真・東方夜伽話

紅魔館の主

2009/06/02 10:45:27
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紅魔館の主

螺旋

紅魔館の話。内容はビターを遥かに越えた、例えるなら焦げて炭になったような苦さです。糖質0パーセント。
・完全で瀟洒なメイド長がみたい方。
・カリスマのあるお嬢さまや可愛らしいお嬢様が見たい方。
・好きなキャラが陵辱されるのを見過ごせない方。
・スカトロ描写に耐性がない方。
以上の方々は見ない読まないことをお勧めします。さらに俺設定もついてます。
暗黒面に堕ちる覚悟の出来た方のみ、この先にお進みください。
後悔先に立たずですよ? よろしいですね?






コンコン。ノックの音。
「入るわよ」
扉を開き顔を出すのはパチュリー。
「あら、パチェから私の部屋に来るなんて珍しい」
「気が向いたからね」
「ふぅん。ねえ、最近咲夜に変わったところがある気がするんだけど、どう思う?」
「咲、・・・?」
ぴくり、とパチュリーのまぶたが動き、顔色が悪くなったようにみえた。
「どうかした?」
「いえ、なんでも。それで?」
「うーん、なんというか・・・表情が硬いというか、どことなく距離をとっている気がするのよね。ちょっと前は私に内緒で出掛けてたみたいだし」
「そう・・・。ところで、朗報があるわ」
「ん?」
「太陽の光を克服する魔法が出来たわ」




10分後。中庭にはレミリア、フランドール、パチュリーの姿。
「もうちょっと近づいて・・・そう、そのあたり」
「お姉様、太陽の光を克服したって本当?」
「さてね。パチェがそう言うんだからそうなんじゃない?」
レミリアの目は無邪気な期待に満ちていた。
「ええ、本当よ。・・・詠唱を始めるわよ」
椅子に座り、テーブルに分厚い魔導書を広げるパチュリー。
「ふふふ、いよいよね・・・。それにしても、こんな時に咲夜はどこにいったのかしら。呼んでもこないし」
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・!
・・・・・・・・・・・・!!
歌のような旋律をもった言葉を激しく、優しく、早く、遅く、紡いでいく。
中庭に響くパチュリーの詠唱が進むにつれ、吸血鬼2人が光に包まれていく。



永劫に続くかと思われた儀式は、パチュリーが言葉を切り、本を閉じた音で終わった。
「これで終わり。気分はどう?」
二人は体を見回す。
「えー?全然変わってないよー?」
「なんか、体がだるいような感じ・・・。成功したのかしら?」
「ええ、成功よ・・・残念ながら」
魔導書を閉じ、目を伏せてパチュリーが言った時。
「そう・・・成功したのね。よくやったわ『パチュリー』」
中庭に現れたのは十六夜咲夜。
「あら咲夜。どこにいっていたの?この記念すべき夜に」
「ええ、まさに記念すべき夜ね。『レミリア』」
「咲夜・・・?」
レミリアは普段とは明らかに違う言葉遣いに眉をひそめる。
「レミィ」
悲しい声でパチュリーは告げる。
「あなた、先月、咲夜に魔法をかけ忘れたでしょう」



月に一度、十六夜咲夜本人には内緒でレミリアは咲夜に魔法、というよりも一種の呪いをかけ続けていた。
その呪いとは、記憶の封印。
『レミリアが戯れに人間の村を襲い、一人の少女を残して皆殺しにし、少女をメイドとして育て上げるまでの少女の記憶』
外の世界にいた頃の一つの戯れ。遊び、気まぐれ。
その程度の感覚でとある小さな村を襲い、血を吸った。
目についた者全てを殺し、それに飽きたのは村人が残り一人になった時。
レミリアは、やはり気まぐれで、家族を目の前で血を吸われ無惨に殺された彼女を館に連れて帰り、記憶の操作と改ざんをしながらメイドとして教育した。
気まぐれで始めたことだが、いつしか彼女はレミリアにとってかけがえのないモノとなっていた。
教育の必要性ではなく彼女を失うことへの恐怖から、レミリアは効果は短いが強力な記憶の操作を毎月続けた。否、続け『ていた』




「咲夜、まさか貴方、記憶が」
「ええ。最初はぼんやりしたものだったけどね。自分の記憶に違和感を覚えて永遠亭で薬を貰った。自分の脳に残る記憶を夢に見させる薬をね」
すうっ、と息を吸う。
「一度目は信じなかったわ。薬の効果ではなく、ただの悪夢だと思った。二度、三度、何度薬を使っても同じ夢を見る。それでも私は信じなかったわ。レミリア、あなたを信じていたのよ?愚かにもね」
独白は続く。
「真相を確かめたいと思って再び永遠亭を訪ねたわ。そこで医者に催眠術をかけてもらって、記憶の澱に沈んだものを引き上げた」
目は紅く、爛々と輝いて。
「滑稽極まりないわ。自分の家族を、友人を殺した吸血鬼を主と崇め、仕えていたなんて。そう思わない?」
その瞳に映るレミリアは身動き一つとれず。
「だから私は復讐する。あなたに罪を購わせる。私の心に残った以上の屈辱を味合わせてあげる」
言葉が切れた。
紅い瞳を向けられたままのレミリアは嘆息し。
「・・・はぁ。仕方ないわね」
「あら、聞き分けがいいじゃない?」
咲夜は感心したような声を作る。
「また一から記憶を作り直すのは手間ね。貴方は私のお気に入りだったけど・・・ま、仕方ないわ」
はぁ、と息を吐き、咲夜を睨んだ。
「せめて一撃で逝かせてあげる」
同時。
レミリアの足が地面を蹴る。右手を引き、拳を作り、そのまま咲夜に殴りかかった。

「お姉様!?」
続くフランドールの声。そして、


ぱし、と軽い音がした。


「え?」
目を見開くレミリアとフランドール。
吸血鬼の力を最大で放った拳を、咲夜は片手で受け止めていた。
「な、んで・・・」
右手を掴まれたまま唖然とするレミリア。咲夜は吸血鬼の右手を掴んだままの自らの右手を見、言った。
「なるほど・・・魔法は成功したようね」
「パチェ!?あなたまさか・・・!」
レミリアは咄嗟に目を伏せたままのパチュリーを見た。
「ごめんなさい・・・レミィ」
「パチェ!?」
「あらあら、動揺しちゃって。いつものカリスマはどこに置いてきちゃったのかしら?」
小さな手を握り潰すように右手に力を込めていく。
「パチュリー、このお馬鹿な吸血鬼に教えてあげなさい?」
咲夜に声をかけられ、びくっと震えたパチュリーは、目を伏せたままいつも以上のぼそぼそとした声で語りだした。
「先程の魔法は太陽を克服するものではないわ・・・。あなたたちの、吸血鬼の能力と身体能力を抑制し、奪う魔法よ・・・。もう、運命を操ることも、物を破壊することも、スペルを放つことも、空を飛ぶことすら・・・できないわ」
「そんな、パチェ、あなた・・・」
「裏切り者ー!」
愕然としたレミリアの声と怒りを込めたフランドールの声。
「力と能力を失った吸血鬼は、ただの弱点まみれの雑魚妖怪。私に逆らえると思わないことね」
唇を歓喜に曲げ、咲夜は言った。
「可愛がってあげるわよ、吸血鬼」
瞳に映る色は、狂気と歓喜。



時間は前後する。

その日の夕方、パチュリーは一人で図書館にいた。
カツ、カツ、カツ、カツ・・・。
背後からの足音に反応し、椅子に座ったまま後ろを見る。
「咲夜・・・」
「咲夜?」
その人物---十六夜咲夜はパチュリーの台詞を、眉を一瞬ひそめてオウム返しした。
「いえ、申し訳ありません『咲夜様』」
「ふふ、気付いたならお仕置きは勘弁してあげるわ。例の魔法は出来た?」
「ええ・・・」
パチュリーは魔導書を見た。その中身は大切な友人を罠にかけ、咲夜の手に落とす魔法。
「さすがパチュリーね。今夜にでも仕掛けなさい」
「はい・・・」
「失敗、裏切りは許さないわよ?あなたの大切な使い魔は私の手の内にあることを忘れないように」
心なしか軽い足取りで咲夜は図書館から退室した。
「レミィ・・・ごめんなさい。ごめんなさい・・・」
小悪魔を人質にとられている、というのは名目に過ぎない。
小悪魔だけならば、パチュリーは---非情なようだが---レミリアを救う方に乗っただろう。
咲夜は多少の自虐を込めながら言った。
『霧雨魔理沙、あの子を殺すのは簡単よ?パーティーに招待して、時間を止めて、ナイフで首を一閃。人間なんて脆いものね』
小悪魔と魔理沙---大切な使い魔と大事な恋人。
古くからの友人とその妹。
天秤は傾いた。

レミリアに報せようと思えども、彼女の側にはたいてい咲夜がいた。下手に近づけば殺されるのはこちらの方。
時を操ることのできる咲夜に知られずにレミリアに近づくことは、ほぼ不可能。
そして咲夜の言葉。
『ああ、別に舌を噛むなり首を吊るなりするのは勝手よ?ま、その場合あなたは大切なものを何一つ守れず無駄死にってことになるけど』
目の前で揺れるナイフに映し出される自分の顔。その瞳には大切なモノが映っているようにみえた。
結果。
パチュリーは友人を自らの手にかけることにした。
するしかなかった。


夜がきた。吸血鬼の目覚める時間が。



時間は戻り、現在。
「で?私をどうするって?十六夜咲夜」
レミリアは咲夜をにらみつけた。
腕をパチュリーの魔法で後ろ手に固定され、中庭に妹と並んで、足も揃えたまま固定され、正座させられている。
目の前にはパチュリーの椅子を奪い、足を組んで座る咲夜とその後ろに控えるパチュリー。
「正直、あなたに付けられた名前で呼ばれるのも不愉快なんだけれど・・・。元の名前は思い出せないし、そこそこ気に入っている名前だからまあいいわ。ただし、レミリア、あなたは私のことを---そうね、『ご主人様』とでも呼んでもらいましょうか」
椅子の上からレミリアを見下しながら言う咲夜。
「はっ、馬鹿じゃない?」
鼻を鳴らして笑うレミリアに対して咲夜は冷笑を浮かべた。
「あなたは私専属のメイドにしてあげるわ。序列でいうなら最下位の妖精メイドの下ってところかしら。感謝なさい?」
「人の話をきくこと、教えなかったかし・・・かはっ!?」
咲夜の靴がレミリアの腹に叩きこまれた。
腕と足を固定されたまま悶絶するレミリア。
「お姉様!」
フランが隣を見る。
「レミリア?頭の悪いあなたには分からないかもしれないけど、どちらが上か教えてあげましょうか?」
咲夜は足を組み直し痙攣するレミリアを見下ろす。
「力も能力もないあなたはただの雑魚妖怪。言わなかった?」
「くっ、は・・・咲、夜・・・がはっ!」
「ご・しゅ・じ・ん・さ・ま」
一言言う度に倒れたレミリアの体を蹴り、中庭に転がす。
「まったく、頭の中身は500年間成長してないの?ほんと、救いようのない馬鹿なのね」
「咲夜もうやめて!お姉様が死んじゃう!」
フランドールが叫び、はっと顔面を蒼白にした。
「ふふふ、あなたはメイドじゃないんだからご主人様と呼ばなくてもいいのよ?」
咲夜の言葉に胸を撫で下ろすフランドール。
「馬鹿なメイドの教育はこれくらいにして・・・さて、あなたはどうしようか?」
「ひいっ・・・」
咲夜の冷笑に晒され小さく悲鳴をあげ、下を見る。
「まあ、あなた本人には恨みはないのよ?ずっと幽閉されてたあなたは私の過去も知らなかったでしょうし・・・そうね、不問にしてあげるわ」
「え?」
思わず咲夜の顔を見た。
「何も、しないの?」
「ええ。あなたは関係ないでしょう?」
「・・・・・・」
助かるという安堵と、姉への申し訳のなさが心に生まれる。
しかしそれも、咲夜の一言で凍りつく。
「わかったら、さっさと出ていきなさい」
「・・・え?」
わざと興味のないそぶりを見せつつ咲夜は言った。
「レミリア・スカーレットの主は私。すなわちこの紅魔館は私の家。邪魔な吸血鬼は早く出ていきなさいな」
「そ、そんな・・・」
「ああ、今夜遅くは雨になるらしいから、早く寝床を探すことね」
そんなことを言われても、フランドールはほとんど外のことを知らない。場所がわかるのはせいぜい窓から見える景色の中だけ、数少ない友人の霧雨魔理沙と博麗霊夢の家の場所もわからない。
「私、外のこと、知らない、から・・・」
「あら、ちょうどいいじゃない。外を見てきたら?帰ってこなくていいし、帰ってきたら追い払うけどね」
懇願は届かず。
「じゃ、じゃあ、せめてお姉様と一緒に---」
「レミリアは私のメイドでしょう?」
「じゃあ、私も咲夜のメイドになるから・・・!」
「馬鹿なメイドは一匹でたくさん。増えたところで無駄飯食いが増えるだけ」
今にも零れ落ちそうな涙を目の端に浮かべるフランドールに、咲夜は助け舟を出した。口の端を歪めながら。
「ああ、ペットになるなら、この家に居させてあげてもよくてよ?」
「ペット?」
「そう。愛玩動物。食事は3度とも残飯、粗相をしたり私の気分次第では抜き。24時間ずっと四つん這いで、んー、そうね、言葉は話していいわ。ただし自分がこの家で最低の生き物だということを自覚しなさい」
「・・・・・・」
外で雨にうたれて飢え死にするか、紅魔館でペットとして生きるか。苛酷な選択肢の天秤は揺れる。
「フ、ラン・・・」
「お姉様!」
足が固定されているのを忘れ立ち上がろうとし、バランスを崩して地面に顔をぶつける。
「外に、逃げなさい・・・魔理沙かアリ、ス、なら・・・魔法を解けるぐはぁっ!」
再び蹴り込まれる靴の先。
「レミリア?今、私はフランドールとお話してるの。少し黙っていられないの?」
レミリアは倒れたまま動かない。
「まったく、主人の前で寝てるなんて。きちんと躾はしなくちゃね」
咲夜は立ち上がり、サッカーボールを蹴るように足を振り上げる。
それを止めるのはフランドールの叫び声。
「やめて!ペットに、なるから!お姉様を蹴らないで!」
一人で外で野垂れ死ぬくらいなら、敬愛する姉と一緒にいたい。たとえそれが地獄でも。
「あら?いいのかしら?」
「フラン、ダメ、・・・ぐはっ」
「レミリア?あなたがいくら馬鹿なメイドでもいい加減怒るわよ?」
「やめて!私はペットになるから!」
「ふふふ、そう。あなたがそうしたいなら、それでいいわ。・・・ただし」
「た・・・だし・・・?」
「人にものを頼む態度ってのがあるでしょう?まったく、馬鹿なメイドの妹はやっぱり馬鹿なのかしら」
「くっ・・・」
正座のまま、下を向き。
フランドールは言った。
「私をペットに・・・して、ください」
「あはははは!」
咲夜の笑い声が響く。
「くくく・・・ふはははは!馬鹿なメイドの妹にしては、いい態度ね。いいわ、あなたを紅魔館のペットにしてあげる。---パチュリー!」
転がるレミリアを見つめていた、いきなり名前を呼ばれ全身を凍りつかせるパチュリー。
「は、はい!」
「あなたをフランの飼育係にしてあげる。しっかり面倒を見るのよ?」
「はい。わかりました・・・」
「さて、と。まだ夜は長いわ。とりあえずお茶にしましょうかね」
咲夜は口元を歪ませ続ける。






紅魔館の衣装部屋。
「・・・・・・・・・」
レミリアは鏡を見た。吸血鬼を映す特別製の鏡に映るのは、紅魔館のメイド服に身を包んだ自分自身。
エプロンと、ハイソックスと、ヘッドドレス。
下着はない。最下位のメイドに着せるほど余裕がないと言われた。
元々妖精用に作られているために羽根を外に出すことはできる。むろん、それで何かが変わるわけではないが。
「こんな・・・屈辱・・・!」
噛んだ唇から血が垂れる。力と能力を失い、さらにフランという人質まで取られればレミリアになす術はない。
チリンチリン、と鈴の音がした。
咄嗟にレミリアは部屋の外に駆け出した。
「お呼びでしょうか?・・・ぐはっ」
「遅い」
腹部に蹴りをいれられ、思わずうずくまる。
「なにしてるの?誰が座っていいと言ったかしら?」
「申し、訳、ありません・・・」
腹を押さえて立ち上がる。視線の先にはベルを指先でつまんだ十六夜咲夜。
未だにメイド服に身を包むのは、彼女にあったサイズの服がないからだ。
ちなみにレミリアの私服は全て焼かれてしまった。彼女に残ったのはメイド服のみ。
「まったく、愚図で馬鹿なメイドね。お茶の用意をしなさい」
「・・・はい」
痛む腹を押さえながら退室する。
「お茶・・・どこかしら」
知るはずがない。いつもは咲夜が用意していたのだから。
ちょうど、廊下で妖精メイドとすれ違った。
「ちょっといいかしら?」
声をかけられ、戸惑う妖精メイド。咲夜が全ての妖精メイドにレミリアが咲夜のメイドに堕ち、フランドールがペットにされたことを通告しているはずだ。
おそらくはレミリアにどう接すればいいのか分からないのだろう。
そんなことは気にせず、用件を告げる。
「お茶の置いてあるところに案内しなさい?」
言った瞬間。
頭に激痛が走った。
「痛っ!?」
原因は後頭部に刺さるナイフ。
「レミリア?それが目上に対する態度かしら?あなたは最下位のメイドって自覚はあるの?」
いつの間にか、隣に咲夜がいた。
「咲夜・・・げはっ!」
腹部にめり込む膝。衝撃でナイフが抜けた。即座に治っていく傷。それだけはレミリアに残された能力。咲夜をどうすることもできない、むしろ死ぬ心配をせずにたっぷりとなぶられる。
「ねえねえ、いったい何度いえばわかるの?」
「申し訳ありません、ご主人様」
「返事はいいんだけどねぇ。3歩歩くあいだに忘れないか心配よ。ねえ、そう思わない?」
妖精メイドに目を向ける。
「そ、そうですね。わ、私も、心配です」
咲夜はレミリアを見て、
「ほら、レミリア。さっきの口のきき方を謝りなさい?」
「くっ・・・すみません」
「きちんと相手の方を見る!」
目に涙を溜めて妖精メイドの方を向く。
「・・・すみませんでした」
「声が小さい!」
「す、すみませんでした!」
「うーん、いまいち誠意が伝わらないのよねぇ」
顎に手をあててなにやら考え込む咲夜。
「あ、あのっもういいですから・・・」
「ダメよ。躾はきちんとしないとね。・・・そうだ、レミリア。土下座して謝りなさい」
妖精メイドのことなどどうでもいい。ようは、どうやってレミリアをなぶるか、だ。
「はい・・・」
唇を噛み、廊下にうずくまり、手を投げ出す。
「すみませんでした」
屈辱と敗北感に心が痛む。
「はい、よくできました。あなた、この愚図で馬鹿なメイドをお茶のある場所まで案内してあげて。道を教えても忘れちゃうから」
「は、はい!」




「お茶の用意ができました」
「ええ。じゃあ、さっそく煎れなさい」
前に見た咲夜の見よう見真似で紅茶を煎れる。
「どうぞ」
「・・・・・・」
ティーカップを差し出す。咲夜は無言。そして、
「熱いっ!」
レミリアの悲鳴。
突然、咲夜は熱湯入りのティーカップをレミリアに投げ付けた。
頭から紅茶を被り、メイド服が紅茶の色に染まる。
「なによ、これ。葉は開ききってないし、温度が低いわ。メイドのくせに紅茶一つ煎れられないの?」
「くっ・・・申し訳ごさいません」
ぽたぽたと髪から滴を垂らしながら、頭を下げる。
「あなたの謝り方は誠意を感じさせないのよね」
「・・・申し訳ごさいません」
「ふん、土下座すればいいとでも思っているんでしょう?所詮あなたは愚図で馬鹿なメイドなんだから」
「そんな、私は---」
「あーはいはい。ごたくはいいの。とりあえず罰を与えないとね」
「罰・・・?」
蒼白になるレミリアの顔を見て、咲夜は笑う。
「ほら、ここ。あなたが紅茶を被った時に跳ねたの」
メイド服の袖の小さな染みを指差す。
「そうね・・・レミリア、エプロンを持ち上げなさい。胸の高さまでね」
「え?」
「聞こえなかった?」
「わかり、ました・・・」
エプロンを両手で、胸のところまで持ち上げる。
「あらあら、ふふふ・・・」
「~~~!」
レミリアの顔が蒼白から朱に染まる。エプロンの下には何も穿いていないのだ。
「500年間、頭だけじゃなく『そこ』も成長してないのねえ。無毛でスジが丸見えで恥ずかしくないの?ねえ、愚図で馬鹿で赤ちゃんまんこのレミリアちゃん?」
「うう・・・」
顔の熱さは紅茶のせいではない。
「ねえ、恥ずかしくないかってきいてるんだけど?」
咲夜の瞳には冷酷な光。
「は、恥ずかしい・・・です」
「そうよねえ。500年も生きて、毛の一本も生えてないツルツル赤ちゃんまんこだもんねえ」
言葉責めは確実にレミリアの精神を傷つける。
「さて、じゃあ罰を与えるわ」
「え?」
「え?じゃないわよ。今から罰を与えるの。いままでのは準備よ」
「そ、そんな・・・」
「レミリア」
息を吸い。
咲夜は言った。
床に転がった空のティーカップを指し、
「紅茶を煎れてもらうわ。あなたの、ツルツル赤ちゃんまんこを使ってね」
「!?」
レミリアの頭に浮かぶ疑問符。
「放尿しろっていってるのよ。ふふ、そうね、下品なあなたに相応しく『ウンコ座り』でしてもらおうかしら」
「誰がそんなこと・・・ぐっ!?」
「あ・な・たよ。愚図で馬鹿で下品な赤ちゃんまんこのレミリアちゃん」
出来るはずがない。いくら蹴られようが、なぶられようが、そんなことが出来るわけがない。
「ほら、早くなさい?さもないと・・・ふふふ、フランドールがどうなってもしらないわよ?」
「!!」
忘れていた。妹、フランドールがいることを。
「ま、それでもいいなら知らないけど?」
「・・・やるわよ」
「え?なにを?」
白々しい。
「放尿・・・すればいいんでしょ」
「あらあら、ティーカップにおしっこするなんて、レミリア、あなた愚図で馬鹿で下品で赤ちゃんまんこで、さらに変態?」
「~~~!」
「あら、違うのかしら?」
「そう、です」
「ん、なにが『そう』なのかしら?」
言葉を発することを口が拒否している。それを振り切り、レミリアは言った。
「私、は、ぐ、愚図で、馬鹿で、下品で赤ちゃんまんこ、の、へ、変態です」
口が動くたびに舌を噛み切りたくなる。そんなことをしても死ねないのだが。
「へぇ、そうなの。じゃあ愚図で馬鹿で下品で赤ちゃんまんこの変態のレミリア、お茶を煎れなさい」
「・・・・・・」
すぅ、と深呼吸し、覚悟を決める。
膝を曲げて腰を浮かせ、床に座る。
ティーカップを股間に添えた。息を吸い、力む。

ちょろ、ちょろちょろちょろ・・・

間抜けな音と共に黄色い液体がティーカップに注がれる。八分目ほどで放出は止まった。
「だ、出しました・・・」
「あはははは!本当にやるなんて!」
あはははは・・・と咲夜の笑い声が響き、レミリアは身を縮こまらせた。
「さ、飲みなさい」
「へ?」
ひとしきり笑い終えると咲夜はそう言った。
「残したら勿体ないでしょう?それとも私のペットに飲ませようかしら?」
「!?」
フランドールに自分の尿を飲ませられる。そんなことをさせる訳にはいかない
「飲、み、ます・・・」
「じゃあ、はい、両手を添えて・・・はい一気!一気!」
鼻につく臭いの、塩辛いような液体が喉を通っていった。口の端から漏れた液体がエプロンに黄色い染みをつくる。
「はい、よく飲めました、と。よかったわね、フランを守れて。ねぇ、愚図で馬鹿で下品で赤ちゃんまんこの変態のレミリア?」
「・・・・・・・・・」
答えられない。口に残る味と臭い、目に映る黄色いと紅い液体の染み。
屈辱と紅茶と尿にまみれ、レミリアのティータイムは過ぎていく。
さて、初投稿です。初めてがこんなんて、なんだか誤解されそうですね? いきなり暗黒面ですよ。
完結できればいいんですけどね・・・。ちなみに予定ではわりと救いようの無い結末が待っているので覚悟した方がいいかもしれません。

一応いっときますが私は東方キャララヴですよ? こんな内容じゃ説得力ありませんが。
螺旋
コメント




1.名前が無い程度の能力削除
「で?私をどうするって?~~」からの節が重複してますよ。

この咲夜さんの下ではスカーレット姉妹には悲惨な末路しかなさそうだなあ。
美鈴は何をやってるんだろう……
2.螺旋削除
ぐはぁ!?コピペミスった・・・・・・。ご指摘ありがとうございます。編集しました。

美鈴は・・・・・・次回出てきますかねぇ多分
3.名前が無い程度の能力削除
暗黒面側の人間なのでニヤニヤしながら見れましたw
いいぞもっとやれww
4.名前が無い程度の能力削除
これはいい黒咲夜さん。
続きも期待しています。

で、美鈴はずっと寝てるんですね、わかります。
5.名前が無い程度の能力削除
美鈴! 美鈴は何処へ行った!?
門番の活躍に期待したい。
救いが無い話、覚悟して待ってます。
6.名前が無い程度の能力削除
でも幻想郷のパワーバランスの一端を担うレミリアを排除したら紫が黙ってないよな。
ということは咲夜さんはゆかりんを出し抜く方法も考えているという訳だ。
ますます続きが楽しみに。
7.螺旋削除
>3殿
あなたとはいい酒が飲めそうです

>4殿
期待しない方が億が一期待通りだったときに幸せになれます。

>5殿
なぜこんなに美鈴に人気が・・・。私の人気取りのために美鈴は出すしかないですね?(え?

>6殿
ええ、きっと考えてます、咲夜さんは。私? 今から考えます・・・orz