真・東方夜伽話

幼い月の恋愛事情

2008/03/26 08:38:34
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幼い月の恋愛事情

(´・ω・`)
※このお話は「ヤンデレアリスの異常な愛情+α」のその後のお話です。
 一応読んで無くても大丈夫な流れにはなっていますが、所々に前作の設定が出てきますので、判らないんだぜ!な方は目を通して貰えると助かります。












それはそれは良い曇りの日。
博麗神社の縁側に、仲良く並ぶ二つの小さな影があった。


/幼い月の恋愛事情


「…ふう…偶には緑茶も悪くは無いわね」
「あら、判ってきたじゃない。ついでにお賽銭を入れて行ってくれると助かるんだけど?」

緑茶を飲み、一息つきながら呟くレミリアに、霊夢は冗談交じりにそう返す。
その日、レミリアは珍しく咲夜を連れずに外出していた。
曇りの日だったからかもしれないが、それよりも一人で彼女に相談したいことがあったからだ。
霊夢も何時もと様子が違う事を察しているのか…しかし問い質すような事はせずに、レミリアにお茶を出して。
何時も通り、縁側でのんびりとお茶の時間を楽しんでいた。

「…あのね、霊夢。
すこし聞きたい事があるんだけど…」
「ん、どうかしたの、レミリア?」

何度かお茶を啜り、深呼吸した後、漸くレミリアは口を開いた。
霊夢も待ってました、というかのようにレミリアに向き直り、そして微笑む。
以前は戦いもした関係ではあるが、霊夢にとってレミリアは友人だ。
だから、霊夢も出来うる限りレミリアの力になりたかったのである。

「…霊夢って、恋とかした事…あるのかしら?」
「―――えっと、恋…って、恋愛の恋…よね?」

レミリアの言葉に一瞬呆けながらも、霊夢はそう問い返す。
…流石に恋愛相談は霊夢の予想外だったのか、若干戸惑いの色を見せながら…レミリアが小さく頷くと、ふむ、と霊夢は唸った。
霊夢は未だに恋愛と言う物をした事が無かった。
大事に思う相手は確かに沢山居る。
魔理沙もルーミアも、チルノも美鈴も、咲夜もパチュリーも、フランドールも…目の前に居るレミリアも。
それこそ、今まで相手にしてきた妖怪・人間・神に至るまで、霊夢は良い関係を築いていきたいと願っている。
…が、しかし。
それが恋愛感情なのか、と言われれば霊夢は否定せざるを得ない。
唯一人だけ…紫に対しては、それに近い感情を抱いているが…何時もからかわれたり、はぐらかされてばかりで、霊夢はそれが恋愛かどうか、確証を持てなかった。

「…申し訳ないけど無いわね。何、誰か好きにでもなったの?」
「ううん、そうじゃ無いんだけど…ほら、最近魔理沙やアリスが良く紅魔館に来るでしょう?」
「あー…なるほど…」

苦笑しながら、レミリアの言葉に納得する霊夢。
…あの騒動は、既に幻想卿全土に知れ渡る事となっていた。
アリスの実力も、そしてその後和解して今三人は付き合っているのだ、と言う事も。

しかし、霊夢は知らなかった。
レミリアはそれ自体に問題を感じている訳ではないのだ。
レミリアが興味を持ったのは、その後の部分。
付き合い始めた三人は、それ以前と比べて随分と様相が変わっていた。
それはまあ、普段こそソレほど目立つ事は無いが、いざ事が始まると、あの魔理沙が二人に、まるで子供のように甘えているのである。
その変わりようと言ったら、もし霊夢のように付き合いの長い人間が見たら目を疑う程だろう。

「私は、500年生きてきたけど…まだ、一度も恋愛なんてした事無いわ。
時々思うのよ。この500年の間、私は一体何をしてきたんだろうって」
「レミリア…」
「…憧れてるのかもしれないわね、あの三人に。
恋をする事であそこまで変われるのなら…私も、恋をしてみたいもの…」

レミリアはそう言いながら、雲で灰色に染まっている空を見上げ、寂しそうに微笑んだ。
霊夢は、今のレミリアにかける言葉を知らない。
直ぐに恋をする、とか。そんな安直な言葉を彼女にかけたくは無かった。
彼女は、霊夢にとって大事な友人の一人だったから。

「有難うね、霊夢。
何だか愚痴みたいになっちゃったけど…」
「そんな事無いわ。
…こっちこそ、力になれなくてごめんね?」
「良いのよ。聞いて貰えただけで、少しは楽になったわ」

霊夢の言葉に、レミリアは微笑みそう返す。

「…お互い、良い相手に逢えると良いわね」
「そうね、霊夢。その時は是非紹介して欲しいわ」

そして、レミリアは日傘を差すと、縁側から立ち上がって。
霊夢と互いにそう言って、苦笑すると帰路についた。

空は日差しの入る隙間の無い曇り空。
それはまるで、今のレミリアの心を映し出しているかのようだった。





「お嬢様、紅茶をお持ちしました」
「ん…ありがとう、咲夜」

コンコン、という控えめなノックの音と共に紅茶と共に咲夜は部屋に入った。
音を立てないように、静かにティーカップを並べ、そして紅茶を注いでいく。
その一連の動作には一切の澱みもなく、正しく従者の鑑だった。

「…ん…?」

…の、だが、
この日に限り、咲夜は自分でも気が付かない内にミスをしていた。
紅茶を飲んだ瞬間に、レミリアは顔を顰める。
…渋い。
何を如何間違えたのかは判らないが、何時も咲夜が入れてくれている紅茶と比べ物にならない程に不味かった。
まるで紅茶を初めて入れるのに、入れ方を教わらずに適当に煮詰めたような、そんな味。

「…咲夜…どうかしたの?」
「え…あの、私が何か…?」

あまりに咲夜らしくないミスに、思わずレミリアは心配そうに彼女に話しかけた。
が、咲夜自身もミスを犯した事に気付いていないのか、不思議そうに首を傾げて。
…レミリアに、紅茶の事を示唆されて、漸く大失敗に気付く始末。

「あ…す、済みませんお嬢様!
今すぐ淹れ直して―――」
「ああ、別に良いわ。
それよりも咲夜、貴女らしくもないミスね…何か、あったのかしら?」

とんでもない失態に思わず顔を青ざめさせる咲夜だが、レミリアはそんな彼女に優しい笑みを見せた。
叱責するつもりなど毛頭無かったし、何よりも…咲夜がこんなミスをするなど、何かあるに違いないと。
レミリアは、そう思っていたからだ。

「その…こんな事、言い訳にもならないかも知れない、ですが…
…以前、大浴場での事…覚えて、ますか?」
「大浴場…って…」

申し訳なさそうに俯き、指をもじもじさせながら呟いた咲夜。
その言葉に、レミリアの頭の中に、あの光景が蘇る。
確かにあの時隣に咲夜が居たし、恐らくはあの時の事を言っているのだろう。

「…ええ、覚えてるけど…それが、どうかしたの?」
「…あれから、私…何だか変なんです。
胸の中が、何と言うか、こう…もやもやして…時折、変なミスを…本当に、申し訳有りません…」

咲夜の独白に、レミリアは驚きを隠せなかった。
あの時から、悩み続けていたのは…自分だけでは、なかったのだ。
完璧な従者である咲夜までもが、自分と同じ悩みを抱えていて…それが、レミリアにとっては驚きだった。
レミリアは、少なくとも咲夜にはそういったイメージを持っていなかったから。

「…もやもやって、どういう感じかしら?」
「え…いえ、その…何と言えば良いのか…」

…それと同時に、レミリアの中に初めて湧いてくる感情があった。
普段は取り澄まし冷静で、欠点など殆ど見られない咲夜が目の前で困っている。
それを見ているだけで、レミリアは…唇を舐め、そして…笑みを、浮かべていた。
もっと困らせたい。
もっと咲夜を問い詰めてみたい。
もっと、咲夜の色んな表情を、見てみたい。

「咲夜、貴女は自分の犯したミスに対する責任を果たす必要があるわ。
…ほら…ちゃんと、はっきり言ってみなさい?」
「そ、その…私にも、はっきりとは、わからないの、ですが…あの、三人が…羨ましい、と…///」

レミリアの言葉に、咲夜はビクっと震えて。
そして、次第に小さな声で、しどろもどろと…自分の心情を吐露し始めた。
頬を赤く染め、自信なさげに呟くその姿からは、普段の咲夜の姿を想像できない。
そして、その姿は…少なからず、レミリアの心を満たしていった。
まるで薄くかかっていた靄が、徐々に晴れていくかのように。

「羨ましい?
それは…つまり、パチュリー達みたいに私としたい、と言う事かしら?
それとも…」

そして、自分でも意地悪だと自覚していながらも…咲夜の耳元に、唇を近づけて。

「…魔理沙みたいに、私に甘えてみたいのかしら?」
「…っ、い、いえ、そんな事は…っ!!///」

レミリアの囁きに、咲夜は顔を真っ赤に染めた。
それだけで、レミリアの心の中に生まれつつある感情はさらに膨らみ…そして、エスカレートしていく。
もっと、もっと。
咲夜が恥ずかしがる所を見たいと、レミリアの欲求が加速していく。
それは、子供が好きな子を虐めるというのに酷似していた。

そう、もうレミリアは気付き始めていたのだ。
パチュリーにとっての魔理沙が、自身にとっては咲夜なのだ、という事に。

「いいのよ、咲夜…甘えたいなら、私に甘えても…」
「え…お、お嬢様…っ!?」
「…但し…ちゃんと、さっきの失敗を償ったら、ね?」

レミリアの言葉に激しく動揺する咲夜。
レミリアはそれを見て笑みを浮かべながら…そっと、靴下を脱いで。

「…跪きなさい、咲夜」
「ぁ…は、はい…かしこまり、ました…」

優しく、しかし言葉に有無を言わさぬ強さを乗せたレミリアの声に、咲夜は逆らう事も出来ず…逆らう感情など、微塵も湧かなかったが…その場に、跪いた。
レミリアは椅子の上に腰掛けて…そっと、咲夜の顎に爪先で触れて、自分の方を向けさせる。

「……それじゃあ、私の足を舐めなさい、咲夜。
そうしたら、さっきの失敗は許して…私に、甘えさせてあげる…」
「…ぁ…お、お嬢様…///」

レミリアは、笑みを浮かべながら…咲夜に、命令をした。
普通ならば、少なからず…例え相手が主人であり、自分が従者であったとしても、拒絶の反応を見せるだろう。
しかし咲夜の表情には、それがまるで無かった。
それどころか、寧ろ…何処か、陶酔したかのような表情で、レミリアを見上げて
…そして、恐る恐る…レミリアの足の指を、舐め始めた。

「…はむぅ…っ、ちゅ…」
「ん…ふふっ、良い子ね、咲夜…」

そう言いながら、レミリアは優しく…自分の足の指を舐めている咲夜の頭を撫でた。
咲夜は撫でられると目を細めて…何処か嬉しそうに、頬を緩ませて。
口の中に仄かな塩の味を感じながらも、レミリアの足の指を一本一本、丁寧に舐めしゃぶっていく。
レミリアは擽ったそうにしながらも、それを止める事はしなかった。

「ふぁ…っ、ん…どう、咲夜…私の足の指を舐めた感想は…?」
「ちゅ、む…んぁ…っ、ぅ…お…美味しい、です…お嬢、さまぁ…///」

咲夜はレミリアの言葉に、表情を蕩けさせながら、正直に…そう、答える。
その表情には、最早何時もの凛々しさや瀟洒さなど欠片もなく。
ただ、レミリアに奉仕をするという行為に酔った、一人のメイドが居るばかりだった。
咲夜のそんな姿に、レミリアは背筋を震わせる。
恐怖や軽蔑からではなく…初めて見る咲夜の表情に対する、喜びに。
そうして、レミリアは確信した。
自分が、咲夜に対して…恋愛に、近い感情を抱いているのだ、と。

「…ふふっ、足の指はもう良いわ。
ほら…来なさい、咲夜…」
「ぁ…ぅ…お嬢様…っ、おじょうさまぁ…っ///」

レミリアは優しく囁き、咲夜の頬を撫でると、椅子から立ち上がって。
ベッドに腰掛けて、咲夜を誘うように、両手を広げると…咲夜は、まるで子犬のように…レミリアの胸元に、飛び込んだ。
ボフッ、と…体格差から考えれば当然だが、咲夜を抱きとめたレミリアは、ベッドに倒れこむ。
しかしレミリアは嫌な顔一つせずに、飛び込んできた咲夜の頭を撫でて…そして、額にキスをした。

「…ごめんね、咲夜…意地悪しちゃって」
「ぇ…お嬢様…?」
「私も、同じだったのよ。
前に大浴場でアレを見てから、ずっと…胸の中が、もやもやしてたわ」

レミリアは自分の胸元に咲夜の頭を抱き寄せながら…まるで母親が子供に話すように、優しく語り始めた。

「…私は今までの500年の生の中で、一度も…パチュリー達みたいな相手に出会った事が無かったの。
勿論紅魔館の皆は大切に思ってるし、大事だとは思っているけれど…それは、恋愛とは違うでしょう?」
「…はい…」
「それが何だか情けなくて、ね。
あの日からずっと…私は、胸の中の靄を取る方法を探してたわ。
曇りの日が続いてたから、色んな所に行ったりもしたし…でもそれでも靄は消えなかった。
…そう、今、この瞬間までは」
「…え」

レミリアの言葉に、咲夜は小さく声を出した。
それは、つまり。
浮かんだ考えを慌てて否定しようとするが、咲夜の頭の中からは一つの答えが消えなかった。
もしそうなら、それは―――彼女にとって、限りなく幸せな事なのだから。

「…まだ、はっきりとは判らないけれど、きっと…私は、貴女に恋愛感情を抱いてるのね。
…貴女は…どう、なのかしら…?」

レミリアは其処まで言って…急に、不安げな表情を見せる。
そう、まだレミリアは咲夜の感情を知らなかった。
たった今、足まで舐めさせてしまった事にも若干の後悔を覚えていた。
今ので嫌われていたら、それこそ死に切れない、と。

しかし、そんなレミリアの考えも、杞憂に終わる事になる。

「…私は…私も…」
「………」
「私も…お嬢様にお仕え始めたその時から、ずっと…お嬢様の、事が…好き、でした…っ」
「…ちょ…ちょっと、咲夜!?どうしたの、何処か痛いの!?」

ポロポロと、涙を零しながら…咲夜は不安そうな表情をしたレミリアに、そう…はっきりと、告げた。
レミリアは突然泣き始めた咲夜に、心配そうに話しかける。
無論、咲夜は痛みや悲しみ、苦しみで泣いている訳ではない。
心からの、喜びの…そして、感動の涙。
それは、簡単に止められるものではなく。

「ちが、うんです…うれ、しくて…っ!
お嬢様、に…そんな、風に言ってもらえて…私…わた、し…っ!!」
「…咲夜…」

ポロポロと涙を零しながら、言葉をつむぐ咲夜に、レミリアもまた、嬉しそうな…幸福そうな、笑みを見せて。
そして、ぎゅっと…咲夜を抱きしめると、唇で咲夜の涙を掬い上げた。

「…愛してるわ、咲夜…」
「私、も…愛してます、お嬢様…」
「…レミリアって、言って…?」
「…愛してます…レミリア、様…っ」

咲夜に自分の名前を呼ばれて、レミリアは微笑みながら、そっと…咲夜の唇に、キスをした。
咲夜はそっと目を閉じて…レミリアの背中に手を回し、キスを受け入れる。
舌を入れたりする訳ではない、ただ触れるだけの…優しいキスを。
そして、どちらからともなく、唇を離すと…もう、咲夜の涙は止まっていて。
互いに互いを見つめあいながら…クス、と、互いに笑みを浮かべた。

「…何だか、暖かいわね…」
「はい…胸の中が、暖かくて…幸せです、レミリア様…」

そういって微笑んだ咲夜の顔は、とても可愛らしく。
レミリアは、それを見ているだけで…表情から笑みを消す事が出来なかった。

「…ねえ、咲夜。
私達も…魔理沙達みたいに、してみましょうか?」
「…ぁ…そ、その…お嬢様さえ、良ければ…お願い、します…///」

咲夜はそう言うと、レミリアに恥ずかしそうに擦り寄った。
…ほんの僅かな誤解が此処にある。
レミリアとしては、今の言葉は単に『行為』を示していたのだが、咲夜はどうやら魔理沙のあの姿を連想したようで。
一瞬ぽかんとしていたレミリアもそれに気付いて、苦笑しながら…しかし拒む事はせずに咲夜の頭を優しく撫でた。
そして、そっと咲夜の服に手を伸ばすと…優しく、メイド服を脱がせていく。

「ふふ…可愛いわよ、咲夜…」
「ぁ…ありがとう、ございます…レミリア、様ぁ…///」

上半身をはだけさせ、やや控えめな胸を露出させると、レミリアは優しく咲夜の素肌を撫でて。
それだけで、咲夜は身体を震わせて、甘い声を漏らした。
咲夜のその姿を見ているだけで、レミリアは…自分の秘所から、暖かいものが流れ出るのを感じていた。

「…ん…ねえ、咲夜…私、能力を使ってもいいかしら…?」
「能力…です、か…?」
「ええ、運命を操る能力。咲夜さえ良ければ、使いたいんだけど…」
「…良いですよ…レミリア様の、能力なんですから…ね?」

咲夜の言葉に、レミリアは嬉しそうに微笑む。
そして…レミリアは、自身の能力を、初めて自分のために使った。
仄かな光が互いを包み…そして、すぐに消えていく。

「…レミリア様…一体、何をしたんですか…?」
「今のはね、ちょっとしたおまじないみたいなものよ…後、もう一つは直ぐに判るわ」

レミリアは悪戯っぽく微笑むと…楽しそうに、咲夜の事を見つめていた。
咲夜は不思議そうに首を傾げて…そして、次の瞬間、自分の身体が…否、能力が、勝手に発動し始めているのに慌て始める。

「え…いやっ、何で…っ、レミリア様、離れて下さい!危険です!!」
「慌てないで…言ったでしょう、直ぐに判るって…ね?」
「ぁ…っ、あ、ぁ…っ!!」

咲夜は自分の能力が意志を離れ始めた事に恐怖を覚え、巻き込むのを恐れてレミリアから離れようとするが、レミリアはそれを拒むようにぎゅっと、咲夜を抱きしめていた。
そこで漸く今の状況がレミリアの仕業だと理解する、が…理解した所で、怖い物は怖いのか、小さく悲鳴を上げながら…抵抗するのをやめ、レミリアにしがみ付く。
…と。そこで漸く、咲夜は今自分に起こっていることを理解した。
レミリアにしがみ付いていた手が、徐々に徐々に、小さく縮み始めていたのだ。
つまり、今自分に起こっているのは―――

「…咲夜。
私達が最初に出会った頃って、私と咲夜…どっちが大きかったか、覚えてる?」
「ぁ、ぅ…ぁ…それ、は…たしか…おなじ、くらい、じゃ…」
「私は確か貴女のほうが小さかったと思うんだけど…まあ、今にわかるわ」

咲夜の身体は、一秒ごとに目に見えて縮んでいた。
次第にメイド服はブカブカになり、身体は小さく、子供のそれになっていって…そして、レミリアと同じくらいの身体になると、漸く縮むのが止まって。

「んー…確かに同じくらいね。
あの時の私は480だか490歳くらいだったから…まあ、子供をみるのも珍しかったから、小さく感じたのかしらね?」
「ん、ぁ…レミリア、さまぁ…」
「…ごめんなさいね、咲夜…ひょっとして嫌だった?
その身体の方が、私に甘えやすいかなって思ったんだけど…」
「…あまえ、やすい…?」

そう言いながら、咲夜は今の自分の身体を見つめた。
レミリアと同じくらい…否、寧ろ若干レミリアよりも幼い身体。
視線も今はレミリアと同じくらいに下がり、確かに…前の、元の身体と比べれば、今の方が甘えやすいかもしれない。
そう思うと、咲夜はレミリアを見上げて…ぎゅっと、抱きついた。

「…甘えて、いいんですか…レミリア、さま…?」
「ええ、勿論よ…たっぷり甘えさせてあげるわね、咲夜…♪」

優しく咲夜の頬を撫でながら、レミリアは微笑んだ。
そして、自分もまた服をはだけさせて…素肌を露出させると、咲夜と再び口付けを交わす。
そう言った事に関しては詳しくない二人だからか、口付けとは言えど、唇を合わせるだけで。
しかし、それだけで二人は幸福だった。
レミリアは優しく咲夜の背中を撫でて、その度に咲夜は甘い声を漏らす。
互いに技巧も何もない二人だ。
故に、それだけで十分なのだろう。

「ん…レミリア、さまぁ…」
「咲夜…愛してるわ…」

互いに頬を赤く染めながら、心地よい感覚に身を委ねる。
レミリアの手は咲夜の秘所に伸びて…そして、優しく、なぞるようにして。
その感覚に咲夜は甘い声を漏らしながら、ぎゅっとレミリアにしがみ付いて。
レミリアは、咲夜の幼くなった秘所からあふれ出る、暖かい液体に嬉しそうに、目を細めた。

「凄いわね、咲夜の此処…どんどん溢れてきて…まるで、お漏らししてるみたいよ…?」
「ぁ…い、やぁ…っ、そ、そんな事、いわないでください…っ///」

レミリアの言葉に、咲夜は恥ずかしそうに俯いた。
…の、だが。今のレミリアには、寧ろそれは逆効果で。
レミリアはゾクゾクと背筋を震わせると、秘所に触れていた指先を擽るように動かし始めた。
動きの変化に咲夜は小さく悲鳴を漏らし、そして震えだす。

「あひゃっ、ん…っ、ひあぁぁ…っ!れ、レミリア、さまぁ…っ、そんな、そんなふうにされたらぁぁ…っ!!///」
「されたら、どうなっちゃうのかしら?
…ふふ…ね、咲夜…咲夜の恥ずかしい所…全部、見せて…?」

震えながら、恥ずかしそうに言う咲夜にレミリアはそう返して。
…そして、秘所の一際敏感な部分に、軽く…痛くないように、爪を立てた。

「…っ、ひ、ぁ…っ!!ひゃ…だ、め…っ、みないで、くださ…っ、ひあぁぁぁぁぁぁ…っ!!!」

その瞬間、咲夜は身体を仰け反らせて…イヤイヤとかぶりを降りながら、絶叫した。
レミリアの手の平に、暖かい液体が降りかかり…そして、次の瞬間、小さな音と共に、勢いのある水流がレミリアの手の平に当たって。
レミリアはそれを嬉しそうに微笑みながら受け入れて…そして、恥ずかしさに涙を浮かべている咲夜の頬に、キスをした。

「…ふふ、本当にしちゃったわね、咲夜…可愛いわよ…♪」
「ひぁ、ぅ…だめって、いったの、にぃ…ひどい、です…レミリア、さまぁ…///」

少し拗ねた様な表情で、レミリアに抗議する咲夜。
しかしながら、それは本当に怒っている訳ではなく…それを、レミリアも理解していた。

「それじゃ、ちょっと身体を洗ったら…今度は私も、ね?」
「ぁ…は、はい…レミリア、さま…♪」

そう言うと、レミリアは咲夜を抱き上げて部屋を出た。
幸い、咲夜の能力がある為に二人は誰に気付かれることもなく大浴場へと辿りつき。

…そして、以前の三人のように浴場の中で情事に耽って行ったのである。





「レミィ、少し良いかしら…って、あれ?」

レミリアと咲夜が出て行って少し後の事。
彼女の部屋を、パチュリーが訪れていた。
最近レミリアの様子がおかしい事を察していた彼女は、相談に乗ろうとしていたのである。
…が。

「…何処かに出かけたのかしら…って、この匂い…?」

くんくん、と鼻を鳴らすパチュリー。
そして、その匂いの源に視線を向けると…一気に、頬を赤く染めた。

「…ま、まさか…ん…この事は、私の胸にしまっておきましょう…」

そう言いながら、パチュリーは急いで部屋を出る。
…パチュリーが見たもの。
それは、先程咲夜が汚してしまったベッドだった。
しかし第三者であるパチュリーには、レミリアが粗相をしたようにしか見えず。

…コレから暫くの間、レミリアに会う度にパチュリーは妙にギクシャクしていたのだという。





「…紅茶をお持ちいたしました、お嬢様」
「ええ、ありがとう咲夜」

それから数日後の事、レミリアの自室にて。
何時も通り紅茶を運び、ティーカップを並べ、紅茶を注ぐ咲夜。
その姿にはもうあの時の陰りはなく、とても優雅で、そして瀟洒だった。
…が。
以前と違うのが2つ。
一つは、紅茶を飲む際に咲夜もレミリアと一緒の椅子に座るようになった事。
そしてもう一つは―――

「はい、咲夜…あーん♪」
「あ…あーん…///」

―――仲睦まじく、クッキーなどのお菓子を食べさせあう二人の姿が見られるようになった事、である。

一応は二人きりの時以外は自粛する、というルールこそ決めてはいるのだが…実際はパチュリー達の前でもそういった行動に出る事が多かったりする。
例えば。

「ねえ咲夜、だっこして?」
「はい、レミリア様…ん…///」

と、皆の前でだっこをねだったり。

「ねえ咲夜、こっち向いて?」
「はい、レミリアさま…(ふに」
「ふふっ、ひっかかったひっかかった♪」

と、皆の前でふざけ合ってみたり。

「ね、咲夜…トイレに行くから一緒にいきましょう?」
「あ…は、はい…レミリア、様…///」

と、一緒にトイレに行って小一時間戻ってこなかったり。
これ以外にもまだまだあるのだが、まあ紅魔館の面々は主の幸せそうな姿が見えて幸せだったりする。





…因みに、紅魔館の周囲だけ春度が異常に上昇していたのは、言うまでもない。
と言う訳で今回はヤンデレや黒い部分一切なしのSSです(´・ω・`)
何とも微妙な感じに仕上がったような気はしますが、ご勘弁をorz


因みに次は霊夢のお話を書く、予定です。
(´・ω・`)
コメント




1.NEET削除
もうすでにヤンデレ関係なしwwwwww
でも非常にエロくてよかった!
2.ななーし削除
前作に続いてGJGJ。幸せなネチョを書いてくれる職人さんは宝です。
3.鍋チルノ削除
これは良いものだー!次はユカレイだと予想
4.74削除
もう良すぎwww和むしwww
ユカレイフラグが立ってます
5.名無し削除
ヤンデレなしでもGJ!
ゆかれいむ期待してるぜ!
6.千変万化削除
ヤンデレが無い…しかしとてもいいSSだ
つか甘すぎて虫歯になりそう
7.旅人削除
甘いwwwwwwだがそれが良い GJです
8.名無し妖怪削除
幻想卿
9.名無し妖怪削除
ぎゃーすいません、途中でメモっていた誤字だけ誤って送信してしまいました_| ̄|○
レミ×霊と見せかけてレミ×咲、とても良かったです。跪かせ足を舐めさせる辺りが個人的に非常にキました。
10.名無し削除
これのどこが微妙なんだ

素晴らし過ぎるぞ!作者GJ!