真・東方夜伽話

イきっぱの空、淫行の夏

2014/11/15 22:39:27
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イきっぱの空、淫行の夏

喚く狂人

夏。空気のこもる地底は、うだるほどに暑くなる。
そんな中、八百屋を営む土蜘蛛の男が迎えたのは、得意先である地霊殿の、地獄鴉だった。
C87頒布予定の短編集から、書下ろしの話を一本まるまる。

 彼は殺意を覚えていた。季節に対してだ。
 日の差さぬ土地にも、四季はある。特に地底の夏というのは、気温と湿度の両方が高く、極めて不快だ。いいかげんにしろよと、自然現象に毒づきたくなる。
 もう今日はいっそ店を閉めてしまおうか。土蜘蛛の営む店に客などたいして来ない。そんなやけっぱちの気分になるが、そうもいかなかった。稼がないと生きていけない。
 四季のめぐりに理不尽な怒りを覚えながら、彼は朝からただ番台に座り続けていた。存在するだけで汗が噴き出てくるような日であるから、一種の拷問にすら感じられる。全身すでにどろどろで、珠となった汗が額から目に次々と流れこんで鬱陶しい。中肉中背の中年に、この環境はなかなかこたえた。
「おじさん、お買い物に来たよ!」
 ただ、ずっとそうしていた甲斐はあった。ようやく客が訪れたのだ。それも、この店いちばんの上得意が。見慣れたその顔に、いらっしゃいと声をかける。顰められていた顔が笑みを形作る。一応は商人、愛想を振りまくのが仕事だ。
「やあや、久しぶりじゃないか、空ちゃん」
 そのまま軒先で迎える。来客は地獄鴉の少女だった。この店には主人からの使いでよく訪ねてくる。片手に買い物用らしき手提げをぶら下げていた。
 幼気な表情に笑顔を振りまく空は、金払いもよく愛嬌もある上客だ。いうなれば、むさ苦しい男一匹の生活に添えられた花だ。空が現れるなり、気分がいくらか上向くいた。現金なものだが、彼も男だ。可愛らしい娘が自分の店に来れば、当然心も弾む。
 彼の言葉に、空は首を傾ける。
「久しぶり? そうだっけ?」
「そうだよ。とはいえ、たかだか一週間だが」
 彼同様、空も汗でずぶ濡れになっていた。風も吹かない地底では、どこに行こうが涼めるはずもないので、仕方のないことだ。
 ――ほう。
 額や頬に浮かんだ珠が、きらきらと輝いている。ブラウスはじっとりと濡れ、肌にぴったりと張り付いている。その様を見、彼は感心せずにはいられなかった。
 大したプロポーションだ。あどけない表情に似合わぬ、豊かで奔放な身体のラインが、くっきりと露わになっている。特に乳房などは大きく突き出しているぶん顕著で、白い下着や肌の色がうっすらとながら透けて見えるほどだ。思わず目尻が垂れ下がる。眼福とは、まさにこういうときに使う言葉だろう。年甲斐もなく、股間の血行がぐんと良くなった。
 こういう幸運があるのなら、クソほどの暑さも悪くはないな――口端が緩みかけた矢先、鈍く輝くぎょろりとした瞳と視線が合う。空自身はそれを八咫烏と呼んでいた。烏というより、不自然な位置にくっついたやたら大きく不気味な目玉という風情だが、それは彼女に力を与えているのだという。にわかには信じがたい話だった。
「おじさん?」
「あ、ああいや、こうも暑いと、頭がぼうっとしていかんね」
 誤魔化す。察しの良い娘なら通じなかっただろうが、幸いにも彼女はそうでない。
「で、今日はどうしたんだい?」
「え? ああ、えっと、なんだっけ、うーん?」
 八百屋まで来ておいて、買い物以外のなんの用事があるだろう。けれども、これが彼女のいつも通りだった。元々金勘定などは苦手な方だったが、例の八咫烏とやらを宿してからというもの、頭の弱さは輪をかけて酷くなっているようだった。
 放っておいても埒があくまいと考え、助け舟を出す。
「君んとこのご主人様から、何か言われてないかね。それか、メモとか」
「さとり様から? 何かあったかな……あ、あった。はいこれ」
 彼女は手提げ袋をがさごそと漁り、手のひら大の紙切れを渡してきた。野菜の品目と必要な量が、つらつら書き並べられている。細かく綺麗に整っているが、神経質な字だ。地底ですら嫌われる妖怪が書いたのだと思うと、なんとなく警戒してしまう。
「なるほどね。じゃあ僕はこれを用意しておくから、空ちゃんは中で休むといい」
「いいの?」
「うん。暑いのにじっと立って待ってるのは嫌だろう?」
「そうだね。ありがとうおじさん。おじゃまします」
 そう言って、空は彼の横を通りぬけ、店先を通って居間へ向かっていった。彼女が通る際、少女らしい軽やかな香りがふわっ、と漂った。肺いっぱいに吸い込む。少女の香りというのは、滝のように汗をかいていたとしても芳しいものだ。
 揺れる尻と太腿をスカート越しに眺めて見送ると、メモと一緒に渡された手提げに、指定の品を詰めていく。数こそ多いが、いつものことなので大した手間でもない。
 終わると彼はそれを片手に居間へ向かった。空は完全にくつろいでいた。仰向けに寝転がり、ブラウスのボタンを一つ余計に外し、襟元をばさばさ扇いで涼を得ている。そこから覗く鎖骨の窪みや胸の谷間に、自然、股間のものが反応する。
「あ、おじさん、終わったの? 早いね」
「いつもしてることだからね。それで空ちゃん、代金のことだけど」
「代金……うん、いつも通りの払い方がいいなぁ。それでいい?」
 いつも通りというのを、空はことさらゆっくりと発音した。心臓を甘く撫でられたように感じた。彼女に会話上の駆け引きができるとも思えなかったが、女というのは大なり小なり、男を惑わすものをもっているものだ。無自覚にそれが現れたのだろう。
「ああ、もちろん。こっちもそれで払ってもらいたいと思ってたんだ。……じゃあ、早速、脱いでもらおうかな」
「え、今すぐ? 汗かいちゃったし、できれば水浴びさせてほしいんだけど」
 首を振る。空は唇を尖らせるが、最終的には従った。
 地霊殿は上得意だ。しかしそれを除いても、空は彼にとって特別な客だった。彼女から現金を受け取ったことは、数度しかない。いつも、現物払いならぬ行為払いだ。金は、彼女の懐に消えているのだろう。あの主人が何も言わないのが不思議だが――なにせ、隠しごとは必ずバレる相手だ――黙認されているのだろう。
「汗臭いと思うんだけどなぁ……」
 言いつつも、空はブラウスのボタンに手を掛ける。ふつ、ふつと、一つずつ外れていく。彼はその様を――正確には、あらわになっていく肌理細かな肌や、幼さを残す顔立ちと裏腹な放埒な乳房、それを戒める黒いハーフカップブラ、きゅぅとくびれた腰回りに、小さく窪む臍などを、じい、と見つめる。
「むふぅ……」
 鼻息が荒くなっていた。股間だけやたらと血流が激しく、衣服に抑えられて痛い。
 続いて彼女は立ち上がり、スカートに手を掛ける。これもまたなんの躊躇いもなく、はらり、と取り払われた。布の落ちるぱさ、という小さな音とともに、生の下半身が彼の眼前にさらされる。
 日頃の仕事で引き締められた肉感ある太腿や、子供らしさと大人らしさの間にあるような意匠の可愛げな下着。後ろに回り込むと、豊かながらもきゅ、と上がった丸い尻肉に下着が食い込んだ様が、目を悦ばせた。
 これぞまさに理想の肉体だ。自分のような男では、本来なら一生かけても拝むことかなわぬ肉体だ。そのことを、一目見ただけで直感的に理解させられる。
そんな最高のものを、一山いくらの野菜代と引き換えに眺めている。額面上は当然赤字になるが、得られるものはそれ以上。これぞ最高の取引、勝ち組というものだ。世間への優越感が性的興奮と合わさり、彼の瞳と海綿体を血走らせた。
「ふゥッ、んふーッ、んふゥゥッ」
 気づけば、空のもとに跪き、脚の間に顔を埋めるようにし、立ち上る甘くねっとりとした少女の香りを、肺いっぱいに吸い込んでいた。大汗をかいているというのに、男のそれとは違って、いつまでも嗅いでいたくなる。脳がどっぷりと幸福感に浸る。
 眼の前に、黒色の可愛らしい楽園がある。地底にありながら、天に昇った心地だ。
「おじさん、おじさん。なんかそれ、ヘンタイっぽいからやめてよ」
 空は両肩を掴み、ぐいと引き離してきた。惜しまれたが、この後さらに素晴らしいものが見られるのだからと、己を落ち着かせる。
 ところで、と彼は口を開く。
「あのさぁ、駄目だよ空ちゃん。こないだ言ったじゃないか。『支払い』の最中は、僕のことをどう呼んでくれって言ったか、忘れたのかい?」
「え? ……ああ、そういえばそんなの言ってたね、でも、パパ、って、おじさんは私のお父さんじゃないのに」
「そうだよ。でも僕はパパって呼んで欲しいんだ。どうかな」
「……まあ、いいけど」
 ゴリ押しだ。それでも空は頷いた。
 釈然としない表情だったが、彼女は続いて、背中へ手を回す。フツ、と、小さな、硬い音がした。ホックを外す、男なら誰でもワクワクしてしまう音が。
 我儘に育ったたわわな乳房が、その戒めを失った。束縛から解き放たれたそれは、ふるん! と、縮んでいた発条が戻るような勢いで震え、彼の目を楽しませる。
「ほぉーう……」
 知らず知らずのうちに、感嘆の溜息が零れる。釣り鐘を思わせる流れるような曲線を、快活な言動からは想像も付かないほどに白くなめらかな肌が象る。薄青色の静脈がうっすらと透けて見える様は、吸い寄せられるような儚さがある。豊かなカーブの頂点、慎ましやかな尖りは、桜を思わせる淡い色でぽっちりと自己主張をしていた。
 何度見ても飽きることのない、芸術がそこにあった。仮にこの乳だけを切り取って展示したとしても、一級の芸術品として一世を風靡するだろう。だがそれは、ひどく愚かなことだ。この双丘は、持ち主の肉体と見事に調和することで、本来以上の美を生み出している。それを一部だけ切り取るなど、美しさに対するテロリズムに等しい。
 そういう男を否応なく惹きつける魔力というものは、女の乳房であれば少なからず備わっているものだ。その中でも、彼女のそれは特に甚だしかった。揉みしだきたい、舐めしゃぶりたいという本能的欲求が掻き立てられる。一日中弄り回していられたら、どれだけ幸せか。それは雄としての夢の一つといっても過言ではない。
 今すぐにでも空に飛びかかり、奔放極まりない肉毬をうんざりするほど捏ね回してやりたい――彼の腕は半ば伸ばされていたが、しかし、途中で止まる。
「う……」
 あの気味の悪い目玉と視線が合った。睨むわけでなく、ただ見つめてくるだけだが、何をしているのだお前はと咎められたようで、いくらか冷静にならざるを得ない。
 彼の一人芝居を、空は胡乱な目で見ていた。
「おほん。……次は下だよ」
 幾分かのばつの悪さを覚えながら、それを誤魔化すように言う。まあいいけど、と、空は下着のサイドに指をかける――彼は引き止めた。
「ちょっと待った。そうだな、壁に手をついて、尻をこっちに突き出して、その状態で脱いでみてくれないかな」
「え? なにそれ?」
「まあまあ。何っていうか、ロマンだよ。頼むよ」
「いいけど、パパ本当変態みたい」
 理解できない、と言外に言いつつ、空は近くの壁際で指示通りの姿勢をとる。彼はすぐそばで、突き出された臀部を目を見開いて見つめる。呆れるほどに完璧な肉体だ。ぷりん、という擬音はこれのために存在しているのではないかと思うほどに丸い理想的なカーブを、やや食い込んだ下着が包んでいる。曲線は思わずむしゃぶりつきたくなるような鉤爪状を描いて、太腿へと続く。一点の染みもない、白い光を放つような、健康的で肉感ある太腿へと。
 手を伸ばしかける――ぐっとこらえた。皮膚が擦り切れるほど撫で回したいところだったが、そうなると一日中続けてしまいそうだ。代わりに、穴が空くほど見つめる。股座のものはこれ以上なく張り詰め、跳ね橋のように上向こうとしていたが、衣服によって押さえつけられていた。思い切りテントを張っている。
「そんなにじろじろ見ないでよ」
 そんなのはできない相談というものだった。こんなものを目の前にして凝視しないでいられるなど、男以外のなにかだ。
「えっと、脱いでいい?」
「ああ、いいとも。脱いでくれ」
 下着に指がかけられ、ゆっくり、ゆっくりと下ろされていく。むっちりとしつつも引き締まった若々しく弾力ある尻肉が、少しずつ少しずつ露わになる。それに比例し、彼の呼吸、心臓の鼓動も早くなっていく。女というものは誰でも、意識するしないに関わらず、少なからず男を誘う術をもつ。今の空は、それを無意識に発揮していた。彼はまんまとその虜にされていたのだ。
 やがて下着は、魅惑的な曲線の領域までずり降ろされる。薄灰色をした、密やかなすぼまりが彼の視界に映し出される。
「おぉ……」
 またも溜息が零れた。本来排泄口は不潔な場所のはずだが、空のそれはたまらなく魅力的に思えた。見られていることを意識したのか、そこは蠱惑的に収縮した。
「ひッ! ち、ちょっと! 何してるの!」
「え、ああ、ごめんごめん、ついね」
 空は腰から背中にかけてを震わせ、肺から抜けるような悲鳴をあげた。非難めいた視線を投げかけられ、彼は自分の指が窄められた菊門に触れていたことに気づいた。蝶が花に止まるような、無意識での行動だった。
 やめてよそんなとこ、ヤだからねと、空は明確に拒否した。そこまで言わなくても、と思ったが、口を噤む。機嫌を損ねられても困る。
 ぷりぷりと怒りながらも、空は脱衣を再開する。胸が高鳴った。彼女からは何度もこうした形で代金を支払ってもらっているが、女の象徴たる部位が露わになる瞬間のときめきは、何度味わっても色褪せることはないようだ。
 尻から太腿にかかる曲線が二つに分岐していく。その谷間から、魅惑の園が覗く。またしても溜息が零れた。その穴は処女であるかのようにぴっちりと閉じながらも、雄を求めているかのように、女のフェロモンを振りまいていた。息を鼻から深く吸う。雌の香りが、汗の匂いと混ざりつつ肺へ流れ込んできた。生の少女の香り。そんじょそこらの薬屋で買えるものなどよりはるかに強力な精力剤だ。
 低くしゃがみ、下から仰ぎ見る。陰の茂みは形こそよく整えられていたが、元々が毛深い方なのだろう、くろぐろとしていた。
「両脚、ちょっと開いてみて」
「こう?」
 わずかに脚が開かれ、両太腿と陰部に挟まれた、魅惑の空白地帯が出来上がる。彼はすかさず、そこに頭を滑りこませた。
「え、ちょっと、ねぇ、何してるの」
 戸惑う声を無視し、至近距離から甘酸っぱい香りを心から楽しむ。仰向けの、腹筋を途中で止めたような無理な姿勢だったが、そんなことは気にもならなかった。目の前の楽しみに比べればほんの些事だ。
 味も気になるな。次に彼が抱いたのはそのような欲だった。満たせる欲求を、そのままにしておく手はない。舌を伸ばし、わずかにほころびつつある彼女の花に触れる。
「ひッ!?」
 突然の、そして予想外だったのだろう刺激に、空はまたも高い声をあげた。しかし、それの意味するところは驚きだけではない。
 割れ目に沿うように舌先を動かす。末端まで達すると、そのそばにある肉豆を、二、三度、つん、つんと舌端でつつく。
「あッ、あは、待ってパパ、待ってってばぁ」
 口先では否定していたが、その声色は、菊穴に触れたときの硬いものとは全く違う、媚を含んだものになりつつあった。つまり従う必要なし――聞く耳をもつことなく、裂け目へ舌を押し入れていく。
「はぁ、あぅ、くぅぅん」
 あがるのは、甘く蕩けた女の声だ。舌をわずかでも動かせば、背を震わせよがってみせる。そのような反応をされて、やめるはずが、やめられるはずがない。
 空の中からとろみのある蜜が分泌され、雌花を潤わせる。異物の侵入に対する抵抗がどんどんと薄れていく。舌は簡単に肉襞を掻き分け、ぬめぬめとナメクジのように奥へと忍び込んでいく。
「ずちゅ、ずっ、るッ、ぢゅるる」
「あ、やンっ、音立てないで、ゥあ、はぁ、ひっ」
 舌に絡みつく襞を捲るたびに滴る女水をすする。地底といえば鬼の本拠地、つまり酒の名産地だが、これに勝るほどに豊かで味わい深く、男としてこの世に生を受けた悦びを教えてくれるものは、並び立つ酒蔵のどこを探してもないだろう。
 もっと味わいたい。そのためにはどうすればいいか? ――答えは単純で、この上なくわかりやすい。空をもっと乱れさせてやればいい。
「ッあぁあ! くぅぅ、パパ、それ駄目、指、指やァあああっ」
 節くれだった指を女悦にぬかるむ肉豆に押し当て、指紋で研磨するように捏ね回す。途端、湧き上がる清水が濃くなり始める。自分の考えは間違っていなかったのだと、彼は心中で達成感に浸る。
「はっ、あ、んァ、あっあッ、はぁ」
 舌で穿るたび、指で嬲るたび、彼女の声はどんどんと高く、甘く、焦がれたものになっていく。腰を盛んに震わせ、両手にも余るだろう豊かな乳房をふるふると細かに揺らして、彼の目を、耳を楽しませる。
 ――これで抱けたら! そう思うが、それは許されていない。あくまで奉仕のみという条件が出されているからだ。そのため、空との行為は大きな喜びであり、大きな苦痛でもあった。舌と手による代替行為も悪くないが、リビドーを発散しきれない。妖しくうごめく濡れた蜜穴にモノを差し入れてこそ、性の悦びだというのに。
「うァ、あ、ひぃ、駄目、ダメ、もうだめ、くる、きちゃう、うッ、アぁ」
 膝をがくがくと震わせ、快楽の終点、オルガズムが近いと訴えてくる。駄目なのか、じゃあ止めてやろう――などという流れには、当然ならない。むしろその逆で、彼は積極的にとどめをさしにいく。蛭のように陰部へ吸い付き、舌を限界まで差し込んで、肉襞を思い切りめくり返す。ダメ押しに、親指と人差指でもって、硬く真珠のように充血し尖る淫核を思い切り揉み潰した。
「あ――ひゃァァあああアアアアアッ!」
 蜜があふれるどころの話ではなかった。びゅじィッ、と、間欠泉のように噴き出す濃い雌汁が、彼の顔面をしたたかに濡らす。これまでのものよりもさらに芳醇な、雌の悦びを体現したかのような絞り汁を。
 空は張り詰めた弓のように背をしならせ、その少女らしい外見に似合わぬ大人の声をあげ、身を駆ける快楽に狂っていた。爪先から太腿にかけての筋肉が思い切り収縮している。膣肉は侵入者に絡みつき、絶対に逃さないと言わんばかりに締め付ける。
「あッ、はッ、あぁア、ひ、ふッ、うァあ」
 狂ったような喘ぎとともに、膝を痙攣させている。壁についた手が、ず、ずず、とずり落ち始める。まずい。彼は直感したが、逃げようにも手遅れだった。
「はぁっ」
 肺の空気を全て解き放つような吐息とともに、彼女の膝は、主を失った操り人形のように、かくんッ、と脱力した。自然、その身体は、重力に従って落下する――彼を巻き添えにして。
「ゴッ――」
 のしかかられたはずだというのに、視界は一瞬白くなった。板張りの床に後頭部をしたたかに打ち付けたのだ。女一人の体重を伴って。妖怪でなければ死んでいた。
「ぐ、グ、グムムムム」
「はぁ……」
 幸福を表す吐息が聞こえる。空は全身脱力させてその場に座り込み、絶頂の余韻に浸っているようだった。結構なことだが、その下で押しつぶされている身からすればたまったものではない。ぱし、ぱし、と、太腿を何度もタップする。
「んは……はっ、わ、わわ、ごめんなさいっ」
 二、三十秒ほどはそのままだったろうか、彼の視界が不穏に薄暗くなり始めた頃になって、ようやく彼女は我に返り、顔の上から飛び退いた。
 ぶはッ、と、肺へ空気を取り込んだ。顔面に乗られるというのは男のロマンだが、それも時と状況によると彼は学んだ。
「……いや、いや、構わないさ。いい経験ができたからね。……それより、続きだ」
 何事にも限界がある。我慢にもだ。彼のモノは衣服の中でこれ以上ないほどに膨れ上がっていた。膨らみすぎて痛いぐらいだ。
 空とは対照的に、彼はさっさと着物を脱ぎ捨てた。これからすることを考えれば、全く不要だからだ。下着をおろした瞬間、散々戒められてきたものが、ぶるんッ! と跳ね上がった。
「うわ……あいかわらず、すごい大きいねぇ」
 彼女の語彙ではそのように評するのが精一杯だったのだろう。ともかく、彼のものは通常のものから大きく逸脱しているといえるほど太く、長く、雄々しかった。山のように広く張った肉傘に対し、カリ首は渓谷のようだ。汗にじっとりと湿った雄茎の根本では陰毛がくろぐろと生い茂り、男の欲望でぱんぱんに膨れ上がった睾丸を覆う。名刀、豪槍。まさにそのように呼ぶにふさわしい雄の象徴が、そこにはあった。
「空ちゃんいいね。男はそうやって自分のモノを褒められると、ヤる気出すからね」
「そういうもの?」
「そうとも。……さあ、こっちが奉仕したんだ、次は空ちゃんの番だ」
「いいよ。今日はどうする? お口? 手?」
「ううん、そうだな……そうだ、胸でしてもらおうか」
「胸で?」
 空は首を傾げる。意外な反応だった。これほどの乳をぶら下げているなら、胸での奉仕も当然知っているものと彼は思い込んでいたのだ。とはいえ、知らないのなら、それはそれで教えこむ楽しみが生まれて良い。自分好みに育て上げる愉しみが。
 こっちに来て膝立ちになってくれと伝える。空はその通りの姿勢をとる。
「それで、何すればいいの?」
「それより先に、ちょっとだけしゃぶってくれるかな。濡らしておきたいんだ」
「そういうもの? いいけど」
 空は己の顔ほどもある棒に頭を近づける。熱気の中、衣服の内で蒸れきった一物へ。
「うわ……すごい匂い。やっぱり、水浴びしたほうが、良かったんじゃないかなぁ」
 呟く声は、どこか呆けたような、上の空のものになっていた。何か別のことに思考を奪われている、あるいは抑制されているときの口調だった。
「はは、すごい匂い、か。良かったじゃないか。空ちゃん、そういうチンポのほうが好みだろう?」
 猛々しくそそり立つソレが撒き散らす雄臭は、どんな女相手であろうと雌の本性を呼び起こさせる毒だ。夏の熱気で蒸らされたそれは、丸一日煮込んだ豚骨スープより濃密な、一種の劇薬になっていた。そんな対雌用の特効薬を、よりによって零距離で吸入したのだ。ただでさえクンニリングスの性感に乱れた直後である空には、まさに効果てきめん。瞳を潤ませ、目尻を垂れ下げ、頬を紅潮させて剛なる杭を物欲しげに見つめはじめた。とろんとした、淫らな雌の表情だ。
「好み、だなんて。そんなこと、ない、よぉ」
 せめてもの羞恥か、最低限の自尊心か、口先では彼の言葉を否定する。けれども、その顎はだらりとぶら下がり、可愛げな唇はお預けを食らった犬のようにだらしなく開かれていた。目の前のものを早く迎え入れたいといわんばかりに。
「そうかそうか、へえ。まあ、いいさ。ほら、咥えてくれよ」
 望みを叶えてやるのが、一匹の雄としての努めというものだろう。ぷっくりとした唇や頬に亀頭を押し付け、その感触を楽しみながら促す。やれって言われたんだから仕方ないよね、という名分をくれてやったのだ。
 もう、と小さく呟きながらも、その表情に隠しようもない期待を浮かべ、空はそれを体内へ迎え入れる。
「おおうッ……」
 声がこぼれ、腰が引けた。彼女の口内は熱く、唾液がねっとりと絡みついてくる。一種の魔境だった。腰回りに浮遊感のようなものを覚える。気を抜けば、あっという間に果ててしまいそうだ。
「んむ、もッ、むぅう」
 顎を限界近くまで開き、彼女はその長大なる雄槍を深々と咥え込んだ。肉幹に唇をぴっちりと吸い付かせ、舌でもって亀頭を撫で回す。
「ほッ、おおぉッ、いいよ、その調子だ」
「えぁ、れろ、んむ、えぅ、ぢゅっ、ちゅうう」
 モノから一旦口を離すと、舌をでろりと突き出して、亀頭や肉幹をれろおぉと舐め回してくる。時折、充血しきった雄杭のあちこちへ、ついばむようにキスしてくる。
「よし、よし。そろそろいい。空ちゃん、一旦それやめて、胸を下から抱えてくれ」
「あむ、ぢゅ――ぷふ、もういいの?」
「ああ。これ以上してもらうと、射精そうだ。それもいいけど、もったいない」
 腹の底からこみ上げてくるものを感じ、彼は空を引き離す――物足りなげな表情を、彼は見逃さなかった。
 空は指示通り、乳房を両手で持ち上げる。下から加えられた力にふるん、と揺れた。
「そう、そう。そのままじっとしててくれよ」
 唾液にまみれてぬらぬらと輝く硬いものを、やや腰を落とし、乳房の谷間の下端部から、地面に垂直に差し込んでいく。空はわずかに身を引くが、肩を掴んで止めた。
「ああ――」
 至福の声が漏れた。下半身が幸福だった。彼のモノは並の男より一回りも二回りも大きかろうというのに、空のたわわな連峰はそれを根本からすっぽり包み、わずかに露出するばかりとしていた。そこはどこまでも滑らかで柔らかかった。唾液のぬめりも相まって、ペニスをみっちりと包み込んでくる。夏の熱気のためか、谷底には汗がじっとりと溜まっており、それもまたたまらない。極楽だった。
「ねえパパ、私は何すればいいの? こういうの、したことないんだけど」
「ああ、そうだな、左右からぐっと挟むみたいにしてみてくれ」
「こう?」
 おほッ、と、抜けるような声が零れた。背骨を引っこ抜くような官能が、ぞ、ぞぞ、と走った。わずかな圧の変化ですらこれほどのものをもたらすのだから、今からすることはどれほど気持ち良いだろう。期待せずにはいられなかった。
「よし、あとはじっとしててくれれば良い。こっちで勝手に、動くからさッ」
「え、あっ、は、あぁン!」
 腰を、世界一の菓子職人が丹精込めて作ったプリンよりも柔らかな乳へ叩きつける。肉塊にみっちり包み込まれたモノが、ぬりゅ、ぬりゅりと脂肪をかき分け、空の女の象徴へ己の匂いを染み付かせ始める。
「うお、おァ、これは、ぉオア」
 自らの始めた行為によって、彼は切羽詰まった声をあげる。そうなるのも当然だ。乳による奉仕――男の夢の一つとも言えるその行為は、いざ実現してみると、予想や伝聞をはるかに上回るものを彼に与えた。抽送のたび、亀頭が乳の谷間から現れてはまた潜っていく。その様はこの上なく淫らで、征服欲を満たすものだった。おれは今、こんな素晴らしい乳房を、チンポで汚しているのだぞ、どうだ、と。
 その刺激的で魅力的な快楽に、男という生物が飛びつかないはずがない。彼は夢中になって腰を振りたくった。そのたび、ぬち、ぐちと、唾液が粘っこい音を立てる。たわわなる母のシンボルに、雄臭い先走りが塗りこまれていく。
「あっ、ひ、待って、待ってパパ、ちょっと待ってって」
 空は快楽の喘ぎに混じってこちらを制止しようとしてくる。彼は当然、聞く耳など持たなかった。あるいは持てなかった。この行為のもたらす官能は、驚異的な中毒性でもって彼を縛り付けていた。夢中になるという形で彼は操られていたのだ。だが、彼を責めることはできまい。ペニスをもつ生物である以上、抗いようのない魅力だ。
「待て? 無茶言っちゃァ、駄目だよ。こんないやらしいものぶら下げてるのが悪い。ああそうだ、そうだとも!」
「そうじゃなくってえ、八咫烏に、おちんちん擦れてるのぉっ」
 ――ああ。
 そういえばそうだ。時折肉竿が、ふにふにとつるつるの中間にあるような妙なものを擦っている感じがしたが、その正体はあの気色悪い目玉だったというわけだ。
「で、擦れるからなんだって?」
 その程度のことは、似たようなのを百も集めたとしても、この魅力的な行為を中断する理由になど到底ならない。相変わらず腰を振りながら――それどころか、むしろ八咫烏にモノを押し付けるようにしながら尋ねる。
「だから、はぁッ、擦れて、あの、いっ、……痛いの」
 ――はあ?
 嘘つけ。直感的にそう思った。空の反応は、どう見ても、痛みを覚えているという感じではない。その声は、自慰を知らなかった娘が、ふとした身体の疼きに耐えかね、無垢な裂け目に本能的に触れてしまったときにあげる声に似ていた。
 彼女は、未知の快感に戸惑っているだけなのだ。ならば、男としてすべきことは、彼女の言を真に受けて、じゃあやめとこうなどとすることでは、絶対にない。彼女に新しい快感を刻み込み、忘れられないようにしてやることだ。
「おいおい、そんな雌っぽいイヤラシイ声あげて、なァにが痛いの、だ。まったく、とんでもない嘘つきだな。そんな娘には、罰をくれてやらないとなァ!」
 あふれんばかりの乳肉から、ぬるりとモノを引き抜く。間髪をいれず、今度は水平方向に、槍を突くようにして、モノを差し込んだ。亀頭が目玉とまともにぶつかる。
「そらそらそらァ」
「ひっ、あ、うぁアァ」
 腰をぐいぐいと押し付け、肉剣の切っ先で八咫烏を圧迫する。空のあげている高くか細い声は、やはり苦痛を表すものなどでは決してなかった。
「ふん、やっぱり感じてるんじゃないか、その気味の悪い目玉突かれて。そんなのでアンアン喘ぐなんて、淫乱にもほどがあるよな。そら、空ちゃんみたいないやらしい娘は、思い切り満足させてやらなくちゃなァ」
「んあァッ! ひィ、あっ、へぁ、やぁア、はっ、ああぁあん!」
 空の身体ごと吹き飛ばすほどの勢いで、ピストンを始める。一突き一突きごとに、がすッ、がすッ、がすッ、と、肉杭は八咫烏に叩きつけられる。そのたび、空は快楽によがる雌の声をあげる。世界最高の管弦楽よりも耳を楽しませる声を。
「やめてー、なんて言っておいて、あっという間に雌堕ちか。身体も淫らで心も淫ら、男のために生まれてきたみたいじゃないか、ええ?」
 口調はだんだんと、荒っぽく、露骨なものに変わりつつあった。彼の中に棲む――全ての生きとし生けるものの中に棲む欲望という名の獣が、彼に代わって身体を支配しているのだ。それは空の最高の乳を思うがままに蹂躙し、己の臭いを染みこませるべく、硬き豪槍を深き谷間に、男を悦ばすためにあるような谷間に突き込んでいく。
「やァッ、はぁん! そんなことっ、あるわけ、ないぃ」
「本当か? だったらなんで俺みたいな男とこんなことしてんだ? チンポがでかいだけで他に取り柄もコネもないような土蜘蛛相手に? まさかマジで小遣い稼ぎじゃねぇだろ、たかだか野菜の代金なんざ雀の涙もいいとこだ。お前のカラダなら、その十倍だろうが払う奴は払うっての。おら、言ってみろよ、何のためだオイ」
「あッ、はぁッ、ひん、くぅァァア……!」
 空は答えなかった。けれども彼が言葉を重ね、剛直を打ち付けるたび、声のトーンを上げて身を震わせる。彼からすれば、それがもう答えのようなものだった。
「言えないのか? なら俺が言ってやるよ。それはな、お前が淫乱だからだ。チンポならなんでもいいって本性の淫乱女が、それを悟られないように、小遣い稼ぎのためだってどう考えてもレートの合ってねぇアホみたいな言い訳使ったってのが真実だ。合ってんだろうが、エェッ?」
「はっ、ひぃッ、あぁンっ」
 突くたびにふるふると震える肉球を、その奥に鎮座する神をずこずこと犯しながら、高圧的にたたみかける。空はなおも答えない。叩きつけられる快楽が、言葉の形成を阻害しているようだった。彼は舌打ちした。
「答えろつってんだよ、ヒンヒン喘いでんじゃわかんねえだろこの駄パイがァ!」
「ひィィィアッ!?」
 腕を振りぬく。ぱァアン、と、乾いた小気味良い音が響く。無駄と称した豊かな山へ張り手を食らわせたのだ。彼女の口から上がったのは、今度こそ本当に苦痛を意味する悲鳴だった。
「良い音するじゃねぇか。オラもう一発だッ、言わねぇと何発でもやるぞコラ!」
 彼は振りかぶる。空は慌てて口を開いた。
「うぁ……そうです、私は男の人とすけべなことがしたくて、適当な言い訳つけてるだけなんですっ、いろんな人に、パパになってもらってぇっ」
「か、ようやく正体現したかよ! つまりテメェは淫乱ビッチってこったな!」
「はひっ、私は、空は、おちんちん大好きな淫乱ビッチですぅっ」
 屈辱的な自己評価を強要されながらも、彼女は安堵の表情を浮かべていた。これでもう叩かれないだろうと。彼が好きなのは、そういう勝手な期待を裏切ることだ。
「へっ、なるほどな。正直者にはご褒美をやるよ! よかったね!」
「イィあッ!」
 またしても、今度は逆の手で張り手を放つ。双山の両方が、紅く色づいた。彼女はまたも悲鳴を上げる。だがそれは先ほどと比べ、どこか艶やかだ。
「なんだァ? ぶたれてるのに感じてんのか、へ、大した女だな、アァ!?」
「ちがっ、今のは、あ、は、んんっ」
 反論を封じるように、空の乳房を、雄に屈した柔肉を犯す。むにゅ、ぐにゅ、と、そこは柔軟に形を変えながらも、モノを、彼のカラダを確かな弾力で押し返してくる。彼女は完全な雌の声をあげ、その悦びを教授する。
「今まで嘘ついてたよなぁ、嘘をよォ。ぶたれて感じてたくせに違うなんつってよォ。誰にでもこんなことする上にマゾで嘘つきたァ終わってるな、本格的に性根叩き直さねぇとな、これはよォ!」
「あああああああッ!」
 一息にまくしたて、一方的に教育を宣告する。豊かな両峰の超常で桜色に自己主張していた尖りを、彼は思い切りつねりあげ、引っかかった戸棚を引っ張りだすような勢いで引っ張った。空は背をのけぞらせる。その表情は、甘やかながらも歪められた奇妙なものだった。苦痛と快感の両方を受けているのだ。
「おいおい、これは矯正だって言ったよなァ、なのになァに感じてんだよ、おいッ」
「ヒッ、ゥあ、ご、っめんなさ、あアッ、でもおっぱい気持ちいいの、痛いのにぃ」
「ふん、とんでもないマゾだな、オラ、だったらもっと痛くしてやるよ」
ぐいぐいと、手綱を繰るようにして、乳房を上下左右にそれぞれ引く。その間も腰を振り、肉槍で八咫烏を貫く。ベクトルを別とする二種の快感に、彼女はただ身体を跳ねさせ、悲鳴とセットの嬌声を垂れ流すばかりだ。
「はぁ、駄目、パパ、くる、きちゃうの」
「何だ、何がくるんだ。言わんねぇと分かんねぇぞコラ」
「イくっ、胸でイくぅぅうっ」
「はッ! 乳弄られただけでイくのか、さすが淫乱、スケベな身体しやがってよぉ。いいぜェ、イけよ、ついでに俺も射精して、この化けもんみてえな乳、パイズリ専用オナホールに仕立てあげてやるッ」
「あァッ、して、してぇ、わたしのおっぱいパパ専用にしてえぇッ」
 上等だ、と彼は吐き捨てた。もとよりそのつもりだったのだ。それが、相手の同意まで得られたのだから、これはもう何一つはばかることなどあるまい。
「そらッ、イけやァ!」
 渾身の一撃を八咫烏に叩きこむとともに、雄に媚びたような乳房を身体ごともっていくつもりで引っ張る。それがとどめとなった。
「あッ、はァ、ひぃいいぃい――ッ!」
 容赦ない一撃は、期待された役割通り、彼女を絶頂せしめた。空は大きくのけぞり、額に浮かぶまるい汗を弾けさせる。半ば白目をむき、狂ったような悲鳴を撒き散らす。
「出すぞ、射精すぞォ、お、おおおおッ」
 睾丸が収縮し、内にたっぷりと溜められた欲望を吐き出し始める。尿道を通り外へ解き放たれ、乳房の渓谷の外を白く犯し始める――八咫烏までも。
「あ、ァあっ、うあぁあァッ」
 びゅぐ、びゅぐと、乳肉に包まれたモノが脈動し、雄の滾りを噴出するたび、空は痙攣するようにがくがくと震える。肉体だけでなく精神までもが絶頂を迎えており、穢らわしい種に汚されることに悦びを覚えているのだ。
「うおおお、おおおッ、おおおおおゥ」
 一方の彼も彼で、狂犬病にかかった犬のような唸り声を上げながら、最高の肉体を己の思うがままに蹂躙し汚すという愉しみに溺れていた。
 空の肉体は、男を悦ばすためにあるかのような柔肉は、己を陵辱するモノから少しでも多く恵みを受けようとするかのように、彼のペニスにみっちりと絡みつき、白濁を搾り取ってくる。自らの手で扱くときなどとは比べ物にならないほどの子種が出、深い谷の底や、無感情な目玉をどろどろと白に染めていく。
「ふウウウッ、おおおッ、っふゥッ……おお、すっげぇ射精た」
 尋常でなく長い射精も、そのうちに終わる。ひどく満足気な溜息を一つつき、柔肉のなす深い隙間から、彼はようやく這い出した。
「はーァ、立派なもんぶら下げといて使わねぇ手はねェと前々から思ってたが、いざ使ってみると思った以上だったな、どんだけザーメン搾り取る気だったんだっての、こンのパイズリマンコがよぉ」
 べっとりとモノにまとわりついた様々な汁を、もはや彼のものと堕した乳肉に擦りつけて落とす。空は嫌な顔をしなかった――というより、何の反応も示さなかった。激しい精神的絶頂から、一時的に戻って来られなくなっているようだ。
 なんだ、つまんねぇな、と、彼は空の頬をぺし、ぺしと軽く叩く。それでも彼女は起きない。どろどろの乳房を鷲掴み、溜まった白濁を擦り込むように擦り合わせる。ぬる、どろ、とした感触が次第に粘度を増し、にぢゃ、ぬぢといやらしい音をあげる。
「ご開帳っと」
 乳房の隙間を開いてみれば、ねとぉ、と子種が糸を引く。八咫烏は変わらず無機質な目でこちらを見つめていたが、白濁まみれでは不気味さも失せる。
「おら、尿道に残ってんのも吸い出せよ、お前が射精させたんだからよォ」
 舌打ちしながら、ぽってりとした唇に亀頭を押し付ける。自我を喪失しているはずだというのに、雌の本能が奉仕せねばならないとでも感じたか、彼女はモノに口付け、ぢゅ、ぢぢゅ、と音を立てて吸う。
「おぉ……おう、そうそう、それで良いんだっての。分かってんなぁ」
 彼の口調は崩れたままだ――否、これこそが彼の本性なのだ。女を女とも思わないような、身勝手な雄こそが。
「はーァ、射精した射精した。やっぱ自分でセンズリぶっこくのとは違ェなぁ。……おう、もう帰っていいぞ。つーかいつまでもいられると邪魔だからとっとと帰れ」
 欲望を満たせた以上、彼女になんの用もない。省みることもなく事務的に言い放つ。使用後の性処理用の女に、何故親切にしてやる必要があると言わんばかりだ。
「……ね、ぇ、パパ」
「ンだよ」
 再び舌打ちした。いいから黙って帰れよ、という苛立ちを隠そうともしていない。見れば、空は寝転がって、こちらへ脚を広げていた。とろとろと涎を垂れ流す秘貝に指をかけ、体奥まで晒しながら。その様の淫らさときたら、並のものならそれだけで精を放ってもおかしくないほどだ。
 セックスを求めている。それは口に出すまでもないほどに明らかだった。願ってもない好機だった。空との関係は短くないが、その行為だけはついぞ許されていない。それを向こうから求めているのだから、これをチャンスといわずして何というだろう。
 だが、彼は商人だった。商人に求められる条件は、どこまでもがめつくあることだ。常に最小の手間で最大の利益を得られるようにするのが、彼らの仕事なのだ。
 ゆえに、彼女に覆いかぶさり、濡れた穴にモノをねじ込むことを、彼はしなかった。代わりに、内心の達成感を隠しながら、冷たい視線を投げかける。
「何やってんだっての。邪魔だって言ってんだろ、はよ帰れやコラ」
「そんな――」
 帰れ、などとは言うが、本気ではない。聞くまいと分かった上での言葉だった。
 空は瞳にうっすら涙を浮かべていた。彼は取り合わず、それどころか邪険に扱う。
「大体お前、何がしたいワケ? 汚ねぇマンコおっぴろげてよ、目障りだっての」
「それは、その、ぱ、パパと、セックスがしたいなぁ、って」
 何度もペッティングに興じた関係でありながらも、やはりその行為は特別な意味をもつのか、空はやや口ごもりながら答える。そしてその赤裸々な願いを、彼は蹴る。
「はァ? やだね。もう射精すもん射精したし興味ねぇよ。大体、セックスなしってハナシだったろうが。それをお前、なに今更変えようとしてんだよ」
「それは、その、してあげてもいいかなって」
「はああ? してあげてもいいだと? 脳味噌まで乳にもってかれてんのか? 顔と胸がいいだけだろお前、マンコ買う価値なんかねぇよ、気づけやそんくらい」
 実際、今すぐにでもあの穴にねじ込んで気絶するまで犯し抜いた後、たっぷり種をつけてやりたい気分だったのだが――彼はそれを気合でねじ伏せた。半勃ちに戻ったモノが、先ほどの威容を取り戻しそうだ。もう少し後でないと、台無しになる。
「そんな……私いま、すごくつらいのに……」
 空は半ばべそをかいていた。疼く貪欲な肉体を持て余しているのだ。――生物は、性欲には勝てない。彼女とて同じことだ。今なら何だろうが通る。そう判断した彼は、攻めの手を打ちにかかる。
「話はちゃんと聞けって言われてねぇのかよ。買うだけの価値はねぇ、と言ったんだ。タダなら……いや駄目だなそれも。逆にてめぇが俺のチンポ買うなら、考えるが」
「買うっ、パパのおちんちん買うから、野菜のお金あげるから」
 聞くだに惨めな声を上げ、彼女は脱ぎ捨てた服から財布を取り出し彼に渡し、その脚にすがりつく。ひふ、み、と当然のように数え――足りねぇ、と払いのけた。
「うーつーほ、ちゃんよぉ、お前、ザーメンってもんが一体どれだけ貴重か分かって言ってんのか? あァ? 足りるわけねぇだろうがこんな端金でよォ!」
 怒号とともに、ぐしゃぐしゃに握りしめた札を投げつける。お願い、お願いだから、と空は繰り返す。惨めだね、と内心で嘲笑いながら、彼は続ける。
「足りねぇ分は別のもんで払ってもらうぜ」
「別の――八咫烏の力とか」
「要るかバカ。そうだな、てめぇが地霊殿抜けて、俺用の性処理肉便器になるんなら考えてやる」
 彼女の話をただ受け入れても、一度きりのセックスで終わる。それでは勿体ない。どうせなら、いつでも好きなときに犯せるようにしたほうがずっといい。
「言っとくが、一切容赦ナシだ。二十四時間三百六十五日、俺がヤらせろっつったら股開いてひたすらハメられる仕事だ。人前だろうがなんだろうがな。福利厚生なんざねぇし、辞職なんてさせねぇぞ、死ぬまで休まず働けや」
 それは、たかが一時の身体の疼きを鎮める条件としては、あまりに不釣り合いな、足元を見た要求だ。彼自身それは分かっている。それでも提案したのは、彼女に断る道がないと知っていたからだ。性欲はときに、損得を超越する。乾きを抱えた者からすれば、それはふざけた代価などでなく、絶対に受けるべき魅力的な提案なのだ。
「なる、なります」
「は? お前本気かよ。俺は断らせるつもりでふっかけてるんだぜ?」
「なる、なるの、地霊殿出てパパの肉便器になるから、だからおちんちん……」
 口端が歪むのを、手で押さえて隠す。濡れ手に粟とはこのことだ。空のような娘を、労せずして手に入れられたのだから。ちょろい。ちょろすぎる。
「へ、主人捨ててチンポ取んのかよ。大層なこって。じゃァほら、誓いのキスだ」
「はい……」
 取り返しのつかない行動をとるべく、空は彼に口付けようとする――彼は思い切りビンタを食らわせた。
「何バカなことやってんだバカ。主人と接吻? 百年早ぇよ。大体お前さっきチンポ咥えたろうが。……覚えとけ、肉便器がキスすんのは、いつだってここなんだよ」
 彼は己のモノを指さした。先ほど散々吐精し、半勃ちになったモノを。
「おちんちんに……」
「バーカ、チンポだチンポ。カスが、ものの言い方もなってねぇ。『前の』主人はどういう教育してたんだよ、ったくよ。そら、チンポだ、言ってみろ、チ・ン・ポ」
「ち、ちんぽ、おちんぽぉ」
 いいからとっととしゃぶれっての、と吐き捨てる。空は彼のもとに跪き、あんぐりと口を開く。そして、肉便器としてのファーストキスを、彼のペニスに捧げた。
「んもっ、ぢちゅ、ぢゅる、えるぅ」
 今までの自分から生まれ変わったのだという自覚が芽生えたか、口淫は先ほどよりはるかに熱心なものになっていた。唾液をまぶし、口壁で擦り、舌を絡め付け、さらには睾丸を指先で優しく転がしてくる。空の胸を見るも無残に汚すほど射精したにも関わらず、ペニスはすぐ、先ほど以上の立派な姿を取り戻す。
「あー、ふん。まぁまぁだな」
 彼は自らモノを引き抜く。内心、舌を巻いていた。危ないところだった。もし先に射精していなければ、すぐ果ててしまっていたことだろう。それはあまりに情けない。
「よし便器、さっきみたいに壁に手ぇついてケツ突き出して、ついでに指でマンコをおっぴろげとけ。とっととしろよ」
「はいっ」
 ペニスと別れさせられ、幾分か寂しげにしていた彼女は、その一言に瞳を輝かせた。いそいそと立ち上がり、指示された通りの格好になる。淫唇は期待にぱくぱくと開閉し、熱くとろみを帯びた本気の汁を涎のように零している。
 貫かれる瞬間を待っていたのだろう、空はそのままじっとしていた。彼はその尻に、今日何度目かの張り手を繰り出した。
「いァ!」
「ボケ。まだ肉便器ってもんを理解してねぇのかカス。主人に気持ちよぉく射精していただくのがてめぇの仕事だろうが。リップサービスくらいできねぇのか、ア?」
「あ、ご、ごめんなさい」
「バカみてぇに謝ってねぇで、とっととやれ」
「ぱ、パパの立派なおチンポ、私のお便所マンコに突っ込んで、ズボズボして、大事なザーメン、好きなだけびゅっびゅってしてください」
 彼は下顎を撫でる。仕込みのないわりに、凝った言葉を吐くものだ。おそらく雌というものは少なからず便器としての素養を生まれながらにして持っているのだろう。もう一発二発ビンタしてやるつもりだったのだが、矛先が失われた。良いじゃねぇか、と呟きながら、いきり立つモノを、淫らに蠢く膣口に押し当てる。
「肉便器ってのは基本ゴミだ。そん中でも中出しされたことのない肉便器なんてのは最低も最低、存在してることを全世界に謝罪すべきゴミ以下のもんで、死んだほうがいい。で、てめぇは肉便器になってから中出し未経験、つまりゴミ以下だ、死ね」
「そんな――」
「が、今からこの俺が中出しする。よってお前は死ぬ必要なし! 言ってみれば俺はお前の所有者兼命の恩人ってわけだな」
「ありがとうございます」
 声は本気のものだ。根がひどく素直な分、こういうところの教育は楽なようだ。
「感謝なんか要らねぇから、代わりにちったあ締めろよゴミ!」
「あッ、はァあアアアア!」
 不意をついて一気に貫く。地底中に聞こえるほどの声が響き渡る。待ち望んだモノの悦びを、彼女は全身で表していた。
 一方の彼も、腹の底から呻きを零した。バカだのゴミだのと散々罵ったが、空の膣はひどく具合が良い。膣肉はふわりと、しかしこれ以上なくしっかりと締めつけ、襞はカリ首や肉幹をぬるぬると愛撫してくる。魔性すら秘めているような、まさに名器だ。これほどのものを彼は知らない。じっとしていても果ててしまいそうだ。
 彼女は、便器という肩書きにはそぐわないが、鑑賞する楽しみを所有者に与える。なにせこの顔つき、体つきだ。地底の太陽の如き可愛らしさ、それと裏腹のたわわな乳房、豊かな尻は、丸一日眺めていても飽きない。とはいえ、ここまでは彼も知っていた。そしてそれに加え、実用性も保証された。これだけの穴なのだ。少し仕込めば、そこらの娼婦などとは比べ物にならないほどに育つだろう。原石とは彼女のことだ。
「便器になるために生まれたようなカラダだな、おいッ」
「はひ、わたしはおべんじょになってお精子を吐き出してもらうために生まれました、あっ、ひぃ、アァはっ」
 激しい抽送を受けながら、空は喚く。真偽など問題ではない。主人の言葉こそが、彼女にとっての真実になるのだから。
「へ、堕ちちまったらタガが外れたみてぇだな、よぉし、便器になるために生まれたてめぇを、今後たっぷり躾けてやる、悦べやァッ」
「あはァァ!」
 犯される悦びに踊り狂う女穴をぬごぬごと突きながら、尻をパァンと張る。上がるのは悲鳴でなく嬌声だ。反応に味をしめ、二発、三発と続ける。たっぷりとした尻はそのたびに小さく波打ち、紅く染まって彼の目を楽しませる。
「あァそういえば、お前さっき俺がケツ穴触ったとき嫌がったな?」
「んッ、ひぃ、もうしわけ、ありませッ」
「申し訳ねぇで済むかァ! 主人に歯向かう道具がどこにいるってんだ、アァ!?」
「ァあああッ!」
 突くたびに奔放に揺れていた左乳を、握り潰すように揉みしだく。あのやりとりの時点で彼女はまだただの地獄鴉だったわけで、彼の論はいささか理不尽だ。しかし、空は反論しない。主人に口答えするなど言語道断である。
「いいか、お前の全部は俺のもんなんだよ、ケツ穴もな。そうだ、せっかくだから、今から仕込んでやるとするかァッ」
 言いながら、ペニスを勢い良く引きぬいた。ぐぽっ、と、空気混ざりの間抜けな音が響く。空が声をあげる暇も与えず、亀頭を肛門に押し付け、一息に腰を叩きつける。
「ッ――いいい゛ぃ゛ぃ゛い゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!」
「うるせッ」
 あがったそれは悲鳴ですらなく、絶叫だった。思わず顔をしかめるほどの音量だ。事情を知らないものなら、人殺しでもあったかと思うことだろう。
「うるせえな、これでも被って黙ってろや」
「あァ゛、う――もご」
 そこらに転がっていた、彼女の持参した手提げを被せる。多少ましになった。そこまでしておいて、彼は空が叫ぶ原因となったモノを引き抜くことはしなかった。
 空の腸内は狭く、みち、ぎちと悲鳴をあげていた。肛門での経験がないのだろう。妖怪の頑丈な肉体でなければ、とっくに裂けていたはずだ。限界なのは明らかだった。
「おーッ、もぐ、ごぉ」
「へっへ、せいぜい頑張れよォ、頑張ってケツマンコ締めてりゃ、早く終わるかもな、けけけけ!」
 袋の内からもごもごと呻く声が聞こえるが、無視して抽送を始める。強烈な抵抗があった。まぶされていた愛液がローション代わりになっているとはいえ、一方通行の場所へいきなり異物を逆走する形でねじ込むこと自体が無茶だ。
「おっ、いいじゃねぇか、マンコとはまた違って、みっちりキッツキツでよォ」
 とはいえ、そんなことは彼女の都合であって、彼の気にすることではない。ぬご、ぬごと、腸内の蠕動を楽しむようにピストンする。
「おっ、おゥ、ウァ、ああぁア」
「袋かぶせたのは正解だったな。静かで。あんまアンアン喘がれてもなんか萎えるし。おらッ、ケツマンコの処女ッ、喪くした感想はッ、どうだよッ、言ってみろ」
「もごっ、ぐ、もぐぉおおッ」
「おっと、喋れねぇんだよな、へへへ! なら好き放題ヤらせてもらうぜ」
 ばつん、ばつんと腰を叩きつけながら、彼は下衆に笑い、尻肉をリズミカルに叩く。空は何事か呻いているようだったが、無視する。
 彼女の背徳の穴はぬめぬめとモノに絡みついてきていた。ただしそれは、雌穴の襞が雄を求めるのとは違い、己に入り込んできたものを異物と認識し、追い出すためのものだ。――彼にとってその違いは、官能を煽り立てるスパイスにしかならなかった。己のモノが小さなおちょぼ口にぐぷぐぽと出入りするのを眺め、彼は優越に浸る。
「オラァ!」
「ンおぉ!」
 限界ぎりぎりまで引き抜いておいてから、ずどん、と突き刺す。彼女は背を反らし、くぐもった声を零した――先ほどまでとは明確に質の違う声を。
「へ、軽くイッたみたいだな。人生初のケツイキはどうだよ、アァ?」
「はぇ……はひ、あひゅ、へぁ……」
 妖怪は頑丈で、苦痛への耐性も高い。彼女の身体は早くも肛虐を受け入れ、そこに快楽を見出しているようだった。先ほどまでは外へ外へ追いだそうと蠢いていた腸壁が、今や中へ中へ取り込もうとするかのように蠕動している。
 空にかぶせた袋を、彼は取り払う。そして顔をしかめた。痛みと快楽、そして袋を被っていたことによる酸素不足を同時に押し付けられたためか、彼女の瞳はあらぬ方を向き、目尻は涙、口端は涎を零していた。言葉にならない声が漏れている。
「あらら、ぶっ壊れてやがる。こんな不細工な面は見る価値ねぇな、萎えちまう」
 あくまで己の都合だけ考えた言葉を吐いて、彼は再び袋を被せる。空は抵抗しない。
「さぁて、ケツもマンコにしてやったんだ。今度は両穴穿り返してやらァッ」
 腰を引き、肉槍を引き抜く。ぐぽッ、と、菊穴はペニスと別れたくないとでもいうかのように絡みつき、卑猥な音を立てる。そして、腸液がべっとりと絡みつく汚れたモノを、彼女の聖域に再び突き立てる。
「おおッ、すげェ締まる。へへ、ケツ穴開発するとマンコの締りも良くなるらしいが、ありゃマジだってのが証明されたな。いやァこりゃいいな、けけけけ」
 きゅうきゅうと絡みつく肉襞をめくり返しながら、乳房を揉みしだく。ぴんと尖る木苺のようなそれを、親指と人差指で挟み、ぐにぐにと摘んでは時折弾く。我が物顔とはこのことだ――事実、それは彼のものだった。今の空は彼の所有物、その双丘も当然彼のものだ。
「へへ、両穴イイ感じじゃねぇか。おいどうだ? 交互にハメられる気分はよォ」
「んォッ、ぉ、うッ、んんッ」
 突いては引き抜き、挿れては突き、という具合に、交互に両穴を抉る。そのたび空は身を震わせ、両穴を犯される快楽に狂う。獣じみた呻きが、袋の内から響いた。
「そらッ、ケツ、マンコ、ケツ、マンコ、ケツと見せかけてマンコっとォ」
「んおぉおッ!」
 同じ責めばかりではマンネリを招く。マンネリを招けばつまらなくなって飽きる。そうならないための交互の抽送だが、それも同じリズム・同じパターンで行っては、結局同じことになってしまう。故に彼はリズムを変え、フェイントを織り交ぜ、多様な責めを加える。その全てが彼女に官能を与え、狂女のようなよがり声をあげさせる。
「ォッ、ア、もご」
 彼女の身体が崩れ落ちる。度重なる快楽に膝が耐え切れなくなり、脱力したのだ。彼はソレを、腰を抱えて止めた。
「オイ何してんだよ。そりゃ便器にゃマンコとケツと乳あたりがありゃ足りるけどよ、支える土台がサボってちゃ話になんねえだろが、聞いてっかコラ甘えんなコラ」
 適度に乗った腹肉を抓り上げながら言うが、空は反応しなかった。再び袋を外す。どうやらのびてしまっているようだった。あれだけの目に遭わせれば当然だろうが、彼は反省することもなく舌打ちする。
「ンだよ根性ねぇな、ちょっとハメてやっただけでこれかよ。ふざけんなよ、肉便器のくせによ。――ちッ、しょうがねぇ、『気付け』食らわせてやるかァ」
 雌穴をずぶずぶと犯しながらも、そこらを転がる野菜を彼は品定めする。――アレぐらいで許してやろう。足で手繰り寄せたのは、一粒一粒がしっかりとした、立派なトウモロコシだった。
「おい、お・き・ろ・やッ!」
 拾い上げたソレを、菊穴へ押し当てる。――そして、強引に挿入した。
「いいぃァあああッ!?」
 零れたのは悲鳴だった。身を割り開かれる痛みが、彼女を強制的に目覚めさせた。トウモロコシは半ばほどまでねじ込まれていた。ただでさえ太く長大な彼のものよりさらに大きいものが、先ほどまで処女だった門へ這入り込んでいる――無茶どころの話ですらなかった。彼女の肉体を破壊するためにしているのだと考えたほうが自然なほどの仕打ちだ。
「ようやくお目覚めかよォ。ったく、何居眠りぶっこいてやがんだっての。さっき俺言ったよな、肉便器の仕事は二十四時間三百六十五日だってよォ、あぁ? テメェに休みなんざあるわけねぇだろうがコラ、分かってんのかコラァ!」
「うぁ、アアッ! ひ、ィッ、ああはァァアッ!」
 湧き上がる理不尽な怒りに任せ、彼はタックルしているのかというほどの勢いで、腰を振りたくる。大業物たる槍の穂先で、子宮口をガツンガツンと突いていく。手でトウモロコシを鷲掴み、菊門があげるぎちぎちという悲鳴も無視して抽送する。
「ハッ、二穴同時のほうが締まりがいいじゃねぇか、ド淫乱が。こんなもんケツ穴にぶっこまれるのがイイってのか? ならもっとやってやんよ!」
 抽送のたび、菊門に潜り込んだ太すぎるほどのモノの存在が感じられ、悪くない。調子に乗った彼は、どんどんとピストンを速く、荒々しいものへ切り替えていく。
 ぬごぢゅぶぼぢゅぐぼぬぶと、あらゆる音が、被虐の場所と化した彼女の二穴から響く。それぞれの快楽が互いに影響しあっているのか、突けば突くほど、犯せば犯すほど、彼女の体内はどんどんと異物を抱きしめるようになっていく。
「オラオラオラッ、子宮の形も変えてやろうかッ」
「あひ、あぁあひぇえあ」
 彼女の雌穴では彼のモノを収めきるには到底足らず、降りてきたポルチオに亀頭ががんッ、がんッ、とぶつけられている。子をなす聖域が駄目になってもおかしくない行為を、彼は平然と行う。肉便器の正しい使い方は一つ、自分の欲望が最優先、だ。綺麗に使いましょう、大事に使いましょうなどという決まりは、どこにもない。
「ォォおおァ、おほ、ッ、おぅッ、おァ、ほぉおッ」
 彼女の表情に、平素の可愛らしさはどこにもない。口をだらしなく開けて舌を突き出し、下品な喘ぎ声を撒き散らして快楽に狂う様を、普段の彼女を知るものが見たとして、霊烏路空であるとすぐには分からないだろう。
「汚ェ面しやがって、グチャグチャじゃねぇか、そんなに俺のチンポがいいか!」
「イイッ、チンポいいっ、へぁ、おちんぽぉッ、いいのぉおッ」
「そうかよ、それならイき死ぬまでハメ殺してやらァ! オラ死ねッ、死ねッ!」
 狂ったような言葉に嗜虐を煽られ、彼はこれまで以上に抽送を早めていく。彼女の肉畑を耕し、穿り返し、許容範囲を大幅に超えた快楽信号を叩きつけていく。
 陰唇も菊門もそれぞれを犯すものを受け入れ、ぐぼ、ぬぼ、と猥褻な音をたてる。十分もない間に、両穴は子を成す器官・排泄のための器官から、男の性処理のための道具へと完全に成り下がっていた。
「アァ、イくッ、イくぅうううッ」
「上等だとっととイけやコラ、生まれて初めての両穴アクメ迎えろッ、俺も射精すぞ、便器の中にぶちまけてやる、嬉しいよなオイ、本来の『使い方』してもらえてよォ」
「はいぃいッ、おザーメン排泄してもらえるの幸せですゥゥッ」
「ケッ、だが孕むんじゃねぇぞ、便器にガキなんざ要らねぇんだよ、孕んだら捨てッからな、いいかッ」
「はひ、ァひ、孕みません、私の子宮はザーメンタンクであってぇっ、子供作るための場所じゃないのでぇ、絶対ぜったい孕みませぇぇんんんっ」
 喚き散らしながら、空は猿のように腰を振りたくる。彼はそれこそ猿のように紅く染まった尻をまたばしィンばしィンと叩きながら、彼女にとどめをさしにいく。
「オラッ、イけや――ッ、おおおぉおおおおおおッ!」
「あへ、くる、くるぅぅうッ、ひぃああああアアア――ッ!」
 腰を突き出し、モノとトウモロコシとをそれぞれの穴の奥の奥にまで突き入れる。さらに抱えた彼女の腰をぐいと引き寄せる。互い違いのベクトルが組み合わさることで刺突の威力は最大にまで高まる。それが彼と彼女との両方を達せしめた。
 先ほどの激しすぎるほどの射精にも関わらずぱんぱんに膨れていた睾丸から、再び白濁が放たれていく。今度は空の、女として、そして便器として欠かせない場所へ。聖域の入口にぴっちりと押し付けられた鈴口からびゅるびゅると放たれたスペルマが、小さな室をどろどろと埋め尽くしていく。無数の子種が子宮を泳ぎ、孕ませるべき卵を探して子宮頚管を逆流していく。だが、それは無駄な行為だ。霊烏路空は女である以前に便器である。便器の子宮とは男を悦ばすためのものであって、子を宿すためのものではない。したがって、どれだけ子種が必死になろうと、まったく無意味なのだ。
「おおッ、いいぞォッ、もっとちんこからザーメン吸い出せエェッ」
 膣肉は忠実に仕事をこなす。己を刺し貫く雄々しき槍の脈動に被虐の悦びを覚え、モノを歓待し、搾り取るように蠕動する。
「あァ、へぁッ、ああひ、いぃ、あ、はぁぁぁぁッ」
 空はただひたすらに、がくがくと痙攣していた。目からは涙、口からは涎、鼻からも汁を零し、全身汗や汁にまみれながら、致死量にも等しいほどの快楽に狂っていた。淫裂はぶしッ、ぶしィと断続的に濃厚な雌汁を噴射して彼の腹から脚、床を汚す。
「ぬぅうううッ、おぉッ、うううううッ」 
 精液どころか、体内の水分全てを吸いだされているかのようだった。空同様、彼もまた快楽の大波に翻弄されていたのだ。ぐり、ぐり、と、ぷりんと丸い空の尻肉に腰を押し付け、睾丸の中に溜められた精虫を全て吐き出さんとする。
「ッ……はーァ、射精た射精た」
「あぁ、ひぁあッ、へ……あぁ……」
 長い長い射精が終わる。それに伴い、空の痙攣も治まる。満足気な溜息を吐くと、役目を終えて萎えたモノを、彼は手早く引き抜いた。空の腰を解放する。もはや自立することすらかなわず、彼女は勢い良く床に崩れ落ちた。
「ああ、どうりで重てェわけだよ、全体重預けてきてやがったな。根性なしがよォ」
 転がる汗まみれの豊満な肉体を足蹴にする。空は何の反応も示さない。瞳は虚ろで焦点を結ばず、なにも映してはいなかった。肩が小さく上下しているあたり死んではいないのだろうが、今日はもう使い物にならないだろう。苛立ちまぎれに舌打ちする。
「あ? ……おいおい、何垂れ流してんだよ、折角射精してやったモンをよォ」
 放り出された両脚を無造作に広げ、その間の秘められるべき場所を無遠慮に見る。嫌というほど吐き出された子種が、どろどろと溢れ落ちている。
「オイ、聞いてんのか、あ?」
「ッ、あ、……う、ぁ」
 淫蜜や汚汁にまみれ白く輝くくろぐろとした陰毛を思い切り引っ張る。反応は薄い。菊穴に潜り込んだままで、蠕動に合わせて小さく動いているトウモロコシを弄くる。やはり反応は薄い。どうも完全に駄目なようだった。
「あーあー、駄目だこりゃ。チッ、便器としては悪かねぇが、使い捨てなんじゃなぁ。鍛えねぇと使えねぇわこりゃ。……おう、とりあえず栓しといてやるよ」
「アッ」
 そこらに転がっていた人参を、ぐぱ、ぐぱ、と収縮する膣肉にねじ込んで蓋にする。空は小さく肩を震わせたが、それはあくまで生理的反応であって、意識を取り戻したというわけではなかった。
「ふん。これでいいだろ。……今日はこれぐらいで勘弁しといてやるが、明日からは覚悟しとけよ、泣こうが喚こうが気絶しようが、その駄目マンコとクソケツマンコがぶっ壊れるまでチンポ突っ込みまくってやるからな」
 虚ろな顔に唾を吐きかけながら、彼は人を人とも思わないような言葉を投げかける。気を失っているはずの彼女の口は――小さく、笑みを形作った。
 
C87で頒布予定のR-18短編小説集、「ファック・ファック・ファック」より、書きおろしの一編でした。全体では350P、1500円を予定しています。
乳の谷間に溜まる汗が好きです。あと女の子に袋かぶせつつバックからハメるのも好きです。
ともあれ12/29はソ-25a「わめしば」で僕と握手! あわよくばセックス! あわよくばセックス!
喚く狂人
http://wamekuaeguononoku.wordpress.com
コメント




1.性欲を持て余す程度の能力削除
毎回エロすぎて最後まで持たないんですよ
2.性欲を持て余す程度の能力削除
パイズリで我慢できませんでした……喚く狂人先生のSSは何度読んでも楽しめます。ごちそうさまです……