真・東方夜伽話

実際の経験もないけど知識だけはあって、いい加減成人した秘封二人がAVを見てお互いにムラムラしてえっちいことしちゃう話

2012/12/25 20:35:09
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実際の経験もないけど知識だけはあって、いい加減成人した秘封二人がAVを見てお互いにムラムラしてえっちいことしちゃう話

やまだ士郎

雰囲気が出ると電気を消した薄暗い部屋。特売品の液晶テレビに映るのは、激しく交じる男女の姿だった。
「うわー」
思わずチューハイの缶を床において顔をしかめる蓮子。
「……」
顔を真っ赤にして画面から目を離せず、固まるメリー。
酔った勢いでレンタルビデオ屋に行き、借りた俗にいうアダルトビデオを二人は息を殺し画面を見つめる。
発端はどちらかなんてアルコールでぶっ飛んだ思考で忘れてしまった。
今は酔いなど忘れただ画面に見入る。あのカーテンをくぐり、周囲の男性の視線や店員の動きを見て醒めてしまったのだろうか。
「うわ……結構グロい」
開始当初は棒読みの演技に失笑し、チューハイを飲んでいたのがいざとなると笑いが無くなってしまう。
押し殺した女の声が段々と激しくなり、動きも激しくなる。

「……こんな風に動くのね」
炭酸の抜けたチューハイ缶を握りしめメリーは生唾を飲み込む。そして、体位を変えてもろみえになると、目を瞑った。
「開始十分でこれってアリなの……。うう……ほんとに男の人のアレって立っててるんだ」
「無修正だったらもっとそそり立つアレが見れるんじゃない? そりゃもうズバーンと」
「メリーそんな事言わなくていいから」
アルコールとは違う熱さを感じて、蓮子はため息をつく。酔った勢いでこんなことに口走ってしまったのか、意識を巡らせて――







「それじゃ、今日一日……」
「お疲れ様でした」
「「乾杯ー!」」
イエス・キリストの誕生を祝う聖なる日クリスマス。
秘封倶楽部は特に特別な活動もすることなく、飲み会を開いていた。
テーブルにはスナック菓子やらあたりめなどの乾物。それと持ち寄ったお手製おつまみが並ぶ。
「メリーところのポテトサラダはやっぱり絶品ね。この刻んだたくあんがまたいいアクセントになってておいしー!」
「気に入ってくれてなによりよ。私も蓮子のちくわの磯部揚げ好き」
「単価も安いし、衣つけて揚げるだけだから楽なのよねーそれ。あ、今日は穴にチーズ入れてみたからいつもとは違った風味になるんじゃない?」
「ほんとね。熱々のうちに食べきらなきゃ」
「足りたくなったら、買ってきたシューマイでも揚げるわよ」
「あら、それも美味しそう」
おつまみに舌鼓を打ちながら、チューハイの缶をどんどん空にしていく。
大学で教授がやったポカや、講義の事話は尽きない。最近はレポートやバイトでお互いに忙しく、こうして話す事も少なかった。

「その時に教授の顔が最高でねー顔真っ赤で震えてるの」
「蓮子、教授からかうのやめた方がいいわよ」
「えーだって講義つまらないんだもの」
「……単位貰えなくなるかもよ。あまり酷くいじると」
「分かった。もう止める」
急に真面目に返す蓮子にメリーは笑う。
「それがいいわ。はい、いい子な蓮子にはするめをあげましょう」
「ありがとーメリー。あーん」
「美味しい?」
「うん」
素直に口を開け、するめを噛む蓮子。
「親父くさいとか思われるけどさ、やっぱり酒とするめの相性は最高だと思うの」
「確かにねえ」
あたりめを噛み締めて、チューハイを一気に呷る。口の中に炭酸がはじけ、その中に果実の甘さが交わってゆく。
「かぁー! やっぱりこれよねえ!」
「そうねー」
今のでチューハイが終わったのか、蓮子は少し缶を潰す。
「あーでも甘ったるいのにも飽きたなあ。メリー冷蔵庫から発泡酒取ってきてー」
「ちゃんぽんは止めた方がいいと思うんだけど……」
「野菜室に茶豆があるんだけど、塩ゆでしたら発泡酒との相性は抜群なんだけどなー」
「し、仕方ないわね……今回だけよ」
「わーいメリー愛してるぅ!」
いそいそと冷蔵庫から発泡酒を取り出すメリーに蓮子は拍手を贈った。
いくら時代が変わってしまっても、ビールのお供は枝豆なのは変わりないようだ。
そして美味しいおつまみも揃えば、当然酒は進み――




「メリーい! 呑んでるう?」
「呑んでるわよ……うふふ」
酔っ払いの完成だ。テーブルには潰れた発泡酒とチューハイのロング缶が、数十数本はくだらないほど散乱していた。
「酒は飲んでも飲まれちゃダメなのよー分かってるぅ蓮子?」
「分かってるわよーあははは!」
蓮子の肩に寄りかかり鼻先をつんとするメリー。蓮子も蓮子でメリーの華奢な肩に腕を回し、密着する。
「んふふー頭がふわふわして楽しいー」
「私も課題もバイトもない休日なんて久しぶりよー。素晴らしきクリスマス!」
「明日が二日酔いでも怖いものなんてないよねーうへへ……クリスマスばんざーい!」
顔を赤くした酔っ払い二人がにやにや幸せそうに笑う。
「このまま酔いつぶれて寝るのもいいわね蓮子……」
「んーんーそれじゃ芸がないじゃん」
肩から頭に顔を移りメリーを撫でながら蓮子は呟く。

「なんかいつもの宅飲みから少し工夫しようよー」
「工夫って言ってもなにするのよ」
「うーん……」
アルコールで溶けきった頭を捻くり蓮子は唸る。
「そうだ」
千鳥足になりながら蓮子は上着を取った。
「出掛けるわよメリー」
「んーなに買い出しでもするの?」
「それもあるけど、私たちってもう子供じゃないじゃん。お酒もこうしてガンガン飲んじゃってさ」
「そうねえー」
ずいと蓮子の顔が近付いた。
「だからね……メリー大人の階段を上らない?」
その目があまりにも真剣だったので、メリーは首を縦に振った。
「よおし! なら早速行くわよ!」
「もう蓮子ったら」
気合い十分に玄関に向かう蓮子を追ってメリーは上着を羽織った。



「うっー! 寒う」
秋も終わり暦が冬になれば当然の寒さ。
玄関から出た蓮子は肩を強ばらせながらアパートの階段を降りてゆく。
「立冬も過ぎたしもう冬まっしぐらよね。息はまだ白くないけど」
「東京じゃまだここまで寒くならないけどね……うー寒い寒い」
大袈裟に寒い寒いと呟く蓮子にメリーは寄り添った。
京都の町は静かで、時折家に飾られたイルミネーションが今日がクリスマスだということを教えてくれる。
「これなら少しはあったかいでしょ?」
「ありがとうメリー」
そうして寄り添いながら歩きコンビニが見えてきた。
「蓮子着いたわよ」
「ん。もう少し歩く」
てっきり買い出しだけかと思ったら、蓮子は歩を進めるのを止めない。
路地を通り抜けた所にメリーは珍しいものを見つけた。

「レンタルビデオ屋……?」
「ご名答」
コンビニより大きくコンビニより薄暗い外装にメリーは目を見開いた。
ネットワークが発達した今メディアに記録させる事すらまれで、とうの昔に廃れたものだと思っていた。
「ここ昔の洋画とかたくさんあっていいのよね。ネットじゃ、なかなかマイナー過ぎて見れないヤツとかもあるのよ」
「へー」
そういいながら蓮子はレンタルビデオ屋の中に入る。中には数人の客が無言で棚を物色していた。
(大人の階段なんて言うからなんだろうとか思ったけど……何だろうハードボイルドな洋画でも見るのかしら?)
お酒を嗜みながらの映画鑑賞も大人らしい。メリーは脳天気にそんなことを思いながら蓮子の後を着いて行った。
店の奥に行くに連れて薄暗くなり、やがてカーテンが見えた。

「さてメリーこれが分かる?」
「え?」
紺色の布地には大きく『一八歳未満のお客様の立ち入り禁止します』と書かれていた。
「えっと……つまりそれって」
この十八歳と聞いてこのことに気付かない程ウブな訳もなく。
「そうアダルトコーナーよメリー」

アダルトコーナー

アダルトコーナー

アダルトコーナー

メリーの頭の中にこだまするアダルトコーナー。

「ご、ごめんなさい蓮子。なんで大人どころに行くの?」
「なぜに日本語に直した……いやーなんとなく?」
「なんとなくで女の子が入っちゃ駄目なのよここは」
「メリー……」
蓮子がふーと息を吐きながら語り出した。
「ここは一八歳未満立ち入り禁止区域。私たちは一八を超えてここに立っているの……つまりなにも悪いことなんかしてない!」
「……蓮子」
「常識がなに? 性欲は人間誰しも持ち合わせているファクターよ。その欲求を押さえ込むことは人間難しいわ。それを解消したいと思うのは業なの? 違うこれは正当な権利よ」
雄弁に物語り蓮子はカーテンを指刺す。
「だから私たちはこのカーテンをくぐり抜ける権利がある。さあ行くわよメリー境界を越えるの!」
ずいずい進む蓮子にメリーが真顔で腕を掴む。

「待ってこの境界は越えちゃいけないような気がする。それに若い女の子が性欲とか言っちゃうのは駄目よ。あと、その境界は男の人だけに許された聖域なような気がするから!」
「男の人だけに許された性癖なんてメリーたらエッチねー」
「お願いだからここでそんなこと言わないで!」
アダルトコーナーの前で女子大生が言い争うという不思議空間を作り出しながらも、蓮子は歩を進めるのを止めない。
「大丈夫! 実際はただの興味だけ。お酒のおかげで踏ん切りもついたんだし……ここはやっちゃおうよメリー!」
「なんだか卑猥に聞こえるのは私だけかしら」
全体重をかけて蓮子の進撃を押さえ込もうとするが、悲しくもそれは出来なかった。

カーテンをくぐり抜けたそこは、メリーが見たこともない世界だった。
深い深い沈黙の中に居ながらもその雰囲気はギラギラとしている。
肌色だけかと思ったらピンク色や黒や赤や様々な色彩が入り混じり、統一性の無い棚が所狭しと並べられている。
ジャケットには全裸やセーラー服や水着や色鮮やかな女体が印刷されていた。
驚いたのはそれだけではない。
女優の名前がかかれた棚と、その種類別に陳列されておりそれぞれのニーズに合わせらた作りになっている。
「おおっ……これが噂の男の世界ってヤツね」
蓮子の上擦った声でメリーははっとした。
「蓮子帰りましょう。やっぱりこういうのはよくないと思うの」
身の置き所がなくそわそわするのをほっておき靴音高らかに奥に入り込んでいく。
棚を真剣に物色していた男が蓮子達に気が付き、目を見開く。
慌てて棚から出していた人妻もののDVDを棚に戻そうとして、落とした。
(嗚呼見知らぬ人ごめんなさい! 場違いだって分かっているから……!)
心中で男に土下座しながらメリーは後を追った。
中は思ったよりも広く様々な会社名やシチュエーションを唄った案内があり、充実したラインナップだと言えよう。

(うわっ……!)
妖艶に微笑み、胸部を強調するポーズを取った女性が印刷されたジャケットがメリーの目に飛び込んできた。
見慣れていると言えば見慣れている胸を、アピールするかのように前に突き出しイタズラぽく微笑む女性。
「なにメリーこういう系統がタイプだったけ?」
「ちちち、違うわよ」
どもってしまった。
「ふーんなになに『清純女子大生中野もえ。迫り来る美乳祭り』ねえ……」
「読まないでよ」
羞恥心でどうにかなりそうだった。ジャケット裏を見ながら蓮子は首を傾げて棚に戻す。
「え? 借りるんじゃないの?」
「見るんだったら迫力あるでっかいアレの方が楽しくない?」
そうして指差すのは巨乳と書かれた棚だった。
「あっそ……」
もう言い返す気も失せた。
「メリーどれにする?」
無邪気に成人指定DVDを選ぶ相棒にメリーは頭痛がしてきた。
巨乳コーナーの棚に立っていたサラリーマンが早足で違う棚に逃げる。
(嗚呼またしてもごめんなさい……)
「し、知らないわよ」
視界に入る情報量が多すぎて、メリーはどう答えていいのかすら考えられないというか考えたくもない。
「えーそれは困るなあーメリーも一緒に見るんだし」
「見るの!?」
近くに居たサラリーマンが肩を震わせる。哀れサラリーマン。

「ほらほらさっさと選ぶ選ぶ! なんなら別行動取る?」
「それは嫌」
「宜しい」
一刻も早くこの空間から抜け出したいというのに。
「うーんやっぱりあれだわねえ」
棚を眺めていた蓮子がしみじみと呟いた。
「同性のこーゆ姿を見てると恥ずかしいね」
「いまさら!?」
思わず大きな声をあげるメリー。
「だって私こんなに胸無いし」
ジャケットの巨乳を指差し肩をすかせる蓮子。
「そこ!?」
「メリーはいいよねぇ大き過ぎず小さすぎずのDカップ。私なんて貧乳だし……」
「蓮子お願いだからここでそんなこと言わないで!」
淡々と語る蓮子の肩を持ち、メリーは声をあげた。
「蓮子はバストからヒップのラインが綺麗だからいいのよ! 女体はバランスが命だもの!」
「……メリーもメリーで酷いよね」
深くため息を漏らし蓮子は棚からDVDを取り出した。
「よし、これにしようと」
「え? 本当に借りるの蓮子……」
「もしかしてメリーは巨乳派じゃないの? ならロリ系は向こうの棚に」
「そうじゃなくて」
豊富なラインナップに呆れ果て、メリーは蓮子の取ったDVDのタイトルを見た。
「……なんというかえーと……」
「なによ」
巨乳対巨乳ダブルおっぱい対決とかそういう系統だった。見事におっぱいしいおっぱいな内容だ。

「ほらメリーもなんか借りなよ」
「えー私はいいよ」
「そう言いなさんな。こんな経験そうそう出来ないんだから」
とんと背中を押され、メリーは前に出る。確かに一人なら思いつきも考えもつかない発想。
「分かった……なんか適当に借りてくる」
「そうそう」
アルコールでタガが緩み、メリーは呟いた。
くるりと回ったところにカーテンから大量のDVDを持った店員がと視線が合う。
気だるげに薄目を開けていた店員の顔が見る見る変化して驚愕の表情になった。
店員は首を左右に振ってここがどこか確認するように見回して、改めてメリーを見る。

いたたまれない気持ちと羞恥心が混じり合いメリーは再び回った。
背後から店員の視線を感じるようで居心地が悪く、蓮子に身を寄せる。
「おかえりメリーいいのあった?」
「ないけど……その店員さんが」
「気になるの?」
目だけで後ろを確認し、蓮子はやれやれと歩き出した。
「しゃーないなら私と一緒に回りましょうか」
特に気にする様子もなく蓮子はメリーの手を取る。
「ロリ系が好みのメリーためにいいやつを選ばなきゃね」
「ロリ系から離れましょう。私はそんな趣味ないから」
しかし、メリーは見逃さなかった。繋がれた蓮子の手の平は尋常では無いくらいに汗ばんでいた。
「……良かった」
「ん? 何が?」
思わず呟いた言葉に蓮子はDVDを物色しつつ尋ねた。
「なんでもない」
口では余裕綽々としていても、内心は自分と同じなんだとメリーは安心した。
「うーん……あ、メリー見て見て」
「何?」
ある棚の前で蓮子が立ち止まる。
「ほら、こんなのもあるのねー。いやー面白い」
「……そ、そうね」
メリーは軽く頭痛がした。

「女同士のアダルトDVDなんて初めて見た。この女優さんおっぱい大きくて羨ましいー」
ジャケットをしみじみと見つめて蓮子は頷く。
女性教師ものらしくブラウスを着た女性と制服姿の女が抱き合っていた。ただ、無駄に胸元がはだけていた。
「そうね……」
「反応薄いじゃん。ああ、メリーはこの女子中学生ものがいいの?」
「違うわ」
レズと書かれた棚は広く、借りられているものも多かった。
他の棚よりレンタル中の量が圧倒的に差がある。
(男の人って……)
想像したくはないが、多分そうだろう。
「ふーん……一本借りてみますか」
そう言って蓮子はDVDを一本取った。
「待てい」
思わず蓮子の腕を掴んだ。

「メリーさんや痛いんですが」
「ごめんなさい蓮子。じゃない、そーゆ人だったの?」
「うんや。違う」
首を横に振る蓮子はメリーを指差した。
「私、メリー以外の女の子好きになったことないもの」
「へ……?」
何を言ってるんだこの宇佐見さん。口を開け呆けるメリーに蓮子がハッとした。
「ちが、違う! あの好きってlikeね! 愛してるって意味じゃないから! 猫が好きお金が好きのメリー好きだから!
待って今の言い方だと同性の友達がかなり酷いことになったから、えっと……だからね」
「あーうん……分かった分かった」
両手を振り回して必死に弁解する蓮子。
「ややこしくなるからやっぱり借りるの止めにする。もー恥かいたわ……」
溜め息混じりにDVDを戻す相棒にメリーは内心思った。
(ここに居る時点で遅いような気がするわ)
視線を巡らせれば、男性客が二人を遠巻きにしている。
花の女子大学生が、深夜に、おまけにクリスマスという日にアダルトコーナーにいるなんて場違いだ。

「蓮子そろそろお会計行きましょう」
「うん。あ、メリーなんか借りないの?」
「……これ」
一番近くにあったDVDを取り、蓮子に渡す。
「メリーもう少し嗜好と内容照らし合わせなさいよ」
「十分合ってるからいいの」
「ふーん」
ジャケットを見ながら蓮子は中身を取り出し、方向転換をした。メリーが選んだのは女性教師ものだった。

「じゃ、お会計行きますか」
そう言ってカーテンに向かって歩く蓮子。
「いちよう、他のDVDとかも借りたら? 流石に恥ずかしいと思うんだけど……」
「メリーそれは、中学生が使う技よ。私達は立派な大人なんだし、装う必要なんてないじゃん」
「う、うーん?」
言葉に詰まるメリーに笑い、蓮子はとっととカーテンを開いた。
今まさにカーテンを潜ろうとした若い男が慌てて、道を譲ったのは蛇足だろう。
「すいませんこれ宜しくお願いしますー」
「はい」
無事に会計を済ませ、店から出る。



「はー……緊張した」
蓮子が帽子を直しながら、大きな溜め息をついた。
「全然そうは見えないんだけど」
「ポーカフェイスは得意なのよ私」
得意気に胸を張り、手に持ったレンタルビデオ屋の袋を掲げた。
「ぶっちゃけると、私こういう経験もないから一体どんなものかなーってね。流石に一人じゃアレだし」
「それで私を出汁に使ったと」
一歩後ろについたメリーに蓮子は回りながら答える。
「そうとも言うけど……メリーの前じゃ素になれるから。なーんも心配しなくていいって言うか。流石私のパートナー!」
蓮子の言葉があまりにも恥ずかしくて、メリーは頬が熱くなるのを感じた。
「ほら、コンビニ行きましょ。元々お酒買う為に外に出たんだから」
「待ってメリー」
思わず早歩きになるメリーに慌てて蓮子は追いかける。

「よーし! ただいまわが家!」
ブーツを脱ぎ捨て蓮子は早速テレビに座り込んだ。
「蓮子ケープくらい脱ぎなさいよ」
コンビニで買ってきたお酒やつまみをテーブルに置くメリー。
「むーメリーの意地悪ぅ私んちなんだし、いいじゃない」
「女の子なんだから行儀よくしなきゃダメよ。ほら脱いで」
「はいはいー」
唇を尖らせ蓮子はしぶしぶとケープをハンガーに掛けた。ついでに暖房を付け、カラーボックスからイヤホンを取り出した。

「はいメリー」
「イヤホン?」
「そ。うちの安アパートだと、夜とか音まる聞こえなのよ」
テレビにイヤホンを差し込み左側だけ耳に入れる蓮子。
「なんだか懐かしいわ」
隣に座ったメリーはイヤホンを受け取り、髪の毛を耳に引っ掛けながら入れた。
「高校のときによくやったねー」
プレイヤーの蓋を開けDVDをセットした。
「まさかアダルトビデオ見るためにやるとは思わなかったわ……」
「いいじゃない。はいメリー」
冷えたチューハイ缶を手渡し、蓮子は歯を見せた。
「冬は夜が長いんだもの。こういう夜も合ったって構わないじゃん」
「……本当蓮子には適わないわね」
その顔があまりにも楽しそうでメリーは何も言う気にならなかった。
「そうこなくちゃ。それじゃ再生するよー」
「はいはい」
にししと悪戯っ子のように笑う蓮子に微笑みメリーはテレビに集中した。
「因みに私が借りた巨乳もの先に見るからねー。ぷるんぷるんのたぷたぷー」
「なにその擬音」
「おっぱい擬音語よ」
真っ先に画面に映し出されたのは、お決まりの一八歳未満観賞禁止の断りだった。
蓮子は上機嫌にチューハイに口つけている。
「洋画とかだと他の映画のコマーシャルが多くて面倒なのよ」
「へえ」
蓮子の話を聞き流し、メリーは座布団を直す。聞いたこともないメーカーのロゴが流れ、映像が映った。

「おっ出た出たー」
拍手をする蓮子。シックな音楽が流れ、仲睦まじい男女が道を歩くシーンが流れる。
「最初にいきなりエッチなシーンはないのね」
「モノによってじゃないかしら? それに心の準備もまだなのに」
「メリーって純情さんねえ。大丈夫よ、ただ出ったり入ったりするだけじゃない」
肘でメリーをつつく蓮子にメリーは肩をすくめた。
「忘れてた。よいしょ」
蓮子が体をひねり出しリモコンで電気を消した。
「ちょ……蓮子?」
「この方が雰囲気出るじゃん」
リモコンを調節して小さい電球をつけ、蓮子はメリーの真横に座った。
「蓮子近い……」
「仕方ないじゃんイヤホンが耳に入ってるんだから」
「そうだけど」
見てるのが普通の洋画なら気にならないかもしれないが、この密着はどうにも照れが出てくる。

(意識しちゃう……)
その乙女な感情も同じ乙女には伝わらず、チューハイ片手にのんきに笑っていた。
「はー……」
ため息を吐き出し、チューハイを一気に煽った。
「お? メリーどうしたの」
「なんでもないわ」
アルコール臭い息で深いため息をして、メリーはイヤホンから聞こえる音に集中した。

「演技下手ね」
「メリー……」
確かに大きなたわわなおもちを持った女性は出てきている。彼役の男も顔は至って普通。
見た目は普通なのは幸いだが、いかんせん台詞の棒読みやワザとらしい演技が気にかかる。
「棒読み過ぎて違う意味で笑いそうかも」
学芸会レベルの演技と棒読みの台詞が笑いを誘う。声も小さく聞き取りにくい。
すると横から別の女が出てきた。これもまた演技下手だ。
「お酒入ってて正解かもね。素面ならバカバカしくて見てられなかったかも」
「そうねー」
冷め切った目で画面を見つめる二人。
日頃聞くような感情の籠もってない台詞から一転女達が男にすり寄ったかと、思ったら――

「ひっ!?」
場面が急に変化し密室で濃厚に絡み合う男女の映像になった。
「ぉぉおおお……遂に遂に来た」
目を見開き画面を熱く見つめる蓮子と、一瞬の変化に思考が追いついて行かないメリー。
いきなりは全裸にはならない。
男の手がねっとりと女の魅惑的な肢体に触れながら脱がしてゆく。時折小さく女があげる声がイヤホンを通じてメリー達に反響した。
「な、なんかいきなり雰囲気変わった?」
「そうね……」
棒読み演技から急に女が変わった。
薄皮を一枚一枚剥ぐように洋服が脱がされ、ブラとショーツだけの姿でベッドに横になる。
セクシーさを強調した黒い下着は白い肌と調和し、男を求めているかのよう。
無言で自分の服を脱ぐ男にもう一人の女が妖艶に微笑み後ろからシャツを脱がしてゆく。
既に男の股間は少しずつ大きくなり始めていた。
「あのさ、メリー……」
「なに蓮子」
「おおお、男の人のアレって本当に立つものなの?」
「じゃないの」
乾いた蓮子の問いにメリーは冷静に返す。非日常的光景に蓮子は混乱状態だが、メリーは心のどこかで冷静だった。

(蓮子が慌ててる分、こちらが冷めてきたのかしら?)
唇を深く重ねながら男の服を脱ぎ捨て、女は自ら洋服に手をかける。
パンツだけになった男は下着姿の女に寝転がって、ブラの肩紐を弄っていた。
「目に見えないけど、なんかえっちい光景……ああっもう一人の女の人が放置されてる」
「蓮子うるさい」
「だってぇ」
情けない蓮子にメリーは世話ないと諦め、テレビを見た。
放置された女が男に声をかけ、男が振り返る。女は全裸になっていた。
身体からはみ出した巨大で柔らかそうな乳房を自慢げに見せつける。タイトルに嘘偽り無しの大きさを大きさだ。
乳輪も比例して大きく、それが生々しいといえば生々しい女の身体と言える。
まだ始まってもいないのに心がかきむしられていく。
画面上でも匂いそうに妖艶さを武器に女は男の上に覆い被さり、キスをした。

「ひっ……」
イヤホンから舌と舌を絡ませた音が伝わる。
荒い息遣いとシーツの擦れる音、ゆっくりとしたピアノのBGMが鼓膜を直接震わせた。
「うっ……うわー」
「大学とかでしてるカップルとか見たことあるけど」
「なんか、違うわね」
これからすることが分かっているからか、ただこの女優と男優が上手いだけなのか。経験がない二人には想像するだけ。
動悸が相手に聞こえてしまうほどに激しく脈打つ中、物語は進んでいく。
濃厚に混じり合った舌を離し、男と女の位置が逆になった。
汗ばんだ女の柔肌に男の舌が踊る。眉間や首筋、鎖骨やお腹と舐めあげるのは恋人同士のように丁寧な愛撫だ。
急に行為をするのではなく、互いに求めていた。
しかし、メリーはそんな光景より横に居るパートナーの方が気になっていった。

「れん……」
声をかけようとしたメリーは蓮子の表情に生唾を飲み込んだ。目尻まで赤く染まり、褐色の瞳は涙で潤んだいた。
親友の見たこともない表情にメリーはなぜか心を揺さぶられた。可愛いと思った。
「うっわ、ちょっとメリー見てよ」
「え?」
テレビに目をやると前戯が終わったのか、男がとうとうパンツを脱いだ。
モザイクの上からでは鮮明さはなくとも、それは蓮子とメリーには初めて見た男性器だった。
「あ、あんがい大きいのかな……これ? 小さい頃見たお父さんのじゃ分からないけど」

自ら経験が皆無なのを呟く蓮子に眩暈がした。
「女のアレもモザイクで見えないけど、あんまり綺麗なものじゃないのねえ」
「確かに」
既に服を脱いだ女の秘所にもモザイクがかかり、陰毛で黒くなっていて色合いとしては良いものとは言えなかった。
「しかし、本当にモザイクがあるのねえ都市伝説かと思ったわ」
「そうねーでもモザイク無いと昔は販売出来ないとか聞いたことあるわ」
「へえー今のご時世無修正なんて当たり前なのに」
チューハイを口に運び蓮子は袋から新しいチューハイを取り出す。
「蓮子ちょっとペース早いんじゃない。緊張してる?」
からかうつもり言った言葉に蓮子の肩が震えた。
「そ、そんな……こと無いわよ」
ぷいと顔を背ける蓮子にメリーは自然に思ったことを口に出した。
「可愛い蓮子」
「んな……!」
チューハイで酔ったのか蓮子に酔ったのか、そんなのメリーには関係なかった。
いけないイタズラ心がメリーを動かし、触れ合った肩を密着させた。

「ほら、蓮子始まるわよ」
「え? あ……」
話をしてる間にビデオはいよいよ本番を迎えた。男と女が重なり中心に侵入する。
「うわぁ……すご」
画面に釘付けになる蓮子。満足げな表情を浮かべて笑い合う男と女はゆっくりと動き出した。
もう一人の女は不満げに男の顔面に胸を押し付けた。
体勢を整える余裕もないのか、男は腰を女に向かって振る。
上下と押し付けながら汗ばんだ肌と肌が鳴らす音が響く。顔面に迫る豊乳にも男は唇をつけた。
二人の女と男が作り出す空間にやがて、こちら側にも空気が伝わってきた。熱病に浮かされたように濡れた瞳を揺らす蓮子。
「な、なんていうか凄いわね。こんな体勢って腰にきそうってか……本当にこんな声が出るのかなとか」
視線が合うと饒舌に話す蓮子にメリーは人差し指を唇に押して制止させた。
「ねえ、蓮子」
「ななななに?」
押し殺した声がどうにも色っぽい。
「大人の階段って言ったわよね」
「ああ、うんそれが?」
寄りかかってくるメリーに蓮子は視線をあちらこちらに移す。

「一般的にはこっちの方よね?」
「……はい?」
軽く肩を押されてマットに倒れ込む。下に敷かれたマットのおかげで痛みは無い。
「や、その……メリーさん?」
女同士とかそういう常識はどこ。
「やあね蓮子……常識を、境界を超えるのが私達秘封倶楽部じゃない」
「そうだけど、そうじゃな……」
蓮子の前髪を掻きあげ、グロスを塗った唇が押し付けられた。濡れた感触が広がった。
「――――ッ!」
変な声をあげそうになる蓮子にメリーはにっこりと笑いかけた。
「めめめ、メリーぃ!? 飲みすぎてるんじゃない!」
「蓮子あんまり大きい声だと隣に聞かれてしまうわ」
「うぐ……」
メリーの唇が額から目蓋、小鼻とキスの雨が振る。
軽く小鳥が啄むような力加減なのにキスをされた所から撃ち抜かれたような気がした。
「大丈夫よ蓮子。女同士なんだし痛みは無いわ」
あえて唇には触れず、顎先にキスをして口元まで真っ赤な舌で舐めあげた。
唇とは違う感触に背筋に電撃が走った。
「ね。蓮子……いいでしょ」
そういいながらネクタイを外し、はだけさせる。
「え、あ……えーと……」
お預けを食らう忠犬のような視線に蓮子は耐えきれず頷く。
「その、変わりえっと……」
悔し紛れに蓮子は人差し指をメリーに突き出し、言った。
「痛いことはしないでよ。あと、変なこともなし」
「……ええ」
メリーは嬉しそうに微笑み頬にキスをした。
右手と右手を繋ぎ、左手は額を撫でながらメリーは唇を蓮子の顔に落としてゆく。


「う……あっ」
メリーの唇は蓮子を優しく目覚めさせた。時折肌を触れる息遣いと、舌の感触は今まで体験したこともない心地よさを与えてくれる。首筋から再び額に戻り、眉間や目尻にキスをして顎下から舌が下ろす。
喉の中心を舌先で押し込みながら、鎖骨へと落ちてゆく。
「ふっ……っあ!」
メリーの頭が横に動き、舌が伸ばされたそこを蓮子が思わず止めた。
「メリー、やめっ……」
「いいじゃないの」
隠そうとした鎖骨を露わにし、鎖骨にキス。
「うっ、あっ……んぅ」
鎖骨の形に沿って動く唇。鎖骨から堪えきれない何かが蓮子に伝わる。
「蓮子鎖骨弱い?」
「しらなっ……ひぅ」
肩口まで舌が舐めあげられ、身体をよじる蓮子。
半身になったのを良いことにワイシャツを半分だけ脱がし、柔らかい二の腕に舌のぬめりを染み込ませる。
ただ舐めているだけなのに全身が痺れ、鼓動が激しくなる。
あのビデオの女もそうなんだろうか。涙で霞む視界からテレビに移すと、ただ快楽に溺れ喘ぐ女の姿があった。

ただ、こちらは引き締まった逞しい男ではなく、柔らかく包まれているような同性が相手だ。
苦しいのにもっともっとと漏らしそうになるのを知ってか知らずか、メリーは蓮子を抱きしめ、鎖骨を舐め続ける。
「メリー、わたし……変っ変なの……」
落ち着かないものが全身を襲い足を摺り合わせる。
愛用のスポーツブラを捲り上げ、指を乳房を持ち上げた。先端部が震え、僅かな刺激すら蓮子は感じた。
「可愛いわ蓮子……。やっぱり女の子はバランスが命よ」
「ふあっ……あああ」
細い指が沈む。くずぐり程度の軽いものなのに双乳から妖しい感触が広がる。
じっくりと煮詰めるような愛撫が汗を分泌させ、薄暗い部屋でも白い肌が光った。
「脱がすわね」
半脱ぎだったワイシャツとスポーツブラを外す。先端部は既に堅く尖っていた。
熱い吐息が降りかかる。未知の刺激を想像し背筋が震えた。

観察するように蓮子の乳房を見つめていたメリーは唇をゆっくりと開き舌を伸ばした。
生ぬるい感覚とぬめり気がくるりと回った。
「ん……あっ、ひぅ……」
尖り方を確認するかのようにくるりと乳首を舐めます。
唇をすぼめて吸われたり、様々に変化する粘膜がたまらない。
胸から背中に反響する快楽は、蓮子を溶かすには充分だった。
左右を交代して、時折胸を中心に寄せて一緒に愛された。
「ひゃぁ、メリー……ふあ」
特に怖がる様子もなく純粋に与えられる快感に身を委ねる。
握った手はそのままにメリーは空いた方の指で乳首をこねくり回してから、頭を撫でた。
「蓮子手痛い……」
「……え、あ、ごめん」
気付けば強く手を握っていたのか、指先まで白くなったメリーの手を慌てて離した。
自由になった手はそのまま胸に触れた。
向き合った格好で、弄られる感覚は気恥ずかしさがあり視線を背ける。

「んっ……ふぅ……」
剥き出しになった乳房に見れた手のひらが、当てがわれる感覚はむず痒さから段々と違うものに羽化していく。
指の腹で赤く熟れた果実を扱き倒し、また土台も揉みほぐし火照りを悟ってしまう。
「蓮子胸の先が……凄い堅くなってるわ」
「なぁ……メリー、あっ……」
固く綺麗な爪が頂きを引っかき蓮子は声をあげた。人差し指と親指で乳輪ごと捻る。
捻ったと思ったら、優しく筆に引っ掻くように触れたりと左右の乳房に異なる動きを見せるメリー。
「あっ、ああ……んっ、ふぅ……」
マットを爪で引っかき溢れそうになる何かに耐える蓮子に足を絡ませるメリー。
メリーの領域に入ったような感覚と、お腹に感じる豊かな胸に嬉しさがこみ上げ、蓮子は力を抜いた。
「んっ……んーーー!」
人差し指で爪を立てられた一緒、意識がどこがに飛んだ。
時間の流れを感じない経験もない空間に投げ出され、甘美な脱力感を得た。
目を開けると視界は曇りガラスのように霞んでいた。
「軽くイった蓮子?」
「わ、分かんな……」
吹き出す汗を掬うメリーに蓮子は首を振った。
視界が回復したと思ったら熱に浮かされたような目をしてメリーが蓮子を見下ろしていた。

「……綺麗」
かすれた声は鼓膜から全身を震わせる。濡れた瞳に赤く染まった肌、息を荒げてメリーを見上げる姿は、どんなものよりも美しい。
「可愛い……」
「んっ……」
「ステキ……」
「……あっ」
「綺麗よ蓮子」
賛美を呟くと蓮子が震え、なんとも言えない香りがした。
黒いロングスカートは汗ばんだ肌で足のラインが分かるほど肌に張り付いていた。
体をくねらせたためか中途半端に捲りあげられて、肉付きのいい太ももまで見えしまう。
二人の視線が交差し、蓮子が頷いた。
右手を足の付け根から股間に移し、撫で上げた。生々しい音はなくただ、むず痒い感覚が蓮子に伝わった。

「脱げる?」
「う、うん」
腰をあげスカートを下ろす。スポーツブラとお揃いのスポーティーなショーツが露わになる。
逆剥けもない綺麗な手が膝や太もものラインを確かめるように往復する。
焦らされるような指使いに体が火照り、中心が熱くなってきた。
「痛かったら言ってね」
そう断るとメリーは布の上から優しく撫でつける。二本の指がぐっとナカに差し込んできた。
「んん……ふぅ……!」
身体を竦ませる蓮子にメリーはキスをした。
熱く濡れた肉壁が掻き分けられるような感覚。片手だけ二人は手を繋いだ。
「これなら怖くないわよね?」
「う、うん……んっ」
頷く蓮子にメリーは頷き指戯を開始した。布があるのを考慮し、肉壁を突き上げる。
「ひゃぁ、あああ、んひぃ……ふああっ」
反応を見ながら指先を突き上げたり、指の腹で肉壷を震わせるなど器用に人差し指と中指を操るメリー。
手探り状態でも蓮子の弱点を見抜き的確に気持ちいいところを刺激する。
掻きむしられる感覚は陶酔となり、蓮子は声をあげた。
「いい……いいよメリーぃ! うぁ……」
正直な声にメリーも答えようと、指の動きを変化させる。器用に指の付け根と手のひらを使うように、今まで全く触れてすらない充血しきった陰核に触れた。
「んひっ……ぁぁあああ!」
ショーツの布地も大量の愛液で湿り気を帯び指の動きを助ける。蓮子は声を抑えることも忘れ、可愛らしく喘いだ。
「聞こえちゃうわよ蓮子……」
メリーの声も聞こえず、腰を震わせる。
「もう……」
繋いだ手ごとメリーは蓮子の口元に持っていった。
赤ん坊のように蓮子はしっかりと繋いだ手を口に含む。
「ん゛……じゅる、んふぅぅぅううっ!」
無我夢中で目の前の手を吸い付き舐める姿は子供のようだ。
「れん……痛っ……!」
「ふぅ……んっんーーーー!」
身体がとろけてしまうような衝動。
手をしゃぶりながら蓮子は再び絶頂の階段を上った。汗が吹き出し、全身が壊れた人形のようにカクンカクンと震えた。
「ぷはっ……はーはー」
手から口を離し呼吸を再開した。新鮮な空気をいっぱい吸い込み、蓮子は快楽の余韻に浸る。

「気持ちよかった?」
「あ゛……はーはー……うん」
舌なめずりをしながら指を引き抜くメリー。
「これで蓮子も大人の仲間入りね」
するりとメリーが自ら服に手をかけた。
「メリー……」
「その、私も蓮子の見てたら我慢出来なくって……」
布が擦り合う秘密の音を響かせ、ワイシャツスカートを脱ぎ、キャミソールも脱いだ。
下着姿のメリーが蓮子に身を寄せた。
「わ、私も気持ち……よくして?」
繋いだ手を谷間に押し付けるメリーに蓮子はただ頷くしかなかった。
「経験ないから、なんか変だったり痛かったら言ってね」
額にキスをして、蓮子はブラの肩紐に手をかけた。
聖なる夜はまだ終わらない――




「う……ぁ」
目蓋を開けると見慣れた天井が広がっていた。
「あー身体ベタベタして気持ちわるっ……」
上半身を起こすと、肌に張り付いた体液がこびりついていた。
「んっ……」
隣で幸せそうに微笑んで寝てる相棒は安らかに寝ていた。
「気楽なもんね」
思わずため息が出た。窓から日差しがオレンジ色になっているのは気のせいか。
もう一度だけもう一度だけと互いが互いに貪り、朝までいや、昼までしていた。
「……中学生か私は」
思い返して頭を抱えた。飲みすぎたアルコールが頭痛をさらにダイナミックにし、昨夜の光景が色々と思い出しては赤くなった。
「あ゛ーマジでどうしよ……」
頭を抱えた拍子に手に傷があるのを見つけた。絶頂の拍子に噛み付いてしまったのか、深い傷になっていた。
「んー蓮子ぉ……」
幸せそうに寝言を呟くメリーの手にも咬みあとがついていた。お揃いの傷。
「ま。いいか」
深く考えるのも馬鹿らしくなり、蓮子は倒れ込んだ。
散乱した洋服から上着をメリーにかけ、目を瞑る。今はただ隣にあるぬくもりに包まれて眠りたかった。



エンド
皆様どうもお久しぶりですやまだ士郎です。
新作が出たんだから、また秘封を書かなきゃと書きました。今年最後の話が秘封で幸せです。
蓮子を女にしたのはメリーさんですよね。

ところで、クリスマスに投下しているなんて完璧に恋人居ないって証明したようなものですか?

それでは皆様またの機会に

※以下コメント返信

>名前が無い程度の能力様
メリークリスマス。秘封の良さを分かって下さり、ありがとうございます。サンタさんは百合しか届けられません。

>名前が無い程度の能力様
その言葉だけでもエッチいですね。秘封は最高なんですーありがとう御座いました。

>名前が無い程度の能力様
恋人は居なくとも秘封が居れば幸せだと気付きました。ありがとう秘封!

>名前が無い程度の能力様
抜け…早足でしたね。ありがとうございます。秘封万歳

>名前が無い程度の能力様
そんな過ごし方あってもいいと思います。優しいサンタかどうかは分かりませんが、秘封が素晴らしいからですね。
はい。彼女よりも秘封ちゅっちゅっが欲しいです。強がりではなく強がりではなく。

>名前が無い程度の能力様
私ではなく秘封が素晴らしいからです。秘封万歳

>名前が無い程度の能力様
だれかまともなタイトルをつけれる力を下さい。秘封万歳

>名前が無い程度の能力様
ありがとうございます。秘封が住んでいる近くのお店ですから、仕方がないかと思うんです。
胸が熱くなる展開ですね。レンタルビデオ屋に秘封が来るとか胸熱です。棚がもっと広がりますね。

沢山のコメントありがとうございます。これでクリスマスも年末も寂しくなかったです。
やまだ士郎
https://twitter.com/yamadashirou
コメント




1.名前が無い程度の能力削除
メリークリスマス。 年の瀬の忙しさのためかテンポよく読めてすてきでした。
秘封倶楽部もいいですねぇ。
ありがとうございます。サンタさん
2.名前が無い程度の能力削除
秘封百合いいな……
暗い部屋で寄り添いながらイヤホンを共有してAV観て静かに興奮しちゃう処女秘封百合いいな……
3.名前が無い程度の能力削除
恋人はサンタクロースなんです。だからサンタクロースなあなたは誰かの恋人です(意味不明)
ありがとうサンタさん!
4.名前が無い程度の能力削除
所々抜けとかあったけど気にせず読めた

よくやった
5.名前が無い程度の能力削除
クリスマスにAVって・・・
さすがです、秘封倶楽部。
サンタさん・・・!優しいサンタさん・・・!
忘れません・・・!このご恩は一生・・・!

大丈夫さ!彼女は画面の向こうにいるのだろう?
・・・あれ、目から汗が
6.名前が無い程度の能力削除
うおお良かった!レベル高い作品どうもです
7.名前が無い程度の能力削除
本文はもとより、タイトルだけでもエロさが伝わってきた
秘封バンザーイ
8.名前が無い程度の能力削除
健全な女子大生が爛れていく様子にとても興奮しました
それにしてもクリスマスの時期にレズ物のAVが圧倒的に借りられているレンタルビデオ屋ってのも凄い話だことw
あの店にいた男性達は来襲してきた二人の女子大生の関係について悶々と考え、その結果弾みでレズ物のAVに手を出すようになり、新たな性癖が広がっていったに違いないw
9.名前が無い程度の能力削除
ナイスシチュ、ナイス百合、ナイスおっぱい!
化粧の雰囲気をもった二人はエロいなぁ。いやー楽しめるぅ。

で、この蓮子とメリーを隠し撮りしたAVはどこにおいてあるんですかね。