真・東方夜伽話

砂糖菓子と暗い洞窟の明るい網

2014/02/09 15:01:37
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砂糖菓子と暗い洞窟の明るい網

オルテガ

オリキャラ男×東方キャラにて苦手な方は注意!

注意)男のオリキャラと東方キャラがネチョい事になる話です。苦手な方は引き返した方がいいかもしれません。
   なお本作は砂糖菓子シリーズの続き物です。細かい事を気にしなければ、前作までを未読でも問題ないと思われます。












 ある休日、俺は店を休んで食材を仕入れるべく森近さんの営む雑貨屋である香霖堂へと足を運んでいた。森近さんは人里から離れた農園の主と知り合いらしく、頼んでおけば様々な材料を安値で仕入れてくれるので非常に助かっている。

「こんにちは森近さん、頼んでおいたものは仕入れ終わってますか?」

「やあ、待っていたよ。砂糖を一袋とバターを一瓶だね。少し重いから気をつけるといい」

「いつも本当に助かります。特に新鮮なバターはなかなか手に入らないので、ありがたいです」

 俺は森近さんに代金を手渡して、砂糖の入った袋とバターの入った瓶をリュックサックに詰め込んでいく。店の隅では、いつも本を読んでいる小柄な可愛らしい少女が今日も座り込んでいる。独特な朱鷺色の羽を見るに妖怪なんだろうけれど、森近さんとはどういう関係なのだろうか。と、思っていると森近さんの声が響いて俺は我に返る。

「今日はお店は休みかい?」

「ええ、何しろ一人でやっている店ですから、仕入れの時は大概休みにしています。今日は天気もいいし、まだ午前中で時間もたっぷりあるので、少し遠回りでもして帰ろうと思ってるんですよ」

「遠回りするなら、少しばかり面白い所があるよ。ここから西の方角に無縁塚があるのは知っているだろうけれど、実はあそこには外の世界から流れ着く変わった物品がよく転がっているんだ。この店にもそうした物が多少は置いてあってね。これだけ天気の良い日なら、人食い妖怪が出て来る事もないだろうし、暇つぶしには持って来いだろうね」

 無縁塚というと、確か以前地底から帰って来た時にお空ちゃんに抱えられて出て来て、その後情事に及んだ小屋からすぐ近くだったはずなので、方角はわかる。外の世界の品物というのも面白そうだし、ちょっと散歩してみるのも悪くないように思われた。

「それでは折角なので、少し立ち寄ってみる事にしますよ。ありがとうございます」

「ふふっ、本当に珍しそうなものは僕の店に置きたいから、見逃してもらえるとありがたいね」

「ええ、覚えておきますよ。それでは失礼します」

 俺は森近さんに軽く礼をして、それから本を読んでいる少女にも軽く会釈をしてから店の外へと出て行った。少女は本から一瞬だけ目を離して、俺に小さく頭を下げてからまたすぐ本の世界へと没頭していく。ちょっと人見知りのようだけれど、何度か香霖堂を訪れるうちに少しずつ慣れてくれているような感じがする。俺の店にもあんな可愛い子が居つかないかなあ‥‥などと馬鹿な事を考えつつ、俺は無縁塚に向かって歩を進めはじめた。

 香霖堂から歩くことおよそ二十分、以前お空ちゃんと休憩した小屋の横を通りすぎるとごつごつした岩で囲まれた風穴が荒れた道の先に見えて来る。地底から帰って来た時はあそこを抜けて来たことをよく覚えている。そして岩の向こうに見える、申し訳程度の木の柵で囲まれた広い荒地が無縁塚。枯れ木や粗末な墓石、それにゴミやガラクタがぽつぽつと点在しているそこは、とても価値のあるものが落ちているようには見えなかった。

「まあ、せっかくだし少し散歩してみるか‥‥」

 どうにも不気味な雰囲気が漂うそこは、爽やかな休日の散歩には似つかわしくないように思われたが、俺はとにかく無縁塚の内側へと足を踏み入れて歩きはじめた。

◇◇◇

 何か珍しいものは無いかと歩き回ること数十分。なるほど確かにガラクタの中に幻想郷ではあまり見かけない、用途のよくわからない物がちらほらと見つかった。が、結局持ち帰っても使えそうなものは何一つ無かったので、特に何を拾うでもなく俺は無縁塚を後にした。

「ふぅ‥‥ちょっと座っていくかな」

 ちょうど風穴を囲う岩が座りやすそうだったので、俺はそこに腰を下ろして一息ついた。それにしても、無縁塚に落ちていた用途不明のガラクタの中には、何故か既視感を覚えるものがいくつかあった。以前も何度か、こうした違和感に襲われる事があったような気がする。何かを思い出そうとすると、記憶が硬い壁に阻まれたかのようにつっかえてしまう感覚。
 そうして必死に記憶を掘り起こそうと一人考えに耽っていたからだろうか。俺は横からそろそろと近付いて来るその人影に、全く気付く事ができなかった。

「うらめしやーっ! おどろけーっ!」

「う、うわっ!」

 突如大声とともに俺に目の前に可愛らしい小柄な少女が現れて、俺は驚いて体をのけぞらせてしまう。その勢いで、突然ガラガラと音を立てて俺が寄りかかっていた岩場が崩れ、俺は後ろざまに身体をよろめかせてしまう。

「やった! ねぇびっくりし‥‥」

 無邪気そうに笑みを浮かべていたその少女は、突如青ざめた表情を浮かべる。俺はバランスを崩してどこか掴む場所を探しもがくが、丸い岩を掴めるはずもなく俺の体は風穴の縦穴へと落下をはじめてしまう。少女は慌てて俺に向けて手を伸ばし、俺も最後のあがきで手を伸ばしてそれを掴もうとするが、間に合わず俺の手は虚空を掴む。

「え、ちょ、うわあああ!」

 ガラガラと崩れ落ちる落石の破片とともに、俺は暗い縦穴の中へと落ちて行った。青ざめた少女の顔がどんどん遠ざかって行く。目の色が片方は青、片方は赤という珍しい容貌が印象的で、活発そうな可愛らしい女の子だった。死ぬ直前に見たのがあれだけの美少女というのは、不幸中の幸いだろうか。などと、ぐんぐん落下していく途中で俺はぼんやりと考えていた。これだけの高さから落ちたら助からないだろう。なんとも間抜けな死に様だ。
 そうして覚悟を決めて俺は目を閉じて、はるか地底の岩場と激突するその時を待ち構えようとした。その瞬間だった。不意に俺の体は何か柔らかくかつ頑丈なロープのようなものにひっかかり、落下の勢いもうまい具合に殺されてほとんど衝撃を受けずに止まった。

「‥‥何だこれ、助かったのか?」

 俺が一人呟くと、ほぼ同時に少し上の方から女の子の声が聞こえてくる。

「わっ、何かでっかいのが落ちて来た‥‥って、人間? 身投げでもしたのかしら?」

 その方向に視線を向けると、セミロングの金髪を後ろで結びお団子型にした、これまた可愛らしい目のぱっちりした女の子の姿が薄暗いながらも目に入る。何やら状況は飲み込めないが、とにかく生きている。俺は胸を撫で下ろしつつ、その少女に向けて声をかけようとした。

「すみません、ええと‥‥がっ!」

 ゴツン

 同時に、上から落ちて来た何か桶のようなものが脳天にぶつかって、俺は気を失ってしまった。

◇◇◇

「うえぇん‥‥どうしようヤマメ、このまま死んじゃったら私巫女に退治されちゃうよぉ」

「だから闇雲に人間に落下するのはやめな、って言ってるでしょ」

「だって、見事なくらい私の真下に頭があったんだもん‥‥。釣瓶落としの本能が、思考より先に私の体を動かしちゃったのよ」

 俺はヒリヒリした頭の痛みに意識を呼び起こされ、そして少女達が何やら話す声を聞いて目を覚ました。

「痛てて‥‥こ、ここは?」

 俺はすぐ近くに身を屈めていた金髪の少女に、横たわったまま尋ねる。少女は俺の声に気付くと、にっこりと笑顔を浮かべて嬉しそうに口を開く。

「おっと、目を覚ましたみたいだね。良かったねキスメ、この人が生きてて。さてと、どうやらただの人間みたいだけど、偶然私が張ってた弾幕練習用の糸にひっかかるなんて運が良かったね。身投げしたのだったら逆に運が悪かったかもしれないけど、とにかくあんたは一体何者なんだい?」

「俺は、ええと‥‥。俺は‥‥誰、でしょう。あれ、頭が、おかしいな、何も思い出せない。ここはどこですか、随分と薄暗いみたいですが、俺はどうしてここに居るんですか?」

「‥‥え?」

 ぽかんと目を丸めた金髪の少女と、そしてその横にいた緑髪の幼げな容貌の少女が俺の顔を覗き込む。俺はまだ痛む頭を押さえつつ身を起こし、周囲を見回す。かなり暗い岩だらけの所に居るようだが、頭上から微かに漏れる陽の光と、岩場の周囲に点在したヒカリゴケらしき苔のおかげで何とか周りの様子がわかる。が、ここに至る直前までの記憶が全く無い。いや、桶らしき物に頭をぶつけた瞬間のことだけは思い出せる。それ以外の事は、自分が何者であるかも含め、全くわからない。金髪の少女は俺の様子を見ると素っ頓狂な声を上げる。

「き、記憶喪失ってやつかい?」

「‥‥そうかもしれません」

 俺が答えると、金髪の少女は困り果てた様子で腕組みをして首を捻る。すると緑髪の桶に入った少女がぼそりと呟く。

「食べちゃおっか、この人間」

「え、ええ!?」

 可愛い顔をしてとんだ物騒な事を言う子である。というか、状況は飲み込めないがひょっとしたらこの少女達は妖怪なのかもしれない。俺が今居る場所はよくわからないが、妖怪の巣みたいな所なのだろうか。と、考えを巡らせていると金髪の少女が口を開く。

「ダメだよキスメ。もしこの人間が人里で立場のある人だったりしたら、巫女が調査に乗り出すかもしれない。‥‥で、食べちゃったのがばれたら私達の命は無いよ。何より、私は人間が嫌いじゃないし、できれば助けてやりたいんだ」

「う、確かに巫女は怖い‥‥。うん、わかったヤマメ。でもどうしよう、この人記憶が無いみたいだよ?」

「そうだねぇ。‥‥ま、とりあえずこんな場所で会ったのも何かの縁さね。私の名前はヤマメ、土蜘蛛の妖怪さ。でもってこっちの桶に入ってるのがキスメ、釣瓶落としの妖怪だね。あんたはずっと上にある地上の風穴からここまで落っこちて来たんだけど、記憶は無い、と。さて困ったねぇ」

 二人とも妖怪と言う割には、やたらと可愛らしい小柄な少女にしか見えない。そもそも妖怪というのはひどく恐ろしい存在であるはずなのだが、何故か俺は彼女達が妖怪だと聞いても全く恐怖を覚えなかった。

「ヤマメさんとキスメさん、ですか。俺は‥‥すみません、自分が誰なのか全く思い出せません。一体これからどうすればいいのか‥‥」

 俺の言葉に、ヤマメさんも頭を捻りながら答える。

「そうだねぇ、地上まで送り届けてやってもいいんだけど、記憶が無いままじゃ困るだろうね。そもそも記憶を失くした原因もキスメが頭に落っこちたからだろうし、このまま地上に放り出したんじゃかわいそうだ。どうしようかなぁ‥‥」

「ねえヤマメ、地霊殿の古明地さんなら記憶を戻せるんじゃない?」

「おおなるほど、確かに古明地の能力なら記憶を呼び覚ます事もできそうだね。‥‥まあ、あんまり会いたい相手じゃないけど、それ以外に方法が無いだろうね。てなわけで、ええと、とりあえず名無しさんと呼ばせてもらおうかな。名無しさんはこのまま地上に帰るのと、記憶を戻すために地底の奥深くに向かうのと、どっちがいいか選んでもらえるかな?」

 何の話だかわからない。が、古明地という名前には何か覚えがあるような気がするものの、それ以上はやはり何も思い出せない。とにかく記憶が無い状態では地上に戻っても困るだけだろう。

「よくわかりませんが、記憶が戻る方法があるならそれを試したいです」

「ふむ、わかったよ。といっても、地霊殿に行くには旧都を抜けなきゃいけないけど、こんな生身の人間を連れて行ったら粗暴な妖怪がわんさと釣れちゃうね。見逃してもらえるのは古明地の関係者か、後は‥‥勇儀さんの連れくらいのものだろうね。勇儀さんなら旧都を探せば見つかるだろうし、気風の良い人だから頼めば何とかなるかもしれない。どう思う、キスメ?」

 ヤマメさんが尋ねると、キスメさんはうんうんと可愛らしく頷く。

「うん、私も勇儀さんに頼むのがいいと思う。強くて優しい人だから、頼めば聞いてくれると思う」

「よっし、それじゃあ決まりだ。ただ、最近は勇儀さんも時々地上に出たりして、旧都に居ない事があるからね。旧都に向かう前に勇儀さんが居るかどうかを確認した方が良いかもしれない」

 勇儀さん、というのはよくわからないがこの地底社会での有力者か何かだろうか。二人の話を聞く限りとても人望が厚い人物のようである。逆に古明地、という人物は二人とも名前を出すだけで渋い表情を浮かべていた。恐ろしい人物なのかもしれない。などと想像しているうちに、キスメさんがふわりと桶に入ったまま宙に浮かび上がりつつ、口を開く。

「それじゃあヤマメ、私がひとっ走り旧都まで様子を見に行ってくるね。そもそも話を通しておかないとパルスィが通せんぼするかもしれないし、せっかく旧都まで行って勇儀さんが居なかったら骨折り損だもん」

「うーん‥‥確かにそれが一番良さそうだね。それじゃあキスメ、頼めるかな?」

「了解! 行って来ます! ヤマメはこの人と留守番しててね!」

 キスメさんは元気に声を上げると、勢いよく暗い風穴の奥へと飛び出して行った。すぐにその姿は見えなくなり、ヤマメさんはキスメさんを見送ってから立ち上がりつつ俺に向けて口を開く。

「さてと、それじゃあすぐ近くに私の住処にしている洞穴があるから、そこでキスメが戻って来るのを待つとしようか。‥‥って、そういえば名無しさん、体調大丈夫!?」

 ヤマメさんは不意に慌てた声を上げると、俺の近くから飛び退いて俺に心配そうな視線を向ける。体調が大丈夫かと聞かれても、記憶を失っているので大丈夫とは言い難い気がするのだが、特に具合は悪くない。

「ええ、記憶が無い以外は問題ありませんが、どうかしたんですか?」

「ごめん、手遅れかも‥‥。人間と話すなんて久しぶり過ぎてすっかり忘れてた。私は病気を操る能力があって、私の瘴気に人間が当たり過ぎるとすぐに具合が悪くなっちゃうんだよ」

「いえ、でも特に問題ないですよ?」

「ほ、本当?」

 ヤマメさんは再び俺の近くまで寄って来ると、きょとんと目を丸めつつ俺の顔を覗き込む。おお、なんて可愛いらしい表情なんだ‥‥。よく見ると胸もいい感じに膨らみがあるし、ちょっと大き目なサイズの服がいい感じに幼さを演出して、何だか抱きしめたい衝動に駆られてしまう。‥‥記憶を失くした状態で何を考えているんだ、俺は馬鹿か。と、心中で自分を責めているとヤマメさんが再び口を開く。

「ほんとだ、全然顔色が悪くなってないね。病気どころか、妖怪の瘴気自体が全然効いてないのかな。うーん、どう見てもただの人間なんだけど‥‥何か特別な訓練でも受けてるのかなぁ?」

「す、すみません。全く記憶が無いので何とも」

「ああ、そうだったね。とにかく瘴気が大丈夫なら私が近くに居ても平気だね。水くらいは出せるから、ひとまず私の住処でキスメが戻るのを待とうか。理由はわからないけどせっかく地底に来たんだ、地底は楽しい所だって事を知ってもらわないとね」

 そう言うと、ヤマメさんは薄暗い岩場を奥の方へ分け入って、少し狭い横穴へと入って行く。俺もその後をついて行くと、程なくして横穴の奥に三メートル四方くらいのやや広い空間があって、ヤマメさんはそこに入るとすぐ入口にあった蝋燭に火を点ける。

「さすがに人間は灯りが無いと何も見えないだろうからね。さあさ、遠慮せず入りなよ。私の住処は狭いけれど、案外居心地は悪くないものだよ」

「し、失礼します」

 こんなに無警戒に妖怪の住処に入って良いものかと俺は少し悩んだが、今の記憶を失った俺はヤマメさんを頼るしかない。ヤマメさんの住処は床に布が敷き詰めてあって、中心にテーブル代わりの平たい岩がある他は大きめの壺が壁際に三つほど並んでおり、後は寝床用と思われる藁を敷き詰めたスペースがあるだけだった。俺がテーブルの前に腰掛けると、ヤマメさんは木の器を取って壺から水を汲み、俺に手渡してくれる。

「綺麗な地下水だよ、人間が飲んでも大丈夫‥‥たぶん」

「ありがとうございます、ヤマメさん‥‥ん、これはうまい水ですね」

「落ち着いたかい? ああ、そういえばあんたが倒れてたすぐ横にこんなリュックが落ちてたんだけど、ひょっとしたらあんたが何者かこれを見ればわかるんじゃないかな?」

 ヤマメさんはそう言うと、俺の目の前にリュックをどさりと置いて差し出す。俺は言われた通りにそのリュックの中を確認すると、何やら粉が入った袋と白いものが入ったビンが出て来る。瓶に入ったものは、バターだ。こういう固有名詞はきちんと覚えているようである。袋に入った粉は何だろうか。俺は少しだけ手の平にとって舐めてみる。甘い。砂糖だ。

「砂糖とバター、ですね。俺はこれを一体何故持っていたんでしょう?」

「バター、ってのはよくわからないけど、砂糖は地底じゃあ大した貴重品だよ。いいなあ、そんなにたくさん持ってるなんて。ひょっとしたらあんたは商人か何かかもしれないね」

「商人ですか。うーん、ピンと来ないですね。‥‥ッ!」

 俺は何気なくヤマメさんの方に視線を向けて、危うく声を上げてしまいそうになった。というのも、ヤマメさんは壁に寄りかかって膝を曲げて座り込んでおり、独特な形状のふっくらしたスカートの奥に艶めかしいむっちりした太ももと、そしてさらにその付け根の際どいところまでが見えてしまっていたのである。下着は身に着けていない。蝋燭の灯りのみでやや薄暗いものの、これは見えてはいけない所が見えているのではないだろうか。ただでさえ暗く狭い空間に可愛らしい少女と二人きりなわけで、しかも眼前にこんなエロい光景が広がっているので、当然ながら俺の股間はぐんぐんと熱を帯びはじめてしまう。

「あ、ええとその、すみませんヤマメさん」

 俺は口ごもりながら体を後ろに向けて、怒張しはじめた股間を何とか隠そうとする。

「おろ? どうしたんだい、急に後ろ向いちゃって。な、何か気に食わないことでもあったかな?」

「い、いえそうではなくですね‥‥。ヤマメさんのスカートの中が見えてしまってですね」

「──ッ!」

 すぐ後ろから、ばたばたとヤマメさんが体勢を変えているであろう音が聞こえる。

「あ、あはは、ごめんね変なもの見せちゃって。見たくなかったよね、こんなの。もうこっち向いても大丈夫だから」

 俺が顔だけを傾けてヤマメさんの様子を窺うと、ヤマメさんは正座してスカートをぴったりと手で抑え、顔を真っ赤にして視線を斜め下へ落としていた。その表情もまた可愛くて、俺の股間は怒張を抑えられなくなっていく。

「あ、いえその、まだそちらを向けないんです。変なものどころか、凄く綺麗な脚だったのでつい股間が反応してしまって‥‥。落ち着くまでは恥ずかしくてそちらを向けません」

「こ、股間が反応って、勃起ってやつ!? あれって本当に大きくなるものだったの!?」

 どういう反応だ。そりゃ大きくなるに決まっている。

「ええまあ、当然健康な男なら綺麗な女性の素肌を見れば大概勃起するものですが、見た事ないんですか?」

「う、うん。昔はたまに酔狂な人間が私を口説きに地下まで降りて来る事もあったんだけど、私の目の前に立ったら途端に具合が悪くなっちゃうし、瘴気に強い人間とはてんで縁が無かったものだから、そういうの全然わかんないんだ」

「そ、そうだったんですか。よくわかりませんが、やはり俺は瘴気に強いという事なんですかね」

「うん、余程の訓練を受けたことがあるか、特別な体質かのどっちかだと思う」

 そう言われても、結局記憶が無いので自分でも理由はよくわからない。とまあ、それはさておき一物の勃起が一向に収まらない。収めようとすればするほど、先ほどのヤマメさんの艶めかしい太ももを思い出してしまい、ギンギンに昂ぶってしまう。狭いヤマメさんの住処の中で、気まずい沈黙が流れる。そうして少し経ってから、やがて沈黙に耐えきれなくなったのはヤマメさんの方だった。

「ま、まだ落ち着かないのかい?」

「すみません、ヤマメさんのような可愛い方が近くに居ると思うと、なかなか鎮まらなくて‥‥」

「か、可愛いなんてそんな事ないよ。‥‥あ、あのさ、別に私は気にしないから、こっち向いて構わないよ。後ろを向かれてると何だか話しづらいし、沈黙が続くのも困っちゃうからさ」

「た、確かにそうですね。で、では失礼します」

 俺はズボンを突き破らんばかりに一物を勃起させたまま、ヤマメさんの方を向く。ヤマメさんの視線が一瞬俺の股間に向けられたかと思うと、ヤマメさんは顔をゆでだこのように赤くしながら口をぱくぱくさせる。

「う、うわわわっ、こ、こんな風になるんだ‥‥。い、痛かったりしないの?」

「特に痛くはないですが、ま、まあ窮屈ですね」

 俺が答えるとヤマメさんは目を不自然に泳がせて、言葉を探すかのように口を何度か開けたり閉じたりしてから、意を決したかのように口を開いた。

「あ、あのあの、そのっ、み、み、見てもいいかな‥‥って待った、今の発言なし! ただの冗談だから聞かなかった事にして! キスメにも絶対言っちゃダメだから!」

「別に構いませんよ、お見せしても。恥ずかしいですが、ヤマメさんは命の恩人みたいなものですし、キスメさんはもちろん誰にも言いませんから」

 俺が答えると、ヤマメさんは勢い良く顔を上げて綺麗な金色の髪を左右に揺らしながら動揺を露わにする。が、やがて大きく深呼吸を一つして、入口の方へ視線を向け気配を窺ってから、俺の方を向き直る。

「ほ、本当にいいの?」

「よくわかりませんが、俺みたいに瘴気が大丈夫な人間は滅多にいないんですよね? であれば、ヤマメさんにとっては硬くなった男のアレを間近で見る機会なんて次はいつ来るかわかりませんから、俺なんかのもので良ければいくらでも協力しますよ。もちろん誰にもこんな事は言いません」

「じゃ、じゃあ‥‥お、お願いしていい?」

 ごくりとヤマメさんが唾を飲みこむ音が聞こえる。記憶を失っているというのに、俺は少女に何て事を言っているんだ‥‥。いやまあ、こんなに可愛い少女に頼まれて断る男なんてこの世にはいないだろうし、別にいいか。と、思いつつ俺はズボンのベルトを外して膝立ちの態勢になり、ずるりとズボンを降ろす。先程からズボンに抑圧されていた一物がビンとヤマメさんの目の前に飛び出す。

「わっ、わわわっ、思ったより大きい‥‥。何だか脈打ってるし、凄く凶悪な形してる‥‥」

 ヤマメさんは顔を真っ赤にしながらも、食い入るように肉棒へと視線を注ぐ。恥じらいと興味が混じり合ったその表情は何となく扇情的で、俺の心中では欲望がむらむらと湧きあがってしまう。

「触ってみますか?」

「さっ、えええ!? 触るって、い、いいの?」

「ええ、構いませんよ」

 俺が答えると、ヤマメさんは息を少しだけ荒げながら右手を上げて、恐る恐るといった具合に少しずつ肉棒へと近付けていく。やがてそのぷにぷにと柔らかい指が、陰茎の中程の辺りにそっと触れる。

「ひゃっ! お、思ったより熱くて、本当に硬い‥‥」

 ヤマメさんは左手も一物に近付けて行き、指で肉棒を撫でたり軽く握ってみたり、玉袋にも触れてみたりと夢中になって俺の股間を観察していく。こんなに可愛らしい少女に一物を弄られて、俺はもはや我慢の限界だった。最初は本当に少しだけ見せるつもりだったのだが、残念ながらもうそれだけでは終われそうになかった。俺は不意にヤマメさんの両肩を掴むと、絨毯がわりに敷かれた布の上にヤマメさんを押し倒してしまう。

「わっ、えっ、えっ?」

「すみませんヤマメさん、もう我慢できそうにありません!」

 俺はそう言うと、戸惑って固まったままのヤマメさんに覆いかぶさり、両手首を掴んで唇を重ねてしまう。柔らかで吸い付くようなその唇の感触はたまらなく興奮を誘い、俺は夢中になってヤマメさんの唇を味わっていく。

「んむっ、ちゅっ、んんん‥‥ぷはっ、ちょ、ちょっと待って! あああ、私の初めてのキスがゆきずりの記憶を失くしたよくわからない男の人に‥‥」

「す、すみません、俺もここまでするつもりは無かったんですが、ヤマメさんみたいな可愛い人に股間を弄られて辛抱できなくなってしまいまして‥‥。や、やっぱりこんなのダメですよね、すみませんでした」

 俺が必死に欲望を我慢して体を起こそうとすると、その前にヤマメさんが再び口を開く。

「ま、待って。‥‥いいよ、続けて。た、確かにはじめてだからビックリしちゃったけど、今のキス、何だか気持ち良かった。もうちょっとだけ、やってみたい」

「い、いいんですか? たぶんこれ以上するともう完全に抑えられなくなりそうですが」

「‥‥こ、これ以上言わせないでおくれよ」

 ヤマメさんは視線を斜めに落とし、恥ずかしそうに答える。その仕草がたまらなく扇情的で、俺は理性を留めていた最後の堤防を脳内で叩き壊して、ヤマメさんの唇に再びむしゃぶりつく。

 ちゅぷっ、ちゅっ、じゅぷっ、れろっ、ぴちゃっ

 俺がヤマメさんの唇を自身の唇で軽く挟んだり舌を這わせたり欲望のままに口付けを堪能していると、ヤマメさんも俺の動きを真似したり舌を出してみたりと、たどたどしい動きながらも反応を返してくれる。そうして互いの粘膜をちゅぱちゅぱ音を立てながら重ね合わせていくうちに、二人の唾液がぐしょぐしょに混じり合って口の隙間から零れ落ちてしまう。唇は痺れるような快感に覆われて、俺はさらなる欲望に頭を支配されてしまいヤマメさんの衣服へと口付けを続けながら手を伸ばしていく。

「失礼しますよ、ヤマメさん」

「ぬ、脱がしちゃうの? な、なんかすごく手慣れてるように見えるんだけど‥‥」

「き、記憶が無いのでそんな事を言われてもよくわかりません」

 まあ記憶が無いのは本当なので、俺は適当にはぐらかしつつヤマメさんの茶色い衣服の胸元付近にある留め具へと手を伸ばし、素早く脱がしきってしまう。上下が一体になったその衣服を剥ぎ取ると、ヤマメさんは上半身は黒い長袖のシャツ一枚になり、下半身は何も身につけていない状態になる。シャツに覆われながらも胸元はぷるんと柔らかそうに膨らんでいて、俺はヤマメさんから唇を離すとその膨らみに手を伸ばしていく。

「そ、そんな所他人に触らせたことないのに‥‥あっ、やぁっ」

 まずはシャツの上から、俺はヤマメさんの乳房をむにむにと揉みしだきはじめる。大きすぎず小さすぎず、絶妙に手のひらに収まって柔らかな揉み心地のその乳房は凄まじく扇情的で、俺はたまらずにヤマメさんのシャツをぐいと捲り上げてしまう。

「凄く綺麗ですよ、ヤマメさんの体」

「そ、そうなの? 人に見せたりしないからよくわからないけど‥‥あっ、あっ」

 俺はヤマメさんの吸いつくような素肌を手の平で堪能しつつ、ぷるんと柔らかいながらも張りのある形の良い乳房をこね回していく。桃色の乳首はピンと硬くなりはじめ、俺が指でくにくに弄り回すとヤマメさんは背中を小さくぴくぴくと震わせながら嬌声を上げる。

「あっ、やぁっ、何っ、これっ、胸がこんなに気持ちいいなんてっ、知らないっ、あっ、んんんっ」

 ヤマメさんの乳房は癖になるようなたまらない柔らかな感触で、俺は手の平で時折乳首を擦るようにして転がしながら、夢中でぐにぐにと揉みしだく。ヤマメさんも頬を紅潮させて息も荒げ、乳房に与えられる快感に我を忘れているようだった。俺はたまらずに、片手は乳房を弄り回したまま、もう片手をヤマメさんの下半身へと伸ばして行きそっと秘所へと指を触れさせる。

 くちゅっ

「ふぇっ、あっ、そ、そこも触るの!?」

 ヤマメさんは素っ頓狂な声を上げつつ俺に戸惑った視線を向ける。

「大丈夫です、俺に任せて楽にしてください」

 俺はそう言いながらヤマメさんと再び唇を重ね、少しでも安心するように髪を軽く撫でながら秘所への刺激を開始する。

 くちゅっ、ぬちゅっ、ずっ、ぬぷっ、ぐちゅっ

「あっ、あっ、やぁっ、何これっ、自分で触るのと、全然違うっ」

「自分でもするんですか?」

「違っ、あんっ、た、たまに、軽く触るだけ‥‥あっあっ、ひぅっ」

 なるほど確かに、膣口周辺はよく愛液が分泌しているものの、膣内に指を入れようとするとかなりの抵抗を感じる。が、所詮は指一本なので愛液を絡めながら少しずつ押し込んでいくと、ずぷずぷと膣奥へと指が侵入をはじめる。

「ああっ、ちょっ、ちょっと、膣内に入っちゃってるの‥‥? んんんっ、あっ、ダメっ」

 ヤマメさんは未知の快楽に不安そうな表情を浮かべつつも、俺がゆっくりと膣内で指を前後に動かしはじめると口の間から嬌声を漏らしていく。ヤマメさんの膣内は指一本で精一杯かと思わせるほどに締めつけが強く、俺が乳首やクリトリスを弄りながら指を往復させていくうちに愛液がじわじわと溢れ出しはじめる。俺はその滑りを利用して指の速度を早めて行き、それに合わせてヤマメさんは息をさらに荒くする。

「はぁっ、あっ、それっ、凄い気持ちいいっ、やっ、ああっ、何かっ、知らないのが来ちゃうっ、あっ、止めっ、何これっ、あああっ、ダメっ、何か出ちゃうっ、ひぅっ、やああああっ!」

 ぷしゅっ、ぷしゃっ、びゅっ、びゅくっ、ぷしゅぅ

 ヤマメさんは膣内の秘肉をひくひく震わせて大きな嬌声を上げると、秘所から勢いよく潮を噴き出して床に敷いた布をぐしょぐしょに濡らしてしまう。三度、四度と愛液を膣から溢れさせてから、ぐったりと倒れ込んで呼吸を整えながら口を開く。

「こ、これが男女のまぐわいってやつなの? す、凄いものなんだね‥‥。腰が砕けちゃって、まだうまく動けないよ」

「あ、ええと、今のは準備運動みたいなものです。男女のまぐわいというのは、男のモノを女性の膣内に挿入する行為のことなんです」

「え、男のモノって‥‥そっ、そんな太いのが入るわけないじゃん! 嘘でしょ!?」

「嘘ではないですよ。記憶は失っていますが、それが嘘でない事は間違いないです」

 俺が答えると、ヤマメさんはやや怯えたような視線を俺の怒張した股間へと向ける。

「さ、さすがにそれはちょっと怖いから、ここまでにしておこうかな」

「申し訳ありませんが、俺はどうしてもヤマメさんを今ここで抱きたいんです」

「えっ、えええ!? で、でもほら、さすがにそんな事までしちゃうと瘴気の影響を強く受け過ぎて、最悪何かの病気になっちゃうかもしれないし」

「終わった後で例え死に絶える事になろうが、俺は今ここでヤマメさんと一つになりたいんです!」

 俺はそう言うと、既に半脱ぎ状態だったヤマメさんの長袖シャツを素早く剥ぎ取ってから体をぎゅっと抱き寄せて唇を強く重ねる。ヤマメさんは突然の事ですぐに反応できなかったが、やがて自身も俺の背中に両手を回して体を密着させ、唇をひとしきり重ね合ってから俺に向かって言う。

「も、もう、そんな事言われ慣れてないから、強引に来られちゃうと弱いんだよ」

「すみません、名前も知らない相手がこんな事を‥‥」

「本当だよ。私も自分自身で呆れちゃうけど、何かあんたには不思議と心を許しちゃうような、奇妙な雰囲気があるんだよね。‥‥でも、本当にそんな大きいのが入るの?」

「少し濡らしておいた方がいいかもしれませんね。ということで、ちょっと舐めていただけますか?」

 俺がヤマメさんの眼前に一物を差し出すと、ヤマメさんは一瞬だけ躊躇する素振りを見せながらも、やがてそっと肉棒の根本へと手を触れさせた。

「舐めるって、どうすればいいの?」

「そうですね、舌を出して一物の裏側から先端までじっくり這わせるようにしてみてください」

「ん‥‥れろっ、んむっ‥‥」

 ヤマメさんは俺に言われた通り肉棒の裏側へと舌を触れさせると、ちろちろとややぎこちないながらも一生懸命に俺の一物を刺激しはじめる。俺は膝立ちの態勢になり、全裸で身を屈めて肉棒に奉仕するヤマメさんの姿を眺める。その肌は白く陶磁器のような美しさがあって、また太ももや乳房などには適度にむっちりとした肉付きも保っており、こんな薄暗い場所ではなくもっと明るい所でじっくり体を観察したくなってしまう。

 れろっ、ぴちゅっ、ちゅむっ、れるるっ、ちゅぷっ

 ヤマメさんは何度か肉棒の裏側を根本付近から亀頭の先まで舌を何往復か這わせた後に、これからどうすればいいのかと言わんばかりに俺に視線を向けて首を傾げる。俺はヤマメさんの金色の髪を軽く撫でながら口を開く。

「今度は唇で一物を覆うようにして、少しずつ口の中に入れてみてください」

「ん‥‥あむっ、ちゅぷぷ‥‥」

 ヤマメさんは小さく頷いてから、そのぷるんと柔らかい唇を亀頭に触れさせて、そのまま少しずつ口を開いて肉棒を口内へと飲みこみはじめる。当然その動きには慣れていないようで、もごもごと窮屈そうにしながらもなんとか口内へと亀頭を収めていく。うむ、実にエロい光景である。

「それじゃあ、そのまま歯を当てないように気をつけながら、唇を前後に動かしてください」

 ちゅぽっ‥‥ちゅぷぷ、じゅっ、ちゅぷっ、ちゅぱっ

 ヤマメさんは俺の言う通りに、唇で肉棒を覆ったままちゅぱちゅぱ音を立てながら唇を前後させはじめる。決して上手とは言えないぎこちない動きではあるが、しっかりと肉棒に唾液を絡めて懸命に俺を刺激しようという意思が伝わってくるようで、俺は一物に絡みつくヤマメさんの可愛らしい唇の感触を存分に堪能する。やがて肉棒はヤマメさんの唾液でぐっしょりと覆われて、俺はヤマメさんの頬に触れて肉棒から口を離させると、そのままヤマメさんを床に寝かせる。

「ヤマメさんすみません、十分に濡れたようなので、後は俺に任せてください」

「うぅぅ‥‥い、痛くしちゃ嫌だよ」

「たぶん最初は痛いかもしれません。本当に無理なようなら言ってください」

 俺はそう言うと、ヤマメさんのむっちり柔らかな太ももを両手で掴み、ぐっと押し広げてそのピンク色の秘所を眼前に露わにしてしまう。亀頭の先端をヤマメさんの裂け目へと触れさせて、腰を下ろし少しずつ力を入れて一物を前方へと押し進めはじめる。指一本でもきつかったヤマメさんの膣は、当然ながら簡単には肉棒を受け入れようとしない。しかし、ヤマメさんの膣口は先ほどの絶頂による愛液でまだぐっしょりと濡れており、俺に肉棒もヤマメさんの奉仕による唾液で同じくびしょ濡れであり、それらを潤滑油代わりに肉棒は徐々に狭い膣内へと侵入を開始していく。

 ずぷっ、ずぷぷ‥‥ずっ、ずちゅっ

「痛っ、あああああっ、体の中にっ、熱いのが入って来るっ‥‥い、痛っ、んんんっ」

「くっ‥‥」

 ヤマメさんの膣内はかなりのきつさで、一物を根本まで挿入させると結合部から純潔の証が一筋流れ落ちた。ヤマメさんは表情をしかめて痛みに耐えているようなので、俺はすぐに強引に動かずに肉棒を挿入させた状態のまま、ヤマメさんの体を抱き起してそっと背中を撫でる。

「大丈夫ですか、ヤマメさん」

「い、痛くてよくわかんない‥‥。ね、ねぇ、あんたは気持ちいいの?」

「ええ、凄いですよヤマメさんの膣内の感触は。全方向から搾り取るように絡みついてきて、本当に気持ちいいです」

「そ、そっか。良かった」

 ヤマメさんはそう呟くと、俺の背中に手を回してきゅっと身体を密着させる。俺も同様にヤマメさんの体を抱き返して、しばらくの間繋がったまま互いの体温を分かち合うように抱き合っていた。やがて、何となくヤマメさんの膣内で愛液がじわりと滲み出すように分泌を増しているような感覚を覚えて、俺は試しに軽く腰を前後に動かしてみる。

 ずちゅっ、ずぷっ

「ひぅっ、んんっ」

「まだ痛いですか?」

「う、ううん、今のは痛くなかった。もう少し動いても平気かも」

「‥‥わかりました」

 俺はそう答えると、両手でヤマメさんの小ぶりで柔らかな尻を抱え、軽く突き上げるようにして腰を振りはじめる。

 ずっ、ずぽっ、ぐちゅっ、ずちゅっ、ぬちゅっ、ずぷぷっ

「んっ、あっ、いいっ、気持ちっ、良くなっちゃってるっ、あっ、膣内がっ、擦れてっ、こんなのっ、初めてなのにっ、やあああっ」

 ヤマメさんのただでさえ狭い膣内はきゅうきゅうと容赦なく収縮して一物を責め立てて、俺は凄まじい快楽になんとか必死で射精を耐えながら腰を振り続ける。やがてヤマメさんはあまりの快楽にぐったりと体から力が抜けてしまい、俺はそっとヤマメさんの体を床に寝かせてから再び正常位の態勢で肉棒を突き入れはじめる。ヤマメさんの形の良い乳房は俺が腰を前後させる度にふるふると揺れ動き、俺はたまらずに両手で乳房をむにむにと揉みしだきながら肉棒を膣内で往復させていく。

 ずぷっ、ずぽっ、ぐちゅっ、ぬぷっ、ずちゅっ

「ああああっ、凄いっ、凄いよぉっ、こんなに太いおちんちんがっ、膣内で暴れちゃってるっ、やぁっ、あんっ、いいっ、いいよぉっ、また気持ちいいのが来ちゃうっ、あっ、やああっ」

「ヤマメさんっ、俺ももうイくっ‥‥」

 ヤマメさんは絶頂が間近なようで、頭を左右に振りながら背中を反らしてびくびくと体を痙攣させる。それにあわせて膣内の締めつけもさらに強まって、全方向から秘肉が肉棒に絡みつききゅうきゅうと搾り取ろうとする。なんという凄まじい名器だ、と思う間もなく腰の奥から快楽の塊が駆け上がって来る感覚に襲われる。

 びゅっ、びゅるるっ、どくん、どくっ、どぷぷっ、びゅるっ、びゅーっ、どくどくっ

「ふぇっ、あっ、何っ、これっ、熱いのがっ、膣内に注ぎ込まれちゃってるっ、あっ、あああ‥‥」

 俺はヤマメさんの膣内へと凄まじい勢いで精を解き放ってしまい、ヤマメさんもそれと同時に絶頂を迎えたようで俺の精液を膣で受け止めながら、びくん、びくんと何度か全身を震わせながら大きな嬌声を上げる。何度にも渡る射精を終えて肉棒を引き抜くと、ヤマメさんの小さな膣内に収まり切らなかった大量の白濁液がとぷとぷと溢れ出していった。

◇◇◇

 行為の後始末を一通り済ませると、ヤマメさんは俺のすぐ横にぴったりとくっつくようにして座り、恥ずかしそうに口を開いた。

「あ、あのさ、記憶が戻るまではここで暮らしても構わないよ。地底でも人間が食べられるものは手に入るし、綺麗な地下水も流れてるから意外と不便は少ないし。も、勿論記憶が戻った方がいいだろうから、最大限協力はするけどさ」

 ヤマメさんは恥ずかしそうに顔を赤らめながら、俺の答えを待つ。俺はヤマメさんの肩を抱き寄せて、軽く唇を重ねてから答える。

「ぜひご厚意に甘えさせていただきます。いっそ記憶なんて戻らない方がいいかもしれませんね」

「な、何言ってるのさもう!」

 ヤマメさんは顔を真っ赤にして声を上げ、それから俺にキスをねだるように目を閉じて少しだけ上を向く。俺はそれに応えて唇を重ね、ヤマメさんの体をきゅっと抱き寄せる。

「ヤマメー、戻ったよ! 中に居るの!?」

 洞穴のすぐ外から不意にキスメさんの声が響いて、ヤマメさんは素早く俺の体から離れつつ小声で俺に向けて口を開く。

「誰にも絶対に内緒!」

 俺が小さく頷いて返すと、程なくしてキスメさんが桶に入ったままぴょんぴょん器用に跳ねて洞穴の中へと姿を見せる。

「二人とも待たせてごめんね! 勇儀さんはパルスィの所で宴会の準備をしてたよ。なんでもいい酒虫が何匹も手に入ったらしくて、上機嫌だった。お願いしたい事がある、って言ったら宴会に参加したら聞いてやる、だってさ」

「へぇ、酒虫とは素敵だね。勇儀さんの事だから、宴会に参加すれば本当に聞いてくれるだろうね。そうと決まれば、早速出発するとしようか。というわけで名無しさん、記憶を戻すために宴会に参加してもらうけど、よろしくね」

 どういうわけだかいまいちわからないが、とにかくここは彼女達に従う他ない。

「わかりました、お二人にお任せします」

 こうして、俺はヤマメさんとキスメさんに案内されて地底のさらに奥深くへと進んで行く事になった。所々にヒカリゴケは生えているものの地底の暗さは人間の俺にはきつく、それに気付いたキスメさんは途中から自分の周囲に鬼火を繰り出して辺りを照らしてくれた。妖怪といえど、優しくてとても良い子のようである。記憶を失くした不安は当然あるが、こうして可愛い妖怪二人と出会えたのだから運が良かったかもしれない、などと呑気な事を考えつつ、俺は地下深くへと岩を乗り越えて歩き続けて行った。

◇◇◇

~同じ頃、水橋パルスィの住処にて~

「勇儀さん、酒の肴はあと何を準備しようかしら?」

「私は酒だけあれば十分だけど、ヤマメとキスメも来る事になったからな。何か適当に用意してやってくれ、パルスィ」

「はいはい‥‥はぁ、それにしても最近妬ましい事がめっきり少なくてつまらないわ」

 水橋パルスィはごそごそと食糧貯蔵棚を漁りながら、溜息を吐き出す。その様子を見ていた星熊勇儀は、呆れ気味に笑みを浮かべつつ口を開く。

「何だよ、昔はよく私のでかい胸が妬ましいとか言ってただろ?」

「そんなもの、揉ませる男もいなけりゃただの邪魔くさい脂肪の塊じゃない。地底暮らしが長いと新鮮な嫉妬が不足して仕方ないわ。嫉妬の無い橋姫なんて餡子の抜けたあんころもちと一緒よ。ああ、誰かを妬みたいわぁ」

「つくづく難儀な妖怪だな、お前は‥‥」

 勇儀は欠伸混じりにパルスィの発言を聞き流す。パルスィがこうした発言をする事はしょっちゅうなので、勇儀は何とかしてやりたいとは思うもののうまい方法が思い浮かばなかった。と、勇儀が首を捻って悩んでいたその時。突如パルスィが猛烈な勢いで立ち上がり、住処の外側に目を見開いて視線を向けた。

「と、突然どうしたパルスィ?」

「えっ、な、何これ‥‥。凄い、凄まじく妬ましい何者かがこっちに近付いてるわ」

「こっちに、と言っても今ここに向かってるのはヤマメとキスメだけだろ。あいつらとはしょっちゅう顔を合わせてるし、別に妬ましい事なんて無いんじゃないか?」

「はぁっ、あああ‥‥やだっ、何この妬ましさ!? 長いこと橋姫をやっているけれど、これほどまでに大きな妬みは感じた事ないわ。な、何が来ようとしているの!?」

 パルスィは自身の体を抱きしめるようにして両腕を掴みながら、恍惚の表情を浮かべて身体を悦びに震わせる。さしもの怪力乱神星熊勇儀も、その仕草が冗談や嘘ではない事を見て取るとにやりと笑みを浮かべた。

「そういや、キスメのやつ頼みたい事があるとか言ってたから、それと関係があるのかもね。ふふっ、ちったあ面白い酒の肴になりゃあいいけど」


続く
風穴&旧都編スタートです。一番手の餌食はヤマメちゃんになりました。
経験は無いけどエッチな事に興味はあるヤマメちゃん、という感じで書きました。
そしてようやく小傘ちゃんも本作に出すことができました。おめでとう小傘ちゃん! やったね!

この後はパルスィ→勇儀→キスメちゃん という順番で書く予定です。
それではここまでお読みいただき、ありがとうございました。
オルテガ
コメント




1.名前が無い程度の能力削除
今回も楽しませてもらったぜ。
ウブなヤマメちゃん、大好物さ!
2.絶望を司る程度の能力削除
ヤマメちゃんかわえーなー!!!ヤマメに目覚めそう……。
というか、キスメも候補に入ってるのか。…このロリコンがッ!(誉め言葉)
3.名前を忘れた程度の能力削除
新作キターーーー!!
今回も素晴らしかったです!
記憶を無くしてもいつもと変わらない洋菓子屋で思わず笑ってしまいましたww
4.性欲を持て余す程度の能力削除
ひゃっふー!新鮮なオルテガさんの新作だー!

相変わらずこの洋菓子屋は…いい加減こいつも地底に封印したほうがいいな
5.甘々を好きにならせる程度の能力削除
記憶喪失か・・・!しかし変わってない様子w(誉めry
個人的にパルスィが気になるゥーーー!!
それにしても主人公にパルパルする・・・
6.性欲を持て余す程度の能力削除
ひゃっほーーーーー!!
オルテガさんの新作だーーー!
いつも通りで何より、こいつ絶対記憶あるだろ
まぁ最後に「おめでとう小傘ちゃん」
7.性欲を持て余す程度の能力削除
洋菓子屋さんは股間がガッチガチってことで、はがねタイプだからヤマメの能力が効かなかったのねw
8.性欲を持て余す程度の能力削除
ひゃっはー!! これは良いですねぇ次回も期待しております
9.性欲を持て余す程度の能力削除
ヤマメちゃんかわいい
10.性欲を持て余す程度の能力削除
ウブなヤマメ可愛すぎる