真・東方夜伽話

いつかのメリークリスマス

2014/04/25 21:14:21
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いつかのメリークリスマス

野田文七

メリーと蓮子がホテルでいちゃいちゃするのをメリーの独白形式で語ります。

 んむっ……ちゅるっ、じゅっ、んちゅぅ……ちゅ、ぶじゅるっ、ぷはっ……はっ、んくっ、ふぅっ、ふぅ、ふぅンっ……じゅう、じゅちゅっ、はむっ、えるっ、れりゅぅ、はむ、フむっ、ふハっ……アッ……ごめん、蓮子、なんかつい、我慢できなくて……どうしてだろう、寒いから、かしらね、ほら外、今日はずいぶん寒かったから……あ、なんか汗ばんできちゃった、ここ、ちょっと空調効きすぎかな、ほら、触ってよ、手のひら、こんなに汗で濡れちゃってる……んふ……んぷっ、くちゅ、チュ……あ、エレベーター、ついちゃったみたいね。
 あら、おかしいわね、これドアがひらかない……ああ、なんだ、カード入れる方向が逆だったの、でもこれ、オートロックだからうっかり外にも出られないわね……うわ、広い、これほんと広いわね、ちょっとダイブしてみていいかしら……わふっ、わぁふかふか、いつまでもこうして転がっていたい……もう、わかっているわよ、夜は長いし、ね、ハンガーどこ? あ、ありがと……ンムゥ……ちゅぱっ、ふふ……夜は長いし、ね、少しずつ……へぇ、バスローブだけでもこんなに種類があるの、ほんといい部屋とったわね。とりあえずハンガーにコートかけましょうか。
 見て、コーヒーも紅茶も豊富よ……え、まあ、そりゃ瓶とパックだからどうせインスタントだろうけど、雰囲気出てるじゃないの、どうせ本物の味なんてわかりっこないし……ほら、蓮子も嗅いでご覧、いい匂いよ、とりあえずお湯わかしましょうよ、今キスしてわかったけどやっぱり肌、冷えているわ、今日はほんとう、寒かったもの……ほら、手だって……ああ、ひとの手って温かいね……もっと近づいてよ……あ、わ、わ、ちょっとバランス……あだっ、うわ、ちょっと湯沸かし器、倒れなかった? コップも大丈夫ね、なんか今ガシャンって音がしたから……そ、そうね、これはちょっと体勢に無理があるわね、なんだかダウンしつつ敵を引っ張り込んで、着地の衝撃で蹴りあげる格闘マンガみたいな構図になっているわ、だいたいベッドもソファーもあるのにこんな壁の隅っこの絨毯で何やってんのって感じだし。
 それにしてもテレビ大きいわねぇ、リモコンどれかしら、あ、これね、いつも空調のリモコンと区別つかなくなるのよね、え、そんなことない? そうかしら……わあ、これネットにもつながるわ、なんか見てみる? そりゃ、端末見れば一緒だけど、せっかくこんな画面大きいし……あ、でもコンテンツが死んでるわね、完全に旬を過ぎたものばかり……普通にアダルトにする? けど変にレベル低かったらかえって気分が盛り下がる気がするわ。
 なに、さっきからずっと服つかんで。お湯、もうすぐ沸くんだけど。
 もうっ。

 ふう。
 ん。

 ほぅ……

 お湯……沸かしなおしね。途中、ピーピー言っていたような気もするけど……頭から抜けちゃうわね。他のことが何も考えられなくなる。よっ……と、わ、足に、力が……とと。
 夜景、綺麗ねぇ……そこそこ高い部屋にはしたつもりだったけど、それにしても期待以上だわ。まるで観光名所の夜景みたい。蓮子もこっち来て、見なさいよ。なにふにゃぁってなっているのよ。もう寝るの? 夜はまだ長いんでしょう。あ、もうお湯沸いたわ。ほら、落ち着いてお茶飲みましょう。喉渇いたでしょう。紅茶でいい? 砂糖とミルク入れとくわね。はい、けっこう熱いわ。口移しはナシよ。口全体が悲惨な火傷をしてしまうから。
 お風呂、入れてくるわね。
 蓮子、ここ、浴室もすごいわよ。広いし、声もよく響くし、床も天井もすごく豪華。どうせ紛い物とか言わないの。お茶、飲んだ? じゃあ入りましょう。もう、なによ。はい、じゃあ手を出して。よいしょ。立てる? どうしたの、今日は最初から飛ばしていたみたいだけど。最近なにか苛々したことでもあったの。え……ふふ、もう、なによ。うれしいこと言ってくれるわね。なにも出ないわ。でもありがと。
 ふぅ。湯船広いわね。ゆっくり足を伸ばせる。贅沢って素敵。蓮子、そんな念入りに洗わなくてもいいんじゃないの。早くこっち入りなさいよ。どうせまた洗わなきゃいけなくなるかもよ。え、なに? ああ、入浴剤ね、それ。ずいぶんおしゃれな瓶に入っているから何事かと思ったわ。ええ、かけてかけて。ああ、染み渡る…… 部屋に入ったとき思ったけど、空調がよく効いていて、やっぱり乾燥するわね。ベッドから出たらすぐに肌の感触がさらさらになったわ。その分、お風呂が気持ちいいんだけど。あ、入る? うん、じゃあ、差し向かいで。よっこいしょ。ささ、どうぞどうぞ。んふふー、いいわね。こういう贅沢できる夜があるから、人間は生きていくのだわ。素敵な世界になったね。こんなの、王侯貴族の生活よ。え? いいじゃないの、どれだけオーバーに言ったってバチが当たるわけじゃなし。
 明日、何時までいられるんだっけ。あ、十三時までのやつにしてるのね。昼過ぎてもいていいっていうのはいいわね。やっぱり王侯貴族よ。それまでたっぷりのんびりイチャイチャするとしますか。
 ええっ、ここで? もうっ……
 んむぅ……ん。
 わ、とと、ぶはっ。
 す、滑った。
 湯船が広いと、滑るわね。ええ、じゃあ気を取り直して。

 アッ……

 あぁ、頭がジンジンする。完全に湯あたりしたわね、これ。ねえ蓮子、ぐったりしているけど大丈夫? ああ、お湯出しっぱなしだったわ。そりゃ余計に熱いはずよ。ちょっと……どいて、蛇口しめるから。ああ、しめるより、水入れてぬるくした方がいいかしら、蓮子どう思う。蓮子? え、ああ、どうでもいい? もう上がる? そうね、いつまでも湯船に浸かっていてもね。さっきから心臓バクバク言っているもの。ここで倒れて救急車呼ばれたらもう立派な笑い話だわ。立派過ぎる。涙が出るほどに。
 よっ……と、あ、立ちくらみ。あなたも? そうね。ああ、外が涼しい。はーいバスタオル。んふふ、なに、拭きっこ?
 ン……ちゅぅ。
 蓮子やわらかい……
 ああ、いつまでもこんなしていたら風邪ひくわ。体拭きましょう。続きはまだいくらでもできるし。さっそくバスローブの出番よ。わ、これあなたも着てご覧、蓮子。すごく肌触りがいい。そう、これも王侯貴族。一度ご飯とって休憩する? 何かルームサービス頼もうっか。

 ええ、はい、シチリア風パスタと親子丼、あとシーザーサラダで、はい、ブザーが鳴ったらドアを、はい、わかりました。お願いしまーす。
 シチリア風ってなにかしらね。どうしたの蓮子、ソファ動かして窓なんか見て……って、わあ……
 すご……フルスクリーンにできるのね。すごい、壁一面……夜景。これで雪が降っていれば嘘くさいくらいおあつらえ向きなイブだけど。ううん、これもとても素敵。
 はぁい。どうしたのよ、おいで、だなんて急に甘ったるくなって。はい、おいでしますよ、おいでします。横になるわね。あなたの膝、いい? うん。ふふっ。うん。もっと髪、撫でて。
 あぁ……なんだか、時間がどっか行ってしまいそうだわ。
 このまま、流れて、擦り切れて、ずぅっとこのまま。
 もしそうだったら、素敵なのにな。
 時間は経ってもいいのよ、いいけど、変わったら駄目なの。いくら時間が流れても、あなたのこの手、指、この爪、このあたたかさ、これが変わったら、いやなの、変わらないまま、時間だけが過ぎていく……すごく甘い想像。私にとってはね。
 あら、ブザー。もう? 早いわね。残念、時間は過ぎてしまうわ。けれど、ちょうどお腹もすいてきたわ。
「いいわメリー、立たなくて。私がとってくるから、そのままソファに寝転がっていなさい。のんびり食べて、それからまたゆっくりイチャイチャしましょ。夜は長いから」
 はぁい。
延々と独白をやるっていうのを一度やってみたかったので、やってみました。
独白という演出上の都合もあり、今回、具体描写はあえて省いています。
物足りないと感じられるか、余韻があると感じられるかは
読者諸氏の判断にご一任します。
「これはこれでなかなか……」とでも思っていただければ幸いです。
野田文七
コメント




1.ASA削除
なかなかええですな
文章がもう少し短めだと読み易いかと思います これはこれで良いですが
2.性欲を持て余す程度の能力削除
この生々しさ、秘封ならではですね
これはこれでなかなか……