真・東方夜伽話

角砂糖のようなもの

2009/05/19 23:30:22
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角砂糖のようなもの

無在

 このSSは、百合、ふたなり、レミフラの成分を含みます。
 また、このSSは、『ある一夜の約束』(作品集11)等の作者のSSの設定を引き継いでいます。
 以上のことをご了承の上、このSSをお楽しみください。





















 深く椅子に腰掛けた幼い吸血鬼が、右手に握った小壜を見つめながらニヤニヤと笑っていた。
 
 小壜の中には白い角砂糖がいくつか入っていた。吸血鬼――レミリア・スカーレットは天井の明かりにそれをかざして眺め、満足そうに微笑んでいた。

 その姿を他人が見ればどう思うだろうか。

 彼女のことをよく知らない人間ならば、少女が自分の大切な宝物を嬉しそうに見つめている、微笑ましい光景だと考えるかもしれない。観察眼の鋭い人間ならば、少女の笑みにどこかオヤジ臭い――訂正、子供らしからぬ怪しい陰を発見することもあるだろう。壜の中に入っているものが角砂糖でしかないことに気づいて、訝しがることも考えられる。だが、おそらく、それ以上のことはわからないだろう。

 しかし、彼女の住処である紅魔館の人間、妖怪たちならば、どうか。

 瀟洒な人間のメイド長はたぶんため息をついて、見なかったことにするだろう。この手のことに関しては止めようがないとわかっているからだ。彼女は少女の妹様を心配に思うこともあるだろうが、少女が決して妹様を傷つけることがない――稀にそういうこともあるが、もちろんすべて事故である――のはわかってるし、妹様も妹様で嫌がってる素振りをしているが、内心は喜びはしゃいでいることを知っているのだ。彼女たちの仲に関わるのは無粋だし、何より、そんなバカ姉妹に挟まれて身の狭い思いをするなど、本当に馬鹿以外のなんでもないことだった。

 紅髪の妖怪の門番長もまた無視を決め込むだろう。昔、少女の養育係であった彼女は、育て方を間違えたか、と一瞬くらい思うこともあるかもしれないが、すぐに思考を昼寝のほうに戻すに違いない。若いっていいなぁ、とか考えながら、心地よい眠りの中に意識を沈ませ、やがて、メイド長のナイフを喰らいぺこぺこと謝る。まさしく、いつも通りの光景だ。

 親友である七曜の魔女こそ、頭を抱えるだろう。ああ、何でこんな姉馬鹿が友達なのよ、と腕に挟んでいた本を床に叩きつけること必至だ。どうして、彼女がここまで激しい反応を示すかというと、少女のもっている瓶の中の『角砂糖』こそ、彼女の発明したマジックアイテムだからだ。今回も強引な、特に妹のことになると猪突猛進になる吸血鬼の強要――もう少し言い方を柔らかくすると、懇願によって、図書館の少女は吸血鬼の親友のために特殊な薬を作ったのだった。小悪魔が淹れてくれたコーヒーでも飲もう――きっとそう思いながら、魔女は投げ捨てた本を拾い、自らの書斎に帰ってそのページをめくることだろう。
 
 そして、当事者である少女の妹はどうか。

 否。

 これから当事者となる――が正しい。

 レミリアは、この世で一番に愛している妹――フランドール・スカーレットの姿を想うだけで身悶えする気分だった。これから起こる――いや、起こすことを考えるだけで踊りだしたくなる気持ちだった。

 「……うふふ」

 レミリアの口から、不気味な笑いがこぼれる。レミリアの口元に浮かぶ微笑は、まさしく変態――訂正、妹を心の底から愛する姉のそれだった。妹狂いの熱でやられてしまった頭で、レミリアは即興の自作の歌を歌い出した。
 
 「びやくびやくびやくー、びやくびやーく、媚薬ー♪」

 もし見ている人間がいれば、その吸血鬼の頭の悪さに頭を抱えるだろうが、本人はいたって楽しそうだった。
 レミリアは、聞いているこちらの脳に蛆が湧きそうな歌を歌いながら、ぽんっと、小壜の蓋を開けた。そして、そこから角砂糖を一切れ出して、テーブルの上にある、茶会のときに使う角砂糖を入れるための小壜に移した。
 
 ――媚薬。

 それは言葉通りの意味である。
 
 『フランの滅茶苦茶に乱れた姿が見たい――』
 
 その一言を聞かされた七曜の魔女は一瞬、親友の吸血鬼をロイヤルフレアで焼き殺そうかと本気で思ったらしい。だが、流石に逆らうことができず、半分惚気話な親友の依頼を、こめかみに青筋を作りながら聞き、媚薬という名のマジックアイテムを泣く泣く作ることにしたのだった。『しぶしぶ』ではなく、『泣く泣く』である。レミリアは親友には毎度、迷惑をかけるなぁ、とそのときのことを思い出しながら、フランが私室にやってくるのを心待ちにしていた。反省をしても、次に生かされないのが、この紅い幼き月の欠点であった。
 今日はフランとのお茶会だった。
 もちろん、媚薬を使ってみるための口実だ。
 フランはなかなか恥ずかしがり屋なのである。普段の生活態度においても、フランのほうが姉のレミリアよりきちっとしているし、礼儀正しく真面目だ。そんな妹を姉は決して不快に思わず、むしろ、誇らしく思ってさえいるが、このような――姉との夜の営みのときにも、フランの羞恥心というものが彼女の心を縛ることがあった。それがレミリアには不満でもあった。
 きっと、フランはただでは媚薬を飲んでくれないだろう――レミリアはそう考えていた。
 そこで、だまし討ちのようになるが、茶会で油断しているときに媚薬を飲ませてしまおうと、姉の吸血鬼は考えたのだった。方法は簡単だ。フランの飲むカップに角砂糖と見せかけて媚薬を入れるのである。それをフランは気づかずに飲んでしまい、それから先はフランちゃんキャッキャウフフだよウフフというわけである。
 
 ――どんな風になるんでしょうね。

 レミリアはうきうきしながら、媚薬を飲んだ後のフランの姿を想像した。
 
 朱色に火照った頬。
 情熱に支配されて潤んだ瞳。
 愛欲に歪む愛らしい眉。
 姉の愛をひたすらに乞い続ける幼く甘い声。
 
 本当にそれだけで、姉は無意識で不夜城レッドしてしまいそうなほど心が沸き立つ喜びを覚えていた。すでに準備はできている。レミリアのテーブルの上にはお茶会の準備が整っていた。二人分のティーカップ、メイド長手製のクッキー、よく湧いたお湯、最高級の茶葉などなど……。そして、角砂糖を入れてある壜にも媚薬を入れた。セッティングは完璧だった。
 
 ――それにしても。

 レミリアはお茶会に誘ったときのフランの喜ぶ姿を思い出していた。
 
 ――フラン、とても嬉しそうにしていたわね。

 今日の朝食で顔を合わせたときに、レミリアはフランを私室でのお茶会に誘った。これまでにもレミリアはフランを何度も私室でのお茶会に招くことがあり、妹は毎回二つ返事でその招待を受けていたが、今日のフランはいつもよりも明るく嬉しそうな笑顔を浮かべて、うなずいてくれた。
 
 ――今日は何かの記念日だったかしら?

 もしかしたら、フランはレミリアが何かの記念日のお祝いに、彼女をお茶会に呼んだのだと勘違いしているのかもしれない。もし、そうならば、媚薬のことなど関係なしに、そのことに気づかなければならないだろう。

 ――今は、もう九月よね……
  
 レミリアは椅子から立ち上がり、窓へと近寄った。今の時刻は昼。咲夜の言葉によると晴天らしい。レミリアは窓を覆い隠しているカーテンを引いた。窓から太陽の光が差し込む。レミリアは素早く、窓から少しだけ離れる。数歩ほどの距離から、窓の外の景色を覗いた。
 レミリアはどこまでも高く蒼い空に目を細めた。暦はもう秋になってしまったが、厳しい残暑が続いていた。幻想郷の山々が黄色と紅色で華々しく彩られるのは、もう二月ほど後のことになるだろう。幻想郷は青と緑の生命溢れる光で満ちていた。今はまだ夏と言っても差し支えない美しい季節だった。
 ――よく晴れているわね。
 雲ひとつない青空。入道雲も最近見なくなった。レミリアは突然の夕立に立ち往生する羽目になった毎年の夏を苦笑しながら思い出していた。
 
 否。

 毎年ではない、か――

 ――ここ10年の夏……
 紅魔館の外に自分が頻繁に出るようになったあの夏から数えて11回の夏だ。
 ――もう10年も過ぎたのか……
 幻想郷のその10年を思い起こす――
 レミリアは目を閉じ、11の夏の景色を思い出していた。

 コンコン、とドアがノックされた。
 
 『――お姉さま、いる?』
 明るく愛くるしい声。
 レミリアがこの世で最も美しいと信じている声だった。
 「――入っていいわよ、フラン」
 自然と頬が緩むのを覚えながら、レミリアはノックの主に答えた。カーテンを引き、テーブルへと戻る。
 ドアが開けられると、レミリアの可愛い妹が私室へと入ってきた。
 フランドール・スカーレットは満面の笑みを浮かべていた。
 
 ――何て可愛らしい妹……
 
 向日葵のような眩しい笑顔に、レミリアは思わずため息をついてしまいそうだった。
 フランがテーブルの前に立っている姉から数歩離れたところまで進む。そして、スカートの両端を手で軽くつまみ、ぺこりと可愛らしくお辞儀した。

 「今日はお茶会にお招きいただき、ありがとうございます、お姉さま」

 頭を上げたフランの花顔には清らかな微笑が浮かんでいた。

 それにレミリアも最大限の笑顔をもって答えた。

 「ええ、いらっしゃい、世界で一番大切な私のお姫様」

 レミリアの言葉に、フランは顔をほころばせる。そして、妹は突然姉に身体を預けるように姉の胸に飛び込んだ。レミリアは腕を開いて無邪気な妹をしっかりと受け止める。姉は右手で妹の月の光のように金色な髪をさらさらと梳いた。
「どうしたの、フラン?」
唐突な抱擁に尋ねるレミリア。それに対してフランはやはり穏やかな笑みを見せた。
「ごめん、お姉さま」
フランは謝りながらも言う。
「ちょっと嬉しくなっちゃって、つい抱きついちゃった」
レミリアは心が温かくなるのを感じながら、再度尋ねる。
「嬉しくなっちゃった?」
「うん。私、嬉しくなっちゃったの」
「そう、それは大変ね」
「うん、大変だよ」
妹は悪戯っぽく姉に微笑みかけて、お願いした。
「お姉さま、どうにかして」
それにレミリアは芝居がかったような口調で答えた。
「まあ、困ったわ。どうすればいいのかしら?」
フランも楽しそうに姉に合わせる。
「どうすればいいんだろうね、お姉さま?」
「どうすれば、あなたの気持ちを鎮められるのかしら?」
「そうなの、賢い私のお姉さま。何かいい方法はない?」
「その可愛いおでこにキスするなんてどうかしら?」
「そんなことしたら、もっと止まらなくなっちゃうよ」
「じゃあ、その綺麗なほっぺに接吻してみようかしら?」
「そんなことしたら、私は今日中ずっとお姉さまにくっついて離れなくなっちゃうよ」
「では、この小さくて愛らしい唇はどうかしら?」
「そんなことしたら、私は一生、お姉さまの傍から動くことができないよ」
「あら、私はいっこうに構わないわよ? むしろ、ウェルカムだわ」
「私も大歓迎だけど、今日は別の方法がいいかもね?」
「そうかしら? なら、お茶でも飲んで落ち着いたらどうかしら、フラン?」
「うん、それはきっと名案だね、お姉さま」
姉妹は顔を見合わせて、くすくすと笑い合った。幸福そうに笑いながら、二人は向かい合って、お茶の用意がしてあるテーブルのところに座った。

 ――本当に可愛い妹。

 レミリアは何の邪念も抱かず、妹の微笑を見入っていた。つい媚薬のことが頭から消えてしまいそうなほど、フランの笑顔は清らかで美しかった。
 ポットに茶葉を入れ、数分蒸らす。フランは姉の動作を穏やかな微笑を浮かべて見ていた。まるで、そこにいるだけで妹は幸せそうだった。
 レミリアは媚薬のことを思い出し、内心どきどきし始めていたが、どうしてフランがこんなにこのお茶会を楽しんでいるのか不思議だった。

 ――何かあったかしら?

 レミリアは茶葉が十分に温まったころを見計らって、フランと自分のカップに紅茶を注ぐ。その間にもレミリアの頭はフル回転して、この頃、フランが上機嫌になるようなことがあったか、今日が何かの記念日だったかを考えていた。

 ――九月って何か特別なことがあったかしら?
 
 レミリアとフランの誕生日ではないのは確かだった。今日は祭日でもない。
 レミリアは幻想郷で何か特別なことがあったかを考えた。
 だが、レミリアはそれが何だったかを思い出すことができなかった。
 
 フランがあどけない笑顔を浮かべて、紅茶を淹れてくれた姉に礼を言う。レミリアも笑ってそれに応えた。

 ――本当になんだったかしら?

 レミリアが心の中で首をひねっていると、フランが砂糖入れの蓋を開けた。
 それを見て、考え事をしていたレミリアの目が少しだけ細まる。
 同時にレミリアの意識が、一転に収束する。
 フランはレミリアと同じく甘党だった。紅茶にはたくさんの砂糖を入れなければ、妹も姉同様紅茶を飲めなかった。
 レミリアは意識を媚薬のことに集中して、フランの様子を見ていた。
 件の媚薬の角砂糖は砂糖入れの一番上にあった。
 狙い通り、フランは3個の角砂糖を掴み、自分の紅茶に入れる。
 
 ――その中には、レミリアが混ぜた媚薬の一塊も入っていた。
 
 フランがさらにミルクを入れて、スプーンで紅茶をかき混ぜた。
 
 ――レミリアが心の中で黒い笑みを浮かべる。

 「いただきます」
そう言って、フランが紅茶に口をつける。レミリアは顔で微笑み、心で馬鹿笑いしながら、妹が桜色の小さな唇で紅茶を啜る様を眺めていた。
「――おいしいね」
そう言って、フランがカップを離した。フランは満月のような穏やかな笑みを浮かべていた。

 フランの様子はいつもと変わりはなかった。

 ……媚薬の効果が効き始めるのって、いつだっけ?

 使う前にそのことについてパチュリーに聞いたところ、『んなくぉつぉ、すぃるくゎあ!(んなこと知るか!)』と巻き舌で返された。さすがの七曜の魔女のポーカーフェイスもこのときばかりは粉々に砕け散り、その下に般若の形相が見えていた。
 平謝りをしながら、さらに尋ねてみると、本当にパチュリーにもわからないという。この手の薬を作るのは初めてらしい(そもそも図書館の魔女は薬品調合系の魔法は苦手だった)。
 パチュリーの細かい説明では、この薬はフランの髪の毛を利用して精製したという。フランの精神に直接作用するタイプの媚薬だ。吸血鬼に効く媚薬の文献は、さすがのパチュリーの図書館にも存在せず、フランの身体の一部を材料に使うことで、フランに直接効果を与える方法を採ったのだと聞いた(フランの精神は不安定なため、パチュリーは余計な精神的作用がフランに及ばないように何度も何度も邪魔な成分を取り除く作業に打ち込んでいた)。ちなみに、フランと姉妹である私にもそれなりの作用があるらしい。味も砂糖のものほど甘くはないが、角砂糖と間違えて紅茶に入れる分にはわからない程度に甘い味付けがしてあった。
 
 レミリアはフランとお茶を飲み、談笑して待った。
 だが、フランの様子に目立った変化は表れなかった。

 ――失敗作だったんだろうか。

 レミリアはフランに気づかれないように、心の内でため息をついた。すでに三十分が過ぎているが、フランは頬を赤らめることも、むずがゆそうに身体をよじらせることもなかった。
 親友にも失敗があることをレミリアは知っていた。それに今回はかなりの無理を頼んだのだ。まあ、そんなこともあるか、と悔しく思いながらもレミリアは諦めることにした。
 
 「……それでね、魔理沙と霊夢がおかしいの。魔理沙がマスタースパークで博麗神社のお賽銭箱壊しちゃって、それで霊夢がすごく怒り出して、ほんと大変だったんだよ。その後ね……」
 
 ――でも、まあ、いいかしらね。

 レミリアは弾幕ごっこの話を楽しそうにするフランの笑顔を見て、そう思った。
 やはり、今日のフランはいつもより嬉しそうだった。レミリアはフランの満面の笑顔を見て、眩しそうに目を細めていた。
 
 ――フランは本当によく笑うわね。

 だが――

 レミリアは目を閉じて、一瞬だけ回想する。



 この10年の歳月を。
 これまでの11回の夏を。

 そして――

 その最初の夏を。



 フランがよく笑うようになったのは、ここ10年くらいのことだ。
 それより前――地下室にいたころのフランも笑うことは少なくなかったが、そのときのフランの笑顔と今のフランの笑顔は違う気がした。
 今の方が、それより前のフランよりも大人のものに思えるのだ。
 そして、何より笑顔の陰に見えていたものが薄くなった。
 フランの微笑みに映る、寂しさが少なくなっていた。
 それはレミリアの主観かもしれないが――
 
 ――でも、もし、フランが地下室から出ることで成長することができたのならば――

 そう思うだけでレミリアは救われる思いがした。

 もちろん、フランが地下室から出て、それで何もかもが解決したわけではない。
 そこから先、フランには多くの苦しみがあった。
 知る人こそ少ないが、フランはたくさんのことで苦しんでいた。
 レミリアもまたそうだった。
 この10年は姉妹の戦いの歳月でもあった。
 数少ないものだけが知る世界で、姉妹は必死に戦い続けた。
 
 その果てがこれだとするならば――

 レミリアはクッキーを美味しそうに頬張る、フランの笑顔を見て思った。

 満足だった。

 レミリアはとても満足だった。

 ――予定とは違ってしまったけれど。

 レミリアは媚薬のことを思い出して苦笑いした。

 ――案外、媚薬なんか邪魔だったかもしれないわね。 

 そこで、レミリアは気づいた。
 どうして、お茶会に呼ばれたフランがこんなに嬉しそうに微笑んでいるのか――
 同時に自分の鈍さに、肩をすくめる。
 こんな大事な日を忘れていては駄目じゃないか、と。

 「ねえ、お姉さま」

 フランがもっていたカップをテーブルの上のソーサーに戻した。そして、少しだけ緊張した顔つきでレミリアを見る。緋色の目がきらきらと光っていた。

 「今日は何の日かわかる?」

 妹は大きな期待と小さな不安のこもった顔で姉を見つめていた。
 レミリアは少しだけ申し訳なく思ったが、それを隠して言った。

 「ええ、わかるわ」
 「じゃあ、何の日?」

 レミリアはにっこりと笑って言った。



 「今日はフランが地下室から出られるようになった、最初の日ね」

 

 フランの顔に、ぱっと花が咲くように微笑が散った。
 フランは喜びに頬を赤めながら、はしゃぐような声を上げる。
 
 「お姉さま、ちゃんと覚えてくれていたんだね」
 
 そう。今日はフランがレミリアの正式な許可を得て、地下室から出られるようになった日だった。
 紅霧異変から約一ヵ月後のある日、フランは地下室から飛び出して、博麗の巫女と白黒の魔法使いと弾幕ごっこをした。
 
 ――弾幕ごっこをする。
 
 それは、フランが幻想郷のルールに則って誰かと交際できることの証明だった。
 破壊の悪魔として地下に閉じ込められていたフランが、ちゃんと誰かと会話をし、遊べるということのQEDだった。
 レミリアはそのQEDに従って、フランを地下から出した。
 もう妹を破壊の悪魔として恐れる必要はない――
 レミリアはフランを地下から解放することを決めたのだった。
 フランは姉と手を繋いで、紅魔館の中を散策した。
 最初の日――10年前のこの日の探検は1時間ほどの短いものだった。
 
 「だけど、その1時間が、とっても楽しかったんだ――」
 
 フランは目を細めた。

 レミリアもまた目を静かに閉じて、その1時間を思い出していた。

 自分の左手をぎゅっと握る、妹の小さな右手。
 図書館の本棚の多さに目を丸くして驚くフランの横顔。
 食堂で咲夜に作ってもらったケーキを美味しそうに食べていた。
 居間で休んでいた美鈴と冗談を言い合って笑った。

 それは記念日となるのに、ふさわしい一日だった。 
 
 それから――フランが地下室から出られる時間はだんだん増えていき、やがて、眠るとき以外は姉たちと紅魔館の中で暮らすことができるようになった。
 
 「――その後も大変だったけどね」

 フランが少しだけ悲しそうに微笑む。レミリアはその微笑にうなずくことしかできなかった。
 フランが地上の生活に慣れていくのにはたくさんの苦労があった。もっとも、その生活に馴染むこと自体はそれほどではなかったけれど。
 だが――とレミリアは思わずため息をつくのを抑えられなかった。
 
 フランの狂気だけはどうにもならなかった。
 
 フランの情緒不安定な精神はときに発作を起こすことがあった。発作が起こるとき、フランは自分の感情だけでなく、思考もコントロールすることができない。狂気の発作はフラン自身を強く苦しめていた。
 そして、何より、妹の周囲の人間たち――姉やその親友、従者たちを傷つけたのだった。
 物理的にも、精神的にも。
 正気に戻ったときのフランの嘆く姿は、思い出すのがつらいほど、やるせないものだった。
 それが戦いだった。
 それこそが姉妹の戦いであり、紅魔館の戦いでもあった。
 そして、まだその戦いは続いていた。
 たぶん――これからもずっと続くだろう。
 フランの狂気は、フランが生きている限り、終わることがないのだ。
 
 そのことを思うだけで、レミリアは胸が潰れてしまいそうだった。

 「――でもね」
 
 そんなレミリアに、フランは天使のような笑顔を浮かべてみせた。
 フランは呆ける姉に、一杯の笑顔で言うのだった。

 「私は後悔してないんだよ――」
 
 フランの静かな声がレミリアの心の中に染み渡っていった。

 「私は地下室から出たことを後悔してないんだよ。地下室にこもっていれば、苦しい目にあうこともなかったかもしれないけど、それでも私は後悔してない。そして、何より――」

 フランが真っ直ぐに微笑む。思わず、抱き締めたくなるような微笑だった。

 「今の私は生きていることがそんなにつらくないんだ」

 フランは一言一言、確かめるように言葉を紡いでいった。

 「昔は生きることがつらいとか、悲しいとか、そんなこと考えなかったけど――少なくとも、今の私は、生きていることがつらくないし、むしろ嬉しいんだ。こうして、お姉さまとお茶を飲むことができるのがとても楽しい。だからね、お姉さま――」
 
 フランははにかんで微笑んで言った。



 「ありがとう」

 

 レミリアは言葉を失くしてしまった。
 フランは姉の顔を真っ直ぐに見つめたまま、微笑んでいた。
 どれだけの沈黙が続いただろう。
 フランは少しだけ申し訳なさそうに笑んで、放心したように黙り込んでいるレミリアに話しかけた。
 
 「お姉さま、そんな顔をしないで」 
 
 フランは苦笑していた。その言葉に、レミリアが少し慌てる。自分の顔は妹の目にどんな風に映っていたのだろうか。

 「え……そんな顔ってどんな?」

 間の抜けたように問うレミリアに、フランは小首をかしげて微笑む。
 
 「うん、お姉さま、今にも泣き出しそうな顔をしてたから」
 その言葉に、レミリアはまた何も言えなくなってしまった。そうか、自分はそんな顔をフランに見せていたのか。これはいけない、と思うが、何故だか、力が入らなかった。
 
 フランは安心させるように目を細める。
 
 「私はお姉さまに笑っていてほしいな」

 フランはこの以上なく優しい言葉を姉にかけ続けるのだった。

 「お姉さまは私を笑わせてくれたんだから、お姉さまにも笑っていてほしいな」

 フランは少し赤くなった顔で、微笑んでいた。

 ――本当に、フランは成長したのね。

 レミリアは妹の屈託のない笑顔を見ながらそう思った。何だか胸がとても温かかった。じわりと視界がにじむ。しっかりしろ、自分。フランが笑っていてほしいと言ってるんだから、泣いていたら仕方がないだろう。だが、景色はさらに霞んでいくばかりだった。
 フランが慌てたように言う。

 「あ、もう……お姉さま、だから、泣かないでったら」

 レミリアは目の端にたまった涙を払う。そして、なんとか、うなずいて答えた。
 「ごめんなさい、もう大丈夫……」
 姉は顔を上げた。そして、頬の筋肉を無理矢理、動かして笑う。ぎこちない笑顔だったが。フランもそれに微笑を返してくれた。レミリアには妹の笑みが何物にも代えられない宝物のように思った。
 「ほら、お姉さま、そんな湿っぽい顔をしてないで、お茶にしよう?」
 そう言って、フランはレミリアの空になっていたカップにお茶をそそいだ。フランが砂糖の小壜に手にとる。
 4つの角砂糖をレミリアの紅茶に入れた。
 
 いつもレミリアが飲むよりも1つだけ多かった。
 
 ミルクを入れて、「さあ、どうぞ」とレミリアの前に差し出す。
 お礼を言い、ゆっくりとレミリアはカップを口に運んだ。
 
 ――温かい。

 甘いよりも前に、温かい、とレミリアは感じた。フランの淹れてくれたいつもよりも甘い紅茶は、心が温かくなるような味だった。温かくて優しい味だった。レミリアの心は落ち着き、緩んでいた涙腺も元に戻っていった。
 
 ――本当にフランは成長したわ。 
 
 レミリアは少しだけ低くなった、紅茶の水面を眺めながら、そう思った。今のフランがレミリアにはとても頼もしく思えた。ときに自分の狂気に振り回されて、フランはつらく悲しい思いをするのかもしれないが、それでも、今のフランなら十分にそれに立ち向かっていけるのではないか、と。あの495年はもう昔のことなのだ。レミリアはフランの将来が明るいことを感じていた。
 そこで、姉はふっと自嘲した。
 
 ――でも、媚薬が失敗作でよかったわ……

 ここで、媚薬が効いていたら、色々と台無しだっただろう。自分はフランはどう言い訳すればよかっただろうか。まさか、媚薬を飲ますために――フランが地下室から出られて10周年の記念日を祝うためでなく――お茶会に呼んだのだと聞いたら、フランはどんなに怒ることか。考えるだけで背筋が震えた。キュッとしてドカーンされても、絶対に文句を言えない。
 よかった、よかった、と姉は間抜けな長い息を吐いた。
 
 ――ん?

 だが、ここで、レミリアはフランの異変に気づいた。
 
 フランはなぜかうつむいていた。右手で服を胸の部分でぎゅっと握っている。左手は両脚の間に置かれているようだった。前かがみになるように身体を丸めるその姿は激しい苦痛に耐えるようでもあった。

 ――まさか……

 レミリアの額に冷たい汗が流れる。はぁはぁ、と妹の荒く熱い息遣いが聞こえた。妹は身体を細かくよじらせていた。
「あ、あの、フラン?」
慌てて声をかけるレミリア。その声に、フランはびくりと身体を震わせ、顔を上げた。
 
 潤んだ緋色の瞳が、何かを渇望するようにレミリアを見ていた。
 雪のように白い頬が、人類の始祖が食べた禁断の果実のように赤くなっている。
 
 フランは困惑するような、恐怖するような――そして、期待するような湿った声を上げた。

 「……な、何でもないの、お姉さま……ほ、本当に……何でもないの」

 フランが椅子から立ち上がろうと、慌てて腰を浮かした。

 「……ちょっと、ごめんね、お姉さま……私、お花摘みに……」

 だが、フランの両脚は生まれたての小鹿のようにがたがたと震え、床に倒れてしまった。妹の代わりとでもいうかのようにレミリアがばっと立ち上がり、フランの傍に駆け寄る。
 
 「……脚に……脚に力が入らないよぉ……」
 
 フランは両脚をきつく閉じて、横になっていた。起き上がろうとするも、脚が言うことをきかないらしい。フランの乱れたスカートから覗く白い太腿に、何条か水が流れたような跡があった。フランが腰掛けていた椅子の一部が暗く湿っていた。

 「……いやぁ、見ないで……お姉さま、お願い、見ないでぇ……」

 座っていた椅子に残った痴態の跡を見つめるレミリアに、フランが懇願するような声を出した。羞恥にフランの顔は今にも気を失ってしまうように見えるほど赤く染まっていた。眦からはすでに涙がいくつも零れ落ちている。
 えっと、これは……
 レミリアは心の中で頭を抱えた。
 明らかに媚薬のせいよね……
 何という時間差攻撃。
 服用からすでに1時間近く経っているのだが。
 ……失敗作だと思っていた結果がこれだよ!
 
 「……そんな、何で……いきなり……こんな……」

 フランが甘い声でうめく。右手は相変わらず胸のところの服を縋りつくように握っていて、左手はスカートの裾を破れそうなくらい強く掴んでいた。快楽を希求する本能に抵抗するために、もぞもぞと身体を動かす。
 だが、フランは体の疼きに耐えているだけでなく、突然の体の変調に対してしっかりと理性を働かせていたようで、はっとした顔でレミリアの顔を見た。
 
 「……もしかして、お姉さま……」

 フランは気づいたようだった。
 レミリアはフランに最大限の申し訳なさそうな顔で頭を下げた。






 それから、レミリアはぺこりぺこりと謝りながら、フランに説明した。フランの痴態を見たいがために媚薬をパチュリーに作らせたこと。媚薬を使ってみたいがために、フランをお茶会に誘ったこと。角砂糖の一番上に媚薬を潜めておいたこと。10周年についてはお茶会の途中で気づいたこと。全てを包み隠さず告白した。
 「もう……本当に、お姉さまは……」
媚薬の効果で、息が絶え絶えになりながらも、フランはレミリアを睨んだ。フランはため息――もっとも、荒い呼吸の中では見分けなどつかなかったが――をつきつつ、言った。
「……ちゃんと、反省……して……よね……」
「ごめんなさい……」
「……お姉さまは、もう、ちょっと……自重という言葉を、知るべき……だよっ……」
「反省してます……」
「……記念日、忘れてるかと、思った、けど……やっぱり、そう……だったん、だね……」
「本当にすいません……」
「……ムードも、何も、ないん……だから……」
「今後、必ず気をつけます……」
 フランはむっと頬を膨らませたが、どうやら姉を許したようだった。本当に寛容な妹である。心優しい妹は拗ねたように姉から顔をそむけて言った。
「……本当に、もう、どうするのさ……」
フランの緋色の瞳に宿った燃え上がるような光は消える気配がなかった。フランはもぞもぞと太腿をこすり合わせる。呼吸は依然として荒かった。
「……身体が、熱い…………」
切なげな声でうめくフラン。視線をレミリアに戻すが、姉を非難するような目に、別の色が混ざり始めていた。慰めてやるべきか、とレミリアは考えるが、さすがにこちらから手を出すわけにもいかないだろう。フランが悩ましげに身体をよじらせる姿に正直、心が躍るのを感じたが、レミリアは何とかそれを抑えて、黙って見ていることにした。
 ついにフランが右手を伸ばし、スカートの上から自分の股に指をかけた。だが、それは無意識の所作だったのか、レミリアの視線に気づくと、すぐに動かしかけた指を止めた。
 交互に姉と、自分の股に置かれている右手を見返すフラン。フランの頬にはすでに涙の跡があったが、フランはまた泣き出しそうなほど困惑した表情になった。
 申し訳なさと憐憫から――本当に疚しい気持ちからではなく――レミリアはおずおずとだったが、フランに声をかけた。
「……図々しいようだけど、よかったら私が手伝おうかしら?」
フランをこんな状態に追いやったのは自分だ。だから、当然、責任をとるべきなのである。その責任の取り方も、本末転倒というか初志貫徹というか、どこか理不尽で不誠実なものに思えたが、自分とフランとの間柄である。実際はそれほど気を遣う問題ではないのだ。だが、姉の言葉にフランはもっと追い詰められてしまったようで、妹の困惑の色は深くなった。フランは姉の誘いに首を縦に振ろうとはしなかった。
 フランが今、己の羞恥心をかけて、淫らな快楽を求める自分の本能と心の中で必死の戦いを繰り広げているのが、姉にはわかった。
 すでに妹は姉と何度も肌を重ねてきた。
 口にするだけで耳まで真っ赤になるようなことをたくさんしてきた。
 それでも、妹は今、この場で姉に慰められることを受け入れようとはしなかった。
 媚薬などに心をいいようにされたくない――そんな気持ちなのだろう。
 薬などに負ける弱い心の持ち主ではないと。
 そして、姉の前で痴態をさらしたくない、とも思っているはずだ。
 いや、むしろ、そちらの気持ちのほうが強いのではないかとレミリアは思った。
 フランはこう考えているのではないか、と姉は推察する。

 媚薬によがらされ、欲情している自分の姿を見て、姉はどう思うか――
 
 姉は自分のことを嫌いになったりしないだろうか――
 
 ――ありえることだ、とレミリアは眉をしかめた。
 フランには、どうして媚薬を盛ったのか、ちゃんと説明をした。
 まさに自分はフランが姉の愛を求めてやまないその姿を見たいのだと。
 だが、この他人のことを考えるくせに他人の気持ちを理解できず、同時にものわかりの悪い妹なら、それは十分にありえることだった。
 内心でため息をつく。
 いくら成長しても、そこだけは変わらないな、と。
 
 「……そんな、恥ずかしいよ……」 
涙声でフランは言う。
「……そんな、いやらしいこと、おねだりできないよ……」
「でも、解毒剤もないし、それが一番手っ取り早いと思うけど……」
解毒剤があれば、すぐにでも飲ませてやるところなのだが、生憎、そんな都合のよいものはなかった。フランは涙目になりながらも、答えた。
「……いやだよ、お姉さまの前で……そんな、恥ずかしいこと、するの……」
「別に私はそんなの気にしないわよ。それに今までもそんな恥ずかしいこと、たくさんしてきたじゃない。だいたい、私はそのために媚薬をつかったんだから、気にするどころか歓迎するくらいだわ」
フランをなだめようとするレミリア。だが、フランはレミリアの話を聞こえないとでもいうように、首を振るだけだった。
「……でも、今日のはいやだよ……薬なんかに負けるみたいで、いやだよ……」
フランの頬に雫が一滴流れた。
「……媚薬なんかに負けちゃったら……きっと、お姉さまは、私のこと、軽蔑するよ……」
その言葉にレミリアは一瞬、押し黙ったが、すぐに口を開いた。
「軽蔑なんてしないわ……私が、フランを軽蔑するわけが、ない」
そう言うが、フランは首を何度も横に振った。
「……そんなこと、ないよ……私が、いやらしい娘になったら、たぶん、お姉さまは私のことを、嫌いになっちゃうよ……」
レミリアは今度こそ言葉を失った。
「……私、お姉さまに嫌われるの、いやだもん……」
フランは涙ぐみながら言う。
「……お姉さまに、嫌われるような娘になるのは、いやだもん……」

 ――どうして、こう、わからないかなあ。
 レミリアは内心でため息をついた。
 ――どうして、こんな馬鹿なことを考えるかなぁ。
 レミリアは思わず首を振った。
 ――まったく、どうして、自分がそう簡単に嫌われるとか、考えるかなぁ。
 よりにもよって、妹を世界で一番愛している姉に――
 フランは、本当にこれだけは変わらない、とレミリアは思った。
 今回のことだけが特別ではないのだ。確かに今回は、媚薬と羞恥心というわかりやすい形で表に出てきたが、それは常々、レミリアがフランの性格について気に入らないところでもあった。
 フランは他人を信じているようでも、心の底では信じ切れていないのだ。
 フランは他者が自分を好きになってくれることが信じられないのだ。
 いくら説明しても――レミリアがフランのそういう姿を見たいからこんなことをしたいのだと言っても、フランは拒絶する。
 そんな姿を見せれば、自分は嫌われてしまうのではないか、と頭ごなしに決め付けて、怖気づくのだ。
 どれだけ成長しても、フランのその臆病な部分は変わらない。
 そして、その理由はわかっている。
 ――495年の地下生活のせいだ。
 他者から、おまえはいらない、そう言われ続けたフランだから――そう信じ続けてきたフランだから、そんな風にしか思えないのだ。
 自分を心から愛してくれる誰かがいることを信じられないのだ。
 ひどく不愉快だった。
 レミリアの中で苛立ちが限界を超えた。
 それが理不尽なものであるとわかっていても、レミリアはそれを抑えきることができなかった。

 レミリアは床に倒れているフランのすぐ傍に片膝を突いた。左手で、フランの右手をどかし、右手をすでに濡れ始めていたスカートの下に滑り込ませる。
 姉の突然の行動に動くことのできないフランにかまわず、下着越しに妹の股座をさっと撫でた。
 「やぁッ!?」
ビクンッと妹が大きく身体を揺らす。ぽろぽろと眦からいくつか涙が飛び散った。レミリアは妹の秘所に触れた右手を目の前にもってきた。指の間にぬちゃりと液体が糸を引いていた。
「……すごいわね。触ってもいないのに、こんなにびしょ濡れ……」
思わず、感嘆のため息が出る。その言葉に、フランはぎゅっと目を閉じた。頬に何条もの涙が伝う。レミリアはフランを冷たい目で見下ろしながら言った。
「口ではそう言っていても、身体は正直ってことね」
「……そんなこと……言わないでよぅ……」
レミリアの言葉に泣き声をあげるフラン。だが、レミリアの口調に、今までの平謝りする姉とはまるで違う姉の存在を感じ取ったのか、怯えるような表情で姉の顔色を探っていた。
 レミリアはかまわず、フランのスカートをめくり上げた。ドロワーズと白く柔らかそうな太腿がむき出しになる。すでに下着はぐちゃぐちゃに濡れ、太腿にも幾筋も水の流れた跡があった。戸惑いと怯えと羞恥にフランは耳たぶまで赤くなった。
「……お、お姉さま、何を……?」
「『何を』? そんなの決まってるじゃない」
フランの上擦った声での問いに、姉は冷笑して答えた。
 レミリアは右手をびしょぬれの妹の股間の上に当て、人差し指と中指でぐちぐちと布越しに愛撫し始めた。
「いやぁッ!? ぅああッ!? あッ、あッ、あッ、やッ、あッ、あッ、あッ、あッ、あッ……! お姉さま、だめぇ! だめッ、そんなの、だめえ!」
ふにふにと柔らかい秘所を優しく責められて、フランがあえぎながら叫ぶ。想像以上に激しい反応だった。どうやら媚薬の効果でいつもよりもずっと敏感になっているらしい。
「『そんなの』って言っても、下着の上から撫でているだけじゃない。大したことじゃないわ」
そう言って、レミリアはフランの言葉を切り捨てる。濡れたドロワーズが張り付いて、陰裂の形が浮き上がっていた。ぷにぷにとした大陰唇の次は、このスジである。合わせた二本の指を縦に這わせた。「ふわぁッ!?」とフランがまた大きな嬌声を上げた。姉はぞくぞくとした嗜虐心を感じるとともに、罪悪感に殺されそうになるのをこらえる。レミリアはいやらしい割れ目の先端を見つけると、そこをぐにぐにと弄び始めた。びくんッ! とフランの身体が跳ね上がる。
「ひあッ!?  お姉さま、やめてぇッ!? だめなのッ! それ、だめなのおッ! 感じすぎて頭がおかしくなっちゃうッ!」
フランは声を張り上げて懇願するが、レミリアは無視した。下着で隔てられていても、フランのクリトリスがぷっくりと膨らんでいるのがわかった。いつも以上に敏感になっているであろうそこを、レミリアは妹に苦痛を与えないように気をつけながら愛撫する。
「こんなに嬉しそうに愛液を垂れ流しておいて、何がだめなのかしら?」
姉はサディスティックな笑みを浮かべて妹をなじる。その中でレミリアは心が捻じ曲がるのを感じていた。理不尽なことを言っている自分への嫌悪と姉をまだ信頼してくれない妹への怒り、そして、この世で一番可愛い妹を苛めていることへの快感にレミリアの心は壊れそうに軋んでいた。レミリアはフランのクリトリスを愛撫する指の動きを速めた。呼応するようにフランの身体ががたがたと小刻みに震えだす。
「ほら、もうイくんでしょ? さっさと私の手でイってしまいなさい」
「ひああッ!? あッ、やッ、はッ、やッ、あッ、はッ……! 言っちゃだめぇ、お姉さま! そんなこと言わないでぇッ!」
「あら? おつゆの出がさらによくなったみたいね。もしかしてフラン、苛められて感じてるんじゃない? 本当にいやらしい娘ね」
「いやああああッ!? だめぇッ! そんなこと言っちゃだめぇッ! 感じちゃうッ! 感じちゃうのおッ!」
「あらまあ……冗談だったのにね。本当にフランは言葉で感じちゃうなんて。まったく、淫乱な娘ね」
「いやああッ!? だから、もう、言わな……ひあッ!? ふあッ! はぁッ!」
さらに激しくなった指遣いに、フランが壊れそうなほどに身体を震わせる。
「……そんなッ、来ちゃうッ! 来ちゃうよおッ! いやあッ、来ないでぇッ! 来ないでぇえええッ!」
首をいやいやと激しく振るも何の抵抗にもならない。フランの身体と心は快楽の前にあまりにも無力だった。
「……だめッ、もう、イっちゃうぅッ! イくッ、イくッ、イくッ……!」
フランの身体の震えが最高潮に達した。
「ふわああああああああああああああああッ!!」
 フランの細い喉から絶頂の嬌声が響く。がくがくとフランの身体が痙攣する。たっぷりと三十秒は、その震えは止まらなかった。
 怒りと後悔――
 レミリアは、たくさん涙を流してくたりとなってしまったフランを見て、それを感じた。妹への怒りではない。それはすでに消えてしまっていた。姉は自分に対する怒りと妹を苦しめてしまったことへの後悔に目を伏せた。猛っていた嗜虐心ももうない。何となく、レミリアは虚しさを感じていた。
 レミリアは妹の痙攣が収まると、すぐに妹の脱力した肢体を抱え上げた。小さな背中に腕を回し、優しく優しく、フランの身体を抱きしめる。レミリアはまだ虚ろな目をしている妹の耳元で優しく囁いた。

 「……ごめんなさい、フラン」

 レミリアはフランの呆けたような顔を見つめる。
「媚薬を入れるなんて、軽率なことをしてしまって、本当にごめんなさい。もう二度とこんなことはしないわ。あなたをこんなに傷つけてしまうなんて――そんなこと私は望んでないもの。確かに私はフランの乱れた姿を見たいと思ったけど、フランが喜んでくれなければ何の意味もないことだったわ。それを忘れていたなんて……本当に私は馬鹿だった。どうか……許してちょうだい、フラン」
でもね――、とレミリアは満月のように優しげな微笑を浮かべながら、言った。妹は姉の穏やかな微笑をぼんやりと眺めていた。
「……もっと、私を信じて、フラン」
胸の奥から絞り出すような声だった。
「私はこんなことくらいでフランを嫌いになったりなんかしないわ。私はフランがどんなになっても――どんな変わり果てた姿になっても、絶対に嫌いにはならない。これだけは覚えていて。私のあなたへの想いを簡単に否定しないで」
レミリアはこつんとフランの額にぶつけ、くすりと笑う。フランはじっと姉の微笑を見つめていた。
「こんなに私はあなたのことを愛してるんだから。私はあなたのことが可愛くて可愛くて仕方ないんだから」
 ね、フラン――。
 そう微笑みかけると、フランの目からまた涙が零れ落ちた。
 妹が姉の胸に顔を埋める。姉は両腕で優しく妹の頭を包み込んだ。
 姉の胸で妹がぽつりと呟いた。
 「……ごめんなさい、お姉さま」
妹は泣きながら謝った。
「馬鹿なことを言って、本当にごめんなさい……」
レミリアは自然と頬が緩むのを覚えた。レミリアは心にあった何かどす黒いものが消えてなくなっていくのを感じていた。
「――いいのよ」
レミリアはとても柔らかな声で答えた。
「そもそも私が悪いんだから、フランは謝らなくていいわ。わかってくれれば本当にそれでいいの」
レミリアは右手を妹の頬に添えた。優しく、妹の赤くなった頬を撫でる。姉は妹に微笑みかけながら言う。
「それにいつも言ってるでしょ? 私はエッチなフランも好きだって。エッチなフランもいつもどおりのフランも好きだって――」
レミリアの声はフランの心を撫でるかのように穏やかだった。
「だから、安心してフラン。私はフランのことが大好きだから、安心して。でも、もし、これでも安心できないなら――」

 そこでレミリアは静かにフランの唇を奪った。

 薔薇のように紅い唇を、妹の温かい桜色をした唇に重ねる。
 ただ――重ねるだけ。
 舌を挿入れるような乱暴なことはしない。
 単純に姉妹の唇が穏やかに、だが、少しだけ長く触れ合っていた。
 妹も姉の優しい接吻を、目を瞑って受け入れる。
 やがて、レミリアはフランの唇から自分のそれをゆっくりと離し、お月さまのように綺麗な微笑を妹に向けた。

 「これが証拠――」
フランは姉の優しい笑顔をじっと見つめていた。レミリアは微笑みながら続ける。
「これが、私がフランを愛してる証拠――」
 これだけじゃ足りないかしら――そう冗談っぽく姉は妹に笑いかけた。
 妹が微笑んだ。この以上なく嬉しそうに――これ以上なく安心するように微笑んだ。花の咲いたような可愛らしい笑みを浮かべながら、妹は首を横に振った。
「――ううん、十分だよ、お姉さま」
そして、ぽすっ、とレミリアの胸に寄りかかった。両腕を背中に回して、姉の小さいながらも強く見える身体を抱き締める。レミリアもまた穏やかに妹を抱き返した。
 やがてフランが姉の胸から顔を上げる。
 少しだけ赤い顔。
 潤んだ緋色の目がどこか遠慮するように、ちらちらと姉を見ていた。
 「何、フラン?」
レミリアが優しく尋ねる。この顔は姉に何かをおねだりするときの顔だと知っていた。しばらく、フランはごにょごにょと言いにくそうに口を動かしていたが、やがて、決意したのか、上擦った声で言い始めた。
「……お姉さま、さっき、責任取ってくれるって言ったよね」
レミリアはにっこりとして、その言葉にうなずく。
「ええ、確かに言ったわ」
「じゃあさ、」
フランはやはり恥ずかしそうにしていた。もじもじと目をそらしたりする仕草がこの上なく可愛らしい。レミリアは妹が自分の願いをちゃんと言葉にするのを待った。
「あの、その……まだ薬の効果が効いてるみたいで……それで、まだ身体が熱くて……熱くて仕方なくて……」
ぽつぽつと告白するフランの息が少し荒くなってきた。やれやれ、本当に申し訳ないな、とレミリアは心の中でもう一度、フランに謝った。
「……そんな風になったのは、お姉さまのせいなんだから……だから、あの……ちゃんと責任を取るために……その……」
姉の優しい視線に見守られながら、躊躇っていた妹はついに自分の願いをしっかりと姉に伝えた。

 「たくさん……お姉さまをください」

 妹の緋色の瞳がレミリアを真っ直ぐ見ていた。

 「お姉さまの愛をたくさんください。私をたくさん――気持ち良くしてください」

 ――本当に可愛い妹。
 
 「お姉さまの責任を――愛をいっぱい私にください」
 
 勇気を振り絞った妹の言葉に、姉は心から微笑んだ。

 「――お易い御用だわ」

 レミリアはフランの額に接吻して言った。














 「……ふぅ、はぁ……はぁ……」
 「……ふゎ、はふ……はぁ……ふぅ……」
 ちゅるちゅると淫らな水の音が響く。姉のベッドの上に座り、姉妹が唇と舌で互いを強く求め合っている音だった。姉妹は一糸纏わぬ姿となって、深い口付けを交わしていた。レミリアが右手でフランの頭を抱えている。左手は妹の細い腰に回され、逃がさないとでも言うようにしっかりとフランの身体を固定していた。もっとも、フランも逃げるわけがない。フランもレミリアの黒い翼が生えている背中に両腕を絡め、姉の温もりを感じていた。
 フランの口内は火傷しそうなほどに熱かった。くらくらしそうなほどの甘い香り。柔らかい舌に自分のそれを絡める。そのたびに、妹は小さく呻き、身体を微かによじらせていた。その仕草がいちいち可愛くて、レミリアは自分の嗜虐心が刺激されるのを感じていた。
 フランもまた無我夢中で姉の舌の侵入を受け入れていた。自分の舌を姉のそれで触れられ、転がされるたびに、頭の中をぴりぴりとした快感が走るのを感じていた。身体の芯が熱くてたまらなかったが、やめることなど考えられない。姉に舌で愛されるたび、切なさが募っていくのに、それを求める気持ちはなくなるばかりか、一層強くなっていった。同時に毒が全身に回るようにキスの快楽が増幅されていく。ドキドキと心音がうるさいのに、そのうるささがとても心地よい。フランは頭の中で甘い甘い幸福が膨らんでいくのを感じていた。
 「……はぁ、はぁ……フラン――」
 「……ふわぁ……ひぅ……お姉さまぁ……」
 息継ぎの際に意味もなくお互いを呼び合う。そして、また唇を合わせ、舌を交わらす。ぴちゃぴちゃと互いが互いの唾液を求める響きが続く。幸福感がはち切れそうに大きくなっていく。
 「……………………ッ!? ……………………っ!!」
 やがて、唇を重ね合わせたまま、フランの身体ががくがくと震えた。姉の背中をぎゅっと抱き締める。レミリアもまたフランの矮躯を強く抱き締め返した。
 フランの痙攣が終わった。多幸感に緋色の目がとろんと虚ろになっていた。口の端から零れ落ちた唾液がいやらしくきらきらと光っている。妹は脱力したように姉の裸の胸にしなだれかかった。
「……キスだけでイっちゃったわね」
レミリアがくすりと微笑む。レミリアは妹のさらさらとした金色の髪を撫でながら訊いた。
「どう? フラン、気持ち良かった?」
いつものフランなら、恥ずかしそうにうつむくかもしれないが、今日のフランはそれに嬉しそうに微笑んで答えた。
「――うん、お姉さま、気持ち良かった。すごく、気持ち良かったよ……」 
レミリアは優しく満足げに微笑して言葉を返した。
「そう――それはよかったわ……」
 そして、左手で妹の身体を抱えたまま、髪を撫でていた右手を下げる。白く冷たい指がそっと妹の秘所に当てられた。
 ぴくりと、フランが敏感に触れられた感覚に対して、小さな身体を震わせた。
 レミリアは妖艶に唇を曲げる。
「――でも、まだ全然足りないみたいね」
 触ればわかるくらいに、フランの神聖な場所は濡れていた。さすがにその言葉には恥ずかしそうに目を伏せるようだったが、フランの表情には怯えという感情はなかった。レミリアは安心すると、妹の幼い陰裂を、つっ――と中指でなぞり上げる。
「ひゃぁあッ!?」
これだけの愛撫にも肢体を跳ね上げて反応するフラン。どうやら、媚薬の効果は相当に強いらしい。フランとしても受け入れる心構えができたせいか、媚薬は強力にフランの快楽に対する感覚を鋭くさせているようだった。そんなことを考えている間にも、幼い割れ目からが流れ出る液体の量が増えていく。
 
 ――まあ、準備は万端なようだけど。
 
 レミリアは少しだけいじめっ子な笑顔を浮かべた。
 
 ――ちょっと、焦らしてあげてもいいかしらね。

 レミリアはもう少し妹の身体を指で堪能することに決めた。
 中指に人差し指を並べ、先ほどと同じように、揃えた二本の指をフランの陰裂に走らせた。
「んぅッ!? にゃッ!? あぅッ……!?」
二度、三度では終わらず、しつこいくらいに、細い指で妹の割れ目を上下になぞり続ける。
「いやぁッ! お姉さま、それはッ……あはぁッ!? ふわぁッ! にゃあッ……!」
 指を動かすたびに、ぷにぷにとした秘所が餅のように形を変える。それに合わせて、妹が嬌声を上げるのが楽しい。もちろん、レミリアとしてもただ上下に動かしているだけではない。ゆっくりとさすってみたり、ピンッと弾くように触ってみたり。そのたびにフランの反応が変わるのがとても面白かった。
 フランは姉の指から受ける快感によがることしかできなかった。股間がじんじんと熱く、どうしようもなく切ない。だが、姉の愛撫はゆっくりと、まるで妹を焦らすかのようだった。そして、快楽の波はだんだんと強くなっていく。フランは執拗で穏やかな姉の責めに頭がぼーとしてくるのを感じた。フランの少しだけ開いた陰裂のすきまから、よだれのように愛液が湧き出してきた。大洪水という比喩があるが、本当にフランの割れ目は自分の愛液で恥ずかしくなるほど、びちょびちょに濡れていた。
 レミリアはぷるんとした柔らかいスジを撫でるのをやめ、今度は中指と薬指を合わせて、妹の膣口にそれを侵入させる。レミリアの指はたまった愛液を外へと溢れさせながら、スムーズにフランの膣の中へと入っていった。
「ふわぁぁああッ!? ひうッ! にゃッ! にゃぁああッ!」
びくびくっ、とフランの身体が震えた。フランの膣の中は熱い。ぎゅうぎゅうと膣壁が二本の指を締め付けてくるが、愛液でよく濡れていたため、上下させることには何の障害もなかった。じゅぶじゅぶと水が糸を引く音をバックに、淫らなフランの喘ぎ声が響き渡る。
「……やあッ! ひあッ! ひゃあッ……!」
快楽によがる妹の耳に、姉がささやきかける。
「どう、フラン、気持ち良い? 私の指は気持ち良い?」
その言葉に、フランは何度も首を振り、息を乱しながらも答えた。
「……ふわぁッ! にゃあッ! ひゃッ! 気持ち、良いッ! お姉さまの指、気持ち良いよおッ……!」
「そう、ならよかったわ。じゃあ、もっとサービスしてあげなくっちゃね」
 レミリアはぞくぞくと嗜虐の快感に震えながら、悪戯をする子供のような笑顔を浮かべる。フランのぷっくりと膨れている桜色の乳首に目を落とした。そして、妹の小さな身体にしなだれかかるように、頭を少しだけ下げて、その小さな突起を紅い唇でついばんだ。
「ひゃあああッ!? お姉さまッ……それはッ、それはだめぇえッ! ひぅうッ! だめッ! だめぇええッ……!」
 ――本当にこの娘、乳首が弱いわね……
 こんなに小さいのに、とくすりと笑う。まあ、自分も胸の大きさについては妹のことを言えないが。レミリアは紅く長い舌を出して、可愛らしいピンクの小山を舐め上げ、くりくりと転がすようにして弄ぶ。
「いやぁああッ! だめなのッ! 本当にだめなのおッ! 乳首やめてぇッ! 乳首で遊ぶのやめてぇえッ!」
「まあ。本当にフランは嘘つきね。『やめて』、なんて言っちゃって。こんなに美味しそうに私の指を絞めつけてるのに。それに膣内の滑りがもっとよくなったわ、どろどろなくらいにね。フランの可愛いあそこはたくさん愛液を出してひくひく喜んでるわよ」
「ふぁあああッ!? やだぁあッ! そんなこと言わないでぇえッ! そういうこと言われると、おかしくなっちゃうのおッ! おかしくなっちゃうのやだぁあッ! やらぁああッ!」
よだれを口の端から垂れ流しながら、絶叫するフラン。幼い肢体が気が狂いそうな快楽に喘いでいた。あまりにも淫靡な吸血鬼の痴態。だが、その姿は姉にとって不快ではなく、むしろ神聖なものにさえ感じられる。自分の言葉に反応して、天使のような美しい顔を被虐の悦びに歪める妹が、この世の何よりも愛おしい。きっとこの感情を幸福と呼ぶのだろうな、とレミリアは思った。
 乳首へのねちっこい責めが続く。姉は右手の指の上下運動をやめ、代わりにかき回すように揃えた二本の指を動かし始めた。柔らかい膣口が形を変え、拡げられた隙間から愛液が零れ出す。そして、親指を陰裂の先端、膨らんだ陰核に添え、痛みを与えないように優しく愛撫した。充血した陰核が白い指に触られるたびに、ひくひくと震える。
「ひぃっ!? そこ、いやぁあッ! クリトリスいやぁあッ! 感じッ……感じすぎてッ……ふあッ! ひぐッ! ぅああッ!」
がくがくとフランの身体が震えだした。容赦なく、レミリアの責めが快楽へ向けて妹を押し上げていく。フランはぽろぽろと大粒の涙をこぼしながら、首をいやいやと必死で横に振る。幼い心と身体は甘く激しい悦楽に軋み、今にも壊れてしまいそうだった。フランは小さな身体に抑えきれなくなるほど膨らんだ快感に耐え切れず叫んだ。
「もお、だめぇえッ! もお、限界ッ! お姉さまッ、私またイっちゃうッ! またイっちゃうよおッ!」
「いいわ、フラン。私に見せて。フランがどのくらい私の愛を感じてくれたのか、私に見せて」
レミリアがフランの耳元に優しくささやいた。真心のこもった悪魔の誘い。その言葉が引き金になったのか、フランの中の快感の嵐が爆発して、その無力な幼い心を飲み込んでいく。フランの身体の痙攣は最高潮に達した。
「ふわぁッ! ふぁあッ! ひああッ! ひぃああああああああああああああああッ!」
 身体を大きく震わせて絶頂に達する妹を姉は倒れないように、抱き締めた。痛いほどに膣の肉壁がレミリアの挿入した指を締め付けてくる。痙攣がやむまで、レミリアはフランの身体を優しく支え続けた。
 「……ふぁ……ふ、ぁぁあ……」
ぼんやりとしたフランがうめく。快楽の痺れがまだ頭に残っているらしい。レミリアは慈母のような微笑を浮かべ、フランの髪に口付けした。気持ちよさそうに、フランは目を細めて姉の肩によりかかった。フランのふわふわとした髪の感触にくすぐったさを覚えながら、レミリアは愛する妹に尋ねた。
「どう? フラン、まだ足りない?」
視線の焦点が戻ってきて、だいぶ理性が回復してきた妹はその言葉にうつむいた。くすぐったそうに、太腿をこすり合わせる。
「まだ足りないのね?」
レミリアの優しい微笑に、フランはまた耳まで顔を赤くしてうなずいた。よほどこの媚薬は強力らしい。まあ、予想のうちではあったが。レミリアは親友の魔女の仕事ぶりに感嘆の念を覚えた。
 「じゃあ、私も準備しましょう」
そう言って、ベッドの枕元に身体を伸ばすレミリア。枕のすぐ隣に置いた小壜から、一つの錠剤をとりだす。フランに混ぜた媚薬とは違うものだった。
 レミリアがそれを飲み込む。だが、それを見たフランは急に気まずそうな顔をした。目聡く、レミリアがその様子に気づく。姉は妹に尋ねた。
「どうしたの、フラン? 何かまずいことでもあった?」
質問している間にも姉の陰部が形を変えていく。言い終わったときには、すでにレミリアの股座には男性も顔負けの陰茎がそそりたっていた。これも親友の魔女の作った薬である。女性――もっとも、今の段階では吸血鬼だけに限られているが――の生殖器を一時的に改変して、男性器にするものだった。ちゃんと精液を出すこともできる優れものだった。一定時間経つか、精液の放出を行いすぎると効果が切れるらしい。フランは姉の薬によって生えた肉棒を見ると、恥ずかしそうに顔を反らす。あまりにも言いにくかったが、妹は勇気を振り絞って答えた。
「……あのね、お姉さま、言うのが遅れて悪いんだけど……」
「うん? 何かしら?」
「あの、今日は……私、その……」
フランは真っ赤な顔でうつむき、消え入ってしまいそうな細い声で言った。
「……危ない日なの……」
「……………………」
妹の告白に言葉を失うレミリア。妹は今にも頭から湯気が立ちそうな様子で、ぼそぼそと続ける。
「今日、私、危ない日だから、膣中に出されたら……」
『膣中に出されたら』のところで、フランが特にもじもじとした。そのいじらしい姿にいつものレミリアならやられて、即座にフランに襲いかかっていただろうが、流石に今の流れでは無理だった。
「……膣中に出されたら、赤ちゃんができちゃうかもしれないの……」
フランは恥ずかしそうに、そして、申し訳なさそうに頭を下げた。
「だから、その、お姉さまの気持ちは嬉しいし、私もお姉さまに応えてあげたいんだけど……今日は、そのお薬はやめてほしかったの。ごめんなさい……」
顔を上げたフランの緋色の瞳は困惑と後ろめたさに光っていた。
「……どうしたものかしらね」
レミリアは頬に手をあて首を傾げる。フランはやはり力なくうつむいていた。姉の陰茎の様子から、姉がかなり昂ぶっているのがフランにはわかっていた。自分はさきほどから、姉にたくさん気持ち良くしてもらっているのに、自分が姉にお返しすることができないのが、情けなかった。やがて、レミリアが言った。
「膣中に出す前に抜けばいいんじゃない? そうすれば大丈夫じゃないかしら?」
「でも、それだと避妊成功率は100%じゃないらしいよ。カウパー氏液だとかいうのがあって、その中にも精子が入っているから、妊娠することもあるんだって」
「はたして人間の生理と吸血鬼の生理を同等にしていいものか、フランがどこからそんな知識を仕入れたのか――いろいろ疑問は残るけど、そうかもしれないわね」
ううむ、とうなるレミリア。まあ、別に自分はそこまでしなくてもいいのだが。正直、フランを可愛がってるだけでも十分楽しい。でも、どうしてだろう。普段この薬ばかりでフィニッシュしているせいか、何か物足りなさが残るのだった。
 沈黙がやってきた。レミリアはフランの反応を待っていた。一方のフランもレミリアの顔をじっと見ている。両腕で肩を抱き、ときどき、むずがゆくなるように股をこすっていた。今のところは我慢できているようだが、そう長くはもたないだろう。気まずい雰囲気が続く。だが、やがて、フランが思い切ったように言った。
「ねえ、お姉さま」
「ん、何かしら、フラン?」
ちょっとだけ力の入った声。少しレミリアが驚く。フランの顔は朱に染まっていたが、それは媚薬だけが理由ではないのかもしれない。フランは少し遠慮がちに、そして、恥ずかしそうに姉の顔を見る。
「その、ね……」
フランはもじもじと身体を動かしながら、言った。
「……挿入れても、いいよ……」
レミリアは妹の言葉に口を閉じてしまった。フランの潤んだ緋色の瞳が、上目遣いで姉を見つめていた。
「……お姉さまの……私のなかに挿入れてもいいよ……」
その言葉に、レミリアは無理矢理口をこじ開け、答えた。
「……でも、妊娠するかもしれないんでしょ? さっき、フランがそう言ってたじゃない」
「うん、そうだけど、多分大丈夫だと、思う。確率が0%じゃないだけで、100%なわけじゃないから。……なんか大げさに言いすぎちゃったかも……ごめんなさい」
また、ぺこりとフランが頭を下げる。だが、フランは赤い顔で苦笑しながら、続けた。
「それに――」
もじもじと、白い太腿をこすり合わせる。
「私ももう我慢できないし……」
フランの己の肩を抱く腕がぎゅっと締まる。
「もう、指だけじゃ満足できない、と思う。私もお姉さまの……その……お姉さまの大きいのが欲しいの……」
その言葉にレミリアがうつむく。姉の様子にかまわず、フランは続けた。
「それから、私、お姉さまにも気持ち良くなってもらいたいし……」
「……………………」
「私だけが、お姉さまに気持ち良くしてもらってるなんて、ずるいし……お姉さまに気持ち良くなってもらえると、私も嬉しいし……」
そして、フランは笑った。天使のような、向日葵のようなささやかな微笑を浮かべて言った。
「それに――私、お姉さまの赤ちゃんなら、産んでもいいよ」
少女はあどけない夢を語るように言った。
「私、お姉さまの子供なら、産んでもいい、かな?」
「――――」
 その言葉に弾かれたようにレミリアがフランに飛びついた。突然の行動にフランは対応できず、姉に覆いかぶされる形で、押し倒されてしまう。それと同時に唇を奪われた。すぐに口内に紅くて長い力強い蛇が侵入してくる。妹は抗うこともできず、可憐で愛らしい舌を、蛇によってそのまま蹂躙されてしまった。
 やがて、レミリアが口を妹のそれから離した。舌の先と舌の先を細くきらきらとした糸の橋がかけられていた。息を乱しながら姉を見上げる妹に、レミリアはこの上なく妖艶な微笑を浮かべてみせた。
「何て、可愛い妹」
そっと、妹の頬に手を添えられる。
「この世で一番可愛い私の妹――」
頬に当てられていた手はやがて滑るように首の下までやってきて、儚いほど白い喉をくすぐるように撫でた。
「この世で一番大切な私の妹――」
フランもうっとりと細めた目で、姉を見上げていた。やがて、フランも呟く。
「何て、美しいお姉さま――」
フランはレミリアに喉を撫でてもらいながら言った。
「この世で一番美しい私のお姉さま――」
フランの目はまるでお月さまを見上げるようだった。
「この世で一番大事な私のお姉さま――」

 ――今日、始まりの声をかけるのは妹の役割だ。
 
 妹は姉を受け入れるように両の腕を伸ばした。

 「お姉さまの愛を私にたくさんください――」
 
 レミリアは幸せそうにうなずいた。

 「――お易い御用だわ」









 「……挿入れるわよ、フラン」
「……うん、いいよ、お姉さま」
レミリアの言葉に緊張気味にうなずくフラン。やはり挿入のときはフランも緊張するのだろう。レミリアは覆いかぶさるようにしている妹の姿を見下ろしながらそう思った。
 じゅぷッ、と姉の陰茎の先端と妹の膣口が触れ合う。「あっ……」とフランが切なげに声を上げた。レミリアはかまわず、硬く太い陰茎をずずっとフランの幼い膣の中に突き込んでいく。
「ああッ、ああああッ、ああああああああああッ……!」
少女の狭い膣が、レミリアの大きな肉棒によって拡張される。身体を破壊されてしまいそうな快感にフランががくがくと身体を震わせた。いっぱいの蜜で満たされたフランの膣は姉の陰茎の侵入を難なく受け入れていた。融けてしまいそうなほど、フランの膣内は熱い。包み込むように締めつけてくる快感にレミリアは耐えながら、陰茎を膣の最奥にまで進めた。
 こつん、と陰茎の先端が膣の一番奥を押した。その瞬間、ぎゅっとレミリアの肉棒を膣の肉壁が強く圧迫した。突然の快楽の襲撃に、意識をもっていかれないように、レミリアは歯を食いしばって耐えた。だが、強い収縮はすぐにやんだ。
 「フラン?」
レミリアは組み伏せている妹に声をかけた。フランは肩で息をして目から涙をこぼしていた。そして、ぼそぼそと恥ずかしそうに、少しだけ申し訳なさそうに姉に告白した。
「……もう、イっちゃった……」
フランは耳まで真っ赤だった。
「うぅ……挿入れられただけで、イっちゃったよぉ……」
どうやら、フランは軽い絶頂を迎えてしまったようだった。少し、ショックだったのか、泣きそうな顔をしている。媚薬の影響が強いのだろう。普段よりもフランの身体は予想以上に敏感になっていた――普通でも十分感じやすいというのに。レミリアは苦笑しながら、フランの髪を梳いて言った。
「気にしないで、フラン」
レミリアは元気づけるように笑いかける。
「それにまだこれからよ。まだ始まったばかりなんだから」
「……そうだね」
その言葉に、フランは気を取り直したようだった。レミリアはベッドについて身体を支えていた右手を動かし、フランの左手を握る。そのまま自分の指と妹の細い指を絡める。そして、ゆっくりと身体を下げて、フランの身体と密着した。
 お互いの心音が聞こえそうな距離で、姉妹は微笑む。
「さあ、続けるわよ」
「……うん」
姉の右手に絡んだ左手を、フランはきゅっと力をこめて握った。レミリアも安心させるように妹の小さな手を握り返した。
 レミリアは静かに、腰を動かし始めた。いきなりでは苦しいだろう。ゆっくりとフランの身体を労わるように突いていく。
「ふあ……んっ……ひぁ……」
甘い声でフランがうめく。レミリアは微笑みながら、フランに尋ねた。
「どう、フラン? 苦しくない?」
姉の言葉に、フランも嬉しそうに微笑んで答えた。
「ふぁ……うん、お姉さま……ひぅ、気持ち良いよ……」
そして、今度は姉を気遣う言葉を言う。
「……もっと激しく動いていいよ、お姉さま……お姉さまは、じれったいでしょ……」
妹の優しい言葉に少し考えるレミリア。だが、姉は妹の気遣いに甘えることにした。
「ありがとう、フラン。じゃあ、ちょっと激しくするわね……」
そう言って、レミリアは腰を動かす速度を速めた。 
 ぐちゃぐちゃッ、と陰茎でどろどろになった膣内がかき混ぜられる音が響く。姉の股座の肉の槍が妹の子宮口を強く突き上げ始めた。こつこつッ、という衝撃に、フランの身体が震えた。太い陰茎が膣の肉壁のひだをかき回すように撫でる。
 フランはすぐに姉から与えられる膨大な快楽に耐え切れなくなった。
「ふぁあッ! くぁッ! ふあッ! ……すごいッ! すごいよぉッ! お姉さまの硬くて太いのが、すごいよぉッ! ひああッ! んぁッ! はぁあッ!」
姉の腰のピストンはかなり速くなっていた。硬い陰茎が子宮口を圧迫するたび、下半身から電流が走るように、フランの魂まで快楽が駆け抜けてゆく。
「ひぁあッ! 奥が熱いのぉッ! 熱くて……ひあッ! ふぅあッ! にゃぁあッ!」
熱い肉の槍で膣壁を蹂躙される感覚にフランはよがり狂う。目からぼろぼろと涙がこぼれていた。口の端から唾液を垂らしながら、フランは自らも腰を振り、姉の陰茎に膣をこすりつける。より深く子宮の入り口をレミリアの肉棒が突き上げた。身体の奥から湧き出て、隅々まで拡がっていく悦楽に、自分が最愛の姉によって犯されているという幸福を実感する。フランの心は、切なくなってしまうほどの愛欲に支配されていた。
「ふぅ……はぁ……フラン、気持ち良い?」
レミリアも息を乱しながら訊く。レミリアを襲っている快楽の嵐もすさまじかった。火傷しそうに熱いフランの秘所が、まとわりつくようにレミリアの陰茎を刺激していた。媚薬の効果もあるのだろう。今まで経験した中で、もっとも強い締めつけだった。レミリアは気を張りながら、フランの幼い膣をかき回し続ける。レミリアの言葉にフランは叫ぶように答えた。
「うんッ……気持ち良いのお! お姉さまの、すごく気持ち良いのお!」
「ふぅ……そう。なら、よかったわ……ふぅ……フラン、私も、すごく気持ち良いわ」
「んくッ! ……嬉しい、お姉さまっ……私、嬉しい……!」
フランが快楽に身をよじりながらも、微笑む。それは本当に天使のように清らかな微笑だった。レミリアはその微笑を見れることを何よりの幸福だと想う。レミリアはフランの悦楽を願いながら、運動を続けた。
 自然と腰のピストンの動きが加速していく。それに比例して、姉妹の感じる快感も増幅していく。もう限界のところまで姉妹は来てしまっていた。
 ――もうそろそろ抜かなきゃいけない。
 レミリアは腰を振り続けながらも、そう考えた。このままでは、本当に膣中に精液をぶちまけてしまうだろう。だが、フランの膣は離さないとでも言うかのように、強くレミリアの陰茎をくわえ込んでいた。
 フランが頭をいやいやと振りながら、叫ぶ。
「……欲しいッ! 欲しいのおッ! もっと欲しいのおッ! だめなのにッ! このままじゃ、膣中に出されちゃうのにッ! 腰がとまらないよおッ……!」
フランはぎゅっと目を閉じながら、腰を振り続ける。
「妊娠しちゃうのにッ……! 本当に妊娠しちゃうのに、腰とまらないよおッ……!」
やがて、フランは魂から叫ぶように言った。
「欲しいッ! お姉さまの、欲しいよおッ! お姉さまの、温かいのたくさん欲しいよおッ……! だめなのにッ! だめなのにッ……!」
レミリアに抱かれながら、フランは泣きながら告白した。
 「……あげるわ、フラン」
 突然のレミリアの言葉。
 フランが瞑っていた目を開ける。
 レミリアは優しそうに微笑んでいた。
「あなたに私の愛をたくさんあげる。好きなだけ受け取りなさい。最初に言った通りだわ――」
最愛の姉は不敵な笑顔を浮かべて言った。
「責任なんて、いくらでもとってあげるから」
レミリアはそうして、安心させるようにフランに笑いかけた。
「……んッ! んあッ! ふわあッ! ……大好きっ――」
フランは喘ぎながら言う。息を乱しながらも必死で自分の想いを伝えた。
「……くあッ! ふわッ! ……お姉さまっ、大、好きですっ――」
何度も聞いた、だがやはり世界で一番、嬉しい言葉にレミリアは目を細めた。姉も妹に返答する。
「……私も愛してるわ、フラン――」
姉の言葉に、妹もまた綺麗な涙を零し、喘ぎながらも幸せそうに微笑んだ。
 フランの身体が痙攣を始める。フランの右腕が姉の背中に回された。レミリアもまた左腕で妹の身体を抱き返す。姉の右手と妹の左手が強く絡み合い、握り合った。姉妹は抱き合いながら、限界の向こうへと進んでいった。
「お姉さま、お姉さま、お姉さま、お姉さまッ……!」
「フラン……フラン……!」
 お互いのことを呼び続ける二人。
 快楽の先にあるものを求めるように、姉妹は身体を動かし続けた。
 フランは姉の陰茎が自分の膣の中で膨張するのを感じた。
「ふわぁあッ! お姉さまの、お姉さまのが、硬くて、大きくッ……!」
レミリアもまた自分の腰の中で、はちきれそうに熱いものが膨らんでいくのをわかる。レミリアは喘ぎながら、フランの耳元に囁いた。
「はぁ、はぁ……ええ、フラン……いくわよ……膣中に……」
レミリアの言葉にフランが大きく首を振ってうなずく。
「来てッ! お姉さま、来てぇえッ! ……ふあッ! んあッ! ひあッ! にゃぁあッ!」
 レミリアの陰茎がフランの子宮口を強く押す。
 快楽の激流が妹の幼い魂を突き上げた。
「フランッ――フランッ――!」
「ふあぁッ! ……お姉さまぁッ! ……ふぁあッ……ふわああああああああああああああああッ!」
 フランが絶頂の嬌声を上げる。
 今までで最高の締め付けがレミリアの陰茎を刺激した。
 姉の陰茎から情熱の奔流が噴き出す。
 莫大な量の精液の噴出が妹の子宮の壁を強く叩き、妹の最も神聖な場所を満たす。そして、溢れ出した流れは膣を溯り、妹の身体の外へと吹き出す。
 身体が壊れてしまいそうな痙攣を、姉妹はお互いの身体を抱き締めて耐えた。
 ――やがて、激情の吐露と絶頂の震えが止む。 
 だが、姉妹は息を乱しながら、しばらくそのまま抱き合っていた。
 「……ふあ……いっぱい……」
 肩を上下させて荒い息をしながら、フランが呟いた。目はとろんとして、頬には幾筋も涙の跡があった。
 「熱いのが……お姉さまの熱いのが、私のなかにいっぱい……」
 だが、フランの様子はうっとりと恍惚に浸るようで――
 「……何か……ものすごく幸せ……」
 そう言って、フランは言葉通り、幸福そうな微笑を浮かべた。
 レミリアは息を整えながら、フランの綺麗な微笑みを見つめていた。妹の頬に手を添える。くすぐったそうにフランが目を細める。レミリアは宝物を愛でるように、妹の頬を優しく撫でた。

 そして、妹の唇に自らのそれを落とす――

 舌を入れるような乱暴なことはしない。

 ただ触れ合うだけのキス。

 だが、いつもより長めに――いつもよりより長く何かを確かめ合うように、姉妹は口付けを交わした。

 やがて、姉が顔を上げる。

 そして、言った。

 「ねえ、フラン」

 「何、お姉さま?」

 「愛してるわ――」

 「――私もだよ」

 姉妹はくすくすと笑いあった。

 静かで、穏やかで、この上なく優しい時間だった。
 レミリアがフランの身体の上からどいて、かわりにすぐ隣へと寝転がった。
 ……しばらく、そのままお互いの顔を見つめ合っていた二人だったが、やがて、フランがもぞもぞと身体を動かし始めた。フランは困惑しているようだった。頬が恥ずかしさで赤くなっていた。それを見たレミリアは、まさか、と思った。
「ねえ、フラン、もしかして……」
姉がそう声をかけると、びくりと妹が身体を揺らした。困りきった顔で、フランは言うべきか言うまいか考えていたようだったが、やがて白状した。
「うん……その、まさか、だよ……」
フランは耳まで顔を朱に染めて、ごにょごにょと言った。
「……まだ、媚薬の効果が残っているみたいなの……」
あまりの恥ずかしさに、フランは顔を両手で覆いながら言った。
「……まだ、足りないの。もっと……たくさん、欲しいの……」
 レミリアは沈黙した。フランは顔を隠したままだった。
 やがて、姉ははあ、とため息をつく。
 ――まあ、最後まできっちりやりましょうか……
 レミリアはベッドから起き上がり、自分の服の置いてある場所に行った。そして、自分のスカートのポケットを探る。
 レミリアの手の中には例の角砂糖の小壜が握られていた。
 ――私に対しては即効性かどうか、わからないんだけど……
 レミリアはふたを外して、中から角砂糖を一個取り出した。
 ――そもそもフランにだけ飲ませるのは、不平等だったわね。
 レミリアは角砂糖を飲み込んだ。
 さらさらとした塊を噛み砕き、さっさと胃のほうへ薬を進める。
 ――果たしてどうかしらね……
 そう思っていたのも束の間、レミリアは身体の芯が熱くなるのを感じた。頭もぼーとしてきて、変な感じだ。射精して大して時間もおいていないのに、陰茎に力が戻ってくるのを感じる。どうやら、フランに対しては遅効性だったこの薬も、姉のレミリアには即効性の媚薬だったらしい。本当にマジックアイテムはどんな原理で動いているのか、不思議で仕方がない。
 ――この感覚……
 レミリアはフランの忍耐力に感心していた。
 ――よく、フランはあれだけ長い間、耐えることができたわね……
 レミリアは火照った身体を引きずり、ベッドに戻った。戻ってきた姉に、起き上がって様子を見ていたフランが声をかけた。
「……お姉さまも飲んだの?」
フランは心配そうな顔をしていた。
「何も、お姉さままで飲まなくてもいいのに……」
姉を気遣う妹の言葉がレミリアには嬉しかった。レミリアは手を伸ばして、そんな可愛い妹の喉を撫でた。気持ち良さそうに目を細める妹に、姉は言う。
「でも、これで平等よ」
姉の不敵な微笑。フランは思わず、口元が緩むのを覚えた。姉は穏やかで強い口調で続けた。
「よく考えたら――よく考えなくても、こういうときに平等じゃないのはよくなかった。私としたことが飛んだ間抜けだったわ」
レミリアは静かにフランの肩に手を置き、優しく押し倒した。フランも抵抗することなく、再びベッドに横になった。
 
 「それに私は言ったしね」
 
 レミリアは太陽にも負けないような朗らかな笑みを浮かべた。
 
 「責任は取るってね」
 
 フランはその言葉に嬉しそうに微笑む。
 
 「――わかったよ、お姉さま」
 
 妹は姉を迎え入れるように、両腕を伸ばした。そして、一言だけ伝える。
 
 「――来て――」
  
 姉妹の交合はまだまだ長く続くようだった。
















 こんこん、とドアがノックされた。
 『お姉さま、いる?』
 椅子に座っていたレミリアは立ち上がり、私室の入り口に向かった。軽やかにドアを開ける。そこにはいつもどおりの世界で一番に愛している妹がいた。
 フランはスカートの端をつまみ、お辞儀をした。
 「今日は、お茶にお招きいただきまして、ありがとうございます、お姉さま」
 それに、レミリアもフランと同じようにスカートを広げ、一礼した。
 「いらっしゃい、フラン」
 レミリアに手を引かれて、フランはレミリアの私室の中央にあるテーブルに向かった。すでにテーブルにはお茶の用意がしてあった。
 
 あのお茶会の翌日。
 
 今日は記念日のやり直しだ。
 
 レミリアが馴れた手つきでポットに茶葉を入れ、よく温まったお湯を注いで蒸らす。姉の流れるような動作をフランは微笑んで見つめていた。
 姉の手がゆっくりとした仕草でフランのカップに紅茶を満たす。ありがとう、と言って、フランはそれを受け取る。
 角砂糖の小壜を開ける。
 怪しむようなことはない。
 フランは何の疑念もなく、角砂糖を3個入れた。
 紅く、どこまでも透明なお茶にミルクを加えてかき混ぜる。甘くて温かそうな色の紅茶を、桜色の唇で、一口啜った。
 「――おいしいよ、お姉さま」
 にっこりとフランが笑った。釣られてレミリアも嬉しそうに微笑む。
 レミリアも自ら注いだお茶を飲んで、ふぅ、と一息つく。
 そして、姉は昨日のことを回想した。
 あの後、姉妹は七曜の魔女の書斎に訪ねていた。
 『この馬鹿姉妹は……』と青筋を立てて怒るパチュリーに、吸血鬼の姉妹はさすがに本気で肝を冷やした。
 ちなみに、あの後、姉妹は媚薬の効果が完全に切れるまで、たっぷり5回戦くらい楽しんでいた――当然、全部、子供ができるような方法で楽しんでいた。
 もうこれは完全に子供ができてしまっただろうから、ということで、姉妹はとりあえず、この館で一番の知識人に相談に行ったのだった。
 だが、そこで聞いたパチュリーの言葉は姉妹を驚かせた。
 あの薬によって作られた精液にはほとんど生殖能力がないのだという。
 吸血鬼に男根を生やす、あの薬は魔法によってその効果を発揮している。その魔法は擬似的に吸血鬼の陰茎を作り出し、そして、やはり擬似的な精液をつくることができるのだが、それは所詮、擬似的なものでしかなかった。魔力と吸血鬼の細胞によって作られる擬似精子は不安定で、卵子と融合できないのだという。最近、生物の生殖器から魔法的物質を取り出す技術を研究していて、たまたま気づいたらしい。
 パチュリーの話を聞かされた姉妹の心情は複雑だった。
 ほっとしたような――
 でも、残念なような――
 何とも言えない気分で、姉妹は図書館の主にお礼を言って帰った。
 二人の話は自然に昨日のことになっていた。
 「本当にお姉さまには、呆れちゃうよ……角砂糖に媚薬を紛れ込ませるなんて。もし、自分の紅茶に入れてたらどうしてたのさ?」
「入れないわよ。フランに先に紅茶を飲んでもらうようにしてたんだから。何も知らなければ、誰でも一番上の角砂糖を自分の紅茶に入れる。それが常識的な考えだわ」
「それでももし、自分が飲んじゃったら?」
「そのときはそのときで、理性を失った私がフランを襲う」
「……お姉さま、最悪だよ……」
苦笑するフラン。レミリアも楽しそうに笑う。くすくすと姉妹の穏やかな笑い声が響く。何にせよ、今日は媚薬はなしだ。昨日のような色事も楽しいが、穏やかにお茶会をするのも楽しい。今日の姉妹はゆっくりとお茶を飲む気分だった。
 そして、二人は昨日の子供の話について思い出す。
 お互いが、お互いの子供を作ってもいいと認め合ったあのときを。
 だが、二人はそれについては話さない。
 否、話せなかった。
 二人は気楽に話すには大人過ぎたし、深く話し合うには子供過ぎたのだ。
 ただ、それだけお互いがお互いを好きあっているという事実だけが残った。
 そして、二人ともそれでいいと思う。
 今はそれでいいと。
 少し切ないけれど、それでいいのだろう。
 レミリアとフランの目が合う。二人はまるで相手の考えていることをわかっているとでも言うように、微笑み合う。
 けれども、レミリアはそのままで終わらせるにはもったいないような気がした。
 よく考えれば、昨日はいろいろなことがあったのだ。
 フランが姉を自分から求めてくれた。
 フランが姉の子供なら産んでもいい、と言ってくれた。
 自分もそれに対して、嬉しいと想いを伝えることができた。
 そうだ。昨日はその意味で新しい記念日ではないか。
 レミリアは穏やかな笑みを浮かべながら妹に話しかける。
 「ねえ、フラン」
 不思議そうな顔で聞き返すフラン。
 「何、お姉さま?」
 レミリアは好きな子を驚かす悪戯っ子のように笑って言う。
 「いつか、子供をつくりましょう」
 その言葉にフランの動きが止まる。驚いたような顔で姉を見つめ返すことしかできなかった。レミリアはかまわずに続けて言う。
 「今は無理だけど、いつか、子供をつくりましょう」
 その言葉は妹にどのような響きで聞こえたのだろう。まだ、驚いたような顔をしているフラン。けれども、やがて妹の顔が少しだけくしゃりとなって――眦から一滴、涙がこぼれた。
 「そして――いっしょに幸せになりましょう」
 微笑みながら、レミリアは出したハンカチでフランの頬を伝う涙を拭う。
 ハンカチで拭いたが、それでも、フランの涙はやまないようだった。フランはうつむいてしまった。両手を目にやる。健気な妹は涙を一生懸命払っているようだった。
 レミリアは立ち上がり、フランの席まで寄った。両腕で愛おしげに頭を抱き締める。妹も姉の胸に顔を埋めて涙を流した。
 しばらくそうして、姉妹は抱き合っていたが、やがて、フランが呟いた。
「お姉さまのせいで涙が止まらないや……」
フランは顔を上げて、泣いて赤くなった目で姉を見上げた。まだフランは少しだけ泣いていたが、それでも穏やかに微笑んでいてくれた。
 レミリアは心が温かくなるのを感じながら、尋ねる。
「涙が止まらなくなっちゃった?」
「うん。止まらなくなっちゃったの」
「そう、それは大変ね」
「うん、大変だよ」
妹は悪戯っぽく姉に微笑みかけて、お願いした。
「お姉さま、ちゃんと責任取って」
それにレミリアは芝居がかったような口調で答えた。
「まあ、困ったわ。どうすればいいのかしら?」
フランも優しげに微笑みながら姉に合わせる。
「どうすればいいんだろうね、お姉さま?」
「どうすれば、あなたの気持ちを鎮められるのかしら?」
「そうなの、賢い私のお姉さま。何かいい方法はない?」
「その可愛いおでこにキスするなんてどうかしら?」
「それじゃ、全然足りないよ」
「じゃあ、その綺麗なほっぺに接吻してみようかしら?」
「それでも、まだ足りないかな?」
「では、この小さくて愛らしい唇はどうかしら?」
「うん、それならきっと大丈夫だね」
「あら? ここにキスしたら、フランは一生、お姉さまから離れなくなっちゃうんじゃなかったの?」
「うん。でも、いいんだ。私はお姉さまが大好きだから、それでもいいの。むしろ、それよりも……」
フランは真っ直ぐに姉の紅い宝石のような瞳を見つめた。
「お姉さまはそれでもいい? それでもいいくらい――私のことが好き?」
フランの真っ直ぐな視線。その向こうにある不安や怯えを打ち消すように、レミリアは精一杯の真心をこめて答えた。
「――当たり前じゃない」
そのまま、そっと顔を妹の顔に近づけてゆく。
「――愛してるわ、フラン」

 紅い唇を妹の桜色のそれに落とす。

 舌を入れるような乱暴なことはしない。

 ただ触れ合うだけ――けれど、普通のキスよりも少しだけ長く――

 そして、唇を離す。
 
 フランは花の咲くような笑顔を浮かべていた。
 
 「――ありがとう、お姉さま」
 
 花嫁のように妹は、はにかんで笑った。
 
 「大好きだよ――」



 少しだけ――



 キスは甘くて温かい紅茶の味がした。
 










 


 
投稿2作目です。
稚拙な文章ですが、楽しんでいただけたら幸いです。

何これ……、と自分でも思っております。
ええと……何と言い訳しましょうか……、実用性と甘さの両立を狙ったのですが、見事に失敗したのではないかと戦々恐々としております。語彙の少なさが致命的な無在。
語彙の少ない人が頑張った結果がこれだよ!
無在のレミリアは総攻めです。無在のフランは総受けです。そんな二人がまた馬鹿なことをやらかしてるこのSSですが、ネチョシーンが終わって、最後のまとめにここまで苦しめられるとは思いませんでした。ネチョネタで、「妊娠しちゃうぅッ!」みたいな台詞あったらエロイよね、と趣味を出した結果、無駄にシリアスになるところでした。せめてほのぼのでッ! ほのぼのでぇえッ! と泣きながら書ききった感じです。

読者様におかれましては、このSSを読んでいただきありがとうございました。楽しんでいただければ本当に幸いです。
以上の駄文をもって、筆を置かせていただきます。

追記:もとはタイトルを『甘くない角砂糖』にしようと思ってたんですが、さすがにそれはないか、と思ってやめました。うーむ、どっちがよかったんだろう?
追記2:5/20……後半、あまりにひどい部分があったので、加筆訂正しました。なお、誤字は随時修正中です。
追記3:5/21……遅れましたが、妹様の言うとおり、膣内射精をしなくても、陰茎を挿入している限り、妊娠する可能性があります。避妊にはコンドームやピルの使用をお勧めいたします。
 
無在
hitokiri.humikata@gmail.com
コメント




1.名前が無い程度のry削除
GJ!!
2.名前が無い程度の能力削除
題名「角砂糖のようなもの」
このSSのことですね。分かります。
甘い、甘いぜぇ……!
3.名前が無い程度の能力削除
今や私は角砂糖製造機と化しました。
甘い、甘すぎるよ!
4.名前が無い程度の能力削除
小洒落た会話もさることながら、甘くエロいお話をありがとう。
5.名前が無い程度の能力削除
「ふたなり」注意書きにあるんならできればタグにも書いて欲しかったっすー
(批判とか非難とかじゃなくてあくまで要望っすー)
6.名前が無い程度の能力削除
絶望した!
身ごもったフランのお腹を嬉しそうに撫ぜるお嬢様と幸せそうな妹様がラストシーンだと思ったのに違ったので絶望した!
・・・失礼、取り乱しました

甘くてラブな姉妹の話、とてもすばらしかったです
お嬢様にはこれ以降も是非自重しない方向性でお願いします
7.名前が無い程度の能力削除
ちょおおwwwwwwまたあんたはそそわで見ないと思ったらこんなものをwwwww
この後にぱっちぇさんとえーりんがにんっしんっ出来る薬を作るんですね分かります。
レミフラ分をたっぷり補給させて頂きました、これであと一ヶ月は戦えます。
8.名前が無い程度の能力削除
やっぱりレミフラはいいですね
Sなレミリアがフランを辱めるのが良かったです!
9.名前が無い程度の能力削除
GJ
甘い甘い、甘々ですね。
最高のレミフラでした。
10.名前が無い程度の能力削除
「最近無在さん見ないなぁ」とそそわを閉じてこっち来た瞬間に吹いた紅茶を返してくださいwww
とりあえず、いつものド直球激甘レミフラごちそうさんでしたwこれで当分糖分は不足しなさそうですwww
・・・・・・別に掛けたわけじゃないんだからね!///

あ、もちろん次回作は50年後のにんっs(ry期待してもいいんですよね!!(悲喜交々的な意味で
11.名前が無い程度の能力削除
フォールバック!フォールバァーック!ラブラブで甘甘な姉妹に…  ウァーッ!
12.無在削除
>>名前の無い程度のry様
 ありがとうございます。
 (お名前を訂正させていただきました。謹んでお詫び申し上げます)
>>2様
 今になってみれば、『角砂糖と記念日』のほうがよかった気もしますねw いまさら、後の祭りですがorz
>>3様
 糖分の取りすぎにはご注意を。
>>4様
 ありがとうございます。今後も精進いたします。
>>5様
 タグ追加しました。
>>6様
 私もあそこまでやっておいて、妊娠しませんでした、は詐欺のような気もしましたけどねw
 でも、彼女達に子供ができるのは、もう少し後だと決まっているので。
>>7様
 こんなものとは失礼なwwwww まあ、こんなものですけどねwwwww
 >>この後にぱっちぇさんとえーりんがにんっしんっ出来る薬を作るんですね分かります
 まあ、ざっと50年位あとの話ですねw
>>8様
 「辱める」ではなく、愛情の裏返しみたいなものなんですけどね。好きな子にはなんとなく意地悪したくなるみたいな。
 基本的に無在の書くお嬢様は、妹様ラブ過ぎるんですが、ときどき、スイッチが入って、意地悪してしまいます。
 お嬢様はSはSでも愛のあるドSです。妹様もそれがわかってるから(その感情は苦手であるものの)、お姉さまのいじめを受け入れているのです。
>>9様
 ありがとうございます。今後も精進いたします。
>>10様
 いえ、姉妹の妊娠話をするには、まだ書かなきゃいけないSSがあるので、しばらくは無理だと思います。次回作を書くとしたら、シリアス目な話になるかと。
 楽しんでいただけたようで、何よりです。
>>11様
 「有象無象の区別無く、私のレミフラは許しはしないわ……」
 ↑ たぶん、ネタ違うw そして、死亡フラグ
13.45削除
困らせてすいません……そしてしつこくてすいません…気になっちゃいまして。
こ、ここなら大丈夫かな!

もしそそわと繋がってるのでしたら、
このSSでのフランとレミリアの会話が、まるでマリアに会ったことないような感じがするんです。ここに違和感。
あと貴方の作品を全部読んでみて、貴方のSSのレミフラはなんだかんだ奥手なのかな?と思ったので
一番未来のあの話からそんな経ってないから、ここでは無粋ですけど、ちょっと早いんじゃね?と思い
少しだけ違和感。(まだガラじゃない感じがして)

あくまでそそわと全部繋げるとですけど。主観ですし。繋がってなかったんでしたらすいません!
こういう話はどっちでも自由に、ということでしたら、
そうすることにして楽しみたいです!素晴らしい貴方のレミフラですので!!レミリアがカッコよくて好きです。
いつでも貴方様の作品を楽しみにしています。
14.無在削除
≫45様
 私の作品は基本的に設定引き継ぎ型ですが、東方夜伽話ではあえて、マリアの存在を伏せるような書き方になっています。これは夜伽話の読者様に対して、創想話の設定を無理に持ち込むのは失礼だと考えているからです。それゆえ、45様が指摘されるように違和感が生じるのは当然のことだと思っております。申し訳ありません。
 私としても、マリアはけっこうイレギュラーな存在ですので、基本的に未来系、マリア系のSS以外では存在は隠されている感じです。マリアが出てくるSSは、時間軸的に紅魔館レギュラーの出てくるSSよりも未来の話という大前提を設けております。
 夜伽話と創想話の設定が完全につながっているかは、読者のかたにお任せすることにしております。ですが、夜伽話の姉妹のお互いを想う感情は、創想話の姉妹の感情の延長線上に存在するものですので、このことは保証させていただきます。『フランお母さまの悲喜交々』からこの話まで、時間間隔的にはおそらく1~2年くらいでしょうか(というか、公式の流れによっては、時間軸的にもいろいろ変更する必要があると思っています。そうなると、この話の10周年記念云々の設定は吹っ飛ぶわけですが、そのときはそのときで別の話としてもいいですし、10年という設定自体もいじってもいいと思っています)。その間に、姉妹にもいろいろあったという風に考えております。なんというか、ツギハギな話ですが、無在のスカーレット姉妹はかなりのところまでチャージができている感じです。あとはそれが爆発するだけなのですが、その爆発するときのSSが必要になるのでしょうね。
 励ましのお言葉、ありがとうございます。次の私のSSを楽しんでいただけますよう、願っております。
15.名前が無い程度の能力削除
おお、いいレミフラを発見した 純真フランカワイイ!
これ以上ないってぐらいお互いを愛し合っている姉妹で素敵だね 
でもお嬢様は媚薬や薬を使う前に、危険日の認識確認とらないとね。それが優しさ。アレ不安定だから。お話上大丈夫だったケド。
16.無在削除
>>15様
 媚薬だけだったら、問題なかったんですけどねw まあ、おっしゃられる通り、危険日ってけっこう不安定らしいですからね。確認の必要はありますし、それに関わりなく、現実では、妊娠を望まない限り、コンドームの着用は必須だと思います。ご感想ありがとうございました。