真・東方夜伽話

咥え天狗

2013/04/02 00:17:06
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咥え天狗

ろき
「なぁ、文」
「ん」
「まだ帰らないの?」
「雨、止まないからね」
「僕の見たてでは明日の朝まで降り続けそうなんだけど」
「みたいだねぇ、はぁ」
「もうそろそろ日も落ちるし、暗くなる前に無理矢理にでも帰った方がいいんじゃないかな」
「いや、羽濡れるの嫌だし、夜道怖いし」
「またやたらと女々しい理由を挙げるんだね、君は」
「はたてだってこんな日に外に出るのは嫌だろう。分かってくれよ」
「じゃあなんでうちに来たんだい」
「取材の帰りに通りがかったからなんとなく」
「はぁ。さいですか」
「がっかりした?」
「誰が」

 むっ、としてはみたものの、ニシシと笑う文の顔を見ると、まるで毒気を抜かれてしまうようで。悔し紛れに手元にあった枕を投げつけるもノールック且つ片手で受け止められてしまってますますイライラのボルテージが上昇していく。ああもう、分かったからそんなドヤ顔するな!

「はたてはもう少し素直になればいいのに」
「嘘偽り無い気持ちを素直に伝えさせて貰うと、とっとと君に帰って貰ってゆっくりと読書がしたいんだけど」
「本当かな?」
「な、何がだよ!」

おもむろにカーペットから立ち上がったかと思うとベッドに腰掛けていた僕の方へ歩み寄ってく……ちょ、近い近い。仰け反り、上体を横たえた真上に、文。この体制はいろいろと不味いって!

「……」
「お前ちょっと汗くさい」
「……はぁ?」
「最近いつシーツ洗った?」

 首筋ですんすんと鼻を鳴らしながら怪訝な顔を浮かべた文から出た言葉のあまりの唐突さに、空いた口が塞がらない。

「えーと、先週?」
「まだちょっと寒いからいいけれども、もうちょっと暖かくなってきたら汗かくようになるだろうしちゃんと定期的に洗わなきゃ駄目だよ」
「あっ、ごめん……って、君はオカンか何かか!」
「なに、家族になりたいだって?よし任せろ」

 咄嗟に渾身のヘッドバットを文の鼻頭に炸裂させてしまった。ちょっぴりおでこが痛い。でも、文の悔しがってる顔が見れたからそれも帳消しだ。ざまあみろ。

「いちいち発言が気持ち悪い」
「だからって暴力はよくないだろあいたたた……」
「人をベッドに組み敷くような輩が言う台詞じゃないだろう」
「はたてが誘ってるのが悪い」
「はぁ?」

 寝転んで本を読もうとしたり枕をブン投げたりするのがセックスアピールになるとでもいうのだろうかと呆れていたその瞬間、両手首を掴まれた僕の体はベッドに強く押し付けられ一瞬頭がこんがらがってしまった。上半身が重なりあい、身動き一つ取れない。再び文の顔が間近に迫る。


「……」
「……顔、近い」
「わかってる。でも、ほっそりとしていて綺麗」
「あんましじろじろ見ないでくれよ。結構気にしてるんだ」
「でも可愛いから」

 こんなにひ弱で色白な天狗なんてそうそう居ない、という劣等感に常々苛まれている僕にとってまじまじと自分を見られるというのはあまり好ましいことではない。文と事に及ぶ時はいつもこうしてくるけどもこればっかりは少しばかし嫌になる。

「いっつも思うけども、可愛いって単語使う相手間違ってるよな」
「ううん。はたては可愛いから間違ってないよ」
「……んっ」

 頬に、首筋に、唇についばむようなキスが降り注ぐ。無理やり押し倒してきた癖に、最初は妙に優しい。

「がっつかないで」
「無理」
「あっ」
「はたては、ずるいな」
「僕の何がずるいんだって……ん、んんっ」

 僕の抗議をかき消すが如く強引に舌がねじ込まれる。遠慮という言葉を知らない文のディープキスで舌が、口蓋がじゅるじゅるという下品な音と感触によって蹂躙され、頭がぼーっとしてくる。頬の力が緩み、
体の芯がぽかぽかと熱を帯びてくる。

「はたてはいい加減、自分がどれだけ魅力的なのかをもっと知るべきだよ」
「意味分からないよ……僕は男で、君も男だろ」
「そんなの当たり前だろ。こんだけセックスしてるのに今更すぎる」

 再びの有無を言わさぬキスに僕のか細い抗議の意思と声はかき消される。事に及びながらも、器用にブラウスを脱がしジーンズを降ろしてくる。火照った体がねちっこい外気に直接晒され、更に熱が高まってくるかのような錯覚すら覚える。隆起させられてしまった僕自身が激しく自己主張し下着を押し上げるその感触ですら達しそうになってしまう。

「……さり気なくホモアポールとか流石すぎるね」
「性別とかどうでもいいんだよ。はたてだからいいんだ。」
「はぁっ、自分で言ってて……んっ、恥ずかしく無いの」
「……正直めっちゃ恥ずかしい」

 うわっ、なにこの生物。さっきまで人押し倒してホモアピールして、ディープキスしながら服脱がしてきたっていうのに耳まで真っ赤にしてる。文かわいい。

「……で、どうするの?」
「どうもこうも、このまま俺が帰る訳無いでしょ」
「じゃあいつものように、しようよ」
「開き直りやがったな」
「スイッチ入れたのは誰かな」
「はい、俺です」
「宜しい」

 上体を起こし、ベッドの上で膝立ちになっている文のズボンを下着ごと降ろすと僕と同じように興奮しきっているそれがぼろん、とむき出しになる。先端がねっとりとした先走りで濡れているその匂いでますます頭がくらくらとしてきた。

「文のおちんちん……可愛い。んっ」
「あっ……」

 口一杯に頬張る、と酸味と苦味、そして多幸感が口の中に溢れてくる。それが堪らなく愛おしい。夢中になって文の性器をしゃぶっていると、不意に前後の動きを加えられ咳き込みそうになった。文が腰を前に突き出すのに合わせて口の奥まで咥え込み、引く動きに合わせて竿を刺激する。頭の芯まで文の匂いが立ち込めてくるようで、それだけで触れてもいないのに射精しそうになる。口内の粘液が擦れる感触の気持ちいよさに酔いしれていると不意に一際強く口の奥まで差し込まれる。

「はたてっ、出るっ!」
「んぐっ、んんっ」

 熱を帯びた文の性器が震え、精が放たれる。喉の奥に熱い精液が流し込まれ、青臭い香りが体内から立ち上ってくるかのようだ。それと同時に僕も力無く射精をする。どくっ、どくっと白濁液が先端から溢れ出て性器を暖かい感触で包み込む。部屋の中に濃厚な精の香りが立ち込めると、射精したばかりのお互いが再び硬さを取り戻してくる。

「はぁ、はぁぁ……すっごく嫌らしい匂いだね」
「でも、嫌いじゃないだろ?」
「うん」

 スイッチが入った、という表現が今の二人には的確なのかもしれない。心地良い疲労感に包まれながらも、未だに体の火照りは収まる気配が無い。

「次は、文が咥えてよ」
「うん。その次はまたはたてだね」
「いつまでやろうか」
「飽きるまで」
「飽きなかったら?」
「その時はその時で、また考えよう」

 結局、今日も文に流されてしまったんだなぁなどと頭の片隅でぼんやりと考えながらも、僕は彼の頭を掴んで腰を打ち付けることを止められない。

 夜はまだ、終わらない。
男伽話も今年で4回目ですね!
ろき
http://www.pixiv.net/member.php?id=623116
コメント




1.名前が無い程度の能力削除
わぁい男伽話だー!
文くんに開発されて尻穴柔らかそうなはたてくんが可愛かったです
2.名前が無い程度の能力削除
フェラだけで夜を過ごすなんて、なんてレベルの高い二人組なんだ!
何というか、大人な二人でしたね。なぜかこの二人がかっこよく見えました。
美味しかったです、ありがとうございました!