ、後ろから抱き締めさせて貰おうかな?」
「ひゃんっ!?も、もぉ……あなたもけだものです。」

後ろから抱き締めた鈴仙の服の隙間から手を挿し入れ、胸元をまさぐる。
下着越しに感じる彼女の女性としての柔らかな膨らみ。
指の動きに合わせて形を変えるそれと共に、鈴仙の息遣いも更に荒くなっていく。

「んっ、あぁんっ!だ、だめぇ……そんなに触ったら……」
「じゃあやめる……?」
「そ、それも……んぅっ!だめです……ってばぁ……」

こちらにしな垂れかからせ、身体を跳ねさせる鈴仙。
僕の様子を窺おうと頭だけ振り返ろうとし、目が合うと恥ずかしさからかすぐに逸らしてしまった。
込み上げる愛しさのままに、僕は鈴仙の胸を揉みしだきながら、振り返った彼女の唇を奪う。

「んっ……!んん……んぅ……!」

すると為すがままに鈴仙は口内と胸への愛撫を受け入れる。
そのまま、衣服に皺がつくことも構わず僕たちはお互いを求め続けた。

「ちゅっ……はぁ。……ぁ、あなたぁ。」
「どうしたの?鈴仙。」
「その……直接おっぱいを触って欲しいな。このままじゃ先っぽが切なくて……」

鈴仙の乳首はブラ越しに見ても『ツン』と自己主張している。
指先で転がすと鈴仙は瞳を潤ませ、甘い声を漏らす。

「ぃ、意地悪しないでぇ……。そんな、ぁん……私、おかしくなっちゃう。」
「ご、ごめんね鈴仙。」
「だから……あんっ!乳首吸って……?」

そう言うと鈴仙は自らブラをたくし上げ乳房を露出させる。
ぷるんと揺れる美しい巨乳。その頂の桜色の突起はこれでもかと僕を誘惑する。
鈴仙は自ら胸を持ち上げてみせ、それをこちらに差し出してくる。

「れ、鈴仙!」
「あっ!はぁんっ!そ、そう……!もっとしてぇっ!」

彼女の柔らかな乳肉に埋まり、今度は興奮の赴くままに乳首を吸い上げる。

「やっ、ああんっ!こ、これいい!ぁん……好きぃっ!」

鈴仙はこちらの頭を抱き締め、快楽の虜になったかのように淫らに喘ぎ続けた。
それがこちらの劣情を焚き付け、胸への愛撫もいやらしさを増していく。
尖り切った乳首を舌先で舐め回すと鈴仙はびくびくと身体を震わす。

「だ、だめっ……また私、イっちゃう……んんんっ!」

一際大きく身体を震わし鈴仙は絶頂へと昇り詰める。
そんな彼女を抱き寄せると、鈴仙は絶頂の余韻に浸りつつも嬉しそうに頬ずりをしながら言った。

「ふふっ、何だか今日はイかされてばっかですね。」
「まあ、発情中だし仕方ないよ。」
「うぅー……。確かにそうだけど……」

こちらの股間部分に視線を向ける鈴仙。
今までの行為でペニスは完全に勃ち上がりきっており、鈴仙の太腿をぐいぐい押している。
彼女の柔らかな感触は擦り付けているだけでも心地いい。しかしやはり物足りない。

「あなたにも気持ちよくなってほしいし……。でもでも、まだ私も足りないし……」

『うーん』と頭を捻る鈴仙。
その間、僕は彼女の髪の良い匂いを楽しんでいる。
そして鈴仙は『そうです!』と顔を上げた。

「私もあなたも一緒に気持ちよくなろっ♪」
「一緒に? ……何をするの?」
「うふふ、こうするんですっ!」

油断してた僕は為す術なく鈴仙に押し倒されてしまった。
妖しく微笑む鈴仙はそのまま性器をこちらの口元へと押し付けてきた。

「んっ……そのまま、私のそこ……舐めて?」

言われるがまま僕は鈴仙の下着をずらし、ひくつく性器に舌を這わす。
今までの行為でそこはぐしょぐしょに濡れそぼっており、舌が触れると止め処なく蜜を溢れさせた。

「ぁんっ!……ん、なら私はあなたのを……んっ」

快感に震える鈴仙はそのままペニスをしゃぶり始めた。
突然もたらされた快感に怯みそうになったが何とか持ちこたえ、鈴仙への愛撫は止めない。
所謂『69』の体位に否が応にも興奮は昂ぶってしまう。

「ぁむ……ちゅぷ、あなた……ひゃんっ!」

口内で亀頭を飴玉のようにしゃぶる鈴仙も、こちらからの愛撫に反応して身体を跳ねさせる。
そんな反応がこちらも予想もしなかった動きに繋がり、気を抜けば鈴仙への奉仕が疎かになりそうになる。
溢れ出る蜜を啜るように膣口へと舌を伸ばし、舐めると鈴仙はあられもない声を漏らした。

「ひゃぅっ!?あ、あなた……そんなっ!お尻、撫でちゃっ……!」

秘所に舌を這わせながらお尻を撫で回す。
すると鈴仙は電気でも走ったかのように身を震わせ、腰を砕かせた。
僕は口元に押し付けられる彼女の膣口を啜り、そのまま形の良いヒップを鷲掴みにする。

「や、やだやだっ!こんなの……あんっ!えっちすぎるよぉ……」
「ん……鈴仙ももっと舐めて?」
「そうしたいけど、んんっ!身体が言うこと聞かないっ、の……」

鈴仙の反応に気を良くした僕はそのまま彼女の尻尾へ手を伸ばす。
ふわふわした毛玉の奥深くを指で撫で回すと鈴仙は悲鳴のような嬌声を上げた。

「ひぁあああっ!い、今……ああんっ!尻尾はダメだってばぁっ!」
「可愛いよ……鈴仙。」
「んぁあっ!こ、これじゃ私……もう我慢できな、ぁんっ!」

言い終わる前に彼女の陰唇から透明な潮が噴出す。
びくびくと身体を震わせ絶頂の余韻に浸りながら鈴仙は恨めしげに呟く。

「うぅー……。せっかくこの格好なんだから一緒にイきたかったのに……」
「ぁ……ごめん鈴仙。鈴仙が可愛かったから、つい……」
「もお……。次はあなたをイかせてあげるから、邪魔しないでね?」

69の体勢のまま再びペニスに舌を這わせ始める鈴仙。
射精させる気満々なのか、鈴仙は初めからこちらの弱点ばかりを重点的に刺激してくる。

「んっ……あむ、ちゅぷ……」

口内に含まれカリを舐め回されると堪らず腰が跳ねてしまう。
すると鈴仙は嬉しそうに微笑みながら腰をゆらゆらと揺らし、奉仕に没頭していく。
目の前で鈴仙の腰が揺れているとどうしても悪戯心が刺激されてしまう訳で……

「!?。んひゃんっ!」

揺れるヒップに指を滑らせると、不意を突かれた鈴仙は堪らずペニスを口から離してしまう。
亀頭が唇に擦れながら引き抜かれるその快感に、油断していた僕も堪らず精を放つ。

「きゃっ!」

放たれた白濁液は本来注ぎ込まれる口でなく、鈴仙の可愛らしい顔へとかけられていく……
粘つく精液をかけられた鈴仙はくぐもった声を漏らすが、その表情と口元はいやらしく緩んでいる。
射精が終わる頃には鈴仙の顔は白濁液がべっとりと張り付き、前髪や輪郭からねっとりと糸を引きつつ流れ落ちていった……

「今拭くね、鈴仙……」

チリ紙で目元や髪に付いた精液を拭き取ると鈴仙は恐る恐る目を開ける。
こちらの顔を視認するや否や鈴仙は僕を押し倒し、非難がましく見つめながら言った。

「もぉ、邪魔しないでって言ったのに……」
「ご、ごめん。鈴仙が可愛かったから……」
「もうその手には乗りませんよーだ!
  ……私もあなたの精液を飲みたかったんですから、責任としてもう一回気持ちよくしてあげます。」

そう言って今しがた射精したばかりのペニスを指先で弄り始める鈴仙。
射精後の敏感なそこはたったそれだけの刺激でも十分すぎる快感をもたらす。

「ちょ、ちょっと鈴仙!今イったばっか……」
「知りません。私の邪魔した方が悪いんですから。」

悪戯っぽい笑顔を浮かべると鈴仙はぴくぴくと震えるペニスを胸で挟む。
そのまま柔らかな乳房で包み込み、ゆっくりと扱き始めた。

「ふふっ、どうですか……?気持ちいい?」
「ぅ、うん。とっても……」
「んっ!私も胸が擦れて……気持ちいいの。」

蕩けた表情で優しく胸を寄せる鈴仙。
極上の柔らかさと、彼女の温もりに包まれるとこちらはもう何も考えられなくなってしまう。

「ほら……口でもしてあげる……」
「れ、鈴仙……!」
「ちゅっ……ぁむ……我慢しないで……?」

鈴仙は胸の谷間から覗く亀頭に口付けをし、それを皮切りに唇での愛撫も始める。
竿を扱き上げる柔らかな乳肉と、愛おしげな顔で亀頭をしゃぶられるともう堪らない。
こちらの抑えきれない声を聞いた鈴仙は満足そうに微笑む。

「そろそろ……ちゅ、射精そう……?」
「う、うん。……もう我慢、できそうにない。」
「えへへ、よかった……。私も……んっ!おっぱいだけで、イっちゃいそう……。
  今度こそ一緒に、ね……?」

そう言って鈴仙は胸をぎゅっと寄せ、亀頭を一気に吸い上げてきた。
敏感になっている愚息にそれを耐えるだけの力は残っておらず……

「んっ、んんーーっ!」

鈴仙の口内へと放たれる白濁の奔流。
彼女は胸の絶頂に震えながらも、精液をゆっくりと飲み下していく。
精飲の最中もびくびくと断続的に絶頂の余韻に震えるその姿は、言い様もなく淫靡だった。

「ちゅっ……ごちそうさま。」

そう言うと鈴仙はペニスにこびりついた精液の残りを舐め取っていく。
慈しむような表情で抵抗も無く、時にこちらの性感を刺激して残りを吐き出させる。
仕上げとばかりに鈴口に口付け、それを吸い取ると鈴仙は穏やかに微笑む。

「ふふっ、私が恋人でよかったですね。
  ……あなたにこんな事までしてあげられるのは私だけなんだからね?」
「うん、ありがとう鈴仙……」
「素直でよろしいです。……それじゃあ、そろそろこっちにくれませんか?」

自らの秘所を指差し、鈴仙は物欲しげにこちらのペニスを見つめる。
今までの行為で十分に濡れそぼったそこは、挿入すればどれほどの快感をもたらすか想像に難くない。
……が。

「れ、鈴仙!?……ちょ、ちょっと休憩が欲しいかなー……なんて。」

連続で射精させられた愚息はもう敏感という段階でない。
しかし鈴仙はそれを許すつもりはないらしい。
悪戯っぽく、妖しい微笑みを絶やさずこちらを押し倒してくる。

「ダメ、です。……んっ。」

鈴仙はこちらを抱き寄せると唇を重ねてきた。
それと同時に股間に手を伸ばし、ゆっくりとペニスを愛撫し始める。
舌と舌が絡まりあい、敏感なペニスまで撫で回されると気持ちよすぎて何が何だか分からくなる。

「ちゅっ……ほら、あなたのおちんちんもまた硬くなってきたよ……?」
「れ、鈴仙……。」
「私ずっと待ってたんだから……。朝起こしに行った時も……。
  その……一人でしていたあの時も、ずっとあなたの事を考えて……。」

『ぽっ』と鈴仙の頬が朱に染まる。
上目遣いにこちらを見つめ、触れる程度の軽い口付けを一回して言葉を続ける。

「あなたの事を考えると奥が切なくて、我慢できなくて……。
  こ、こんな気持ちになるのはあなたの所為なんだから……。
  そ、その……責任を取って挿入れて貰いますから。」

鈴仙の言葉は最後の方はほとんど聞こえなかった。
しかし、彼女のそんな様子に枯渇しかけていた性欲がふつふつと湧き上がっていく。

「鈴仙……!」
「ひゃっ!?」

こちらが逆に組み敷くと鈴仙は素っ頓狂な声を上げてしまう。
ほら、せっかく主導権を握ってたのに、少しこちらが強気に出たらすぐに取り返されてしまう。
そんな彼女がたまらなく愛おしかった。

「……いくよ?」

本当に、本当に待ちわびていたのか鈴仙の表情は花が咲いたような笑顔になる。
こちらに抱き付いて何度も何度も頬ずりしながら彼女は言った。

「いいよ、きて……?
  あなたのこと、いっぱい……いっぱいに感じさせて……。」

言い終わると鈴仙は一度、触れるだけの口付けをしてきた。
それを合図に僕は彼女の濡れそぼった秘裂へとペニスを挿入する。

「んっ……ぁあ、くぅん……」

蜜で潤った膣内はペニスを咥えこむと切なく締め付け懸命に奉仕してくる。
膣道の擦れる感触、包み込まれる彼女の温もりに思考は停止してしまいそうだ。

「ぁ、あなたぁ……」

根元までペニスを咥えこみ、腰を密着させると鈴仙は情欲に潤んだ瞳でこちらを見つめる。
もう我慢できないのか鈴仙の腰は少しずつ動き始め、膣道は精を欲して締め付ける。

「……う、動くよ……鈴仙?」
「ぅ、うん。激しく……んぅ、滅茶苦茶にして……?」

もう理性の枷は意味を為さない。
僕は腰を動かし最初はゆっくりと、次第に激しく鈴仙の膣内を掻き混ぜ始める。

「あんっ!そ、そう……!いい!ふあぁっ!それ好きぃ!」

すると鈴仙は淫らに身体をくねらせ、あられもない声で喘ぎ続ける。
快楽に緩んだ口元から涎を垂らし、一突きごとにびくびくと身体を震わす鈴仙。
そんな彼女を抱き締め、唇を奪いながら激しく腰を突き動かした。

「んっ!んんっ!ぷぁっ……だ、だめっ!そんなされたら……!」
「鈴仙!鈴仙鈴仙……」
「あなたっ!好き……好きなの!ふぁんっ!」

鈴仙はこちらに手を伸ばし、指と指を絡めるように手を繋ぐと嬉しそうに微笑む。
激しい行為とは正反対の、初心な恋人のようなお互いの愛情を確かめる行為。
込み上げる愛おしさのまま腰を振ると、鈴仙は可愛らしい嬌声で応えてくれる。

「ぁ、あなた……!わた、私……もう我慢できない……!」
「さ、先にイって……くぅ、いいよ?」
「やだぁ!あんっ!ぁ、あなたと一緒が……んっ、いいの!」

そう言うと鈴仙は脚をこちらの腰へ絡めてきた。
そのまま僕の身体を引き寄せ、キスをしながら全身を密着させてくる。
高まる興奮、愛情と共に射精欲が急激に上り詰めてしまう。

「れ、鈴仙っ!もう……射精る……」
「ぅ、うん!射精して!ぁあんっ!私の膣内をいっぱいにして!」
「鈴仙……!」

込み上げる興奮もそのままに、僕は鈴仙の膣内へ射精した……
射精の快感に酔いしれる中も、鈴仙の膣内はもっと搾り取ろうと切なく締め付け続ける。

「んっ、はあああああああん!」

こちらとほぼ同時に鈴仙も絶頂に達する。
膣道も強く、強く挿入されているペニスを締め付け、最後の一滴まで要求してくるようだ。
お互いの絶頂が落ち着くまで鈴仙はキスを求め、性器も抜かず何度も何度も唇を触れ合わせてきた……

「ふふっ、やっぱりこれが一番好き……。
  あなたを一番近くで、一緒に感じることができるから。」

鈴仙は穏やかに微笑みながら、今しがた精液の注ぎ込まれた下腹部を愛しげに撫でる。
未だに繋がったままのそこは次の子種を要求するのか、きゅっきゅと優しく締め付けてくる。

「……愛してるよ、鈴仙。」
「……私も、あなたを愛してます。だから……」

繋がったままころりと体位を反転させ僕の上になると、鈴仙は嬉しそうに微笑む。

「次は私が上の番ですね!」

絶頂の余韻もそこそこに、また腰を動かし始める鈴仙。

「れ、鈴仙!?休憩は!?」
「何言ってるんですか?あなたが私を発情させたんだから、私が満足するまで付き合って貰います!」
「……ち、ちなみにあと何回くらい?」

恐る恐る尋ねると鈴仙は少し思案した後、とびっきりの笑顔で答える。

「うーん……。あと、最低でも20回くらいですかね?」

やはり僕は夜になる前に干からびてしまうかもしれない。
僕に跨って嬉しそうに腰を振り始める鈴仙は止められそうもなかった……
どうも。最後まで駄文を読んで頂き感謝の極みです。
初めましての方は初めまして、久方ぶりの方は久しぶりの猫軍団の幹部です。
復帰のリハビリでうどんちゃん。真紅眼デッキ弄ってたらうどんちゃんを弄ってる事と同義ではないかと思い書きました。

また例のごとく誤字、脱字も随時募集しています。
それでは次の作品で会いましょう…。

PS.久々に書いたから至らない出来にも許してください。
猫軍団の幹部
コメント




1.性欲を持て余す程度の能力削除
幹部!?どうして幹部がここに…自力で復活を!?
2.性欲を持て余す程度の能力削除
幹部!?どうして幹部がここに…自力で復活を!?
3.幼妖狐削除
懐かしい名前を発見し、即読みました!
相変わらずの甘々、その後も順調なようで、ご馳走さまと言わせていただきます。
4.茶露温削除
こいつは甘えッー!良作な純愛のにおいがプンプンするぜッーーーーッ!
幹部さんの久しぶりの投稿嬉しいです!
これからも甘〜い作品期待させて下さい
5.性欲を持て余す程度の能力削除
超お久しぶりです!
やはりこの甘みはたまらねえ