真・東方夜伽話

てゐちゃんと夜の湖畔

2014/11/20 00:39:21
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てゐちゃんと夜の湖畔

フカが孵化する
*ウサギの性欲はすごいらしい
*いちゃらぶ和姦(てゐ基準)


 迷いの竹林の奥深くに不増不減の池がある事を知っているのは、てゐの他には誰もいない。

 もちろんこの池は、蒲の穂の湿地だとか、かの素兎が体を洗っただとか、そんなつまらないものではない。ただ単に、池の底が地底湖に通じているために水位の変化が無いので、てゐが勝手に不遜な名前を付けて呼んでいるだけ。特徴と言うなら、見た目よりも深く広い池である事。そして、昔の海水の成分がかつてそのままの水質で残っている事。それ故に、蒲の穂なんかよりずっと良いものがある、もとい、汽水の池に棲んでいる事。

「…ふふっ」

 池の畔に、微かに笑みを湛えた少女がしゃがみ込む。聖域じみた静謐な夜の空気が、しんと張り詰めて満ちている。

 ここが迷いの竹林の深みでなく、少女に兎の耳がなく、朱の差した頬さえしていなければ、境内の池の鯉に食パンの耳でも与えに来たような微笑ましさがあったかも知れない。

 迷いの竹林に住まう妖怪も訪れる事の無い、深い深い場所の、暗い暗い夜の底。しかし褥を訪れた少女は、暗闇に戸惑う訳も無い。赤い瞳は、何の支障も無く竹林の深い闇を見通している。そもそも勝手知ったる我が家である。仮に目を瞑っていたとしても、何も困らない。

「今日もいっぱい、しようねぇ」

 陶然と、とろけるような甘い声音で囁きながら、てゐは水面に手を差し入れて掻き回す。幾重にも重なる竹の天蓋に遮られた細い月の明かりが、乱れた波紋に反射した。

 ぱちゃぱちゃと、水飛沫の音。
 てゐが呼べば来る。そういう風に躾けてある。兎でも人間でも他の異形でも満足出来ないてゐの、お気に入りの玩具。

 やがて、海水の地底湖から浮かび上がった魚影が、池の水面に背鰭を見せる。流線形の体に、張った表皮と、しなる尾。より速く泳ぐために進化した体躯は機能美を感じさせる。鋭利な歯の並ぶ口に反して、目はつぶらで可愛らしい。
 体長にして4~5メートル、サメに似ているけれど、サメではない。和邇とか、フカとか、そういう幻想の生物種。まあ、サメに似ているのでサメでもいい。

 やって来たのはたったの十数匹で、てゐは少し不満気に首を傾げた。本当はものすごい数の群れがいるのに。

 薄手のピンク色のワンピースは、もうとっくに半分脱ぎかかっている。はだけた胸元からは、鎖骨と、微々たる量の胸の膨らみが覗いている。

「ほら、おいで」

 池に入る、足首まで水に浸かる、この季節の水温は少し冷たい。

 弧を描いて悠然と泳いでいた内の一匹が、甘えるようにてゐに擦り寄る。大きい体を浅瀬に乗り上げて、うねうねと器用に体を動かす。エラ呼吸でも数十分くらいは持つよねと、てゐ自身は楽観視している。

「うん、良い子だね。よしよし」

 てゐはワンピースの裾をたくし上げて、素足の足裏でフカの頭を踏みつけた。そのまま体重を掛ける。

 もちろんフカは、上下関係くらい分かっている。この竹林の王が誰なのか、生かされているのがどちらなのか、どちらの方がより上位の存在なのか、しっかりと分かっている。

「じゃあ、他の子達はおあずけね。待て、だよ。良い子には後でご褒美をあげるからね」

 今の所、てゐはご褒美の内容に関しては考えてなかった。てゐが適当にご褒美と言ったものがそれになるので、考えなくても良い。
 子供に言い聞かせるのと犬に命令するのとの中間くらいの言葉を、他のフカ達は理解したのかどうか、特徴的な背鰭は池の水面を周遊し始めた。

「ねぇねぇ、屈辱的かな? それとも嬉しいかな? 私は、馬鹿正直で純朴で素直な良い子が好きなんだけどね」

 喜悦に口元を歪ませて、てゐは足元の恐ろしい怪魚に問い掛ける。その声は甘く、軽やかだった。


 オオクニヌシの国造り、てゐは、あんな神話は茶番だと思っている。結局は、国譲りまで持っていって高天原の神が国を治めるまでの、ひどい茶番劇。
 てゐ自身の物語は、海の生物をからかって遊ぶ事。皮を剥がれたり、そのまた昔は尻尾を噛み千切られたり、まさかその程度の事で悪戯娘が懲りる訳が無いし、死ぬ訳でもない。あの程度、痛くも痒くも何とも無い。喋れる限りはまだまだ余裕。
 てゐは他人をからかうのが趣味で、特にお気に入りの遊びで、玩具。多少の痛い目は痛い目とも思わず、何回も繰り返している。その内の一回が壮大に大きな枠組に組み入れられたとして、迷惑以外の感情は持てる訳がない。

「もっと強く、踏んであげるね」
 甘い毒を垂らすように言うと、言った通りに体重を掛ける。軸足の方は踵が上がって、ほとんど全体重がフカの頭に乗っていた。
「………いや、反応くらい示そうよ」
 微妙に拗ねて、てゐは呟く。体格差を考えれば当たり前の事ではあるけれど、幼児一人の体重くらい、重いとは感じないのだろう。フカは相変わらず、甘えるように擦り寄っている。凶暴そうな見た目であれ、性格はつぶらな目の通りにおとなしい。
 大きいものならそれこそ八尋もゆうに超す。ものによっては鯨と見紛う程にもなるのだ。この若いフカは躾が十分ではなかった。

「良いかな? フカさん」
 さん付けの必要は皆無だけれど、てゐは揶揄の意味を込めてそう呼ぶ。完全に小馬鹿にし切った態度。

「我々の業界ではご褒美です、だよ。分かった?」

 結論から言うと、業界の者ではなく、分からなかったらしい。
 ぐりぐりと足裏を捻じ込んでも、踵の角質が取れそうなだけだった。この皮剥いで鞄にしてやろうか、とか半ば本気でてゐは考える。鰐皮が良いなら和邇皮も上質だろう。

 責め苦を与えて愉しむ女王が気まぐれで適当な王に変わった雰囲気を察したのか、抗議するように尾鰭がぴちゃぴちゃと水面を叩く。
 てゐは半眼で尻尾を眺めて、溜め息を吐いた。

 一度思い切り踏んでから、ぴょんと飛び降りる。跳ねた水滴で、ふとももが濡れ、服の裾も濡れた。てゐの表情が、わずかに不機嫌に歪んだ。
 自分のせいとは承知しているけれど、てゐはフカの鼻先を軽く爪先で蹴る。怒られたのかと勘違いした若輩者のフカは、やはりうねうねと体を動かして水中に戻っていった。

 今思うと、最初から脱いでおけば良かった。あっさりと脱いだワンピースの下には、何も着ていない。わざわざ畳むのも面倒で、その辺りに放り捨てる。

 露わになった線の細い小柄な体にも、ふとももの辺りには肉も付いている。食べられる部位もあるはずだが、フカがてゐを食べようとした事は無い。

 水中に腰まで浸かって、先程のフカの頭を撫でる。側線に沿って、指先を滑らせた。
 あどけない顔に、嫣然とした笑みが浮かぶ。外耳は無いので目の横辺りに唇を近付ける。

「じゃ、良いよ」

 女王は、許可を出した。

 後は本能が知っている。ゆったりと泳いでいたフカは、獲物を狙う時の俊敏さで身を翻し、てゐに噛み付いた。

「あはっ、乱暴だねぇ。それが良いんだけど」

 嬌声。
 フカの鋭利な牙はいとも簡単に薄い皮膚をぷつっと貫いた。噛み付いたのは、肩の辺り。溢れた血に、他のフカも興奮したのが分かる。
 鋸状のギザギザの歯が肉の繊維を切断し、喰い込んで骨を軋ませる甘い痛み。てゐはこの程度なら甘噛みとしか思っていないし、実際に本気ではないのだろう。機嫌を損ねれば今度こそ鮫皮の鞄にされる。もっとも、肩から先の腕を噛み千切ったくらいでこの兎が意に介するかどうかは計り得ない。

 てゐは不気味な程に薄く微笑んで、為すがままになる。

 フカの胴体が、小さな体に巻き付いて身動きを封じる。雌が逃げないようにする行為らしいが、おかげでてゐは自分で泳ぐ必要が無かった。首から上が水に沈んだ時に、鰓孔をつねるだけで事足りる。別に溺れても数分くらい息は持つだろうと、てゐ自身は楽観視してもいた。適当なのだった。

「…ふふ、ちゃんとできるかなぁ? あなたは初めてだよねぇ。…うん、童貞さんだね」

 腹鰭の下辺りにある、クラスパー、交尾器、要するに精子を送り込むための器官は、体格差の関係で全然届いていなかった。
 仕方ないので、鰓孔をつねる。急な刺激に驚いたフカは身を捩った。

「はい、動かない。じっとしなさい」

 てゐがそう命令すると、金縛りにでもあったようにフカは仰向けにぷかりと浮かぶ。腹部に跨ったてゐの体は、肩の傷口から留まる事なく溢れ、そして水に笑い流された血液で、半身は淡いピンク色に染まっている。沁みる傷の事は何も気にせず、てゐはその手を背中の後ろに回し、交尾器へと、伸ばした。
 くすんだ陶磁器にも似た色の、一対の白く細い管。鰭が変形したもので、正確には生殖器ではない。鰭が丸まって管状になっていて、魚類と言えば卵に精子を浴びせるだけなのが、フカの仲間は交尾らしい行為をする。
 交尾器は奇妙な感触、と言うか、生魚そのものの感触。盾鱗に守られた張りのある体ではなく、ぷにぷにとした中に軟骨のあるような硬さ。
 ある意味で生殖器らしい手触りと言うか何と言うかに内心で苦笑しつつ、てゐは交尾器の付け根の辺りを、指先で押した。本当の生殖器はこっちの方にある。
 ご多聞に漏れず、繊細で敏感で、そして、脆い部分だ。睾丸にでも相当するのだろうか。

「ほらほら、動かないでって言ったよね。私を落としたら、潰しちゃうよ?」

 嗜虐的に満面の笑みで、てゐは微笑む。
 心配せずとも玩具にされたフカは、時折、電流が流れたようにビクリと微かに痙攣するだけで、動く事は出来ない。そのように命令されている以上、金縛りも同然だった。言葉を理解してしまう事が、運の尽き。そうでなければ踏まれる事も無かったはずなのに。

「痛くないように、なでなでしてあげるね。よしよし、良い子だね。さすってるだけなのに、びくびくしてる。ほら、すりすり。気持ちいい?」

 のけぞったフカの顔を見つめて、甘い声で囁く。

「あ、…あれ? ………ふぅん、そう」

 一瞬だけきょとんと首を傾げたてゐは、背中の後ろで起きたその変化に気付くと、見るからに不機嫌な表情になる。

「言い付けてはいないけどねぇ。でもちょっと早いんじゃないかなー?」

 舌で、手に掛かった精子を舐め取る。魚類と言うだけで既に生臭く、精子ともなれば尚更、かなりひどい臭いがした。フカの精子は白っぽく、粘ついている。これもキャビア? とか思ったりもしたけれど、それは精子ではなくて卵の方だった。塩気があるのは、海水のせい。その他はいわゆる、苦みのある変な味そのもの。
 と言うか、チョウザメはサメじゃない。てゐは自分の間違いに気付いて笑みを零す、その間に手は唾液塗れに。その手で、二本の交尾器をまとめて握った。

 本能的に危機感を覚えたのだろうフカは、動く限りの鰭を動かして抵抗する。獰猛な牙を並べた口がぱくぱくと開閉し、三角形の胸鰭がひょこひょこと動いた。それだけだった。海の王者が形無しにも程がある。

「まだ出来るなら、許してあげる」

 そう言う割りには、元からしてそのつもりなのであるが。確かに首は傾げたけれど、てゐには容赦の無い刺激を与えている自覚はあった。しかしフカの頭でそんな駆け引きに着いていけるはずもない。

「手加減しないからね」

 今度はきっちりと告げて、てゐは股の間でフカの腹部を擦りながら、腰を尻尾側に滑らせる。握った交尾器を、自らのぴたりと閉じた割れ目にあてがう。
 そして、一息に。小さな穴に二本ともまとめて。奥まで。下腹部に、言葉通りの意味で杭を打ち込んだような、重い衝撃。意思と無関係に神経の反応で、背中は弓形に反り返った。

「ふふふふふっ」

 にも関わらず、含み笑いを含み切れなかったような、世にも楽しげな少女の笑い声。

「子宮口と鈴口、キスしちゃったね」

 からかうように蠱惑的に微笑んで、フカの胴体に抱き付く。逃がさない、とでも言う風に。

「こうやってグリグリしたら、おとなのキスだよ。あはっ、流石に元気だね。私みたいな小さい子に好きにされてるのに、こんなにガチガチになってる。ねぇ、馬鹿にされてるのに感じちゃうんだ? でも仕方ないよね、キツキツで気持ち良いよね? とろとろで、ひくひくだもんね」

 甘い問い掛け。小刻みに跳ねる腰。てゐは騎乗位で、フカを見下ろしている。

「そう、気持ち良いんだぁ。じゃあ和姦成立だね。愛のある子作りしようねぇ。あまあまでいちゃいちゃのラブラブ子作りだよ」

 未成熟に見える小さな体の、やはり小さな膣は、しかし柔軟に伸縮して、ぴったりと余す所なく交尾器を包み込んでいた。そして、てゐの激しい腰の動きに合わせてキュンと収斂を繰り返し、膣壁が、柔らかくほぐれた肉が、別の生物のように搾り上げる。

「ダ~メ、だよ。今度は我慢ね」

 傍目に見てもフカの様子の変化なんてものは分かり得ないのだが、てゐは機敏に感じ取った。子供特有の高い声は、しかし声質からは想像出来ない確固たる拘束力で、フカを縛り付ける。

 腰使いはそのままに腹這いになって、フカの白い腹を舐め、かぷりと甘噛みした。

 果てる事を禁じても、同時に我慢させる気もない。

「もう射精しちゃう? でも、私は駄目って言ったからね?」

 と言いつつ、てゐは内心で秒読みを始める。
 フカはせめてもの反抗と、唯一許された抽送の動作に全身全霊を尽くす。

「あぁっ、やめてっ、激しすぎるよっ」

 もちろん、呆れ笑いの顔を見れば分かる他愛もない嘘。ただしフカには顔を見る余裕なんてものは無い。

 3、2、1、と、10から数えるのはやめた。
 0と同時に、元から狭い膣が更にキュウッと締まる。

 一瞬逃げ出そうとしたフカの体が、ぴくぴくと痙攣した。

「怖かった? でも抜いちゃ駄目。ちゃ~んと、赤ちゃんの部屋にぴゅっぴゅって注いでくれないと。思いっ切り射精して、いっぱい射精してくれないとやだからね。…あっ、あはっ」

 ほとんど咀嚼しているような強い締め付けに責められながら、交尾器はどくどくと精子を運ぶ。子宮から溢れ、膣からも溢れた大量の精子と粘液が、結合部から逆流した。

「はぁっ、ふふっ」

 艶めかしい吐息が零れる。

「ま、いいでしょう」

 量があったので、合格。てゐは上機嫌に微笑んで、「よくできました」と鰭をくすぐる。こうしてフカは、てゐの気まぐれで腹上死するまで搾り取られる憂き目から逃れたのだった。

 繋がったままの体を離すと、こぽりと音を立てて液体が流れ出た。

「はぁ、…ははっ」

 とりあえず、一回目は終わった。もちろん、一回で終わるくらいならてゐは玩具に困ったりしない。どうしようもなく淫靡に歪んだ口元は、まだ到底満足せずに次の贄を求めている。

 果てたフカの体から水に飛び込んだてゐは、両手を広げて迎え入れる。

「おいで、どーぞ」

 明るい笑顔と明るい声音で、自らの肢体をフカの群れに差し出した。てゐと末弟との情事を目の当たりにし、散々焦らされていたフカの群れは、すぐさま兎の体に喰らい付く。

 遠慮も、容赦も無い、乱暴な交尾が始まった。
 突き立てられた交尾器に、膣口が広がる。そのまま止まらない交尾器の先端が、奥の奥に突き刺さる。交尾器が普通の生殖器と違うのは、鰭である事。それ故に、固い棒に喩えられる生殖器と違い、ある程度は自由に動かす事が出来る。太く、巨大でぐねぐねと動き回る交尾器は、他の種族で味わえるものではなかった。二本まとめて突き入れた交尾器は、それぞれが交互に膣壁を擦り、抉り、掻き合わせ、兎の膣を蹂躙した。
 小さな体に群がったフカは、各々が胴体を絡ませ、異様な球体が出来上がる。貪欲な彼らには、既に順番を守れるだけの理性は無い。
 まさに、狂乱索餌。
 そんな球体の中から、半ば狂笑に近い少女の笑い声。心の底から楽しげな笑い声が、ばしゃばしゃと激しい水飛沫の音に混じって響く。

「んんっ、あんっ、ん~っっ、んふふっ」

 閉まらない口にも交尾器が捻じ込まれ、隙間からは水が入ってくる。苦しくなる一方の呼吸に喘ぎながら、尚も笑い声は止まず、何処までも喜びに彩られている。

 噛み付かれた体と手足に惨い傷が出来ようと、生臭い精子が小さな膣をどれだけ汚そうと、主導権を握っているのは兎の少女で、奉仕しているのはフカの方。
 ひたすら生殖欲の本能に衝き動かされ、フカは極めて動物的に交尾に勤しむ。実体が奉仕でも、その行為はフカも望む所だった。本能と女王に支配され、交尾は次々に入れ替わりに繰り返される。既に注がれた精子は撹拌され、泡が立っていた。もっともそれすら、渦潮のように荒れ狂う水中に消えていく。透明に澄んでいた池の水は、てゐの血で文字通りの血の海と化していた。

 鋸じみた歯による拘束は、いとも簡単に肌を切り裂く。もちもちと柔らかくきめ細やかだった白い肌は、フカの噛み痕で見るも無惨な姿に成り果て、灼けるような痛みが神経を炙る。フカの交尾はあまりに乱暴だった。

 てゐは思う。こうでなければ、面白くない。普通の行為ではちっとも足りない。

 右も左も分からなくなる嵐のような凌辱の中、てゐは的確に手を伸ばし、あぶれたフカの交尾器を握り潰す勢いで手に取った。
 両手を使って、口に捻じ込まれた交尾器を舐め、前後の穴も使っても、それでも集まったフカの群れをするには足りない。滅茶苦茶に集るフカは我先にと争いながら交尾器を女王の体に擦り付け、あまつさえ、性器の穴と噛み痕を勘違いして、怪我した箇所にさえ交尾器を力任せに差し込んだ。

「…んん、ぷはっ」

 濃厚な精子を飲み込んでから、再開した呼吸に、てゐは顔が水面から出た事を知った。

 濡れた黒髪が、頬に張り付いて鬱陶しい。前髪の隙間から改めて見るフカの群れは、どう贔屓目に見ても回転効率が悪い。同族間で体当たりやら尾で叩いたりと、まるで統率が取れていない。好きにさせると、いつもこうだった。とは言っても、勝手にやらせるのも面白いと思っているのだから、てゐの性格も悪いだろう。
 こうしている間にも、新たな精子が子宮に注がれる、しかし射精を終える前に他のフカに追いやられ、半分以上が水中に無駄撃ちされた。交尾の最中に体が離れないように噛み付く習性があるのに、噛み付く場所からして圧倒的に足りていないのだ。これは問題があるよね、と思えど具体的な対策を講じる気は無い。それより多く射精されば良いだけである。
 両手の交尾器を水面に引っ張り出して、一際強く擦り上げた。直後、てゐの意思のままに射精が促され、精子は弧を描きながら髪に降り注いだ。濁った白の精子に、濡れて光沢を帯びた黒い髪が鮮やかに映える。舌を伸ばして、頬に掛かった分を舐める。

「…正直、あんまり美味しくないんだけどね」

 でも舐める辺り、真性の淫乱なんだろう、とか自分で思ったりする。

 既に体中が血塗れで精子塗れ。膣奥を突かれる度に背筋を電流が走り抜ける。フカの群れが一心不乱に交尾器を振るために、その感覚は絶えない。
 しかしてゐの表情にはまだまだ余裕があった。火照った体は、我慢出来ない程に疼いている。

「ねぇ、こんなんじゃ足りないよぉ。ぜーんぜん屈服させられないよ? こんなに体の小さい女の子なのに、ね? ロリコンのフカさん、情けないね」

 激しい水飛沫の中でもよく通る、甘い声。てゐが煽ったのに反応して、群れ全体の動きが更に激しくなった。

「ひゃあんっ。いいよ、気持ちいいよ。もっと好きに動いてもいいんだからね。もっと、もっと、壊れてもいいからもっと、おなかいっぱいにしてぇ。熱くてドロドロの赤ちゃんのもと欲しいのっ。新鮮な魚介類の精子で、兎の小動物卵子犯してぇ」

 そして、一匹の比較的大柄なフカがてゐの体に巻き付いた。フカはてゐの腕に噛み付くと、体を丸めて器用に交尾器を捻じ込んだ。

「あっ、あっ、あぐぅっ。ずぶずぶいいよぉ、子宮直接ゴリゴリされてりゅっ。あんっ、あぁっ」

 全身の些細な痛みよりも鮮烈な衝撃、交尾器が根本でもげるのではないかと思われるピストンで子宮頚部に叩き付けられる先端。てゐの方もしがみついて、腰を激しく動かす。

「好き好き、大好き。あなたの交尾凶悪だよぉ。これすごい、すぐいっちゃう、あっあんん~。ああっ、びくんてしたぁ、もう射精してるの? すごい勢いでドピュドピュきてるっ。はあっ、まだだよね、ほら、もっと突いて、めいっぱい突き上げてっ。
 凶暴凶悪なフカさんとのいちゃラブ子作り最高だよっ。そうそう、あ、あ、あっ、またイっちゃう、あなたもまた射精して、中にたっぷり射精して、おなかパンパンにしてぇっ。あんっ、言ったそばから射精してる、濃い早漏精子が今度はびゅくびゅくって」

 ぎゅう~っと抱き締めると、爪が喰い込んで、鱗が剥がれた。だから何だと言う、些細な事だった。
 ここにきて、てゐはようやく昂ぶりを覚え、自ら進んでよがり狂う。

「ひゃうっ、ひあぁっ、あああぁんっ、はああぁん、はひゃああぁうっ、ああん…」

 全身の細胞が跳ねるように快感がある。喘ぎ声は本気の色を帯びていく。

「らひへ、らひへよぉっ、しぇーし、しきゅうにっ。なひゃがいっぱいになるくらい、どろどろのこいの、いっぱいほひぃろぉっ。ろぷろぷしてぇ。とまらなくなっちゃうよぉ」

 快楽の海に溺れて、絶頂の波に揺れる。夜はまだまだこれから、もっと深くなる。





「………んあぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁぁぁ。もうフカしゃん、激しすぎぃ」

 一匹、二匹と、精力の限界になったフカから去って行く。てゐは力を抜いて、水に浮かぶ。こうしていると心地良い酩酊感があった。
 精子で固まった癖毛の髪がほどけて、水草のように水中を漂う。

 もう終わり? そんな視線から逃げるように、最後のフカは水の底に退散した。

 饗宴の後、対比でひどく静かに感じられる、夜の池。水中に広がる霧のようだった血も、水の底へと沈んでいく。元の澄み切った水になるのに時間は掛からない。てゐの体の大怪我も、出血だけなら既に大方止まっている。

 てゐは外周まで泳ぐと、池の畔に座った。素足で水を蹴り上げ、その軌跡を目で追う。
 そして、てゐは愛おしげに、膨らんだ腹を撫でた。

 痩せた体に、不釣合いに膨らんだ腹。水で流してもまだ精液と血に塗れた、傷だらけの体。痛ましいはずの陵辱の痕跡は、しかし御馳走を食べ終えたのと変わらない。

 常識の檻、この異様な空間を支配し、その檻の鍵を握っているのは他ならないてゐである。当たり前のように孕んでいるし、そのつもりの行為だった。

 もう一度、てゐは愛おしげに、そして期待するように、膨らんだ腹を撫でる。
 童女の顔に浮かぶ人外の魔性の笑みは、聖母のようでもあり、淫婦のようでもある。

 いち早く気付いたのは、てゐ自身だった。腹を、腹の上から子宮を撫でる手に、微かな振動が伝わった。

 卵胎生。
 母胎の内で、卵は孵る。

 てゐは愛おしげに、期待するように、表情に歓喜を滲ませて、その時を待つ。

 フカの仲間には不思議な、それは他の生物の常識で不思議なだけで、厳しい自然を生き抜くためには、ある意味で当たり前の生態がある。
 先に産まれた子供は胎内で他の卵、そして、他の稚魚を喰うのだ。より強い固体を選別し、弱い固体は養分になる。種としての生き残る確率を上げる、合理的な仕組み。
 もっとも、現在の棲処に危険は無い。外の水域とは隔離された生け簀。定期的に餌も供給されている。

 てゐは愛おしげに、期待するように、表情に歓喜を滲ませて、その時を待つ。
 待っているのは、子供同士を喰い合わせる残酷な儀式。

 腹を撫でる。この一時が最も幸福だと、てゐは思う。空虚な腹に、精子が、卵が、稚魚が、期待が、欲望が、満ちて、満ちて、満ちている。
 生命の縮図を腹に抱いて、てゐは慈愛に目を細め、愉悦に口元を歪ませる。満ちてこその、母胎だろう。ただし、つまらないものを孕んでやるつもりは無い。面白い事、快楽を生む事、これが前提条件。

「…孵った」

 楽しげに、呟く。
 子宮の中が蠢いた。孵化した子供はすぐに食欲と本能に従い、まだ孵化しない卵を喰うだろう。そこから先は、急激だ。
 栄養分と、魔力も含めて吸収したフカは瞬く間に成長し、母胎の中を暴れ回る事になる。卵は大体、同じ頃に孵化する。稚魚は卵を喰い、少し成長した稚魚がまだ小さな稚魚を襲い、そしてまた一回り、大きくなる。

 結果、風船のように子宮が、腹が、膨張した。

「はははっ、食べてる食べてる、赤ちゃん食べてるよ。うんうん、良いねぇ、子供は元気な方が良いよねぇ。イく、イっひゃうぅぅぅっ。んあぁぁぁっ、あはは、わたし、おなかの中であかひゃん食べられてイっひゃってる。あは、おおきく育つんだよ~、あはっ、ぐうううぅう、はぁああぐうううんああーーーっ、あはははっ。これがほしかったのっ、もっとあばれてえええ。わたしウサギなのに、かわいいウサちゃんなのにフカの赤ちゃん孕んで、子宮掻き混ぜられて気持ちよくなっちゃうよぉ」

 止まらない哄笑をあげなげら、てゐは文字通り、お腹を抱えて笑い転げる。その原因が、愉悦か、痛みか、快楽かさえも、余人に理解出来るものではない。

 その身を喰いあうフカの稚魚は、決して広くない子宮内部で壮絶に暴れ回る。胎児がお腹を蹴ったどころではなく、てゐの腹は沸騰するお湯のようにボコボコと奇妙に波打った。

「………ふふっ、……あはは、………あはっ、」

 流石に引き攣った口の端から、唾液が垂れた。異様に膨らんだ腹は、今にも破れそうになっている。それこそ、風船が破裂するように。

 てゐは自分の手で膣口を広げた。子宮頚部がひくつき、中心にある子宮口は息をするように僅かに開閉している。夜気に晒されたピンク色の内壁は、乱暴な交尾の結果、赤く腫れ上がっていた。出来立ての苺ジャムのようにぐちゃぐちゃで、生温かいのが見るだけで分かる。

「んっ」

 ひんやりとした空気が内臓を直接撫でる感触に、短く声が漏れる。

 暴力的な胎動は収まっていた。フカの稚魚は餌が無くなり次第、外へ出てくる。内圧に押されて下の方に降りている、窄まった子宮口。ひくひくと蠢く口からは、だらだらと羊水が滴っていた。
 陣痛と破水は、既に始まっていた。外へ出ようともがく稚魚は、わずかに開いているとは言え、それでもやはり狭い子宮口に殺到する。
 フカの稚魚は産まれる前にはある程度に成長する。稚魚は、小さいながらフカと分かる姿をしている事だろう。体長にしておよそ20cmも超える稚魚の出産。

「…ははははっ」

 焦れったくなって、てゐは思い切り自分の腹を抱き締めて圧迫した。

「~~~~~~っ」

 もはや声にもならない絶叫。
 みちみちと音を立てて、子宮口が抉じ開けられた。漁網を開けたように、羊水と生き残った稚魚が流れ出る。食べ残しの残骸は無い。堤防が決壊したように一気に吐き出された内容物は、どぼどぼと池に落ちた。
 しばし母胎の外の感触を確かめるように泳いでいたフカの稚魚は、てゐの足に、甘えるように擦り寄る。母親に甘えて、擦り寄った。他のフカも、そうしたように。
 フカは、上位の存在には従う。甘えているのは確かであるが、それ以上に機嫌を窺っていると言った方が正しい。
 弱者は強者に従うしかない、弱肉強食は自然の摂理。フカの稚魚らは、それこそ本当に産まれ落ちる前から、その身でもって学ばされている。
 嫣然とした笑みで眼下の池を見下ろす母とは、間違えようも無く絶対的な強者だった。

「…さて、と」

 出産に慣れているてゐはすぐに身を起こし、我が子達に目線を向けた。六匹、フカとしては平均数。

 雌雄の区別は交尾器を見ればすぐに分かる。てゐは稚魚を取り上げると、ここでもまた選別を行う。雄のフカは池に戻し、雌のフカは持ち帰って食用。てゐにとって、雌を育てる意味は無い。

 てゐの管理する水槽。それが、この池の正体だった。

「…ふふっ、大好き大好き、大好きだからね。死ぬまでずっと、私が可愛がってあげるからね。ね、私だけのフカさん」

 そう囁く声は、幸せそうに、甘く陶然とした色を帯びていた。
 竹林の奥深くの誰も近寄らない池で、永劫に囚われた玩具が泳いでいる。ぱちゃ、水の跳ねた音を聞いたのは、微笑を浮かべた兎だけしかいない。
 十八禁初挑戦っ。なんか描写がさっぱりしてるかなぁ、とか思います。濃厚にグログロでねちょねちょに書いてみたいものです。

 サメ姦って全然無い。交尾する魚類でしかも卵胎生とか食卵とか胎内で共食いするなんて美味しい生態なのに。てゐフカはもっとあって良い。
フカが孵化する
コメント




1.性欲を持て余す程度の能力削除
サメ姦とは珍しいものを
状況の異常さもさることながら内容盛り沢山の良いエログロでした
2.mku削除
このてゐにロリ責めされたい……と思ってしこしこして、出産シーンでまた抜きました。設定骨子もしっかり出来てるようでとても良かったです。