真・東方夜伽話

砂糖菓子と普通の魔法使い

2016/06/12 23:09:46
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砂糖菓子と普通の魔法使い

オルテガ

オリキャラ男×東方キャラにて苦手な方は注意!

注意)男のオリキャラと東方キャラがネチョい事になる話です。苦手な方は引き返した方がいいかもしれません。
   いろいろと同シリーズの作品既読推奨です。










「さてと、今日は何かめぼしい魔道書でも見つかればいいんだけどな‥‥」

 霧雨魔理沙は、毎度おなじみ紅魔館の大図書館へ忍び込んで、本棚を漁り自身の魔法研究に役立ちそうな本を探していた。ぎっしりと難しそうな書物が陳列された本棚の間を歩き回っていると、魔理沙はふとこの図書館の主であるパチュリーの声に気付く。

「うーん、いまいち魔力の伝達率が良くないわね。トカゲの生き血をもう少し増やそうかしら?」
「いえ、生物の血液よりも竜のウロコを少し削り入れてみた方が効果的かもしれないわ」

 パチュリーと話しているもう一人の声は、これまたよく聞き覚えのあるアリス・マーガトロイドのものだった。おそらく何か魔法の研究をしているのだろう、そう思った魔理沙は好奇心が抑えられず、魔道書を探すのを中断して二人の声がした方へと歩きはじめる。

「よう、アリスにパチュリー。何やってんだ?」

 魔理沙が声のした図書館中心部に行くと、二人はテーブルを挟んで何やら毒々しい色の液体が入ったビーカーにの中身について議論している様子だった。魔理沙に気付いたパチュリーは露骨に表情をしかめ、一方でアリスは普段と変わらない落ち着いた表情のまま魔理沙に答える。

「あら魔理沙、相変わらず神出鬼没ね。見ての通り、ちょっと魔術の研究中なのよ」

「へぇ、どんな研究をしてるんだ?」

 その問いには、むっすりと不機嫌そうにしたパチュリーが答える。

「お前みたいな泥棒を自動的に排除する、高度な思考能力を持ったゴーレムを作ろうとしているのよ」

 パチュリーは床に置かれた木製の人形を指さしながら言う。魔理沙はその人形と、二人があれこれ議論していたビーカーへと交互に視線を向けて、少し考えてから口を開く。

「なるほど、つまりそのビーカーの中に入っているのは魔術の触媒だな? その触媒に術者の魔力を宿して、それを動力源にゴーレムを動かそうってわけだな? なあ、触媒にはどんな素材を使ってるんだ? 参考に教えてくれよ」

 アリスとパチュリーは少しの間視線を合わせて考えているようだったが、やがてアリスは微笑みながらパチュリーに声をかける。

「いいんじゃないかしら、教えてあげましょうよ」

「まったく、面倒くさいわね‥‥。これに使っているのは、大トカゲの生き血、人魚のヒレの乾燥粉末、ヒヒイロカネを削った粉末、ベニテングダケの絞り汁、それに昨晩採取したばかりの若い男性の精液よ」

 最後の素材を聞いた魔理沙は、目を丸めて驚きの色を露わにしつつ口を開く。

「だ、だだ男性の精液!? お前だってパチュリー、男から精液を取るって、それはつまり男と‥‥ゴニョゴニョしないと手に入らないだろ? ああ、あれか、手下の小悪魔が取ってきたんだな、なるほど」

 ひどく狼狽した様子の魔理沙に、パチュリーはどこか勝ち誇ったような表情を見せつつ答える。

「ふん、何も知らない未熟者め。魔術に使用する精液は術者が自身の性器を用いて採取する。そんなことも知らないのね」

「ふぇっ!? じゃっ、じゃあお前パチュリー、図書館に籠って外に出ない男と何の縁も無さそうなお前が、まさかそういう経験があるってのか!?」

「下らない‥‥。あんなもの、魔術に必要な素材を集める手段に過ぎないわ。魔女であるならばその程度で狼狽えるのは滑稽としか言えないわね」

 澄ました表情で答えるパチュリーだが、実際は昨晩その相手である洋菓子屋に何度もだらしなく絶頂させられている。しかしプライドの高いパチュリーは当然、魔理沙にそんなことを教えるわけもない。魔理沙もそんな事実は露ほども知らず、自分と同じく処女だろうと思っていたパチュリーが男性経験を持っていると知りひどく動揺してしまう。魔理沙はアリスの方を向き直って尋ねる。

「アリス、お前はまさかそんな経験無いよな? 魔法の森で暮らしているし、人見知りだし、男性経験なんてあるわけ無いよな?」

「人見知りというのは否定しないけど、まあ別に経験はあるわよ。パチュリーみたいに魔法の素材のため、というわけではないけれど、一応大人だし時にはそういう関係になる男性とも出会うものよ」

 魔理沙は何となく、二人とも自分と同じようにまったく男性経験が無いものだと思い込んでいた。しかし、その二人が当然のように経験済みであったことにショックを受けて、言葉を失ってしまう。その様子に気付いたアリスが、慌ててフォローを入れる。

「で、でも別にそんな経験なんて人それぞれだし、魔理沙だっていずれそういう相手に巡り合うから、焦ったりしなくても‥‥」

「う、うう‥‥お前ら不潔だあああ!」

 混乱した魔理沙はその場から走り出すと、一目散に図書館の窓へと飛び立って逃げ出してしまう。アリスとパチュリーは魔理沙が飛び去るのを見送って、互いに軽くため息をついてから再び魔術の研究へと着手した。

 一方魔理沙は、その後様々な知人のもとへと飛び回り、自分の味方を探すためにそれとなく男性経験の有無を聞いてみた。その結果は、散々なものだった。

鈴奈庵にて
小鈴「えっ、エッチの経験ですか? ええまあ、ありますけどそれがどうしました?」
阿求「下品な話題はやめて下さい‥‥。そのくらいの経験はありますよ」

妖怪の山にて
にとり「変なこと聞くなよう‥‥。い、一応そういう関係の盟友はいるけどさ」
早苗「み、巫女にそういう質問は控えて下さい。まあその、人里の男性で一人だけ、体を許してしまっている殿方はいらっしゃいますが」

紅魔館にて
咲夜「ふふっ、そんなことが気になるんですか? そういう関係の方なら、一人いますわ」
フラン「エッチなことを教えてくれるお兄ちゃんなら一人いるよ!」
レミリア「この夜の女王がその程度の経験も無いと思うのかしら? 下らない質問ね」

 あまりにも予想外の結果に、魔理沙は軽く衝撃を受けてしまうほどだった。皆、普段の生活スタイルから考えても男性と知り合う機会もほとんど無いであろうと思われるうえ、魔理沙にとって男性との経験というものはどこか遠い未来に起こるような存在だった。それが実際は、皆ちゃっかりやることはやっていたのである。人一倍負けず嫌いな性格の魔理沙は、自分だけ周りから置いて行かれたような気がして、無意識のうちに心の中に強い焦燥感を抱くようになってしまったのであった。

◇◇◇

 俺が博麗神社で時々屋台を出すようになってから、三週間ばかりが経過した。四~五日に一度のペースで博麗神社ではこころちゃんの舞が催されるため、その日に合わせて俺は店を閉めて代わりに境内で屋台のクレープ屋を営んでいた。今日もまた、こころちゃんの舞台の日であるため俺は一通りの下ごしらえを済ませた食材を持って、博麗神社へと続く石段を上っていた。

「今日もお客さんがたくさん来てくれるといいんだけどな‥‥」

 これまでに四回ほど境内で営業した限りでは、博麗クレープはかなりの人気商品と言って良さそうな売れ行きだった。半生の苺ジャムと砕いたビスケット、それにたっぷりのクリームをふんわりした生地で包んだクレープは女性と子供にとても人気であり、そして大人の男性はこころちゃんのスカートの穴から見える悩ましい太ももに釘付けであり、結果として博麗神社には大人も子供も、男性も女性も集まるようになっているようだった。今日もたくさん売れますように、などと思っているうちに俺は石段を上り切って博麗神社の境内に到着する。

「あら、こんにちは洋菓子屋さん。毎回悪いわね」

 こころちゃんの舞台を組み立てていた霊夢さんは、俺に気付くと笑顔を浮かべて出迎えてくれる。

「こんにちは霊夢さん。今日も境内をお借りします」

 俺はひとまず神社の本尊へと歩いて行って、小銭を賽銭箱に入れて神様に拝んでから屋台の準備を開始する。こうすると、霊夢さんの機嫌がとても良くなるので毎回賽銭を入れるようにしているのである。神社には他にも萃香さんが霊夢さんの舞台設営を手伝っている姿と、魔理沙さんが縁側に座ってぼんやりしている姿も見える。萃香さんはともかく、魔理沙さんはいつもの活発な感じとは違って物憂げな表情を浮かべており、少し気になってしまう。が、俺も屋台の設営があるのでひとまずそちらに集中して、手早く開店準備を済ませてしまう。
 やがて舞台設営が完了した頃合いにこころちゃんが白蓮さんと神子さんに連れられて神社に姿を見せる。こころちゃんはまず俺の屋台に来ると、ひょっとこ面を頭の横にくっつけて桃色の神を揺らしながら俺に向けて言う。

「洋菓子屋さん、クレープを一つくださいな」

「はい了解、すぐにできるから待っててね」

 こんな具合に、こころちゃんはお客さんが来る前にクレープを一つ平らげるのが習慣になっていた。クレープが焼き上がってこころちゃんに手渡すと、こころちゃんはほっぺたにクリームをつけて福の神の面を浮かべながら、クレープをぱくぱく頬張っていく。白蓮さんが頬のクリームを拭き取っている間に神子さんがクレープ代の会計を済ませる。そうしているうちに舞台の開演時間も近づいて来て、霊夢さんがこころちゃんの方に歩いてくる。

「さてと、そろそろお客さんが来始める時間よ。こころは舞台の上で準備しておきなさい。洋菓子屋さんも、よろしく頼むわね」

「ええ、任せてください霊夢さん」

 程なくして石段を上って神社の境内へと里の人間たちがちらほらと姿を見せはじめ、やがて開演予定時間になる頃には数十人の里人で境内が賑わうようになっていた。俺の屋台にも子供や女性を中心に次々と客がやってきて、俺は次々にクレープを焼いては順調に売り捌いていった。やがてこころちゃんの舞がはじまると、客の視線がそちらに向かうので多少屋台の客足は落ち着きはじめる。

「ふん、地上の卑しい妖怪にしてはまあまあ悪くない踊りねぇ」

 不意に屋台の横から響いた声に振り返ると、そこには青く美しい長い髪を靡かせた天子さんの姿があった。

「こんにちは天子さん。今日は地上に来ているんですか?」

「ええ、暇つぶしにね。この私が踊ってみせれば、もっと客が増えるんでしょうけどねぇ」

 天子さんは少し離れた霊夢さんの方を見ながらそう言うが、霊夢さんは鬱陶しそうに天子さんを一瞥するだけだった。‥‥ひょっとして天子さんも踊りたかったりするのだろうか。そんなことを考えているうちにもこころちゃんの舞は順調に進み、やがてこころちゃんは観客に向けてぺこりと頭を深く下げて舞台から降りてその日の催しが終了する。男性客達はとても満ち足りたような表情で神社を次々に後にして、女性達の何人かは帰り際にクレープをまた買ってから石段を下りて行く。境内から客の姿がひとしきり見えなくなってから、俺は残っていた少女達に向けて尋ねる。

「うーん‥‥見事に一人前だけ材料が余った。誰かクレープ食べますか? 早いもの勝ちで一人だけおごりますよ」

 その声に最初に反応したのは、今日ずっとぼんやりした感じの魔理沙さんだった。

「そうだな、甘い物でも食べて気分転換でも‥‥」

 しかしその魔理沙さんの前に割り込むようにして、俺の前に現れた人物が一人。

「この比那名居天子が食べてあげるわ。感謝しなさい」

「おいおい不良天人め、お前はその帽子にくっついてる桃でも囓ってろよ」

「そういうあなたこそ、帽子の中に仕込んであるキノコでも囓っていれば十分でしょう」

 何やら魔理沙さんと天子さんの間に微妙に険悪な感じの雰囲気が流れはじめる。天子さんはどこからともなく緋想の剣を取り出し、魔理沙さんは何やら輝きを放つ八角形のものを手に持って構えつつ口を開く。

「勝った方がクレープを手にする、それで文句は無いな? ここでやると霊夢に怒られるから裏山に行くぞ」

「あら、それはつまりクレープを譲ってくれるということかしら?」

 俺は突然の展開に慌てながらも二人を落ち着けようと口を開く。

「あ、あの、二人とも落ち着いて下さい。半分ずつにすれば‥‥」

「すぐに終わるからちょっと待ってろよ、洋菓子屋!」

 俺の言葉に耳を貸すつもりは無いようで、魔理沙さんと天子さんは一瞬で飛び立って神社の裏山へと姿を消してしまった。霊夢さんはそれを呆れ顔で見送ってから、舞台の後片付けを開始する。俺も屋台を片付けたいが、二人の勝負が終わるまで待たねばならない。

「霊夢さん、俺も舞台の片付けを手伝いますよ」

「あら、悪いわね。お言葉に甘えようかしら。そっちの布をたたんで倉庫に運んでもらえるかしら?」

「ええ、わかりました」

 俺は霊夢さんに言われた通り、舞台の飾り布を丁寧にたたんでから持ち上げて倉庫の方へと運んで行く。裏山の方からはドンパチと派手な弾幕音が響いて来て、なかなか激しい弾幕戦が繰り広げられているようだった。俺は倉庫へと布をしまい、そして倉庫から出てきたその瞬間、不意に何か光の束のようなものが裏山の方から飛んで来たように見えた。

「洋菓子屋さん、危ないっ!」

 同時に霊夢さんが叫び、咄嗟にお札を一枚俺の方に投げる。それはちょうど俺の方に向かって来ていた光の束と衝突して射線を反らし、かろうじて俺との激突を防ぐ。しかしその光は俺のすぐ横の地面に降り注ぎ、その衝撃で小さな爆発が発生して俺はその勢いで吹っ飛んでしまう。

「うわああああ!」

 グキッ

 転がった拍子に足首から嫌な音が響いた。霊夢さんは慌てて俺の方に駆け寄って、何か小さく念じると俺の周囲に結界らしき薄い空気の膜を張ってから口を開く。

「大丈夫ですか、洋菓子屋さん!? ちょっと待って下さい、すぐにあの馬鹿どもをとっちめて戻りますから」

 言い終わると、霊夢さんは文字通り一瞬でその場から姿を消した。そして数秒待つと、裏山から魔理沙さんと天子の二人を脇に抱えて姿を見せた。二人とも、頭に大きなコブが出来ているようだった。‥‥あの短い時間で、霊夢さんは二人を本当にとっちめてしまったというのか。小柄で華奢にすら見える外見からはとても想像がつかないが、それはさておき。

「痛てて‥‥」

「大丈夫ですか!? 足を痛めたみたいですね。確かさっき、観客の中に薬師の兎がいたからちょっと探してすぐに連れて来るわ!」

 霊夢さんはそう言うと、鈴仙さんを探しに素早く飛び去って行った。

◇◇◇

「‥‥たぶん骨に異常は無いわね。軽い捻挫だからそのうち治ると思うけど、しばらくは長い距離を歩いたり、階段を上ったりするような運動はしちゃダメです。悪化したら治りも遅くなりますから」

 霊夢さんが連れてきた鈴仙さんは、一通り俺の足の様子を調べてからそう言った。ひとまず軽い怪我だったようで俺は安心したものの、霊夢さんは厳しい表情を浮かべて魔理沙さんの方へと向き直る。ちなみに天子さんは霊夢さんが戻る前に起き上がり、先に逃げてしまっていた。

「魔理沙? わかってるんでしょうね?」

「ち、違うんだ霊夢、私は流れ弾が神社に向かわないよう注意して戦ってたんだけど、あの天人が私のレーザーを神社の方に弾いて、それで飛んで行っちゃったんだよ」

「まあ、あの不良天人には私が直々に制裁を与えに行くけれど、あんたにも責任があることくらいわかってるわよね?」

 俺はなんだか魔理沙さんが可哀想になって、魔理沙さんと霊夢さんの間に立って口を開く。

「霊夢さん、俺は別に怒ったりしていませんから、魔理沙さんを許してあげて下さい。怪我もたいしたこと無いですから」

「うーん‥‥。まあ、洋菓子屋さんがそう言うなら今回だけは許してあげようかしら。でも残念ながら、クレープの屋台はしばらくお休みね。捻挫がしっかり治るまでは、この神社まで歩いて来ることは出来ないものね」

 霊夢さんはがっかりした表情で、俺に向かって言う。どうやら最近は博麗クレープを目当てに来ている観客もだいぶ増えていたらしく、今までに無く博麗神社が賑わっていたという話なので無理もないだろう。そう考えていると、不意に魔理沙さんが一歩前に出て俺と霊夢さんに向けて口を開く。

「そ、それなら私が責任を持って、こころの舞台の日に洋菓子屋を博麗神社まで飛んで送り届けるから、それでいいだろ? 帰りも家の前まで送るからさ」

 霊夢さんは俺の意思を確認するかのような視線を向けてくる。俺は小さく頷いてからそれに答える。

「魔理沙さんさえ良ければ、ぜひお願いします。せっかく俺のクレープを目当てに来てくれるお客さんも増えて来たので、できる限り休まずに俺も続けたいので」

「よしっ、それじゃあ決まりだな。さっそく今日から家まで送り届けてやるよ」

 といった具合に、俺はしばらくの間博麗神社への送り迎えを魔理沙さんにしてもらうことになった。こんな美少女が送り迎えしてくれるとは、まさに怪我の功名とはこのことだろう。俺はひとまず屋台へと戻ると、手早く残った材料でクレープを焼き上げて、魔理沙さんに渡してから口を開く。

「しばらくよろしくお願いします、魔理沙さん」

「いや‥‥何かごめんな、洋菓子屋」

「いえ、魔理沙さんみたいな可愛らしい方に送り迎えしてもらえるなんて、ラッキーですよ」

 俺がそう言うと、魔理沙さんは不意に白い肌をかぁっと赤く染めて、恥ずかしそうな表情を隠すように山高帽を深めに被った。何という可愛い仕草。

「そ、そういうお世辞はいいから、暗くなる前にお前の家まで送るぞ」

「ええ、お願いします」

 魔理沙さんは箒を取り出して宙に浮かべると、その柄に向けて横向きに腰を下ろす。箒の柄の後ろ半分はまだ空いており、どうやら俺も同じように座れば良さそうだった。というか、正面から跨いで腰を下ろしたりしたら股間が痛みそうなので、この乗り方以外は無いだろう。俺はその浮遊感のある箒へと腰を下ろしつつ、魔理沙さんに尋ねる。

「これでいいですか?」

「ああ、落ちないようにちゃんとバランスを取れよ」

 今までも他の少女に運ばれて空を飛んだ経験はあるが、こうして箒に乗って飛ぶのは初めてである。大丈夫だろうか、と思っているうちに箒はふわりと浮かび上がって、神社の境内から飛び立って人里方面へとゆっくり飛び立ちはじめる。最初のうちは俺は箒の柄に掴まってバランスを取っていたが、やがてしばらく飛び続けるうちに風も吹き、うまくバランスを取ることができなくなってしまう。

「うぉっ‥‥っと、っと」

 俺は思わず隣に座っていた魔理沙さんの肩に触れてしまう。

「ひゃぅっ!?」

 魔理沙さんは驚いたのか、体をびくんと震わせるとぐらりと箒を揺らし、危うくバランスを崩しかけてしまう。しかし何とか体勢を整え直してから、表情を赤らめて俺に向けて言う。

「い、いいいきなり触るなよ! ただでさえ慣れない男を横に乗せて飛んでるんだから、緊張してるんだぞ!」

「そ、そうだったんですか、すみません。空中でうまくバランスが取れなくて、つい」

 俺がそう答えると、魔理沙さんは箒の浮遊する速度を遅くして、ゆっくりと飛びながら何か昼間も見せていた、悩んでいるような表情を浮かべる。そうしてしばらく黙り込んでから、呟くようにして口を開く。

「‥‥いや、私の反応の方がおかしいんだよな。男にちょっと触られただけで、こんなに取り乱すなんてさ。普通、そのくらいどうってこと無いよな。ごめんな、急に騒いだりして」

「‥‥何か悩んでいるんですか、魔理沙さん?」

 癖のある金色の長い髪を風に靡かせながら、魔理沙さんは物憂げな表情を俺に向ける。どうやら悩んでいるというのは当たりのようで、魔理沙さんは首を小さく縦に振ると頬を少し赤らめながら俺に向けて尋ねる。

「なあ洋菓子屋、私くらいの年の女の子だったら、普通はもう男と、その‥‥エッチな経験くらいは済ませてて、男に慣れてるのは当然なのかな?」

「え!?」

 突然の質問に俺は狼狽しかけてしまうが、何とか平静さを保ちつつ魔理沙さんに答える。

「ま、まあそういうのは個人差があって当然ですし、自分のペースで問題無いと思いますよ」

「わ、私だってそう思ってたけどさ‥‥。でも最近、私と同じでロクに男に慣れてもいないと思っていた知り合いが、実は皆しっかり大人の階段を上ってるのを知っちゃってさ。何か置いて行かれた気分というか‥‥って、決して今すぐ私も経験したいとかそういうわけじゃないぞ!」

「お、落ち着いてください」

 魔理沙さんが取り乱して揺れる箒の上で、俺は何とかバランスを取りつつ魔理沙さんを宥める。

「わ、悪い。‥‥とにかく、私も恋人の一人くらいはそろそろ作ってもいい年頃なんだろうけど、さっきみたいにちょっと体が触れたくらいで取り乱しちゃうくらいだから、何だか他の連中と比べて自分がずっと子供っぽく感じて情けなく思えちゃってさ」

「なるほど、それで博麗神社でもずっと元気が無さそうだったんですね」

「あー、そんな風に見えてたのか。はは、我ながら情けないぜ」

 魔理沙さんは自虐的に笑みをこぼしつつ、ゆっくりと箒を人里方面へ浮遊させ続ける。俺は箒の柄に捕まって何とかバランスを取っていたものの、やはり細い箒の柄に座った体勢ではなかなか安定せず、風が吹いた拍子に今度は咄嗟に魔理沙さんの腰に手を触れてしまう。

「ひゃぅぅっ!? お前、私の話を聞いたうえで、わざと触ってるのか!?」

 魔理沙さんは顔を真っ赤にして目に涙を浮かべて俺を睨む。やばい可愛いぞこの表情。

「ち、ちち違いますよ。箒に乗って飛ぶのに慣れていないので、バランスを崩してしまうんです」

「ぐぬぬ、私が足を怪我させた手前しばらくは送り迎えするしか無いし‥‥。いや、待てよ。この状況を利用できるんじゃないか? な、なあ洋菓子屋、お前が嫌じゃ無かったら一つ協力してもらいたいことがあるんだけど、聞いてくれるか?」

 何かを思いついたのか、魔理沙さんは目をぱっちりと見開いて俺に言う。

「何ですか?」

「この送り迎えをする間、その、わ、私と肩を組んだり、腰に手を回したりして欲しいんだ」

「え!? お、俺はいいですけど魔理沙さんは大丈夫なんですか?」

「あ、あんまり大丈夫じゃないけど、でも男と多少触れ合っても取り乱したりはしない程度に慣れるための、練習がしたいんだ。それにお前も箒の上でバランスが取れないなら、私に掴まっていれば安定するだろ? 一石二鳥ってわけだ。で、でも、お前が私みたいな可愛げの無い女に触りたくないってんなら、やめておくけど」

 そんな素晴らしい提案を俺が断るわけも無い。

「喜んで協力しますよ。じゃあ早速‥‥」

 俺が魔理沙さんの肩に手を回して軽く抱き寄せると、次の瞬間魔理沙さんは俺のみぞおちに拳をどすんと叩き込んだ。重く鈍い痛みに俺が悶絶していると、魔理沙さんは慌てた様子で俺の腕を掴んで落下しないように支えながら口を開く。

「ご、ごごごめん! でもまだ心の準備が出来てないから、次回からにしてくれ!」

「わ、わかりました‥‥」

 などとやりとりをしているうちに、俺と魔理沙さんは人里の洋菓子店へと到着し、魔理沙さんは恥ずかしいのをごまかすかのように、俺を下ろすとあっという間に飛び去ってしまった。

◇◇◇

 それから数日後、再び博麗神社でこころちゃんの舞が催される日がやってきた。俺は店の中でクレープの材料を用意して、出発する準備がちょうど完了した頃合いに店のドアをコツコツとノックする音が聞こえた。

「約束通り迎えに来たぞ、洋菓子屋」

「すみません魔理沙さん。もう出かける準備も出来ていますので」

 ドアを開けると、魔理沙さんはふわふわ浮遊する箒に腰掛けて俺を待っていた。しかしこうやって改めて正面から見ると、黒いスカートとベストに白のエプロンドレスを合わせた服装がとても可愛らしく、また少し癖のある長い金髪はとても綺麗で、魔理沙さんは本当に可愛い少女だと痛感する。

「ほ、ほら、ボケっとしてないで早く乗れよ。あんまり遅くなると私が霊夢に怒られるんだ」

「はい、それでは失礼して‥‥」

 俺は浮遊した箒へと、前と同じように横向きに魔理沙さんと並ぶようにして腰掛ける。この時点で魔理沙さんは少し顔を赤らめており、その表情がさらに可愛らしさを引き立てる。ここは男である俺がいろいろとリードした方が良さそうなので、俺は魔理沙さんから何か言われる前にそっとその華奢な肩に手を回す。魔理沙さんは一瞬びくんと背中を震わせてから、やや上ずったような声で口を開く。

「よ、よし、それじゃあ落ちないようにしっかり掴まってろよ、洋菓子屋」

「了解です」

 魔理沙さんは箒をふわりと浮遊させると、博麗神社の方に向けて緩やかに加速しはじめる。といっても、俺を横に乗せているうえ多少の荷物もあるためか、比較的緩やかな速度で魔理沙さんは上空を飛んで行く。それにしても、こうして肩を抱いた感じ魔理沙さんは思った以上に小柄であり、それでいて女の子らしい体の柔らかさも適度に感じられて、俺はついつい胸を高鳴らせてしまう。こうなると、もっと密着したくなるのが男心というものである。しかし魔理沙さんは見るからに恥ずかしがって帽子を深く被り、俺と密着するのを避けるように時折身を捩る。‥‥それなら少しばかり俺にも考えがある。

「魔理沙さん、せっかく妙な偶然でこうして魔理沙さんが男に慣れる手伝いをすることになったんですから、俺から少しアドバイスをさせてもらっていいですか?」

「な、何だよ急に? とりあえず言ってみろよ」

「苦手を克服しようとするなら、自分から積極的に取り組まなければ効果はありません。こうして俺から一方的に肩を抱いたりしても、男に慣れることなんてできませんよ」

「う‥‥わ、私もそんな気はしてた。だったら、どうすればいいんだよ?」

 魔理沙さんは帽子のつばを少しだけ上げて、俺に視線を向けながら尋ねる。恥じらって薄らと赤みを帯びた頬がまた最高に可愛い。

「簡単ですよ。魔理沙さんの方からも、俺の肩なり腰なりに手を回して、むしろ魔理沙さんが俺を抱き寄せるんです。そうすればきっと分かりますよ、男なんて別にどうって事は無いものだと」

「わ、私から!? う、そ、それは‥‥。ちょっと恥ずかしいし、それに、お前も嫌だったりしないのか? 私みたいに大して可愛げも無い女がそこまでくっついて来るのが」

「何を言ってるんですか。魔理沙さんは誰にも負けないくらい可愛くて、とても魅力的ですよ。魔理沙さんとくっついて嫌がる男なんて、この世に存在するとは思えません」

 俺が褒めると、魔理沙さんは慌てふためいた様子で目をぐるぐる回して口を閉じてしまう。おそらくこういう言葉に慣れていないのだろうけれど、とにかく凄まじく可愛い。この様子なら強引に押し切れば行ける。

「というわけで魔理沙さん、遠慮は要りません。俺は決して魔理沙さんと長い付き合いではないですけど、魔理沙さんが人一倍度胸と勇気のある人だということは何となく分かります。ちょっと男の体に手を回すくらい、何でも無いはずです」

「う~~‥‥ええい、もうヤケだ! ほらっ、これでいいんだろ!?」

 魔理沙さんは少し涙目になって、顔をさらに赤く染めながら半ばヤケクソ気味に、俺の腰に腕を回して自身の体をきゅっと俺に寄せて来る。俺は魔理沙さんの肩を軽くぽんぽんと手で叩いて、こちらからも身を軽く抱き寄せてから口を開く。

「大丈夫ですよ、力を抜いてください。このまま、のんびり景色でも眺めながら博麗神社まで行きましょう」

「な、なんでお前がリードしてるんだよ。‥‥何か負けたような気分だぜ」

 といった具合に俺と魔理沙さんはもはや完全に恋人同士のように体をくっつけ合いながら空の散歩をしているうちに、博麗神社へと到着した。境内に降り立つ前に、魔理沙さんは俺の腰から手を離す。

「いいか、他の誰にもあんな姿は見られないようにしてくれよ。勘違いされたら互いに困るからな」

「ええ、わかりました。‥‥さて、それじゃあ今日も屋台の営業を始めるか」

◇◇◇

 そんな具合で、俺は神社への行き帰りに魔理沙さんとくっつきながら空の散歩を楽しむという、夢のような状況がしばらく続いた。時には手をつないだり腕を組んだり、下心が見透かされないよう注意しながらも俺は魔理沙さんとの短い時間を存分に楽しませてもらった。
 一方で、魔理沙さんも少しずつ俺と密着するのに慣れはじめたのか、段々と飛んでいる間に雑談したり笑いあったりするようになっていった。そうして三回、四回と一緒に過ごす時間が増えるうちに、最初のうちに見られていた表情の硬さもすっかり見えなくなっていた。そうして今日は、魔理沙さんとの五回目の送り迎えの日を迎えた。

「おーい洋菓子屋、とっとと出て来いよ」

「はい、今行きます。今日は少し寒いですね」

 店から出るとすぐに冷たい北風に吹かれて、俺は軽く身を震わせつつ魔理沙さんの元に向かう。魔理沙さんは箒をふわりと地面から浮かせて前半分に座り、俺がその後ろ半分に横向きに座る。この体勢もすっかり慣れたもので、魔理沙さんは箒を浮遊させると同時に俺の腰に手を回して自分から積極的に身を寄せて来る。

「うー、寒い。お前ももっとくっつけよ、寒いんだから」

「ええ、失礼します。それにしても魔理沙さん、すっかり慣れましたね。もう男性に対する苦手意識もだいぶ克服出来たんじゃないですか?」

 俺は魔理沙さんの肩を抱き寄せつつ言う。魔理沙さんはもはやこの状態にまったく抵抗を示さず、力を抜いて俺にその軽い体をすっかり預けて来る。

「んー、どうだろ。お前個人には慣れたのかもしれないけど、他の男だとわかんないや」

 魔理沙さんはにししと少し子供っぽい笑みを俺に浮かべつつ、博麗神社へと箒を飛ばしていく。こういう笑顔も本当に魅力的で、このままでは俺の理性がいつまで保つかだんだん不安になってくる。ただ、空中であまり不埒な真似を働くとうっかりバランスを崩して落下しかねないので、仕方なく我慢している面もある。などと考えているうちに博麗神社が近づいて来て、俺と魔理沙さんは互いに距離を取ってから境内へと下りて行く。すると、そこには見慣れたウサ耳の少女が一人。俺は魔理沙さんの箒から降りてから、その少女へと声をかける。

「鈴仙さん、こんにちは。今日はずいぶん早くから神社にいるんですね」

「こんにちは、洋菓子屋さん。今日は神社で催しのある日だから、ここで待ってればお会い出来ると思ってました。そろそろ捻挫した足の経過を見ようと思っていたんです」

「わざわざすみません、助かります」

 鈴仙さんは俺を適当なベンチに座らせると、身を屈めて俺の足首に触れて、何度か関節を軽く捻ってから俺に尋ねる。

「どうです、今ので痛みましたか?」

「いいえ、全く」

「なるほど、ちゃんと言いつけ通り運動を控えて足首への負担を抑えていたんですね。これで捻挫は完治しましたので、もうこの神社まで石段を上って来ても大丈夫ですよ」

「それは良かった。ありがとうございます、鈴仙さん」

 そのやりとりを横で見ていた魔理沙さんは、得意気に笑みを浮かべながら口を開く。

「私が送り迎えしてやったおかげだな!」

「‥‥そもそもあんたの弾幕が捻挫の原因でしょ」

 鈴仙さんは魔理沙さんに湿った視線を向けつつ立ち上がり、大きな薬箱を背負うと俺に軽く手を振ってから人里の方へと飛び去って行った。わざわざ俺の足を見るためにここに寄ってくれたようである。俺は心の中で鈴仙さんに感謝してから、屋台の準備を開始した。

 その日も博麗クレープの売れ行きは好調で、こころちゃんの舞台が終わる前に材料が無くなって完売となった。やがて舞台が終わり神社から観客がすっかり居なくなってから、俺は屋台を片付けて舞台の片付けも手伝い、すべて終わった頃には陽も傾いて夕方になっていた。霊夢さんは俺にお茶を手渡しつつ口を開く。

「さっき魔理沙に聞いたけど、足がすっかり良くなったみたいね。良かったわ、大きな怪我にならなくて」

「ありがとうございます、霊夢さん。じゃあ暗くなる前に、俺はそろそろ失礼します」

 俺はお茶をぐっと飲み干して霊夢さんに湯飲みを渡してから、石段の方へと歩きはじめる。すると、魔理沙さんが石段近くの鳥居に寄りかかって立っていて、俺に気付くと箒をひょいと持ち上げつつ口を開く。

「よう、サービスで今日の帰り道まで乗せてってやろうか?」

「いいんですか? そろそろ夜も近そうなので、助かります」

「私も今日は寒いから、一人で乗るより途中まででもお前が居た方がありがたいんだ。ほら、乗った乗った」

 こうして俺は帰り道も魔理沙さんの箒に乗せてもらい、もはや当然のようにぎゅっと身を寄せ合いながら家までの道のりを浮遊して飛んで行った。こうして魔理沙さんと体を寄せ合うのも今日が最後かと思うと、ひどく残念な気分になってしまう。楽しい時間は過ぎるのも早いもので、あっという間に我が家が近づいて来る。魔理沙さんは俺の家の前まで下降してから、箒からひょいと降りる。

「ほらよ、着いたぜ。‥‥その、今日までありがとな。変な事に付き合わせちゃったけど、おかげで何だか一歩大人に近づけた気がするぜ。‥‥クシュン!」

 魔理沙さんは言い終わると同時に、可愛いくしゃみをしてしまう。今日は北風がかなり冷たく、陽も落ちてだいぶ冷え込んでいるので無理もないだろう。

「魔理沙さん、今日まで送り迎えしていただいたお礼も兼ねて、少し暖かい紅茶とお菓子でも食べて行きませんか? 冷え込んでいるので、ついでに暖かい上着でもお貸ししますよ」

「おっ、そりゃありがたい。‥‥で、でもそれって、つまり男の家に入るってことだよな?」

「だったら、これも男に慣れる訓練の一環だと思えば大丈夫ですよ。まあ、無理にとは言いませんけどね」

「そ、そのくらい大丈夫だぜ。まあ暖かい紅茶も飲みたいからな」

 といった具合に、俺は魔理沙さんを我が家に招き入れて居間へと案内してから、キッチンで紅茶を淹れて作り置きのクッキーを皿に盛って、運んで行く。魔理沙さんは帽子を脱いで畳の上に置き、金色の綺麗な髪を揺らしながら落ち着かない様子で俺の部屋をきょろきょろと見回していた。

「お待たせしました、どうぞ魔理沙さん」

「あ、ありがと。思ったより綺麗というか、男の部屋ってもっと汚くてエロ本とか転がってるかと思ってた」

「まあ、食べ物を扱う店ですからね。店舗やキッチン以外も綺麗にしておかないと、ネズミや虫が湧いて来ますから」

 魔理沙さんは俺の話を聞きながら、紅茶を啜りクッキーをぱくぱくと口に運ぶ。そうしてしばらくは何ということもない雑談をしていたものの、やがて魔理沙さんは首を捻りながら俺に向けて口を開いた。

「なあ洋菓子屋、男に慣れるためにお前に手伝ってもらって訓練をしていたわけだが、あれは結局効果があったのかな。きっとお前を送り迎えすることも無くなったら、私はまた男とああやって話したりする機会も全く無くなって、また元通りになる気がするんだよな」

 正直なところ、俺は怪我が治って魔理沙さんに送り迎えしてもらう口実が無くなったことを残念に思っていたが、ひょっとしたら魔理沙さんも少し残念に思ってくれているのかもしれない。そう思うと、俺はいろいろと今まで魔理沙さんと密着していた間に我慢していたあれこれが脳内で炸裂し、理性の壁が打ち破られてしまう。

「それだったら魔理沙さん、どのくらい大丈夫になったのかこの場で卒業試験をしましょうか」

「え、卒業試験? よくわからないが、面白そうだな」

 無邪気な魔理沙さんは深く考えず、俺に向けて笑みを浮かべる。その柔らかな表情がまた可愛らしくて、俺はもはや欲望に耐える心が完全に破壊されてしまう。俺は魔理沙さんの正面へ向かい、膝立ちで向き合うような位置を取ると、きょとんとした表情の魔理沙さんを不意打ちで正面からぎゅっと抱き寄せる。

「わっ、おおおお前、きゅ、急に何をっ‥‥」

「どれくらい男性に慣れたのか、ここで試すんですよ。‥‥もうギブアップしますか?」

「う、うぅ‥‥。こ、このくらいならまあ、大丈夫だけど。でもやっぱり正面から抱き合うのは、今までよりちょっと難易度が高いというか、かなり恥ずかしいぜ」

 魔理沙さんは目を泳がせて、頬を染めながら俺の腕の中で躊躇いがちに言う。俺は魔理沙さんをさらに強く抱きしめつつ口を開く。

「すみません魔理沙さん、ちょっともう理性を抑えられそうにありません」

「え?」

 そう答えた魔理沙さんへと、俺は不意に唇を近づけて重ねてしまう。汚れを知らないであろうその無垢な唇は甘く柔らかく、俺はその官能的な感触に一瞬で夢中になってしまう。魔理沙さんは突然のことに理解が追いつかない様子で、しばらく固まった後に俺の肩を押して唇を離してから、口を開く。

「あ、え、今のってその、キ、キス、なのか? え、あ、嘘、お、お前っ、はじめてだったんだぞ!? そ、そそそれが、あんな不意打ちみたいに一瞬で、な、なな、何でこんなことするんだよ‥‥」

 魔理沙さんは混乱した様子で顔を真っ赤に染めながらも、目に涙を浮かべはじめる。

「魔理沙さんが可愛過ぎて、気持ちを抑えられませんでした。前に言いましたよね、魔理沙さんは誰にも負けないくらい可愛い、と。あれはお世辞でも何でも無い、本心です」

「そ、そうだったのか、てっきりお世辞だと‥‥。でも私なんて、美人でも無いし、体もまだ子供っぽいし、女の子らしい趣味も無いし、魔女だし、全然魅力なんて無いだろ?」

「そういう全部ひっくるめて、本当に可愛いと思っています」

 俺はそう答えると、再び魔理沙さんの肩を抱き寄せると半ば強引に唇を奪ってしまう。魔理沙さんも小さく抵抗は見せたものの、俺の唇を無理に引き離そうとはせず少しずつ受け入れて、やがてその体からは力が抜けていった。俺は魔理沙さんの唇を自身の唇で甘噛みし、ちゅっ、ちゅっ、と小さく粘膜を重ね合いながら優しく軽い口づけを交わしていく。そうしてしばらく魔理沙さんとのキスを堪能していると、魔理沙さんは俺から唇を離してから再度口を開く。

「‥‥お、お前ひょっとして、このままエッチな事をしようとしてるのか?」

「はい、このまま魔理沙さんを押し倒すつもりです」

「こ、こんな時ばっかり急に強気になりやがって‥‥んむっ」

 俺は魔理沙さんの口を塞ぐようにして再度唇を重ねてから、少しずつ魔理沙さんの体を畳へと押し倒して行く。魔理沙さんもどうやら観念したのか、あるいは口付けによって自身も欲情してしまったのか、俺にされるがまま押し倒されてしまう。畳の上には魔理沙さんの長く癖のある綺麗な金髪が広がり、魔理沙さんの方からも俺の背中に手を回して二人で抱き合った状態で、唇を強く押しつけ合うようにして互いにその柔らかな感触を堪能していく。やがて俺は軽く舌先を魔理沙さんの唇の間へと進入させて行き、魔理沙さんもやや困惑した様子ながらもそれを受け入れて、自身も見よう見まねといった様子で不器用ながらも俺と舌先を絡め、少しずつ唾液を混ぜ合うような激しい口付けになっていく。

 ちゅぅっ、れろっ、ちゅぷっ、れるるっ、ちゅむっ、ちゅぷぷっ

 静かな居間の中で二人の粘膜が擦れ合う音が響き、俺は魔理沙さんのぷるんと張りがあって柔らかな唇を堪能しながら、魔理沙さんが身につけた黒いエプロンドレス風の衣服へと手を伸ばして行く。すぐに留め具の位置を探り当てた俺は、ぷつりとそれを外して手早く脱がせる。

「ちゅっ、んん‥‥ぷぁっ、キ、キスって凄いな、何だか気持ちよくて頭がぼうっとする‥‥」

「俺も凄く気持ちいいですよ、魔理沙さん」

 言いながら、俺は続いて魔理沙さんの白いブラウスのボタンを一つずつ外しはじめる。魔理沙さんは少し困ったような表情を浮かべながら、俺に向けて言う。

「そ、それも脱がすのか?」

「大丈夫です、俺に任せてください」

 問答無用と言わんばかりに俺はボタンをぷつぷつと外して行き、そして全て外し終えると魔理沙さんのその素肌を露わにしてしまう。ブラウスの下にはブラジャーなどは身につけておらず、綺麗な桃色の乳首が視界に入る。しかし魔理沙さんはすぐに自身の腕で胸の前を覆い、それを隠そうとする。

「ち、小さくて恥ずかしいから‥‥」

「凄く綺麗で、可愛らしいですよ」

 俺はそう言うと、魔理沙さんの腕を掴んでその白くすべすべした素肌を眼下に露わにしてしまう。半ば脱げかけていたブラウスを一気に脱がし切り、魔理沙さんは上半身に何も身につけていない状態になってしまう。魔理沙さん自身が言うように、胸はほとんど平らと言えるくらいに未発達ではあるが、微かにこれからの成長を感じさせるような小さな膨らみは存在していた。そしてその頂上には、小さい桃色の可愛らしい乳首が存在している。俺はたまらずに、手をそっとその微かな膨らみへと触れさせて、乳首を指先でくにくにと軽く刺激する。

「ひぅっ! あ、ああ、誰にも触らせたことが無いのに‥‥んっ、やぁ‥‥」

「最初に触った男になれて、光栄です」

 指先で触れているうちに乳首は段々と硬くなりはじめて、俺はさらに興奮して魔理沙さんの背中を抱き寄せながら舌先で乳首をちろちろと舐め回しつつ、もう片方の乳首も手のひらで転がしたり、指で挟んでこりこりと刺激していく。次第に魔理沙さんの息は荒くなりはじめて、矯正が唇の間から漏れはじめる。

「んんっ、やっ、ああ‥‥な、何、これっ、乳首がこんなに感じるなんて、知らないっ‥‥。あっ、やあぁ、はぁ‥‥」

 魔理沙さんは初めて与えられる刺激にかなり夢中になっているようで、頬を紅潮させて息を荒くして、ぼんやりした視線を俺に向ける。俺は口内に乳首を収めて舌でれろれろと転がしつつ、空いている手を魔理沙さんの下半身へと伸ばしてスカートの留め具部分をぷつりと外し、そのまま手早く腰から下ろしてしまう。魔理沙さんはその動きに抵抗する様子も無く、スカートを脱がし切るとそこから白いドロワが姿を現す。俺はドロワの上から魔理沙さんの秘所の部分へと手をそっと触れさせる。すると、しっとりと湿り気を含んだ触感が俺の指に伝わって来る。

「ふぇっ! お、お前、どこ触ってるんだよ!?」

 どうやら乳首への刺激に夢中になっていた魔理沙さんは、そこではじめて俺の動きに気付いたようだった。俺は構わずにぐりぐりと裂け目の辺りへとドロワの上から指を押しつけると、じわじわと愛液の染みがそこから広がって行くのがわかる。

「濡れちゃってますね、魔理沙さん」

「ち、ちち違う、それは汗か何かだ!」

「大丈夫です、恥ずかしいことじゃありませんよ。そのまま力を抜いていてください」

 言い終わると、俺はドロワの上から指をくにくにと秘所の裂け目に沿って前後に動かしはじめる。すぐにドロワは秘所からあふれ出した愛液の染みでびっしょり濡れてしまい、魔理沙さんはその強い刺激に身を捩らせながら喘ぎを漏らす。

「やあああっ、やっ、ダメっ、そんな所っ、触らないでぇっ、やだっ、こんなに濡れるなんて、私っ、変だよぉ‥‥やああ、あっ、あっ」

 くちゅっ、ぬちゅちゅっ、ぐちゅっ、ぬちょっ

 キスをして乳首を弄られただけでここまで濡れてしまうというのは、かなり感じやすい体質に違いないだろう。ひょっとしたら、俺と密着して飛んでいる間にも軽く濡らしていたりしたのかもしれない。そう考えるだけで俺の興奮はさらに高まってしまう。

「下着をあまり濡らすと良くないですね。ちょっと失礼しますよ」

 俺はそう言うと、すっかりびしょ濡れで手遅れ状態のドロワに両手をかけて一気に脱がそうとする。魔理沙さんはそれに抵抗するかのように両手を俺の手に重ねるが、俺がそんなことで止まるはずも無い。俺は容赦なくその魔理沙さんに残された最後の布地をはぎ取ってしまう。

「あ、や、やあぁ‥‥見ないでよぉ」

 弱々しく言いながら、魔理沙さんは両手で真っ赤な顔を覆う。だからそういう仕草が余計可愛くて俺を興奮させるわけだが、たぶん狙ってやっているわけでも無いだろう。俺はドロワを畳の上にぱさりと置いてから、魔理沙さんの適度に肉付きの良いすべすべの太ももを両手で掴んで足を開かせて、その間に顔を潜り込ませていく。恥ずかしがる魔理沙さんにも構わず、俺はそのまま魔理沙さんの無垢な幼い秘所へと容赦なくかぶりついて舌を這わせる。

「やぁっ、そんな所を舐めるなんて、汚いだろっ」

「汚くなんてないですよ、魔理沙さん。そのまま楽にしていて下さい」

 言い終わると、俺は再度魔理沙さんの裂け目に沿って舌をれろれろと這わせて行き、薄らと染み出した愛液を味わいながらピンク色の陰唇を舌と唇を駆使して愛撫していく。

 れろっ、じゅるるっ、ぴちゃっ、れるれるっ、ちゅうぅ、じゅぷっ、れるるっ

「ひぁっ、やだやだぁっ、そんな所舐めないでぇっ、やっ、あっ、やあぁっ、んんっ、ダメっ、ああああっ!」

 俺が舌で秘所を刺激するのに合わせて、魔理沙さんは時折快楽にぴくん、ぴくんと小さな体を震わせて、大きな喘ぎ声を上げる。裂け目からは次第に愛液の分泌も多くなっていき、俺の口をびっしょり濡らすほどになっていた。おそらく、かなり濡れやすい体質なのかもしれない。とはいえ、魔理沙さんはまったくの未経験には違いないので、事前に念入りに慣らしておく必要があるだろう。俺は魔理沙さんから口を離すと、片手でふとももをぐっと押さえて股を開かせて、もう片手を秘所へと伸ばしていく。

「はぁっ、はぁ‥‥こ、今度は何をするんだよぉ」

「大丈夫です、力を抜いてください」

 俺はそう答えると、指先を秘所に触れさせて入口付近をくにくにと弄り回して、ぷにぷにした感触の膣口へとゆっくり指を一本挿入させはじめる。おそらくは異物を受け入れたことが無いであろうその密壺はかなりきつく、俺は愛液の滑りを利用しながらなんとか少しずつ指を挿入していく。

 つぷっ‥ぬちゅちゅ、くちゅっ‥‥ぬぷっ、くちゅっ

「痛っ!? お、お前、そんな所に指を入れてるのか? あ、や、やだっ、怖いっ‥‥」

「すみません、魔理沙さん。でも先に少しは慣らしておかないと後できついですから」

 魔理沙さんは俺に不安そうな視線を向ける。俺も最初はあまり激しくせずに、指を少しずつ挿入して行き膣内で優しく秘肉を愛撫するようにして、ゆっくりと刺激を与えていく。くちゅり、くちゅりと膣内で分泌された愛液が俺の指に絡みつき、俺が指を前後させると膣内では秘肉がひくひくと震えて反応を見せる。

「んんっ、やあぁ、何、これっ、痛いはずなのにっ、何か熱くてっ、じんじんする‥‥」

 不安げだった魔理沙さんの表情が、次第に快楽と恥じらいで紅潮していく。思った以上に指での刺激に慣れるのが早い。これならもう少し大丈夫だろうか。俺はそう考えて、魔理沙さんの膣内へと指を前後させる速度を早めていく。

 くちゅっ、ずちゅっ、ぬちゅっ、ずぷぷっ、ぐちゅっ、にちゅっ

「あ、あ、あ、待ってっ、急にそんなにっ、激しくしないでっ、何か変っ、気持ちっ、良すぎてっ、何か来ちゃうぅ!」

 魔理沙さんの膣内は俺の指を咥え込むようにしてきゅうっ、と収縮し、魔理沙さんは快楽に呼吸を荒くしつつ身を捩る。絶頂が近いのだろうと考えて、俺は愛液を掻き出すようにして指を繰り返し秘所へと出し入れしていく。やがて魔理沙さんは小さく腰を震わせると同時に、膣口から愛液をぷしゅぅ、と噴射してしまう。

 ぷしゅっ、びゅっ、ぷしゅぅ、ぽたっ、ぽたた

「あ、ああああっ、やだああっ、止まらないよぉっ、あっ、やああああっ!」

 魔理沙さんは俺の体や畳にかなりの量の愛液を噴出してしまい、そしてあまりの快楽のためか全身から力が抜けてその場にぐったりとへたり込んでしまう。‥‥少しやり過ぎただろうか、と俺が反省していると、魔理沙さんは倒れ込んだ体勢のまま俺の方に視線を向けて口を開く。

「はぁっ、はぁ‥‥や、やり過ぎだぞお前。もうちょっと優しくしてくれよ」

「す、すみません。魔理沙さんの可愛い姿を見ていたらつい止まらなくなってしまって」

「うぅ、そんなお世辞で誤魔化せると思うなよ‥‥。そ、それでさ、私はお前に何かしなくていいのかな? 私はこういう知識が全然無いから、何をすればいいのかわからないんだ」

 そんな事を言われたら、いろいろとしてもらいたくなってしまう。俺は魔理沙さんの愛液で濡れたズボンを下着ごと一気に脱ぐと、魔理沙さんの前にギンギンに勃起した一物を晒す。

「じゃ、じゃあお言葉に甘えて‥‥ちょっとこれを舐めてもらってもいいですか?」

「こ、こここれって、これが男の人の、あの、その、お、おちんちん、ってやつだよな? えっ、大きすぎないか? 形も何だか凶悪な感じだし‥‥うわぁ、こんなふうになってたのか」

 魔理沙さんは眼前に現れた肉棒に顔を真っ赤にしつつも、興味津々といった具合で観察する。やがて恐る恐る手を伸ばして行くと、その白く細い指先亀頭の先端辺りに触れる。

「う、うわわっ、何か熱くて、気持ち悪いな‥‥。し、しかもこれを舐めろだって?」

「初めてなら戸惑うかもしれませんが、男女の営みではごく当たり前に誰でもやっていることです。魔理沙さんみたいな可愛い女の子に舐めてもらえたら、どんな男でも喜びますよ」

「そ、そういうものなのか? 男ってのはよくわからない生き物だな‥‥。ええと、こんな感じでいいのか?」

 魔理沙さんはそう言うと、肉棒を手できゅっと握りしめ、亀頭の先端へと可愛らしいその舌をぺろりと這わせる。俺の一物はその柔らかで暖かい感触に、ぴくんとだらしなく震えてしまう。

「わっ、何かびくん、って震えた。‥‥ふふっ、何か面白いな」

 ぺろっ、れるっ、ぴちゃっ‥‥れろろっ、ちゅぷっ

 魔理沙さんは面白がって、裏筋や竿の横側などをぺろぺろと舐めては俺の反応を上目遣いで伺う。俺は魔理沙さんの金色の髪を撫でながらしばらくその感触を楽しんでいたが、やがてそれだけでは物足りなくなってしまう。

「魔理沙さん、今度はこれを口の中に入れて、唇で覆ってみてください」

「ん‥‥」

 予想外にも、魔理沙さんは特に不平を言うこともなく頷くと、ぱっくりと口を開けて肉棒を先端から唇で覆い、ちゅぷちゅぷ音を立てながら口内へと飲み込んでいく。魔理沙さんの可憐で幼い唇に自分の一物が覆われているその光景はたまらなく興奮を誘い、俺はさらに要求をエスカレートさせていく。

「魔理沙さん、そのまま唇で扱くような感じで口を上下に動かしてください」

 じゅぷっ、ちゅぷっ、ちゅぽっ、ちゅぅっ、じゅぷぷ

 魔理沙さんは俺に言われた通りに、ちゅぽちゅぽと懸命に唇で一物への奉仕を開始する。決して上手とは言えないものの、その姿からは俺を気持ち良くさせようという意思が感じられて、俺は無意識のうちに魔理沙さんの髪を撫でていた。魔理沙さんは少しだけ嬉しそうに目を細めながら、肉棒を咥えこんでいく。次第に俺の一物は魔理沙さんの唾液でぐっしょりと濡れて行き、俺はさらなる欲望に心が支配されてしまう。

「ありがとうございます、魔理沙さん」

 俺は魔理沙さんの頬に触れると、ゆっくりと俺の一物から魔理沙さんの顔を離していく。そして魔理沙さんの肩を掴んで畳の上に再度寝かせてから、俺は魔理沙さんの股の間に腰を下ろす。

「魔理沙さん、入れますよ」

「あ、え、えっと、ちょっと待って、何だかなし崩し的にこんな状態になっちゃったけど、私は今日そこまでする心の準備は出来てなかったというか、だからその‥‥」

「無理です。魔理沙さんが可愛過ぎて、とても抑え切れません」

 俺はそう答えると、魔理沙さんの太ももをぐっと掴んで足を開き、ギンギンに勃起した肉棒をその幼い膣口に触れさせる。そして俺はゆっくりと腰を前に押し出しはじめるが、当然その裂け目は簡単に男性を受け入れようとしない。

「ま、まま待って、そんな大きいのが入るわけないから、お、お前も落ち着いて‥‥」

 ずちゅっ‥‥ずぷぷ‥‥

 魔理沙さんが何か言っている間に、俺の一物はとうとう秘所の裂け目へと先端から少しずつ進入を開始する。同時に、結合部からは純血の証が一筋流れ出すのが見える。

「痛っ!? やっ、痛い痛いっ、ああああっ、待ってっ、本当にっ、きついからぁ‥‥」

 魔理沙さんは途端に涙目になってしまい、俺に向けて懇願するような視線を向ける。しかしここで止めたら中途半端になってしまう。

「すみません、魔理沙さん。ちょっとだけ我慢して‥‥」

 俺は魔理沙さんにそう答えつつ、少しずつ肉棒を狭くきつい膣内へとさらに挿入させていく。魔理沙さんの秘所はかなりの狭さではあったが、事前に愛液でたっぷり中を濡らしたうえ、肉棒も魔理沙さんの唾液で十分に濡らしてあったため、それらの滑りに助けられて俺は何とか一物の根元まで魔理沙さんの膣内に挿入することができた。亀頭の先端は膣奥にこつんと当たり、魔理沙さんはぐすぐす涙を流しながら俺に向けて口を開く。

「うぅっ、痛い‥‥ひ、ひどいぜ、やめてって言ったのに‥‥」

「す、すみません。ただ、中途半端でやめてしまうと魔理沙さんにとっても良くありませんから。‥‥それに、魔理沙さんの初めてを悪い思い出にするつもりはありません。もう少しだけ、我慢してください」

 俺はそう言うと、肉棒を根元まで挿入したまま魔理沙さんの体を抱き起こし、正面から抱き合うような体勢で魔理沙さんと密着する。魔理沙さんも俺の言葉を信じたのか、俺の体を抱き返しながら小さく首を縦に振る。

「ほ、本当だな?」

「はい、任せてください」

 そう答えると、俺は魔理沙さんと抱き合ったまま唇を重ねる。魔理沙さんもそれに応えて、自分からも積極的に唇を押し当てて、舌先を俺の唇に入れてくれる。俺は魔理沙さんの破瓜の痛みを少しでも和らげるべく、背中を優しく撫でながら、舌を絡めて唾液を混ぜ合うような激しい口付けを交わしていく。

 ちゅっ、れろろっ、じゅぷっ、ちゅぅっ、れるれるっ、ちゅぽっ

 俺はこれまでの反応から、おそらく魔理沙さんは破瓜の痛みから挿入に慣れるのにも、それほど時間を要さないだろうと感じていた。なぜなら、魔理沙さんの感度が相当良いからである。これまで男性経験が無かったため魔理沙さん自身も自覚していなかったのかもしれないが、かなりの高感度である。俺は魔理沙さんと唇を重ねたまま胸へと手を伸ばして乳首をきゅっと摘むと、魔理沙さんはぴくんとその小さな体を震わせる。やがて肉棒を挿入していた膣内では、ひくひくと秘肉が痙攣しながら愛液がじわりと分泌されるのが伝わってくる。この分なら、そろそろ大丈夫だろう。

「魔理沙さん、少し動きますよ」

「え、も、もう? 大丈夫なのか?」

「きついようだったら言ってください」

 俺はそう答え終わると同時に、腰を軽く引いて一物を半ばまで膣内から引き抜き、そして一気に膣奥へと再度挿入させる。

 ずちゅっ

「ひぅっ、痛っ‥‥あれ、あ、あんまり痛くない‥‥?」

「大丈夫そうですね。このまま続けますよ」

 ずっ、ずぷっ、ずちゅっ、ぐちゅっ、ずぽっ、ずぷぷっ

 俺は魔理沙さんの小ぶりで柔らかい尻を両手で抱えるようにして支えながら、下から突き上げるようにして肉棒をその狭い膣内で繰り返し往復させていく。魔理沙さんの膣内では秘肉が容赦なくきゅうきゅうと俺の肉棒を締め付けて、凄まじい快楽に俺は必死に耐えながら魔理沙さんと溶け合うような快感を与え合っていく。

「あっ、やぁっ、凄っ、何っ、これぇっ、太くてっ、熱いのがっ、奥まで届いてるっ‥‥。やあぁ、凄いっ、気持ちっ、いいよぉっ、やあああっ!」

 魔理沙さんは金色の綺麗な髪を激しく揺らしながら、俺の体にしがみつくようにして抱き付きつつ喘ぎ声を上げる。膣内ではとめどなく愛液が溢れ出て、俺が一物を突き入れる度に結合部からは愛液が漏れ出すほどになっていた。あまりの快楽に魔理沙さんは体を起こした体勢をうまく保てず、俺は魔理沙さんの体をゆっくりと畳の上に寝かせて正常位の体勢を取る。

「はぁっ、はぁ‥‥き、気持ち良すぎて変になっちゃう‥‥」

「俺も凄く気持ちいいですよ、魔理沙さん」

 俺は魔理沙さんの太ももを両手でぐっと押し広げてから、再び肉棒を根元まで膣内へ挿入させる。俺はもはや快楽に耐えるのも限界が近くなっており、最後のスパートに一物をより激しく出し入れさせていく。

 ずぽっ、ずぷっ、ずちゅっ、ぐちゅちゅっ、ずっ、ずぷぷっ

「あああっ、激しっ、やっ、来ちゃうっ、また気持ち良すぎて飛んじゃうっ、あっ、怖いっ、手、握って‥‥」

 魔理沙さんは快楽に表情を蕩けさせながら、俺に向けて手を伸ばす。俺はそれに応えて、魔理沙さんと指を絡め合うようにしてきゅっと両手を繋いだ状態で腰を振っていく。魔理沙さんの膣内はより激しくきゅぅきゅぅと肉棒を締め付けて、俺はその強い快楽に耐えきれず熱いものが腰の奥からせり上がってくる。

「魔理沙さんっ、出ますっ」

「え、出るって、何が‥‥あ、あ、ダメっ、私もっ、何か来ちゃうっ、やあああっ!」

 びゅるっ、どくどくっ、びゅっ、どぷぷっ、びゅるびゅるっ、どくん、どくん

「あああっ、熱いのがっ、中で出されちゃってるっ、やぁっ、ダメっ、ひぅぅっ、あああ‥‥」

 俺は魔理沙さんの膣内で果ててしまい、凄まじい量の精液をこれでもかとばかりに迸らせる。魔理沙さんも同時に絶頂を迎えたようで、びくびくと背中を震わせながら大きな喘ぎ声を上げて、軽く意識を失ってしまう。その間にも俺は大量の精液を魔理沙さんの狭い膣内へどくどく流し込んでしまい、しばらくしてようやく射精の勢いが収まってから、肉棒をにゅぷりと引き抜いた。その幼いピンク色の裂け目からは、すぐに収まり切らなかった白濁液がとぷとぷと溢れだして、尻を伝ってから畳にぽたぽたとこぼれ落ちた。

◇◇◇

「あああああっ、初めてだったのに、こんななし崩し的な感じで最後までやってしまうなんて‥‥。お前っ、こんな事を他の誰にも言うんじゃないぞ!」

 後始末を終えて衣服を整え終えると、魔理沙さんは自己嫌悪でもしているかのように頭を抱えながら俺に向けて言う。

「す、すみませんでした。もちろん誰にも言いません」

「うぅ‥‥絶対だぞ。ま、まあでもおかげで私の悩みも解決したから、今回だけは特別に許してやる。ありがたく思えよ!」

 そう言い放つと、魔理沙さんは山高帽をかぶって箒を手に取り、俺の家の出口へと走り去ってあっと言う間に夜の上空へと飛び去ってしまった。俺ももう少し自重しなければ、とは思っているのだが、あれほどに凄まじく可愛い魔理沙さんが相手では欲望に打ち勝てるわけもない。俺は小さくため息をついてから、魔理沙さんが飛び去って行く背中を見送った。

 結局その後、魔理沙さんは時々俺を神社から我が家まで送り届けてくれたりするのだが、その度に俺と魔理沙さんは何だかんだでなし崩し的にセックスをする仲になってしまったのであった。俺は魔理沙さんに少しずつセックスを今後教え込んで行くことになるのだが、それはまた別のお話である。


終わり
皆様お久しぶりです。かなり間が空いてしまいましたが、やっとこのシリーズも主人公の攻略に漕ぎつけました。
自分の中では、魔理沙は東方の全キャラの中で最も性的な経験が無さそうなイメージがあったので、こんな感じの作品になりました。
毎度のことながら、こういったキャラのイメージが読者の皆様に違和感無く受け入れられるかどうかが、書き手として一番の不安材料です。
魔理沙可愛いよ魔理沙。

いよいよ次回は霊夢編となります。ちなみにあと数話でこのシリーズも完結予定なので、その前に番外編でまた3Pを書くつもりです。
それではここまでお読みいただき、ありがとうございました。
オルテガ
コメント




1.性欲を持て余す程度の能力削除
後々まで関係が続いたって結びはものすごく興奮する
2.性欲を持て余す程度の能力削除
このシリーズももうちょいで完結かあ…
さみしくなるな
3.性欲を持て余す程度の能力削除
焦らなくても魔理沙が聞いた相手はみんな棒姉妹だから安心しろ(なお、姉妹の総数はさらに数倍に上る模様)
4.邪神S.T削除
小鈴さんに大人の余裕が出来ててワロタww

ところではたての謹慎はもうそろそろ2年経つのではないのかな?
5.性欲を持て余す程度の能力削除
相変わらずエロくて素晴らしいですほんとにもう。もう少しで完結で完結するのは寂しいですけど最後まで応援してます
はたての謹慎、ぬえの話が出たあたりで適当に数えてみたら1年半くらい?でしたかね
秋姉妹とか天狗組もラストこないかな~(無茶ぶり)
6.性欲を持て余す程度の能力削除
最高に可愛かった